JPS598112B2 - 映像装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、赤外線映像装置やその他の映像装置において
、特定領域における映像信号波形の振幅変化率の急峻な
輪部部分を強調表示するようにした映像装置に関する。

従来赤外線輻射を利用して人体の疾患や物体のキズ等の
検出を行う赤外線映像装置では、小さな温度差を検出す
る場合に不便があつた。

例えば、人体を観測する場合、人体と室内との温度は、
それぞれ３０℃と２５℃程度でその間に大きな温度差が
あるために、映像信号にもこれに対応するレベルの差が
できるが、他方、人体表面の各部の温度は３「Ｃ〜３２
℃の間で分布しておりその間の温度差＆お」・さいので
、各部に対応する映像信号のレベル差も小さく、従つて
常に装置の感度を上げても人体各部における疾患の存在
等に起因する温度差を明瞭に観測できなかつたわけであ
る。本発明は上記のような不利を解消しようとするもの
で、信号レベル差が小さくても、任意に設定した特定領
域内での映像信号の振幅変化率の大きい部分の輪部を強
調して表示できるようにした新しい構成の映像装置を提
供するものである。以下図面を参照して本発明による映
像装置の１実施例について説明する。第１図は、本発明
による映像装置のブロック図であり、１は垂直掃引増幅
回路、２は水平掃引増幅回路、３は映像増幅回路で、何
れも従来周知の映像装置中にある回路と本質的に変わり
がない。

映像増幅回路３からの映像信号は、混合回路４を通して
陰極線管表示装置５に印加されるようになつている。一
方本発明においては、上記映像増幅回路３から分岐して
レベル決定回路６、振幅範囲抽出回路Ｔ）振幅の変化率
検出回路８、レベル検出回路９および一定輝度発生回路
１０を通る信号経路が設けられ、切替回路１１を介して
上記混合回路に接続されている。また上記垂直および水
平掃引回路１、２には領域設定回路１２が接続され、そ
の出力に領域マーク発生回路１３と上記切替回路１１が
接続されている。第２図は、第１図の各部における１例
の出力波形図で、ａは映像増幅回路３の出力波形、ｂは
振幅範囲抽出回路７の出力波形、ｃは変化率検出回路８
の出力波形、ｄは一定輝度発生回路１０がない場合の混
合回路８の出力波形、ｅは一定輝度発生回路１０がある
場合の混合回路の出力波形を示すものである。

映像増幅回路３の出力波形が第２図ａで示されるとき、
レベル決定回路６で決定されたレベルを中心にしてＡ−
Ｎ間の振幅範囲を抽出すると、振幅範囲抽出回路７の出
力波形は、第２図ｂに示すようになる。

第２図ｂの波形を振幅変化率検出回路８に加えると、該
回路は微分その他の手段によつて信号の時間的変化率、
即ち信号波形の傾斜に比例した信号が出力される。

第２図ｃは、正極性と負極性の信号を同極性になおした
変化率検出回路８の出力波形であり、これが輝度強調信
号となる。これを混合回路４に加え、元の映像増幅回路
３の出力と重畳すると、第２図ｄの出力波形が得られる
。この出力で表示装置５の輝度を制御すれば、対象物の
全体のパターンを表示しながら、時間的変化率の大きい
信号、即ち急激な温度変化のある部分のみを輝度の高い
表示で強調して表示することができる。ここで、レベル
検出回路９で第２図ｃの波形の検出レベルＢ以上の信号
のみを取出して輝度強調信号とし、これを混合回路８で
元の映像信号と重畳すれば、第２図ｅに示す信号が得ら
れる。この場合は、左側のパルス対はないので右側のパ
ルス対に対応した部分のみが輝度の高い表示となる。更
に一定輝度発生回路１０を追加した場合は、検出レベル
Ｂ以上の信号に該当する映像部分には、一定輝度が与え
られるから、映像面では、一定輝度の明瞭な輪部の表示
が行われる。また第２のレベル決定回路１４と、振幅範
囲抽出回路１５と、振幅変化率検出回路１６と、レベル
検出回路１７および一定輝度発生回路１８を追加し、第
１のレベル検出回路９とは異るレベルを ・レベル検出
回路１７に設定し、切換回路１９を介して混合回路８に
切替えて接続できるようにすれば多くの情報が得られる
。

更に、上記の輪部強調回路を複数系統並列に接続し、検
出レベルを段階ごノとに設ければ、切換えまたは同時に
混合回路８に入力させることにより、複数のリング状の
表示を別々または同時に写し出すことができる。

本発明は、前述の構成に、領域設定回路１２を加え、任
意の領域を設定してその設定領域内でのみ上述の輪部強
調表示をなすようにしたものである〇すなわち、対象物
全体の温度パターンを表示する中で、回路６〜回路１０
による輝度強調信号を重畳して表示する領域を領域設定
回路１２で任意に選択し得るとともに、その領域の外部
を領域マーク発生回路１３により輝線で表示し、領域内
に強調表示を行わせるものである。

なおその領域は１画面中、１ケ所に限定されることなく
、複数ケ所に設定することもできる。第３図は、第１図
の各回路における１例の出力波形図であつて、ａは領域
設定回路部１２の出力波形、ｂは映像増幅回路３の出力
波形、Ａ及びＮは振幅範囲抽出回路７の振幅範囲、ｃは
領域マーク発生回路１３の出力波形、ｄは振幅範囲抽出
回路７の出力波形、ｅは回路８〜１０によつて得られた
輝度強調信号を設定された領域に対応する期間のみ閉じ
る切換回路１１を介して混合回路４に送る場合の混合回
路８の出力波形を示すものである。

なお、第１図において映像増幅器３から混合回路４に至
る経路にも領域設定回路１２の出力で開閉する切換回路
を点線２０で示すように追加し、これを選択的に制御す
ることによつて領域内での元の映像信号を随時カツトし
て表示することも可能である。第３図ｆはその場合の混
合回路４の出力波形図である。また第１図の切換回路１
１，１９，２０相互の切換えは手動でも、スイツチング
回路等を用いても何れでもよく、切換え個所も、必ずし
も図示の個所に設ける必要はなく、この目的を達成され
るものであればどこでもよい。本発明によれば、赤外線
映像装置により人体を観測する場合、予め一定の部分の
み知り度いときに、領域設定回路１８により、垂直、水
平走査に対応したタイミングにより表示画面中の領域を
選択し、その領域の境介にマークを表示させて一定の輝
度で光るようにし、人体の温度分布全体を表示するとと
もに、表示された選択領域内のみは温度変化の大きな部
分の輪部を強調したパターンで表示させることができる
から、医学上の各種要求を満すのにきわめて有利である
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の映像装置のプロツク図、第２
図および第３図は第１図の回路の各部における出力信号
波形を示す図である。 図において、１は垂直掃引増幅回路、２は水平掃引増幅
回路、３は映像増幅回路、４は混合回路、５は表示装置
、６と１４はレペル決定回路、７と１５は振幅範囲抽出
回路、８と１６は変化率検出回路、９と１７はレベル検
出回路、１０と１８は一定輝度発生回路、１２は領域設
定回路、１３は領域マーク発生回路、１１，１９および
２０は切換回路である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 映像信号の任意のレベルを決定する手段と、該手段
   により決定されたレベルを中心にして前記映像信号の任
   意の振幅範囲を抽出する手段と、表示画面中の任意の領
   域を設定する手段と、該手段により設定された領域の外
   郭を輝線で表示させる手段と、前記抽出信号の振幅変化
   率の検出を行う手段と、該振幅変化率検出手段の出力に
   対応して得た輝度強調信号を元の映像信号と混合する混
   合手段と、該混合手段による混合出力信号を加える表示
   装置とを備え、更に前記表示画面中の任意の領域を設定
   する手段からの信号に応答して前記混合手段に対する輝
   度強調信号の供給を制御する切り換え手段を設け、設定
   された領域の外では元の映像信号をそのまま表示すると
   ともに設定領域内では前記輝度強調信号に元の映像信号
   を重畳しまたは重畳しないで輪郭部分の強調された表示
   をなすようにしたことを特徴とする映像装置。