JPS596415Y2 - 湿式ガスメ−タ−の構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は湿式ガスメーター、特に計量エレメントをケ
ースから独立させた内機独立組立方式による湿式ガスメ
ーターの改良構造に関する。

湿式ガスメーターは、氷等の液体で満たされたケース内
に計量ドラムを回転自在に軸架し、該ドラムの入口側に
供給される被検定ガスによってドラムに回転を与え、そ
の回転数によってガス流量の測定を行なうようになって
いる。

而して、従来のかかる湿式ガスメーターは、その組立製
作に際し、ケースの前後壁又はそのいずれかとケース内
に固着した前後室仕切板にドラム軸を軸架して計量ドラ
ムを設置し、更にその他の必要とする送気管、排気管、
指針盤、カウンター機構等を順次組付けていくことによ
って製作されている。

しかしながら、このように、ケースに対して計量ドラム
その他の内機構或部材を順次組付けていく組立方式によ
るときは、その各組付作業がいずれもかなり厄介で、組
立作業能率が悪いのはもとより、ケースに直接ドラム軸
を軸架せしめるために、組立時の軸受関連部材の歪発生
とかその他の原因によって計量ドラムの正確な軸芯設定
が困難でその円滑な回転精度が損われるおそれがあり、
品質にばらつきのない高精度の製品の能率的生産が困難
であった。

この考案は上記のような事項に鑑み、計量ドラムとその
軸受構造を含む計量エレメントをケースとは別に独立に
構威し、この独立型の計量エレメントをケース内に挿入
設置するものとなすことにより、一層精度に優れたガス
メーターを能率的に製作しうるように工夫したものであ
る。

而して、この考案に係る湿式ガスメーターは、図示実施
例に示すように、計量室２の下面を開放状に形或したケ
ース１の下端フランジ面２ａに、上記下面を気密に閉塞
する形に底面板３が固着され、かつ該底面板３上にレ状
の軸受ブラケット４が固着され、該ブラケット４の両端
部間に計量ドラム５が回転自在に軸架支承されると共に
、前記軸受ブラケット４に吹込管台７を介して吹込管８
が付設されてなる構威を有する。

上記ケース１は、計量室２内上部を計量ドラム５の存す
る後室と吹込管８の入口端の開口する前室とに分離する
垂下板９を有する。

かつ又、計量室２の前側に仕切板１０を介して前面開放
状のカウンタ室１１が設けられ、該室１１内に前記仕切
板１０に付設したカウンター１２が収められている。

１３はカウンタ室１１の前面カバーである。

計量ドラム５は仕切羽根５ａを介して中心にドラム軸６
が固着されたもので、該ドラム軸６の両端部が軸受ブラ
ケット４の両端部にねじで位置調節自在に固着された軸
受１４，１４を介して支承されている。

かつドラム軸６の一方の端部には、仕切板１０を貫通し
て計量室２側に臨ませられたカウンター人力軸１５に回
転を伝達するクランク型の伝動子１６が設けられている
。

吹込管台７は軸受ブラケット４の一方の立上り部に適宜
ねし止め等により固着されたもので、これに分岐状の吹
込管８の下端が挿入されかつ押ねじ１７で固定されてい
る。

而して、吹込管８の主管部は上方にまっすぐにのび、そ
の途中から分岐された分岐管部が垂下板９の下方から計
量ドラム５内に挿入されている。

なお、その他図中１８は液面計、１９は水柱ゲージ、２
０は温度計、２１はガス出口、２２は水平器、２３は水
平調整ねし、２４はガス入口である。

上記の湿式ガスメーターは製作に際し、予め、底面板３
上に、軸受ブラケット４、計量ドラム５、吹込管台７及
び吹込管８からなる計量エレメントの各構戒部材のすべ
ての組付けを完了し、別途所要の付設部材を取付けたケ
ース１内に、その下面側から上記計量エレメントを挿入
し、底面板３をケース１のフランジ面２ａに適宜ねじ等
を用いて気密状態に固着することにより組立てられるも
のである。

この考案は上述のように、ケース１の外側で、予め底面
板３上において、軸受ブラケット４、計量ドラム５、吹
込管８及び吹込管台７を含む計量エレメント部材のすべ
ての組付けを行なうことができるものであるから、ドラ
ム軸６の芯出し、吹込管８の位置決め等の操作をいずれ
も容易に行なうことができ、計量エレメント部分の精度
の高い組立状態を容易に得ることができる。

要するにこの考案では、計量エレメント部とケース部と
が全く分離独立した形式のものとなっているために、上
記両部の組立工程を２分化して能率良く進めることがで
き、組立作業能率を向上しつると共に、精度の高い製品
を得ることができる。

特に計量エレメントは底面板３上に組立てられるものと
なされており、吹込管８及びその吹込管台７を含めての
計量エレメントの組立をすべてケース１外で行ないうろ
ことにより、愈々組立作業能率を向上しうると共に、ケ
ース１の下面側の一面だけを底面板３で事後的に気密閉
鎖するものとなっているから、気密性も著しく良好なも
のとなし得て、愈々計量精度の向上を期することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図は縦断面
図、第２図は第１図Ａ−Ａ線の断面図、第３図は底面板
上に計量エレメントを組立てた状態の斜視図である。 １・・・・・・ケース、２・・・・・・計量室、２ａ・
・・・・・フランジ面、３・・・・・・底面板、４・・
・・・・軸受ブラケット、５・・・・・・計量ドラム、
６・・・・・・ドラム軸、７・・・・・・吹込管台、８
・・・・・・吹込管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 計量室２の下面を開放状に形或したケース１の下端フラ
   ンジ面２ａに、上記下面を気密に閉塞する形に底面板３
   が固着され、かつ該底面板３上にー状の軸受ブラケット
   ４が固着され、該ブラケット４の両端部間に計量ドラム
   ５が回転自在に軸架支承されると共に、前記軸受ブラケ
   ット４に吹込管台７を介して吹込管８が付設されてなる
   ことを特徴とする湿式ガスメーターの構造。