JPS596414Y2 - 独立内機を有する湿式ガスメ−タ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は湿式ガスメータ、特に内機独立組立方式によ
る湿式ガスメータに関する。

湿式ガスメータは、水等の液体で満たされた外函内に計
量ドラムを回転自在に軸架し、該ドラムの入口側に供給
される被検定ガスによってドラムに回転を与え、その回
転数によってガス流量の測定を行うようになっている。

而して、従来のかフ，・る湿式ガスメータは、その組立
製作に際し、外函の前後壁又はそのいずれかと外函内に
固着した前後室仕切板にドラム軸を軸架して計量ドラム
を設置し、更にその他の必要とする送気管、排気管、指
針盤、カウンター機構等を順次組付けていくことによっ
て製作されている。

しかしながら、このように、外函に対して計量ドラムそ
の他の内機構或部材を順次組付けていく組立方式による
ときは、その各組付作業がいずれもかなり厄介で、組立
作業能率が悪いのはもとより、外函に直接ドラム軸を軸
架せしめるために、組立時の軸受関連部材の歪発生とか
その他の原因によって計量ドラムの円滑な回転精度が損
われるおそれがあり、品質にばらつきのない高精度の製
品の能率的生産が困難であった。

この考案は上記のような事項に鑑み、計量ドラムとその
軸受構造を含む内機部分を外函とは別に独立に構成し、
この独立型の内機を外函内に挿入設置するものとなすこ
とにより、一層精度に優れたガスメータを能率的に製作
しうるように工夫したものである。

以下、この考案の具体的構威を図示実施例に基いて説明
する。

この考案に係る湿式ガスメータは、各別に独立に製作さ
れる内機Ａと外函Ｂとより或り、終局的にそれらが組合
わされて製品となされるものである。

内機Ａは、相互間に所定間隔を隔てて平行状に対峙され
た前後ｌ対の仕切板１，２を有し、両仕切板１，２は複
数本の連結ボールト３によって相互に一体的に連結され
ている。

計量ドラム４は、そのドラム軸５を上記前後仕切板１，
２に軸受６，７を介して支承せしめることにより、それ
らの間に回転自在に軸架されている。

ドラム軸５の一端は前仕切板１を貫通して前方に突出さ
れ、その先端に指針８が取付けられると共に、前仕切板
１の前面には、ドラム軸５に固着された歯車９を介して
積算作動せられる公知のカウンタ機構１０が取付けられ
ている。

一方、後仕切板２には、その後面に固着された排気管取
付台１１により、一端を計量ドラム４内のガス出口側上
部に開口したＬ字形排気管１２が取付けられている。

該排気管１２は他端が後仕切板２を貫通してその後面側
に開口され、排気管取付台１１に取付けられたガス出口
金１３に連通接続されている。

尚、その他の内機Ａの構戒において、１４はスタフイン
グボックス、１５はパッキング、１６はパッキング押さ
え、１７は前仕切壁１に設けられた液面計である。

一方、外函Ｂは、角筒形周壁１８の前面が、カウンター
表示窓１９を有しかつ指針文字板を兼ねたフロントパネ
ル２０によって遮蔽された後面開放状のもので、その上
壁には該壁を貫通して内外に連通ずるガス入口金２１が
取付けられると共に、把手２２、注液プラグ２３および
水平水準器２４が取付けられている。

かつ一側壁には液面調整コツク２５、および排液プラグ
２６が設けられると共に、同下壁にはゴム製の固定支脚
２７と調整支脚２８とが取付けられている。

２９は液面計用窓である。上記において、内機Ａは別途
に製作された外函Ｂ内に該外函Ｂの開放後面を前記後仕
切板２で塞ぐ形にして挿入され、前後仕切壁１，２の周
縁がシリコーン等のシール用接合材料２９を用いて外函
Ｂの周壁１８に気密に接合されることにより外函Ｂに強
制されない接合方法で外函Ｂと一体化されている。

従って、内機Ａの前仕切板１は外函Ｂ内にあって計量室
を仕切板としての役目を果す一方、後仕切板２は外函Ｂ
の後壁を兼ねたものとなっている。

上記内機Ａの固定手段は図示実施例に限定されるもので
はなく、他の任意の気密接合手段を採用しうる。

また、外函Ｂのフロントパネル２０の取付けは、内機Ａ
の取付後において行われるものである。

尚、実施例では、内機Ａ側に排気管１２を、外函Ｂ側に
ガス人口金２１を取付けたものを示したが、これらを逆
にすることも可能である。

この考案は上述のように、計量ドラム４とその回転支承
構造、及びカウンター１０並びに排気管１２又は送気管
を含む内機Ａが、それ自体で外函Ｂと独立した構体とし
て構威され、これが外函Ｂ内に挿入されて接合一体化さ
れたものとなされているから、従来品のように外函内に
内機構戊部材を順次に組付けて組立製作する場合に較べ
、内機Ａ自体の組立が容易に出来る上に、それを外函と
接合一体化する作業も容易になし得て、組立工程の簡略
化、能率化により生産性を向上しうる。

しかも、計量ドラム４の円滑な回転性能は、ガスメータ
の精度に重大な影響を及ぼすものであるが、この考案に
おいては、内機Ａの組立時点においてその回転状態を簡
単に検査することができ、若しこれが不調なるときは内
機Ａだけの組立段階で簡単に補修することができるから
、外函Ｂに組付けて製品とした段階において精度不良品
を発生することが少なく、品質の均一な高精度の湿式ガ
スメータを比較的廉価に提供しつる実に顕著な利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図は斜視図
、第２図は縦断面図である。 Ａ・・・・・・内機、Ｂ・・・・・・外函、１・・・・
・・前仕切板、２・・・・・・後仕切板、３・・・・・
・連結ボルト、４・・・・・・計量ドラム、５・・・・
・・ドラム軸、６，７・・・・・・軸受、１０・・・・
・・カウンタ機構、１２・・・・・・排気管、１９・・
・・・・表示窓、２０・・・・・・フロントパネル、２
１・・・・・・ガス入口金、２９・・・・・・シール用
接合材料。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相互間に所定間隔を隔てて平行状に対峙されかつ相互が
   一体的に連結された前後１対の仕切板間に計量ドラムが
   軸架されると共に、前仕切板の前面にドラム軸と連絡さ
   れたカウンター機構が取付けられている一方、後仕切板
   に、一端が計量ドラム内上部に開口し、他端が後仕切板
   を貫通してその後面に開口された排気管又は送気管が取
   付けられ、斯くして独立に形威された内機が、周壁の適
   所にガス入口又は同出口を備えかつ前面に表示窓を有す
   る後面開放状の外函内に前記後仕切板の外函後面を塞ぐ
   形に収納され、前記前後両仕切板の周縁を外函に気密に
   接合されて一体的に組合わされてなる独立内機を有する
   湿式ガスメータ。