JPS596385B2 - 鋳鉄溶湯の黒鉛球状化度の迅速判定方法および装置 - Google Patents

鋳鉄溶湯の黒鉛球状化度の迅速判定方法および装置

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JPS596385B2
JPS596385B2 JP53058640A JP5864078A JPS596385B2 JP S596385 B2 JPS596385 B2 JP S596385B2 JP 53058640 A JP53058640 A JP 53058640A JP 5864078 A JP5864078 A JP 5864078A JP S596385 B2 JPS596385 B2 JP S596385B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、鋳鉄溶湯の黒鉛球状化度の迅速判定装置に関
し、特に本発明は球状黒鉛鋳鉄用溶湯試料について冷却
凝固過程の温度と時間との関係を熱分析的に測定して鋳
鉄の黒鉛球状化度と最も相関の強い3つのパラメーター
を実験例から予め統計的に求めた関係式と合致するよう
演算処理し、その結果を直視可能に表示する鋳鉄溶湯の
黒鉛球状化度の迅速判定方法および装置に関するもので
ある。
球状黒鉛鋳鉄は、片状黒鉛鋳鉄に比較して、機械的、物
理的性質、溶接性あるいは切削性などについて、数多く
のすぐれた特徴をもつているが、製造上にはいまだ多く
の問題が残されている。
すなわち、球状黒鉛鋳鉄は、たとえば溶解原材料の種類
、化学組成、溶解履歴、溶解方法によつて決まる元湯の
性状、あるいはたとえば処理量、処理温度、処理方法、
球状化剤の種類と添加量などによつて決まる黒鉛球状化
処理の良否によつて、溶湯の黒鉛球状化度、ひいては製
品材質の良否が決定される。このように、球状黒鉛鋳鉄
は片状黒鉛鋳鉄に比較して、製品材質を向上するために
は、その製品材質を左右する製造上の要因がきわめて多
く、工程上それらすべて適確に管理することは非常にむ
ずかしい。一般に、球状黒鉛鋳鉄における黒鉛の球状化
度は、鋳製品と同一条件で鋳造した供試材ないしは鋳造
品本体付きの試片について、直接的に組織の顕微鏡写真
の観察により、黒鉛球状化度を決定するほか、間接的に
は、球状化度と有意な相関関係をもつことが認められて
いる引張強さ、伸びなどの機械的性質、黒鉛球状化用添
加マグネシウムの残留含有率(残留Mg量)などの測定
結果から通常判定されている。
しかし前記測定結果に基づいて判定することは確実では
あるが、測定ならびに判定に長時間を要し、たとえば最
も迅速になし得ると思われる組織観察についても、注湯
後かなりの時間を必要とし、球状化度が悪いと判定され
ても、すでに鋳造後で手の施しようがなく、その鋳造品
は不良となり、製造上著しい経済的損失を招くことはな
る。
したがつて、鋳造現場では、球状黒鉛鋳鉄用溶湯(以下
SG溶湯と称す)が鋳型に注湯される前、すなわち、黒
鉛球状化処理直後に溶湯の凝固後の鋳鉄の黒鉛球状化度
を迅速にしかも精度よく判定し、処置対策を速やかに実
施することができる方法の出現が切望されていた。周知
のごとく、鋳造時の溶湯の黒鉛球状化度は、基本的には
球状化処理直後の黒鉛球状化剤の溶湯の残留マグネシウ
ム量あるいは黒鉛球状化率によつて支配される。
鋳鉄溶湯の黒鉛球状化処理後注湯にいたるまでの残留マ
グネシウム量の減少あるいは球状化率の低下は、溶湯の
保持温度、保持時間、さらには使用取鍋の形状、大きさ
など、各鋳造現場の標準作業状態によつてそれぞれあら
かじめ定つている性質のものである。したがつて、黒鉛
球状化処理直後の溶湯の黒鉛球状化度が判別できれば、
注湯の可否が各鋳造現場の標準作業状態に基づいて決定
され、球状化処理不良の溶湯をそのまま注湯して不合格
品を作ることを回避することも可能となる。SG溶湯の
冷却凝固過程において熱分析の結果得られる冷却曲線(
経過時間と試料温度との関係を示す曲線)の形状は、凝
固後の鋳鉄の黒鉛球状化度と密接な関係があることから
、最近、黒鉛球状化処理直後のSG溶湯試料について熱
分析を行ない、その温度変化の状態からSG溶湯の黒鉛
球状化度を鋳型に注湯する以前に判定する、いわゆる熱
分析法が提唱されている。
たとえば、特開昭48−14393号に示すようにSG
溶湯から採取した溶湯試料を試料鋳型(カツプ)に注湯
し、適宜の熱電温度記録計を用いて冷却曲線を描かせ、
その形状からSG溶湯の黒鉛球状化度を判定する方法が
ある。しかし、この方法は、あらかじめ多数の実際例に
ついて冷却曲線の形状と黒鉛球状化度との関係を数十種
類以上に分類用意したものと当該曲線とを比較対照する
ものであり、測定の迅速性は満足されるが、比較解析が
複雑で面倒なために主観にとられれ易く、個人誤差が大
となる危険性があり、鋳造現場で実用されるにいたらな
いのが現状である。別の方法として、同様に冷却曲線を
利用し、初晶温度ならびに共晶凝固の際の過冷による最
低温度およびその後の再輝現象による最高温度を曲線か
ら目測で読取り、それらと溶湯の黒鉛球状化度、さらに
は炭化物含有量との関係を求めるものがある。
この方法によれば、前の方法と同様に測定の迅速性は満
足されるが、温度計が数値表示式でないために起る最低
温度および最高温度の読取りの不正確さが結局誤差を生
じ、さらには温度計の熱起電力分解能が不足しているこ
とと、SG溶湯の黒鉛球状化度を判定するうえで重要な
意味をもつ温度変化の時間的パラメータが考慮されてい
ないために、十分な精度を得ることができず鋳造現場で
実用することは無理である。さらに、冷却曲線を利用す
る他の方法として、共晶凝固の際の過冷最低温度、再輝
による最高温度および両温度の差ならびに最低温度から
最高温度にいたるまでの曲線の最大傾斜角度などの単相
関関係からSG溶湯の黒鉛球状化度を推定する方法が提
唱されている。
この方法によれば、前記2つの方法と同様に、迅速性は
満足されるものの、最低および最高温度の読取り誤差、
熱起電力分解能の不足、さらには単相関関係のみを使用
するという判定基準の不備のため、十分な精度を得るこ
とができず、そのうえこの方法は亜共晶SG溶湯だけに
しか適用できないとされているので、はとんどの鋳造工
場では過共晶溶湯から球状黒鉛鋳鉄が製造されているこ
とを考え合わせると、鋳造現場で使用することは不可能
といわざるをえない。何れにしても、SG溶湯の黒鉛球
状化度の判定については、信頼性を得ようとすれば結果
を得るまで長時間を要し、また熱分析法を利用する従来
の方法では、測定の迅速性については満足できるが、上
に述べたような理由から十分な信頼性を得るにいたらず
、また適用できる溶湯組成に制限が加わるなどして、鋳
造現場で実用されるものがないのが現状である。本発明
は、従来方法に伴う前記諸欠点を除去し、改善した方法
とその方法の実施に直接使用する装置を提供することを
目的とし、本発明の方法は、予め多数の各種球状黒鉛鋳
鉄用溶湯試料を所定の冷却条件下でそれぞれ冷却凝固さ
せる過程中の共晶凝固の際に生ずる過冷による最低温度
TEU、引続いて生ずる再輝現象による最高温度TEM
ならびに前記最低温度TEUから最高温度TEMに到達
するまでの経過時間Zを読取つたそれぞれの値と、前記
それぞれの凝固後の鋳鉄の黒鉛球状化率、Mg残留含有
率、引張強さ、伸びのうちから選ばれる何れか1つの黒
鉛球状化度を示す特性値Dsとの間の関係を示す下記の
関係式(但しΔTEはTEMとTEUとの差を示す)中
の定数A,b,c,eを決定し、黒鉛球状化度が未知の
球状黒鉛鋳鉄用溶湯試料を前記所定の冷却条件下で冷却
凝固する際読取られるTEU,TEM,Zの数値を前記
関係式に代入して黒鉛球状化度判定用特性値D8を求め
る鋳鉄溶湯の黒鉛球状化度の迅速判定方法にある。
本発明の装置は、球状黒鉛鋳鉄用溶湯試料を注入する試
料鋳型と;鋳鉄溶湯試料について所定の冷却条件下でそ
れぞれ冷却凝固させる過程中の溶湯の温度変化を測定し
、その共晶凝固の際に生ずる過冷による最低温度TEU
およびこれに引続いて生ずる再輝現象による最高温度T
EMを測定してこれを電気信号に変換するサーモカツプ
ルと、前記サーモカツプルの冷接点を取囲む外気温度の
変動を補償する温度補償回路と、この温度補償されたア
ナログ信号を増幅する増幅器と、この増幅器出力を少く
とも3秒以下の所定時間間隔でデジタル量に変換するた
めのアナログ・デジタル変換器と、前記試料鋳型に注湯
した溶湯の球状黒鋭化度Dsを(但しΔTEはTEM(
5TEUとの差を示す)なる式に合致する演算が可能な
ように構成したマイクロコンピユータと、演算結果得ら
れた球状黒鉛化度を表示する表示器とより成り、前記マ
イクロコンピユータは前記の式において少くとも4つの
試料に対して実験により予め定めた定数A,b,cおよ
びeを記憶する記憶素子と、機器異常と接触不良および
測定不良を検出する機能をもつたスタート回路と、前記
過冷による最低温度TEUを検出し、記憶する記憶素子
と、再輝現象による最高温度TEMを検出し、記憶する
記憶素子と、前記最高温度TEMと最低温度TEUとの
温度差ΔTEを決定し記憶する引算素子と、前記最低温
度TEUから最高温度TEMに到達するまでの経過時間
Zを検出し、記憶する素子と、前記最高温度TEMと定
数bとを乗算しBTEMを求める素子と、前記温度差Δ
TEと定数cとを乗算しCJTEを求める素子と、前記
経過時間Zと定数eとを乗算しEZを求める素子と、定
数aとBTEMおよびEZとの和より球状黒鉛化度Ds
を求める演算素子とを具備して成り、前記演算処理して
得られる数値を可視的に数字あるいは図形で表示し得る
よう構成した鋳鉄溶湯の黒鉛球状化度の迅速判定装置に
ある。
本発明の他の目的はA/D変換器にデジタルパイロメー
タを接続し前記鋳型に注湯された溶湯の凝固に至る迄の
温度を連続して表示する装置を設けた鋳鉄溶湯の黒鉛球
状化度の迅速判定装置を提供するにある。次に本発明を
詳細に説明する。
本発明者らは、SG溶湯の冷却凝固過程の温度経過を熱
分析的に測定し、その結果の解析により溶湯の黒鉛球状
化度を判定する方法について、多数の実際例について広
範な試験を実施することにより、上に述べたような欠点
をすべて解消し、迅速でしかも信頼性のある方法ならび
に装置の開発に成功した。
まず、従来の熱分析法の欠点とされる温度変化を連続し
た曲線で描かせる、いわゆるアナログ方式を、アナログ
・デジタル変換装置により変換し、短時間間隔の頻度を
もつて数値として読取りデータ処理する数値式温度読取
り方式とするとともに、測定結果の解析上必要とする温
度を後述の方法によつて適確に決定できるようにして、
読取り誤差をほとんど全く解消した。
この場合、読取る数値は、直接的に温度に対応する熱起
電力値(MV)であつても、またその関数(以下代表的
に温度℃とする)であつてもよい。さらに、温度変化探
知感度(熱起電力分解能、DV)を、必要により熱起電
力(電圧)を増幅することにより2.5℃相当値以下と
して測定精度を上げると同時に、測定頻度の逆数である
時間間隔DZを3秒以下の所定の短時間間隔で読取るこ
とにより、冷却過程における温度変化に精度よく正確に
迫随できるようにした。
DVが2.5℃を越える場合には、冷却過程の解析上必
要な温度を把握できないことがあり、その結果、黒鉛球
状化度の判定が不可能となることが多いことが種々の実
験により確認された。またDZについてもそれが3秒を
越える定時間間隔においては、冷却過程での非常に速い
温度変化、たとえば溶湯試料の注湯から初晶の晶出まで
の経過を正確に把握できなかつたり、あるいは解析上必
要な温度を見逃すおそれがあると同時に、時間的パラメ
ーターの把握に誤差を生じる欠点もある。その結果、D
Zが3秒を越える場合にも、やはり溶湯の黒鉛球状化度
の判定が困難となる。この種の数値式温度計は、当然な
がら性能上からもそれぞれ所定のDVとDZの値をもつ
ているが、本発明の目的によれば上述のように、DVは
2.5℃相当値以下、DZは3秒以下のなるべく短い時
間とすることが有利である。
次に、この数値式温度計を使用して、亜共晶ならびに過
共晶組成のSG溶湯の多数例について、)冷却速度を異
にする種々のカツプに注湯し、熱分析を行なつたところ
、カツプに溶湯試料を注湯してから、共晶凝固終了まで
の時間が1分以内となるような急速冷却のときは、両組
成とも熱分析で把握された種々のパラメーターと溶湯の
黒鉛球状化度との間には統計的に有意な相関関係が認め
られなかつた。
これらの組成を観察すると、冷却速度が速いために多量
のセメンタイトが認められ、この影響であることが確認
された。他方、注湯から共晶凝固終了までの時間が10
分以上となる緩徐冷却のときは、平衡凝固状態に近づき
、DVとDZの精度が低い場合と同じ結果になり、これ
も統計上有意となる結果を得ることができなかつた。
以上のように、熱分析用カツプに溶湯試料を注湯してか
ら、共晶凝固終了までの時間は、本発明の目的を達成す
るためには重要な因子であり、1分以上10分以内とす
ることが有利である。
熱分析用カツプに注湯された試料の、注湯から共晶凝固
終了までの時間は、注湯温度、注湯重量、カツプの形状
およびその構成材料ならびに冷却条件等によつて影響さ
れるが、通例使用されるシエル鋳型を用いてカツプを構
成し、かつ大気中で冷却する場合には、注湯温度のほか
注湯重量が重要な因子である。本発明者らは多数の実験
に基づき、シエル鋳型を用いたカツプの場合、注湯重量
としては200Vないし500?が最適で、上記の凝固
時間の条件を満足し、最もよい結果が得られることを発
見した。したがつて、カツプの寸法も上記の注湯重量に
適合した内容積をもつことが望ましい。数値式温度計に
よつて読取られる冷却過程は、そのDVとDZとによつ
て決定される各時点における温度点の連続的な曲線とし
て把握される。
したがつて、任意の時点における温度は1つの数値とし
て正確に読取ることが可能であり、時間的パラメーター
についてDZによつてきめられた所定時間間隔の頻度の
積算によつて正確に読取ることが可能である。SG溶湯
の冷却曲線の1例を示すと第1図のようになる。
本発明者らは、亜共晶および過共晶組成のSG溶湯の多
数例について、数値的に読取つた冷却曲線から得られる
種々のパラメーターと、該溶湯の黒鉛球状化度との関係
を、統計的手法すなわちある水準以上の有意性をもつパ
ラメーターのうち、最も相関性の強いものから順次取入
れ、段階的に重回帰分析を繰り返す方法によつて解析し
た結果、この重相関関係で有意となるパラメーターは、
共晶凝固の再輝による最高温度TEM、この温度と共晶
凝固の過冷による最低温度TEUとの差ΔTEおよび数
値式温度計がTEUを示す最終の時点からTEMを示す
最初の時点までの経過時間Zの3つであり、きわめて高
度の有意性をもつ重相関関係が成り立つことを知見した
。すなわち、溶湯の凝固後の鋳鉄の黒鉛球状化度すなわ
ち溶湯の黒鉛球状化度を示す特性値Dsは、TEM,Δ
TEおよびZの関数として、下記関係式(1)によつて
表わすことができる。但しA,b,c,eは実験によつ
て定められる定数。
次に統計上有意となる温度および時間のパラメーターを
実際上どのように把握決定するかも重要な問題である。
まず、SG溶湯の冷却凝固過程で現われるTEUlすな
わち温度が下降から上昇に移る時点での温度値およびT
EM、すなわち温度の上昇が停止する時点での温度値は
、実際上次の方法で把握決定される。TEUに関しては
、連続した3段階の温度値を常に記憶装置により記憶し
ておき、第2段階の温度値が第1および第3段階の温度
値よりもともにDVだけ低く、かつ第2段階の温度値が
2秒以上継続した場合の温度値を、またTEMに関して
は同様に、第2段階の温度値が、第1および第3段階の
温度値よりもともにDVだけ高く、かつ第2段階の温度
値が2秒以上継続した場合の温度値を採用する。ここで
重要なことは、第2段階と、第1、第3段階の温度差が
DVであることと、第2段階が2秒以上継続したときに
はじめてTEUあるいはTEMとして採用するというこ
とである。
これらの条件を満足しない場合には、測定温度値のハン
チング、あるいは過共晶組成のSG溶湯に見られる初晶
球状黒鉛のまわりのオーステナイト環の生成による温度
変化など不必要なデーターを把握し、結局本発明の目的
を達成することができない。ΔTEは、(TEM−TE
u)で簡単に求められ、Zについては、TEUを示す最
終の時点から、TEMjを示す最初の時点までの経過時
間をDZを積算することにより把握するという方法を採
用する。
上述の方法によつて、TEM,ΔTEおよびZを把握決
定し、これらの数値を代入することによつてはじめて関
係式(1)の関係が、統計上高度の有意性をもつて成立
することが認められた。本発明の方法を実施するには、
溶湯試料を注入する熱接点を具える試料鋳型(カツプ)
、数値式温度計、電気回路、記憶装置、判別装置、演算
装置、表示装置、集積回路、制御回路等を具えた装置を
必要とする。
すなわち、SG溶湯試料の冷却凝固過程における温度の
時間的経過を、必要により増幅器により起電力を増幅し
、所定の短時間間隔の頻度で数値式温度計により把握し
、これを記憶装置によりいつたん記憶し、連続して把握
された3段階の温度値と経過時間とを判別装置で判別し
ながら、予め記憶装置に記憶させたTEUおよびTEM
の所定の条件に合致するまで不必要な温度値を逐次消去
し、所定の条件に合つた温度値をTEUTEMとして決
リ定して記憶しておく。
このTEUとTEMとから、予め記憶させたΔTEの算
出演算式によつてΔTEの値を算出決定し記憶する。さ
らに、数値式温度計がTEUを示した最終の時点から時
間間隔DZを積算しはじめ、TEMを示す最初の時点ま
での経過時間をZとして決定し記憶装置に記憶する。以
上の方法によつて記憶させたTEM,ΔTE,Zの値を
、予め多数の実際例に基づいて統計上有意であると認め
て記憶させてあるTEM,ΔTE,Zと凝固鋳鉄の黒鉛
球状化度との間の関係式(1)(と、演算装置を介して
代入演算させ、求められた解答を表示装置に表示する。
本発明の装置による測定方法を第4図について説明する
と、球状黒鉛鋳鉄となる組成をもつた溶湯を鋳型1に注
湯すると溶湯は冷却凝固する。
この鋳型1中にはサーモカツプル2aの熱接点が挿入さ
れ、その溶湯に露出する部分は耐蝕性セラミツクコーテ
イングにより被覆保護されており、溶湯の冷却凝固過程
において測定した温度に対応する電気信号が連続して温
度補償導線2を通じて温度補償器3に送られる。上記の
測定温度に対応した電気値はサーモカツプル2aの冷接
点を取囲む周囲温度の変化によりサーモカツプルによる
測定値が大幅に変動するので、周囲温度補償をこの温度
補償器3で行うのである。この温度補償された温度測定
値は次の増幅器4で増幅されたA/D変換器5に加えら
れ、ここでアナログ信号よりデジタル信号に変換されマ
イクロコンピユータ9に入力したとき演算可能な信号と
なる。このA/D変換器5より得られるデジタル信号を
デジタルパイロメータ一6に送ると、経過時間に対応し
た温度測定値が表示できるので作業性が著しく改善され
る。A/D変換器5よりの出力がマイクロコンピユータ
9のスタート回路に入力される。このマイクロコンピユ
ータ9のスタート回路に入力が入ると上述のDs=a+
BTEM+cΔTE+Ezの演算がなされるのである。
第4図は本発明の鋳鉄溶湯の黒鉛球状化度の迅速判定装
置の一例を示すもので、溶湯試料を注入する試料鋳型1
にサーモカツプル2aを取付け、これを補償導線2を介
し温度補償器3および増幅器4を介してA/D変換器5
に接続し、その出力側にデジタルパイロメータ一6を接
続し、前記サーモカツプル2aにより測定した温度をデ
ジタル表示できるようにすると共に、その出力側をマイ
クロコンピユータ9に接続する。
このマイクロコンピユータ9にはその入力側に電源回路
8を接続する。電源回路8には電源スイツチ7aおよび
その表示灯7bと、測定開始スイツチ8aおよびその表
示灯8bを設ける。また、マイクロコンピユータ9の一
方の出力側には増幅器10を経て球状黒鉛表示灯11、
擬球状黒鉛表示灯12、およびいも虫状黒鉛表示灯13
を接続し、球状黒鉛化度を三等級に分類して表示するよ
う構成する。さらに、マイクロコンピユータ9の他方の
出力側には測定終了表示灯14、測定不良表示灯15、
接触不良表示灯16、機器異常表示灯17、チル警報表
示灯18および警報ブザー19をそれぞれ設ける。第5
図は本発明装置の更に詳細な回路図を示すもので、1は
サンプリング鋳型を示し、このサンプリング鋳型1には
この中に注湯された鋼溶湯の温度を測定して電気信号を
取出すためのサーモカツプル2aを設ける。
このサーモカツプル2aで測定した信号は導線2により
温度補償器3に送られ、ここで温度誤差の補償が行われ
る。この温度補償器3で補正された信号は次の増幅器4
により増幅されてアナログ・デジタル信号変換に適当な
信号に波形整形する。増幅器4の出力はA/D変換器5
に入力されアナログ信号よりデジタル信号に変換される
。A/D変換器5よりの出力は次のデジタルパイロメー
タ一6に加えられ、ここで測定温度の補正がなされマイ
クロコンピユータ一9のスタート回路に入力される。こ
のスタート回路20は電源回路8が作動しているとスタ
ートできる状態にあり、A/D変換器5よりの信号がス
タート回路20に入り、かつスタート回路20が正常な
作動状態であると次のTEU測定回路21によりTEU
信号が判別され、その値を記憶する。スタート回路20
の出力は同時にTEM測定回路22に入つており、TE
M信号が来たときにこれをTEM測定回路22により判
別し記憶する。TEU回路21とTEM回路22との出
力はZ測定回路23に加えられており過冷却状態の最低
温度η丁の生じた時点と過冷に引続いて生ずる再輝現象
による最高温度TEMの生ずる時点との時間差を各信号
の遅延時間により測定し、Z測定回路23はこれを記憶
する。TEU測定回路21とTEM測定回路22との出
力は引算回路24に入力せられ、ここでTEM一TEU
=ΔTEの引算演算が行われ、TEUとTEMとの温度
差ΔTEが演算され記憶される。TEM測定回路22の
出力と定数bの記憶回路26との出力とはかけ算回路3
1に入力されBTEMの値が求められ、この値に対応し
た信号がDs演算回路29に加えられる。又一方引算回
路24の出力と定数cの記憶回路27の出力とはかけ算
回路32に入力され、CJTEの値が求められ、これに
対応した信号がDs演算回路29に加えられる。又一方
Z測定回路23の出力と定数eの出力とはかけ算回路3
3に入力され、EZの値が求められ、この値EZに対応
した電気信号Ds演算回路29に入力される。又a定数
の記憶回路25の出力は直接Ds演算回路29に入力せ
られ、ここでa+BTEM+CJTE+EZ=D8の演
算が行われる。このD8演算回路29の出力はDs記憶
回路30に入力され記憶される。Ds記憶回路30の出
力は増幅器10に入力され、増幅されて指示器911,
12,13の何れかを点灯して球状黒鉛化度を顕微鏡第
2図及び第3図に示すようなパターン又は図形として等
級を示すか、デジタル表示器により1〜5等級として表
示を行うものである。14は測定終了を表示するランプ
で、Ds記憶回路30に出力があつたときに点灯し、測
定終了を直視的に表示するものである。
15,16,17は夫々測定不良表示ランプ、接触不良
表示ランプ、機器異常表示ランプであつて、これはスタ
ート回路20に接続され、スタート回路20において測
定不良、接触不良、機器異常が検出されたときに表示を
行うものである。
またこれらの測定不良、接触不良、機器異常等が発生し
たときは警報表示灯18を点灯し、ブザー19により機
器異常特を警報するものである。上記のサーモカツプル
2aは鋳型支持台中を貫通して鋳型中に挿入し、溶湯に
直接接触するようにし、このサーモカツプルの表面は耐
熱材料で被覆して、1400〜1500℃位迄耐えられ
るようにする。
鋳型に溶湯が注湯されるとこの溶湯温度は電気信号に変
換されて連続して測定がなされる。前にも述べたとおり
、球状黒鉛鋳鉄における黒鉛の球状化程度は、組織の顕
微鏡観察に基づく黒鉛球状化率のほか、残留Mg量、あ
るいは引張強さ、伸びなどの機械的性質と有意な相関関
係をもつことが認められている。
また、本発明者らの実験によつても、溶湯の黒鉛球状化
度を示す特性値Dsとして、これらのいずれをとつても
、パラメーターTEM,ΔTE,Zはそのままとして関
係式(1)中の定数を変えるだけで、それぞれ高度の有
意性をもつ重相関関係が成立することが認められた。し
たがつて、黒鉛球状化度の判定結果は、前記黒鉛球状化
率、残留Mg量、引張強さ、あるいは伸びの何れかによ
つて表示できるが、そのほかに黒鉛粒の形態(黒鉛形状
)の類別とそれぞれ類別された形状の黒鉛量との関係に
基づき図形的に示すことは、本発明の実施に際して現場
的に最も好ましい態様の一例である。一般に、球状黒鉛
鋳鉄の黒鉛形状は、通常第2図に例示するように5種類
に類別され、類別された形状に対応する形状係数と観察
されたそれぞれ)の類別形状の粒数から黒鉛球状化率を
算出する。
しかし、実際の球状黒鉛鋳鉄製品では、ほとんどの場合
に、片状黒鉛に相当する形状1を除き、形状,1,,が
混在しており、これらの形状の類別と量に対応して図形
的に表示しようというのがこの方式であり、実際の鋳造
品の黒鉛球状化程度を視覚的によりよく表現できる。
図形的に表示する場合、黒鉛形状の類別として上述の形
状からまでの4種類に分類するほか、形状の類別の数を
適宜減らすこともできる。
すなわち、実際の顕微鏡観察では形状Iと、あるい.は
ととは明瞭に区別しにくいことが多く、かつ黒鉛球状化
程度は特にととでは大差のないことから、いも虫状、擬
球状および球状の3種類に類別して表示しても十分に目
的が達せられる。第3図は図形的表示の1例を示すもの
であり、黒鉛形状としては上述の3類別とし、各類別の
区画を2分割し、かつ黒鉛球状化率の判定は7段階に区
分してある。溶湯試料について、本発明の方法の熱分析
法によつて測定、解析して得られた黒鉛球状化率に関す
る判定結果を各段階に応じて、該当区画に点灯して自動
的に表示する。たとえば、黒鉛球状化率が91%と判定
された場合には、区画(1−1)と(1−2)に点灯さ
れる。実際の装置については、カツプ内の熱電対との電
気的接触不良などによる測定不良、機器内の回路故障に
よる演算不能などの機器異常の場合に、点灯あるいは警
報により示すこともできる。
次に本発明の方法ならびに装置を実施例について説明す
る。実施例 1 所定の条件下で多数例についての実験の結果求められた
関係式(1)中の定数A,b,c,eの値は溶湯の黒鉛
球状化度を示す特性値Dsとして、黒鉛球状化率(%)
、残留Mg量(%)、引張強さ(Kf!/Mll)、あ
るいは伸び(%)の何れを用いるかによつて第1表の数
値となつた。
次に、黒鉛球状化処理前の化学組成C3.56%、Si
l.62%、MnO.52%、PO.O3l%、SO、
019%(亜共晶組成)の元湯1tに対して、Mg8%
を含有するFe−Si−Mg合金をサンドイツチ方式に
より0.8%添加し、黒鉛球状化処理をしたSG溶湯を
、溶湯試料の注湯から共晶凝固終了まで3分を要するカ
ツプおよびいわゆるYプロツク〉状鋳型に、球状化処理
直後および処理後15分経過した時点に注湯し、本方法
および装置により測定し前記関係式を適用して算出した
黒鉛球状化度の判定結果(黒鉛球状化率%、引張強さK
g/m?i、伸び%、残留Mg量%)とYプロツク試料
を用いて実際にそれぞれ測定した黒鉛球状化程度の結果
を対比して示すと第2表のようになつた。
実施例 2 黒鉛球状化処理前の化学組成C3.82%、Sil.9
3%、MnO.38%、PO.O29%、SO.Oエ7
%(過共晶組成)の元湯1tに対して、Mg8%を含有
するFe−Si−Mg合金をサンドイツチ方式により0
.8%添加し、黒鉛球状化処理をしたSG溶湯を、溶湯
試料の注湯から共晶凝固終了まで4分を要するカツプお
よびYプロツク状鋳型に、球状化処理直後および処理後
15分経過した時点に注湯し、本発明の方法および装置
により測定し実施例1記載の関係式を適用して算出した
黒鉛球状化度の判定結果(黒鉛球状化率%、引張強さK
g/Mil)伸び%、残留Mg量%)とYプロツク試料
を用いて実際にそれぞれ測定した黒鉛球状化程度の結果
を対比して示すと第3表のようになつた。
これらの実施例から明らかなように、本発明の方法、装
置による溶湯の黒鉛球状化度の迅速判定結果は、亜共晶
、過共晶両組成の球状黒鉛鋳鉄に対して十分な信頼性を
有することが明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は過共晶SG溶湯の冷却凝固過程における冷却曲
線の1例を示す図、第2図I,,良,,Vは球状黒鉛鋳
鉄のそれぞれ異なる黒鉛形伏を示す図、第3図は溶湯の
黒鉛球状化度の判定結果を図形的に表示する方法の一例
を示す説明図、第4図、第5図は本発明の装置のプロツ
ク図である。 1 ・・・・・・鋳型、2・・・・・・補償導線、2a
・・・・・・サーモカツプル、3・・・・・・温度補償
器、4・・・・・・増幅器、5・・・・・・A/D変換
器、6・・・・・・デジタルパイロメータ一、7a・・
・・・・電源スイツチ、7b・・・・・・電源スイツチ
表示灯、8・・・・・・電源回路、8a・・・・・・測
定開始スイツチ、8b・・・・・・測定開始スイツチ表
示灯、9・・・・・・マイクロコンピユータ、10・・
・・・・増幅器、11・・・・・・球状黒鉛表示灯、1
2・・・・・・擬球状黒鉛表示灯、13・・・・・・い
も虫状黒鉛表示灯、14・・・・・・測定終了表示灯、
15・・・・・・測定不良表示灯、16・・・・・・接
触2υ不良表示灯、17・・・・・・機器異常表示灯、
18・・・・・・チル警報表示灯、19・・・・・・警
報ブザー、20・・・・・・スタート回路、21・・・
・・・TEu回路、22・・・・・・TEM測定回路、
23・・・・・・Z測定回路、24・・・・・・引算回
路、25・・・・・・a記憶回路、26・・・・・・b
記憶回路、27・・・・・・c記憶回路、28・・・・
・・e記憶回路、29・・・・・・Ds演算回路、30
・・・・・・Ds記憶回路、31,33・・・・・・か
け算回路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 予め多数の各種球状黒鉛鋳鉄用溶湯試料を所定の冷
    却条件下でそれぞれ冷却凝固させる過程中の共晶凝固の
    際に生ずる過冷による最低温度T_E_U、引続いて生
    ずる再輝現象による最高温度T_E_Mならびに前記最
    低温度T_E_Uから最高温度T_E_Mに到達するま
    での経過時間Zを読取つたそれぞれの値と、前記それぞ
    れの凝固後の鋳鉄の黒鉛球状化率、Mg残留含有率、引
    張強さ、伸びのうちから選ばれる何れか1つの黒鉛球状
    化度を示す特性値D_Sとの間の関係を示す下記関係式
    D_S=a+bT_E_M+cΔT_E+eZ(但しΔ
    T_EはT_E_MとT_E_Uとの差を示す)中の定
    数a、b、c、eを決定し、黒鉛球状化度が末知の球状
    黒鉛鋳鉄用溶湯試料を前記所定の冷却条件下で冷却凝固
    する際読取られるT_E_U、T_E_M、Zの数値を
    前記関係式に代入して黒鉛球状化度判定用特性値D_S
    を求めることを特徴とする鋳鉄溶湯の黒鉛球状化度の迅
    速判定方法。 2 前記所定の冷却条件として、溶湯試料が試料鋳型に
    注湯された後共晶凝固終了までの時間を1〜10分の範
    囲内とする特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 試料鋳型に注湯された溶湯が冷却凝固するまでの温
    度の時間的経過を3秒以下の一定時間間隔で電気的にア
    ナログ・デジタル変換装置によつて変換した数値として
    読取る特許請求の範囲第1あるいは2項記載の方法。 4 鋳鉄溶湯試料の温度変化探知感度を示す熱起電力分
    解能dVを必要により増幅器を用いて熱起電力を増幅し
    て、2.5℃相当値以下とする特許請求の範囲第1〜3
    項の何れかに記載の方法。 5 鋳鉄溶湯試料の冷却凝固過程における前記最低温度
    T_E_Uおよび最高温度T_E_Mの値を把握決定す
    るに当り、それぞれ連続して読取られる3段階の温度値
    を常に記憶装置により記憶し、第2段階の温度値が第1
    および第3段階の温度値よりも、T_E_Uにあたつて
    は共にdVだけ低く、T_E_Mにあつては共にdVだ
    け低く、T_E_Mにあつては共にdVだけ高く、かつ
    第2段階がそれぞれ2秒以上継続したときの温度値をそ
    れぞれT_E_U、T_E_Mとする特許請求の範囲第
    1〜4項の何れかに記載の方法。 6 鋳鉄溶湯試料の冷却凝固過程において、前記T_E
    _UからT_E_Mに到達するまでの経過時間ZをT_
    E_Uを示す最終時点からT_E_Mを示す最初の時点
    までの経過時間とする特許請求の範囲第1〜5項の何れ
    かに記載の方法。 7 記憶装置によりT_E_U、T_E_M、Zとして
    決定した数値以外の記憶された数値を必要により逐次消
    去する特許請求の範囲第1〜6項の何れかに記載の方法
    。 8 鋳鉄溶湯の黒鉛球状化度の判定結果を、黒鉛形状の
    類別とそれぞれ類別された形状の黒鉛量との関係に基づ
    き図形的に表示する特許請求の範囲第1〜7項の何れか
    に記載の方法。 9 球状黒鉛鋳鉄用溶湯試料を注入する試料鋳型と;鋳
    鉄溶湯試料について所定の冷却条件下でそれぞれ冷却凝
    固させる過程中の溶湯の温度変化を測定し、その共晶凝
    固の際に生ずる過冷による最低温度T_E_Uおよびこ
    れに引続いて生ずる再輝現象による最高温度T_E_M
    を測定してこれを電気信号に変換するサーモカップルと
    、前記サーモカップルの冷接点を取囲む外気温度の変動
    を補償する温度補償回路と、この温度補償されたアナロ
    グ信号を増幅する増幅器と、この増幅器出力を少くとも
    3秒以下の所定時間間隔でデジタル量に変換するための
    アナログ−デジタル変換器と、前記試料鋳型に注湯した
    溶湯の球状黒鉛化度D_SをD_S=a+bT_E_M
    +cΔT_E+eZ(但しΔT_EはT_E_MとT_
    E_Uとの差を示す。 )なる式に合致する演算が可能なように構成したマイク
    ロコンピュータと、演算結果得られた球状黒鉛化度を表
    示する表示器とより成り、前記マイクロコンピュータは
    前記の式において少くとも4つの試料に対して実験によ
    り予め定めた定数a、b、cおよびeを記憶する記憶素
    子と、機器異常と接触不良および測定不良を検出する機
    能をもつたスタート回路と、前記過冷による最低温度T
    _E_Uを検出し、記憶する記憶素子と、再輝現象によ
    る最高温度T_E_Mを検出し、記憶する記憶素子と、
    前記最高温度T_E_Mと最低温度T_E_Uとの温度
    差ΔT_Eを決定し記憶する引算素子と、前記最低温度
    T_E_M到達するまでの経過時間Zを検出し、記憶す
    ると、前記最高温度T_E_Mと定数bとを乗算し、b
    T_E_Mを求める素子と、前記温度差ΔT_Eと定数
    cとを乗算し、cΔT_Eを求める素子と、前記経過時
    間Zと定数eとを乗算しeZを求める素子と、定数aと
    bT_E_M、cΔT_EおよびeZとの和より球状黒
    鉛化度D_Sを求める演算素子とを具備して成り、前記
    演算処理して得られる数値を可視的に数字あるいは図形
    で表示し得るよう構成したことを特徴とする鋳鉄溶湯の
    黒鉛球状化度の迅速判定装置。10 前記アナログ・デ
    ジタル変換器にデジタルパイロメータを接続し、前記鋳
    型に注湯された溶湯の凝固に至る迄の温度を連続して表
    示する装置を設けた特許請求の範囲第9項記載の装置。 11 試料鋳型に注湯が冷却凝固するまでの温度の時間
    的経過を3秒以下の一定時間間隔で電気的にアナログ・
    デジタル変換装置によつて変換した数値として読取る特
    許請求の範囲第9項記載の装置。 12 鋳鉄溶湯試料の温度変化探知感度を示す熱起電力
    分解能dVを増幅器を用いて熱起電力を増幅して2.5
    ℃相当値以下とする特許請求の範囲第9項に記載の装置
    。 13 鋳鉄溶湯試料の冷却凝固過程における前記最低温
    度T_E_Uおよび最高温度T_E_Mの値を把握決定
    するに当り、それぞれ連続して読取られる3段階の温度
    値を常に記憶装置により記憶し、第2段階の温度値が第
    1および3段階の温度値よりも、T_E_Uにあつては
    共にdVだけ低く、T_E_Mだけ高く、かつ第2段階
    がそれぞれ2秒以上継続したときの温度値をそれぞれT
    _E_U、T_E_Mとする特許請求の範囲第9項記載
    の装置。 14 鋳鉄溶湯試料の冷却凝固過程において、前記T_
    E_UからT_E_Mに到達するまでの経過時間ZをT
    _E_Uを示す最終時点からT_E_Mを示す最初の時
    点までの経過時間とする特許請求の範囲第9〜13項の
    何れかに記載の装置。 15 記憶装置によりT_E_U、T_E_M、Zとし
    て決定した数値以外の記憶された数値を必要により逐次
    消去する特許請求の範囲第9項記載の装置。 16 鋳鉄溶湯の黒鉛球状化度の判定結果を、黒鉛形状
    の類別とそれぞれ類別された形状の黒鉛量との関係に基
    づき図形的に表示する特許請求の範囲第9項記載の装置
JP53058640A 1978-05-17 1978-05-17 鋳鉄溶湯の黒鉛球状化度の迅速判定方法および装置 Expired JPS596385B2 (ja)

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