JPS597440B2 - ヒト白血球インタ−フエロンの製法 - Google Patents

ヒト白血球インタ−フエロンの製法

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JPS597440B2
JPS597440B2 JP56030061A JP3006181A JPS597440B2 JP S597440 B2 JPS597440 B2 JP S597440B2 JP 56030061 A JP56030061 A JP 56030061A JP 3006181 A JP3006181 A JP 3006181A JP S597440 B2 JPS597440 B2 JP S597440B2
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crude
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human leukocyte
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克彦 赤司
加代子 松本
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NIPPON SEKIJUJISHA
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NIPPON SEKIJUJISHA
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はヒト白血球インターフェロン(以下、IFとい
う)の新規な製法に関する。
さらに詳しくは、培地としてハムF を用いて比活性の
高い粗製IFを産生ずる方法に関する。
IFは抗ウイルス作用、抗腫瘍作用、免疫系に対する作
用など多くの生物学的活性を有しており、将来の画期的
な医薬として注目されている。
IPの大きな特性は、ある動物(細胞)で産生されたI
Fは同種の動物(細胞)にしか効果を示さないという種
依存在を有することである。
そのため、ヒトに用いるIFはヒトの細胞から産生じた
ものでなければならず、したがって大量産生が困難であ
る。
従来、ヒト白血球IFを大量に産生せしめるぱあい、フ
ィンランドのカンテル( Canteli ) 博士ら
の培養法が用いられている。
すなわち、pHを調整した培地に人血漿、人血清または
プラズマネート(加熱処理血清)を添加し、これに精製
されたヒト白血球を加え、えられた培地に粗製IFを少
量加えてプライミングする。
プライミング後HVJウイルスを投入してインデュース
を行ないヒト白血球を培養ビ、えられた培養液を遠心分
離することによって粗製IFをえている。
カンテル博士の方法に用いられうる培地としてはイーグ
ルMEMとRPMI−1640が知られており、平均力
価2 0,0 0 0 〜6 0,0 0 0U/ml
!(U:国際単位)の粗製IPを産生じている。
これら2種の培地を用いるときには、粗製IFの適当な
平均力価を維持するために人血漿、人血清、アガンマセ
ラム( agamma’ setum )またはプラズ
マネートを培地の数パーセント、通常2〜5%(重量%
、以下同様)に相当する量添加しなければならない。
しかしながら、そのことが産生される粗製IF中のタン
パク質濃度を高めており(約2〜41′n9/ml!)
、その結果粗製IFの比活性が低く抑えられている。
臨床試用に供するためには少なくとも106U /m9
prote in以上の比活性が要求されているので、
従来は粗製IF培養液を百倍程度に精製しなければなら
ず、回収率が低くなる。
回収率の低下は、添加血漿中に混入している異種タンパ
ク質によっても惹起される9 ヒト白血球1Fの産生には叙上のごとく多くの問題が残
っており、大量産生の大きな障害となっていた。
しかるに本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、培地とし
てハムF を用いることにより叙上の問題を解消するこ
とができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明のヒト白血球IFの製法は、人血漿が添
加されたハムF 培地を用い、1Fインデューサーの存
在下にヒト白血球を培養することを特徴とするものであ
る。
本発明の製法によるときには、産生される粗製IPの力
価を低下せしめることなく人血漿の添加量を大幅に減少
することができ、したがって粗製IF中のタンパク質濃
度を抑えることができる。
すなわち、ハムF 培地を用いたばあい人血漿の12 11 添加量を従来の添加量の一〜一程度にすること2010 ができ、その結果、粗製1F中のタンパク質濃度11 をー〜一程度に抑えることができる。
したがって、8 4 本発明によってえられる粗製IFの平均力価を従来の方
法でえられる粗製IF平均力価と同じとしたばあい(実
際は従来法より高めの値かえられているが)、比活性は
約4倍〜8倍高くなる。
ちなみに、本発明によってえられる粗製IPの平均力価
は4 6,0 0 0 U /mlであり、添加血漿濃
度が0.3%のばあい粗製IF液のタンパク質濃度は約
0. 5 1n9/mlであるから、比活性は0.9
X 1 o5u7■proteinとなり、また添加血
漿濃度が0.1%のばあい1.5 X 1 05U/■
proteinとなり、いずれにしても粗製IPの比活
性としてはきわめて高いものである。
臨床試用に供する際のIFの比活性の基準を現在一般的
な106U/■prote inとするとき、あと約1
0倍程度の精製で充分である。
本発明に用いる培地は、1965年にリチャード・ジー
.ハム( Richard G− HAM )がPro
c.Nat=Acad. Sci. U.・S. A.
, 5 3 : 2 8 8 〜293頁に開示し、
さらにIN VITRO,Vol.6,/462.1
970の103〜105頁に紹介されているいわゆるハ
ムF 培地であり、不飽和脂肪酸およびポリアミンを含
有していることやカリウム、ナトリウム、カルシウム、
銅、亜鉛、鉄、マグネシウムなどの金属の塩類を豊富に
含有していることを特徴とする培地である。
このハムF 培地は、もっぱらチャイニーズハムスター
の細胞の培養に用いられており、ヒト白血球インターフ
ェロンの産生用に用いられた例は知らない。
人血漿は健康人の血液からの全血を3.0 0 0rl
)Illで30分間低速遠心分離して血球成分を取り除
くことによってえられるもので充分であり、特別な処理
を施さなくてもよい。
本発明に用いるヒト白血球は、従来と同様にパフイーコ
ートから精製されたものでよい。
その精製法としては、たとえば健康人から採血された血
液からえられたバフイーコートに塩化アンモニウム溶液
による溶血操作と遠心分離を繰り返して施す方法や、フ
ァイコールコンレイ液への重層操作と遠心分離を繰り返
す方法が採用される。
インターフェロンインデューサーとしては、HVJウイ
ルスが好ましい。
本発明における培地は、たとえばつぎのように調整され
る。
粉末状のハムF1。
培地約5〜20g、好ましくは10.6gを蒸留水1l
に加えたものに人血漿を培地全重量の0.05〜5%、
好ましくは0.1〜1%となるように添加してヒト白血
球培養用の培地を調整する。
培地のpHはN.aHCO3およびNaOHにより約6
.9〜7.5、好ましくは7.2前後に調整する。
えられた培地に精製ヒト白血球を1×106〜1×10
8イVTLl,好ましくは約1×107個/mlとなる
ように浮遊させ、ついでプライミング用の粗製IFを5
0〜2 0 0 U/TLl,好ましくは100U/7
7I.l加えて撹拌培養する。
この段階の培養は35〜37゜Cで2時間程度行なう。
プライミング後、HVJウイルスなどのIFインデュー
サーを50〜200HAU/ゴ、好ましくは1 0 0
HA U /rrtl添加してさらに培養をつづける
HVJウイルスは未精製の漿尿液をそのまま用いてもよ
いが、精製したものの方が好ましい。
このインデュース段階の培養における培養条件は、プラ
イミング段階と同様の条件でよく、約20時間行なう。
インデュース段階の培養終了後、培養液をたとえば遠心
分離機などで分離し、その液体部分として粗製ヒト白血
球IFをうる。
本発明の製法によってえられる粗製ヒト白血球IF中の
タンパク質濃度は約0.3〜0.8〜/mlで11 あり、従来法によるときの一〜一程度である。
し84 たがって、濃縮操作を加え精製出発点でのタンパク質濃
度を従来のものにそろえたぱあい、一度の精製で従来の
4〜8倍量のものを処理することができるため、精製に
要する試薬、時間、労力などが大幅に節約できる。
なおその際の濃縮操作は分?篩により容易にかつ無菌的
に数十lの規模で行なうことができる。
濃縮の際の力価およびタンパク質の回収率はほぼ100
%であり、数時間で10倍程度の濃縮が可能である。
つぎに本発明の製法を実施例および比較例をあげて説明
するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない
実施例 1 (培地の調製) ハムF1培地(日水製薬■製)106.9に2回以上蒸
留した水を加えて全量を10lとした。
これにカナマイシン0.6g、HEPES40gおよび
重曹1.5 gを加え、さらにIN−NaOHを適当量
加えてpHを7.2に調整したのち、室温で戸過滅菌し
た。
えられた溶液を撹拌機を備えた培養器に入れ、これに健
康人から採血した血液より通常の方法でえた人血漿を培
地全容積の0.1%添加してヒト白血球培養用の培地を
調整した。
(プライミング) 前記のごとく調整した培地に精製されたヒト白血球を1
×107個/dとなるように浮遊させ、ついで粗製ヒト
白血球IFをIOOU/rIllとなるように加えた。
ついで温度を37℃に保ちながら、撹拌下に2時間培養
した。
(インデュース) えられた培養液に精製HVJウイルスを100HAU/
11Llとなるように加え、温度を・37℃に保ちなが
ら撹拌下に20時間培養した。
(ハーベスト) えられた培養物を遠心分離機により回転数3.400r
lMnで30分間遠心分離をして、粗製ヒト白血球IP
をえた。
えられた粗製ヒト白血球IFの力価をプラーク半減法に
より測定したところ、40,000U/1nlであった
またこの粗製IF中のタンパク質濃度゛は0. 3 4
yn9/yrtlであった。
したがって、えられた粗製IFの比活性は1.2 X
1 05U/171pproteinであり、きわめて
高いものであった。
実施例 2〜4 血漿の添加量を第1表に示すように変えたほかは実施例
1と同様に培地を調整し、プライミング、インデュース
およびハーベストを行ない、粗製ヒ?白血球韮Fをえた
実施例2〜4でえられた粗製IPの力価、タンパク質濃
度および比活性を第1表に示す。
比較例 1 人血漿を添加しなかったほかは実施例1と同様にして粗
製ヒト白血球IPをえた。
えられた粗製IFの力価、タンパク質濃度および比活性
を第1表に示す。
比較例 2および3 ハムF1培地に代えてイーグルMEM培地(日水製薬■
製)を用い、培地94gに再蒸留水を加えて10lとし
た。
これにトリシン30gおよび適当量の重曹を加えてpH
を7.2に調整したのち、グルタミン3gを加えて室温
で炉過滅菌した。
人血漿をえられた培地全容積の0.1%および0.5%
添加してヒト白血球培養用の培地を調整し゛た。
この培地を用いたほかは実施例1と同様にして、プライ
ミング、インデュースおよびハーベストを行ない、粗製
ヒト白血球IPをえた。
添加血漿濃度が0.1%のばあい(比較例2)、えられ
た粗製IPの力価は8,0 0 0 U/rIll,タ
ンパク質濃度は0.35■/dであり、比活性は2.3
X 1 0’U/7n9proteinであった。
添加血漿濃度が0.5%のはあい(比較例3)、えられ
た粗製IFの力価は3 2,0 0 0 U/1rLl
,タンパク質濃度はO.’ 8 0 yn9/ynlで
あり、比活性は4.O X 1 0’U/ηprote
inであった。
比較例 4および5 ハムF1培地に代えてRPMI−1640培地(日水製
薬■製)を用い、培地104gに再蒸留水を加えて全量
を10lとしたのちカナマイシン0.6,9,へペス4
0gおよび重曹30gを加え、IN−NaOHでpHを
7.′2に調整して室温テ炉過滅菌した。
つぎに人血漿を培地全容積の0.1%(比較例4)およ
び0.5%(比較例5)添加してヒト白血球培養用の培
地を調整したほかは実施例1と同様にしてプライミング
、インデュースおよびハーベストを行ない、粗製ヒト白
血球IFをえた。
添加血漿濃度が0.1%のときは、えられた粗製IFの
力価は1 0, O O O U /ml,タンパク質
濃度は0.35mI?/−であり、比活性は2.9 x
1 0’ U//′vproteinであった。
添加血漿濃度が0.5%のときは、えられた粗製IFの
力価は6 5,0 0 0U/ml,タンパク質濃度は
0.82■/mlであり、比活性は7.9 X 1 0
’U/7n9proteinであった。
精製例 実施例1でえられた粗製ヒト白血球IF20A!をラボ
モジュール(商品名、旭化成■製分子篩)を用いて8倍
に濃縮し、この濃縮液を用いて、カンテル法の変法によ
る精製を試みた。
KSCNを最終的に0.5MまたはIMになるように濃
縮液中に加え、2N−HClで溶液のpHを3.5まで
徐々に下げていった。
えられた沈殿部分を低速遠心( 3,4 0 0r障X
3 0分)で集めたのち、−30°Gに冷却した94
%エタノール800mlを加えてホモジネートし、その
上澄を低速遠心で集めた。
えられた上澄に0.IN−NaOHを加えてpHを5.
5まで徐々に上げ、沈殿部分を遠心分離して除いたのち
、再び0.IN−NaOHを用いて上澄のpHを8.0
まで上げた。
低速遠心で沈殿を集め、50TLlのリン酸緩衝液(p
H8.0)に溶解させたのちPBS(−)56に対して
2時間ずつ2回透析し、えられた透析液を超遠心分離(
1 8,000rpInX60分)にかけ上澄を集め
た。
その結果、最終的に、回収率56%で比活性1.5 X
1 06U/m9proteinの臨床試用のヒト白
血球IFをえた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 人血漿が添加されたハムF 培地を用い、インター
    フェロンインデューサーの存在下にヒト白血球を培養す
    ることを特徴とするヒト白血球インターフェロンの製法
JP56030061A 1981-03-02 1981-03-02 ヒト白血球インタ−フエロンの製法 Expired JPS597440B2 (ja)

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