JP2003121395A - 鋳鉄の溶湯中の黒鉛形状の球状及び片状であることの判別と黒鉛球状化率および共晶セル数の測定法 - Google Patents
鋳鉄の溶湯中の黒鉛形状の球状及び片状であることの判別と黒鉛球状化率および共晶セル数の測定法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鋳鉄の鋳造前にその鋳鉄中の黒鉛の形状を判
別し、球状黒鉛鋳鉄のチル生成に関係のある共晶セル数
を測定する方法を提供すること。 【解決手段】鋳鉄の溶湯の冷却温度を測定する3個の試
料容器を用意しその第一の容器には添加物を加えず、第
二の容器にテルルを加えておき、第三の容器に接種剤を
添加し、これら容器に同時に注入した鋳鉄の溶湯から第
一、第二及び第三の熱冷却曲線を得て、第一及び第二の
冷却曲線とを比較して黒鉛球状化剤が添加されているか
否かを調べ、第一の冷却曲線の共晶最低温度と第二の冷
却曲線の共晶停滞温度と前記第三の冷却曲線の共晶再輝
最高温度とを測定し、第一の冷却曲線の共晶最低温度と
第三の冷却曲線の再輝最高温度との温度差と共晶セル数
との関係から鋳鉄の溶湯中の球状黒鉛の共晶セル数を測
定する。
別し、球状黒鉛鋳鉄のチル生成に関係のある共晶セル数
を測定する方法を提供すること。 【解決手段】鋳鉄の溶湯の冷却温度を測定する3個の試
料容器を用意しその第一の容器には添加物を加えず、第
二の容器にテルルを加えておき、第三の容器に接種剤を
添加し、これら容器に同時に注入した鋳鉄の溶湯から第
一、第二及び第三の熱冷却曲線を得て、第一及び第二の
冷却曲線とを比較して黒鉛球状化剤が添加されているか
否かを調べ、第一の冷却曲線の共晶最低温度と第二の冷
却曲線の共晶停滞温度と前記第三の冷却曲線の共晶再輝
最高温度とを測定し、第一の冷却曲線の共晶最低温度と
第三の冷却曲線の再輝最高温度との温度差と共晶セル数
との関係から鋳鉄の溶湯中の球状黒鉛の共晶セル数を測
定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は鋳鉄の溶湯中の黒
鉛形状の球状/片状の判別と、黒鉛球状化率および共晶
セル数の測定法、より詳細に述べると、球状黒鉛鋳鉄の
鋳造前にその溶湯を熱分析することにより鋳造する以前
に鋳鉄の溶湯の黒鉛の形状を判別し、球状黒鉛鋳鉄のチ
ル生成に関係のある共晶セル数を測定する方法を提供す
ることにある。
鉛形状の球状/片状の判別と、黒鉛球状化率および共晶
セル数の測定法、より詳細に述べると、球状黒鉛鋳鉄の
鋳造前にその溶湯を熱分析することにより鋳造する以前
に鋳鉄の溶湯の黒鉛の形状を判別し、球状黒鉛鋳鉄のチ
ル生成に関係のある共晶セル数を測定する方法を提供す
ることにある。
【0002】球状黒鉛鋳鉄は鋳鉄の溶湯に一般に市販さ
れているFe,Si及びMgから成る球状化剤を直接添
加することによって処理される。球状黒鉛鋳鉄の性質
は、その顕微鏡組織と密接な関係があり、鋳鉄の生地中
に分布している黒鉛結晶の組織は、球状黒鉛であること
が好ましく、必ずしもすべての黒鉛が理想的な球状にな
っているわけではない。
れているFe,Si及びMgから成る球状化剤を直接添
加することによって処理される。球状黒鉛鋳鉄の性質
は、その顕微鏡組織と密接な関係があり、鋳鉄の生地中
に分布している黒鉛結晶の組織は、球状黒鉛であること
が好ましく、必ずしもすべての黒鉛が理想的な球状にな
っているわけではない。
【0003】ところで、鋳鉄の強度は黒鉛が球状である
ことが肝要であって、もしも黒鉛の球状化率が低下して
球状でなくCV状になると、球状黒鉛鋳鉄の強度の約7
割程度に低下する。また、鋳鉄の溶湯に球状化剤を添加
しなかったり、添加した球状化剤の効力が失われたとき
には、黒鉛形状は片状となり、鋳鉄の強度が極めて弱く
なる。このように鋳鉄の強度が設計強度を大きく低下す
ると、その製品は破壊するために、その鋳物製品を使用
する製品が致命的な損傷を招く虞がある。
ことが肝要であって、もしも黒鉛の球状化率が低下して
球状でなくCV状になると、球状黒鉛鋳鉄の強度の約7
割程度に低下する。また、鋳鉄の溶湯に球状化剤を添加
しなかったり、添加した球状化剤の効力が失われたとき
には、黒鉛形状は片状となり、鋳鉄の強度が極めて弱く
なる。このように鋳鉄の強度が設計強度を大きく低下す
ると、その製品は破壊するために、その鋳物製品を使用
する製品が致命的な損傷を招く虞がある。
【0004】以上に述べたような理由から、鋳鉄鋳物製
品の鋳造前に鋳鉄中の黒鉛の形状が球状であるか・片状
であるかを判定し、黒鉛球状化率及び共晶セル数を測定
することが求められている。
品の鋳造前に鋳鉄中の黒鉛の形状が球状であるか・片状
であるかを判定し、黒鉛球状化率及び共晶セル数を測定
することが求められている。
【0005】
【従来の技術】鋳鉄鋳物製品の鋳鉄中の黒鉛の形状を測
定するために、従来の技術においては、鋳造した製品の
一部を顕微鏡によって観察する方法、超音波を利用して
調べる方法、あるいは引っ張り試験による強度測定法が
用いられている。
定するために、従来の技術においては、鋳造した製品の
一部を顕微鏡によって観察する方法、超音波を利用して
調べる方法、あるいは引っ張り試験による強度測定法が
用いられている。
【0006】これら従来の方法は、鋳造前に鋳鉄の溶湯
の状態を検査するものでなく、鋳造後の検査に長時間を
要し、しかも顕微鏡あるいは超音波の利用には、それぞ
れ専門の技術者を必要とし、その装置も経済的に決して
廉価なものでなく、引っ張り試験による検査も簡易な検
査とは言い難い。
の状態を検査するものでなく、鋳造後の検査に長時間を
要し、しかも顕微鏡あるいは超音波の利用には、それぞ
れ専門の技術者を必要とし、その装置も経済的に決して
廉価なものでなく、引っ張り試験による検査も簡易な検
査とは言い難い。
【0007】特許第2510947号の発明は「鋳鉄の
溶湯中における球状化剤又はCV化剤の有無および片状
黒鉛鋳鉄のチル化傾向を判別する方法とそれに使用する
試料採取容器」に関するもので、炉前で容易かつ迅速に
鋳鉄の溶湯中の球状化剤又はCV化剤の有無を知ること
ができるものであって、球状化率を測定することができ
るものではなかった。
溶湯中における球状化剤又はCV化剤の有無および片状
黒鉛鋳鉄のチル化傾向を判別する方法とそれに使用する
試料採取容器」に関するもので、炉前で容易かつ迅速に
鋳鉄の溶湯中の球状化剤又はCV化剤の有無を知ること
ができるものであって、球状化率を測定することができ
るものではなかった。
【0008】また、特許出願公開2000−9668号
に開示されている「球状黒鉛鋳鉄およびCV状黒鉛鋳鉄
の黒鉛形状の判定法」は、鋳鉄の溶湯の試料を採取して
溶湯中の酸素量を測定し、溶湯を単に熱分析して得られ
る共晶温度から、その溶湯が球状黒鉛鋳鉄となるか或い
はCV状黒鉛鋳鉄になるかを判定する新規な方法である
が、黒鉛の球状化率、共晶セル数、及び溶存酸素量等を
測定するものではない。
に開示されている「球状黒鉛鋳鉄およびCV状黒鉛鋳鉄
の黒鉛形状の判定法」は、鋳鉄の溶湯の試料を採取して
溶湯中の酸素量を測定し、溶湯を単に熱分析して得られ
る共晶温度から、その溶湯が球状黒鉛鋳鉄となるか或い
はCV状黒鉛鋳鉄になるかを判定する新規な方法である
が、黒鉛の球状化率、共晶セル数、及び溶存酸素量等を
測定するものではない。
【0009】
【発明の目的】以上に述べた従来技術の未解決の問題点
を考慮して、この発明の主目的は鋳鉄の溶湯を鋳造する
前に鋳鉄の溶湯中の黒鉛の形状が球状であるか否かを判
定し、共晶セル数と共晶温度との関係を求めて共晶セル
数と黒鉛球状化率とを求める方法を提供することにあ
る。
を考慮して、この発明の主目的は鋳鉄の溶湯を鋳造する
前に鋳鉄の溶湯中の黒鉛の形状が球状であるか否かを判
定し、共晶セル数と共晶温度との関係を求めて共晶セル
数と黒鉛球状化率とを求める方法を提供することにあ
る。
【0010】この発明のさらに目的とするところは、鋳
鉄の溶湯温度を一定に保持して一定の形状の熱分析用の
試料採取容器を用いて溶湯の冷却曲線を測定し、黒鉛の
球状化率および共晶温度と共晶セル数とを測定すること
にある。
鉄の溶湯温度を一定に保持して一定の形状の熱分析用の
試料採取容器を用いて溶湯の冷却曲線を測定し、黒鉛の
球状化率および共晶温度と共晶セル数とを測定すること
にある。
【0011】
【発明の説明】この発明の方法を添付図面を用いて詳細
に述べる。その方法は測定しようとする同一の鋳鉄の溶
湯を試料として採取し、その溶湯の冷却温度を調べる。
そのために、3個の同じ形式で同一容量の試料容器を用
意する。試料容器は当業者が周知のセラミック製のもの
で、容器には採取して注入された鋳鉄の溶湯の冷却温度
を感知し、外部の冷却曲線を描く温度測定装置に接続す
ることができる温度センサ(熱電対)を具備する。この
種の試料採取容器には色々な形式のものがあるが、その
種類の如何は問わない。
に述べる。その方法は測定しようとする同一の鋳鉄の溶
湯を試料として採取し、その溶湯の冷却温度を調べる。
そのために、3個の同じ形式で同一容量の試料容器を用
意する。試料容器は当業者が周知のセラミック製のもの
で、容器には採取して注入された鋳鉄の溶湯の冷却温度
を感知し、外部の冷却曲線を描く温度測定装置に接続す
ることができる温度センサ(熱電対)を具備する。この
種の試料採取容器には色々な形式のものがあるが、その
種類の如何は問わない。
【0012】3個の試料容器の最初の第一の試料容器に
は何らの添加物を加えることなく、第二の試料容器には
添加剤としてテルル(Te)を少量添加しておき、第三
の試料容器には添加剤として通常使用される鋳鉄の溶湯
の接種剤、例えばフェロシリコン、カルシウム(C
a)、シリコン(Si)等のいずれかの一種を添加す
る。これら試料容器に予め入れておく添加剤はごく少
量、すなわち溶湯の質量に対して約0.1乃至1.0%
とする。
は何らの添加物を加えることなく、第二の試料容器には
添加剤としてテルル(Te)を少量添加しておき、第三
の試料容器には添加剤として通常使用される鋳鉄の溶湯
の接種剤、例えばフェロシリコン、カルシウム(C
a)、シリコン(Si)等のいずれかの一種を添加す
る。これら試料容器に予め入れておく添加剤はごく少
量、すなわち溶湯の質量に対して約0.1乃至1.0%
とする。
【0013】これら3種類の試料容器に同時に採取した
鋳鉄の溶湯を注入して、それぞれの溶湯試料の冷却曲線
を測定すると、図1に示すように、第一の試料容器、す
なわち添加物無しの第一の試料容器内の鋳鉄の溶湯の冷
却曲線A、添加物としてテルル(Te)を加えた第二の
容器内の鋳鉄の溶湯の冷却曲線B、そして接種剤を添加
した第三の容器内の鋳鉄の溶湯の冷却曲線Cが得られ
る。
鋳鉄の溶湯を注入して、それぞれの溶湯試料の冷却曲線
を測定すると、図1に示すように、第一の試料容器、す
なわち添加物無しの第一の試料容器内の鋳鉄の溶湯の冷
却曲線A、添加物としてテルル(Te)を加えた第二の
容器内の鋳鉄の溶湯の冷却曲線B、そして接種剤を添加
した第三の容器内の鋳鉄の溶湯の冷却曲線Cが得られ
る。
【0014】無添加物の第一の試料容器に注入した鋳鉄
の溶湯を測定した冷却曲線Aにおける共晶最低温度(共
晶反転温度とも言う)をTSCで示し、テルルを添加し
た第二の試料容器から得た溶湯の冷却曲線Bにおける共
晶停滞温度(第二の停点)をTECで示し、さらに接種
剤を添加した第三の試料容器から得た溶湯の冷却曲線C
における共晶再輝最高温度をTEGで示してある。
の溶湯を測定した冷却曲線Aにおける共晶最低温度(共
晶反転温度とも言う)をTSCで示し、テルルを添加し
た第二の試料容器から得た溶湯の冷却曲線Bにおける共
晶停滞温度(第二の停点)をTECで示し、さらに接種
剤を添加した第三の試料容器から得た溶湯の冷却曲線C
における共晶再輝最高温度をTEGで示してある。
【0015】なお、テルルを添加した第二の試料容器に
球状黒鉛鋳鉄の溶湯を注入して得た冷却曲線Bは共晶停
点を示すことなく再輝する。この場合には冷却曲線Bの
共晶最低温度をTECとして示す。また第三の試料容器
の溶湯の冷却曲線Cにおける共晶再輝最高温度TEGと
第二の試料容器の冷却曲線Bの共晶最低温度TSCとの
温度差をΔTEとして示してある。
球状黒鉛鋳鉄の溶湯を注入して得た冷却曲線Bは共晶停
点を示すことなく再輝する。この場合には冷却曲線Bの
共晶最低温度をTECとして示す。また第三の試料容器
の溶湯の冷却曲線Cにおける共晶再輝最高温度TEGと
第二の試料容器の冷却曲線Bの共晶最低温度TSCとの
温度差をΔTEとして示してある。
【0016】この発明の測定方法においては、最初に添
加物の入っていない第一の試料容器の溶湯の冷却曲線A
と、テルルを添加した第二の試料容器で測定した冷却曲
線Bとを比較することによって、溶湯中に黒鉛球状化剤
が添加されているか・否かを調べる。
加物の入っていない第一の試料容器の溶湯の冷却曲線A
と、テルルを添加した第二の試料容器で測定した冷却曲
線Bとを比較することによって、溶湯中に黒鉛球状化剤
が添加されているか・否かを調べる。
【0017】図1に示すように、冷却曲線Aにおける共
晶最低温度TSCが曲線Bにおける共晶停滞温度TEC
よりも低く、TEC<TSCであれば鋳鉄の溶湯中に球
状化剤が含まれていないことが判る。つまり、この場合
には溶湯中の黒鉛は片状であると判断することができる
ので、球状化率の測定は行う必要がない。
晶最低温度TSCが曲線Bにおける共晶停滞温度TEC
よりも低く、TEC<TSCであれば鋳鉄の溶湯中に球
状化剤が含まれていないことが判る。つまり、この場合
には溶湯中の黒鉛は片状であると判断することができる
ので、球状化率の測定は行う必要がない。
【0018】図2に示すように、冷却曲線Aにおける共
晶最低温度TSCが曲線Bにおける共晶停滞温度TEC
よりも高く、TEC>TSCであれば鋳鉄の溶湯中に球
状化剤が含まれていて、溶湯中の黒鉛は球状及びCV状
である。
晶最低温度TSCが曲線Bにおける共晶停滞温度TEC
よりも高く、TEC>TSCであれば鋳鉄の溶湯中に球
状化剤が含まれていて、溶湯中の黒鉛は球状及びCV状
である。
【0019】ところで、鋳鉄の溶湯が冷却する過程にお
いて、それぞれの成分の結晶は、純粋の金属ではなくて
合金であるために、多数の共晶セルからなるものであっ
て、溶湯の凝固は数多の核物質から始まり、そのそれぞ
れが共晶セルとして成長してゆき、各共晶セルが接触し
た時点で凝固が終了する。
いて、それぞれの成分の結晶は、純粋の金属ではなくて
合金であるために、多数の共晶セルからなるものであっ
て、溶湯の凝固は数多の核物質から始まり、そのそれぞ
れが共晶セルとして成長してゆき、各共晶セルが接触し
た時点で凝固が終了する。
【0020】黒鉛球状化率は共晶セルの成長速度(RE
と表すことにする)によって変化し、その成長速度RE
が7×10−4mm/s以下の場合には、球状化率が1
00%であって、それよりも早くなると、球状化率が低
下してCV状に変化する。しかし、共晶セルの成長速度
REが9.3×10−3mm/sにまで早くなると黒鉛
は片状黒鉛になる。
と表すことにする)によって変化し、その成長速度RE
が7×10−4mm/s以下の場合には、球状化率が1
00%であって、それよりも早くなると、球状化率が低
下してCV状に変化する。しかし、共晶セルの成長速度
REが9.3×10−3mm/sにまで早くなると黒鉛
は片状黒鉛になる。
【0021】共晶セルの成長速度REは共晶セルの成長
距離、すなわち球状に成長する共晶セルの半径と共晶セ
ルの成長時間、すなわち鋳鉄の溶湯の凝固時間とによっ
て決定される。なお、溶湯の凝固時間は溶湯の温度と出
来上る鋳物のサイズとによって変化するが、溶湯の温度
を一定にし、一定形状の試料容器を使用するときには、
溶湯の凝固する時間はすべて一定であって変化しない。
距離、すなわち球状に成長する共晶セルの半径と共晶セ
ルの成長時間、すなわち鋳鉄の溶湯の凝固時間とによっ
て決定される。なお、溶湯の凝固時間は溶湯の温度と出
来上る鋳物のサイズとによって変化するが、溶湯の温度
を一定にし、一定形状の試料容器を使用するときには、
溶湯の凝固する時間はすべて一定であって変化しない。
【0022】共晶セルの半径は各物質の量によって決定
する。つまり、核物質の量が多ければ共晶セル数もまた
多く、核物質の量の多少によって共晶セルの成長速度が
決定される。つまり、鋳造される鋳物の形状及び大きさ
が同一であれば、黒鉛の球状化率は共晶セル数によって
決まる。
する。つまり、核物質の量が多ければ共晶セル数もまた
多く、核物質の量の多少によって共晶セルの成長速度が
決定される。つまり、鋳造される鋳物の形状及び大きさ
が同一であれば、黒鉛の球状化率は共晶セル数によって
決まる。
【0023】この発明の発明者たちが実験した結果を
「ミッシュメタル添加溶湯の表面に生成した酸化物の観
測」として1999年5月29日に日本鋳造工学会発行
の雑誌「鋳造工学」の「第134回全国講演大会講演概
要集」および2001年8月25日に日本鋳造工学会よ
り発行された雑誌「鋳造工学」(第73巻第8号)に発
表した「鋳鉄における黒鉛形状の決定要因」に示すとお
り、共晶セル数と黒鉛の形状との関係は、共晶セル数が
多くて球状の場合には、共晶温度が一定であるけれど
も、共晶数が減少して黒鉛がCV状になるとその共晶温
度が低下する。
「ミッシュメタル添加溶湯の表面に生成した酸化物の観
測」として1999年5月29日に日本鋳造工学会発行
の雑誌「鋳造工学」の「第134回全国講演大会講演概
要集」および2001年8月25日に日本鋳造工学会よ
り発行された雑誌「鋳造工学」(第73巻第8号)に発
表した「鋳鉄における黒鉛形状の決定要因」に示すとお
り、共晶セル数と黒鉛の形状との関係は、共晶セル数が
多くて球状の場合には、共晶温度が一定であるけれど
も、共晶数が減少して黒鉛がCV状になるとその共晶温
度が低下する。
【0024】そこで、この関係を測定しようとする鋳鉄
の溶湯について求めるために、無添加物の第一の試料容
器と接種剤を添加した第二の試料容器とに同一の鋳鉄の
溶湯を同時に添加して、第一の試料容器の溶湯の熱冷却
曲線Aの共晶温度TSCと、第二の試料容器の共晶セル
数の増加した溶湯の熱冷却曲線Bの共晶温度TEGとの
温度差ΔTEを測定し、第一の試料容器の溶湯の熱冷却
曲線Aの共晶温度TSCが第二の試料容器の共晶セル数
の増加した溶湯の冷却曲線Bの共晶温度TEGよりも低
ければ、溶湯中に球状化剤が含まれており、溶湯中の黒
鉛は球状又はCV状であることが判る。そこで前記熱冷
却曲線Bの共晶温度TEGとの温度差ΔTE縦軸プロッ
トし、黒鉛球状化率を横軸にとって予め作成した線図3
を利用して、冷却曲線Aの共晶最低温度TSC冷却曲線
Cの共晶再輝最高温度TEGとの前記温度差ΔTEから
黒鉛の球状化率を測定し、さらに前記温度差ΔTEを縦
軸に取り共晶セル数を横軸にプロットして予め作成した
線図4を利用して共晶セル数と黒鉛球状化率とをそれぞ
れ求めることができる。
の溶湯について求めるために、無添加物の第一の試料容
器と接種剤を添加した第二の試料容器とに同一の鋳鉄の
溶湯を同時に添加して、第一の試料容器の溶湯の熱冷却
曲線Aの共晶温度TSCと、第二の試料容器の共晶セル
数の増加した溶湯の熱冷却曲線Bの共晶温度TEGとの
温度差ΔTEを測定し、第一の試料容器の溶湯の熱冷却
曲線Aの共晶温度TSCが第二の試料容器の共晶セル数
の増加した溶湯の冷却曲線Bの共晶温度TEGよりも低
ければ、溶湯中に球状化剤が含まれており、溶湯中の黒
鉛は球状又はCV状であることが判る。そこで前記熱冷
却曲線Bの共晶温度TEGとの温度差ΔTE縦軸プロッ
トし、黒鉛球状化率を横軸にとって予め作成した線図3
を利用して、冷却曲線Aの共晶最低温度TSC冷却曲線
Cの共晶再輝最高温度TEGとの前記温度差ΔTEから
黒鉛の球状化率を測定し、さらに前記温度差ΔTEを縦
軸に取り共晶セル数を横軸にプロットして予め作成した
線図4を利用して共晶セル数と黒鉛球状化率とをそれぞ
れ求めることができる。
【0025】
【発明の作用と効果】この発明は以上に詳細に述べた内
容から容易に理解することができるように、鋳鉄中の黒
鉛形状が球状であるか、或いは片状であるかの判別と、
黒鉛球状化率および共晶セル数との測定を炉前で簡単に
測定する方法を提供するものである。
容から容易に理解することができるように、鋳鉄中の黒
鉛形状が球状であるか、或いは片状であるかの判別と、
黒鉛球状化率および共晶セル数との測定を炉前で簡単に
測定する方法を提供するものである。
【0026】今日の鋳造技術において、例えば各種の車
両の製造に当たって、強度に勝り軽量である「オーステ
ンパー・ダクタイル・アイアン」(ADI)の生産量が
増大している。このADI鋳物は高強度(800MP
a)を前提として、これらの部品の設計生産が行われて
いる。そのためには鋳鉄鋳物の黒鉛球状化率が大きいこ
とが必須条件である。
両の製造に当たって、強度に勝り軽量である「オーステ
ンパー・ダクタイル・アイアン」(ADI)の生産量が
増大している。このADI鋳物は高強度(800MP
a)を前提として、これらの部品の設計生産が行われて
いる。そのためには鋳鉄鋳物の黒鉛球状化率が大きいこ
とが必須条件である。
【0027】他方、例えば特急車両の鋳鉄鋳物製品のブ
レーキ・ディスクにおいては、制動時の摩擦熱によりデ
ィスクを変形し破損させる虞があるために、これを迅速
に外部に放出することが求められている。そのためには
高熱伝導率の黒鉛球状化率が小さいCV状黒鉛鋳鉄であ
ることが必須条件である。
レーキ・ディスクにおいては、制動時の摩擦熱によりデ
ィスクを変形し破損させる虞があるために、これを迅速
に外部に放出することが求められている。そのためには
高熱伝導率の黒鉛球状化率が小さいCV状黒鉛鋳鉄であ
ることが必須条件である。
【0028】このように鋳鉄の鋳物製品について黒鉛球
状化率の制御が求められている技術の現状に対して、こ
の発明は鋳鉄の溶湯を鋳造する前にその黒鉛球状化率を
容易に測定することができるので、ADI鋳物やCV黒
鉛鋳鉄を的確に製造するのに広く寄与するものである。
状化率の制御が求められている技術の現状に対して、こ
の発明は鋳鉄の溶湯を鋳造する前にその黒鉛球状化率を
容易に測定することができるので、ADI鋳物やCV黒
鉛鋳鉄を的確に製造するのに広く寄与するものである。
【図1】図1はこの発明の方法において、第一、第二及
び第三の試料採取容器のそれぞれに同一の鋳鉄の溶湯を
同時に注入して得た冷却曲線A、BおよびCを示す線図
で、第一の試料容器の溶湯の熱冷却曲線の共晶温度T
SCが第三の試料容器の溶湯の熱冷却曲線の共晶停滞温
度TECよりも高いことを示す。
び第三の試料採取容器のそれぞれに同一の鋳鉄の溶湯を
同時に注入して得た冷却曲線A、BおよびCを示す線図
で、第一の試料容器の溶湯の熱冷却曲線の共晶温度T
SCが第三の試料容器の溶湯の熱冷却曲線の共晶停滞温
度TECよりも高いことを示す。
【図2】図2は第一の試料容器の溶湯の熱冷却曲線Aの
共晶最低温度TSCが第三の試料容器の溶湯の熱冷却曲
線Cの共晶停滞温度TECよりも低いことを示す線図で
ある。
共晶最低温度TSCが第三の試料容器の溶湯の熱冷却曲
線Cの共晶停滞温度TECよりも低いことを示す線図で
ある。
【図3】図3はこの発明により第一の試料容器の冷却曲
線における共晶温度と第三の試料容器の冷却曲線の共晶
温度との温度差ΔTEから鋳鉄の溶湯中の黒鉛の球状化
率を求めるための線図である。
線における共晶温度と第三の試料容器の冷却曲線の共晶
温度との温度差ΔTEから鋳鉄の溶湯中の黒鉛の球状化
率を求めるための線図である。
【図4】図4はこの発明により第一の試料容器の冷却曲
線における共晶温度と第三の試料容器の冷却曲線の共晶
温度との温度差ΔTEから鋳鉄の溶湯中の球状黒鉛の共
晶セル数を求めるための線図である。
線における共晶温度と第三の試料容器の冷却曲線の共晶
温度との温度差ΔTEから鋳鉄の溶湯中の球状黒鉛の共
晶セル数を求めるための線図である。
【図5】図5はこの発明の方法によって得た鋳鉄の溶湯
の黒鉛球状化率(実線)と従来の顕微鏡による検査で得
られる球状化率(点)とを比較する線図である。
の黒鉛球状化率(実線)と従来の顕微鏡による検査で得
られる球状化率(点)とを比較する線図である。
A 無添加物の試料容器による溶湯の冷却曲線
B テルルを添加した試料容器による溶湯の冷却曲線
C 接種剤を添加した試料容器による溶湯の冷却曲線
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
// C21C 1/10 C21C 1/10 Z
(72)発明者 久保田 泰司
静岡県磐田郡豊田町下本郷1355 株式会社
ニッサブ内
Fターム(参考) 2G040 AB01 AB12 BA08 BA24 BB02
CA02 CB03 DA02 EB02 EC08
EC09 GC01 HA11 ZA05
4K014 BA01 BF00
Claims (5)
- 【請求項1】(1)鋳鉄の溶湯の冷却温度を測定するた
めに同一形式で同一容量の3個の試料容器を用意するこ
とと、(2)前記第一の試料容器には何らの添加物を加
えず、前記第二の試料容器に添加剤として少量のテルル
を加えておき、前記第三の試料容器に少量の接種剤を添
加しておくことと、(3)前記第一、第二および第三の
試料容器に同時に採取した鋳鉄の溶湯を同時に注入して
それぞれから第一、第二及び第三の熱冷却曲線を得るこ
とと、(4)前記第一の試料容器内の溶湯の第一の冷却
曲線と前記第二の試料容器内の溶湯の第二の冷却曲線と
を比較して溶湯中に予め黒鉛球状化剤が添加されている
か否かを調べることと、(5)前記第一の冷却曲線にお
ける共晶最低温度と前記第二の冷却曲線における共晶停
滞温度と前記第三の冷却曲線における共晶再輝最高温度
とを測定することと、(6)前記第一の冷却曲線の共晶
最低温度と前記第二の冷却曲線の共晶停滞温度とを比較
することとから成る鋳鉄の溶湯中の黒鉛形状が球状及び
CV状であることの判別法。 - 【請求項2】前記第三の試料容器に添加する接種剤をフ
ェロシリコン、カルシウム(Ca)およびシリコン(S
i)のいずれか一種とする請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】前記第二の試料容器に添加するテルルの量
および前記第三の試料容器に添加する接種剤の量をそれ
ぞれ溶湯の質量に対して約0.1乃至1.0%とする請
求項1に記載の方法。 - 【請求項4】(1)鋳鉄の溶湯の冷却温度を測定するた
めに同一形式で同一容量の3個の試料容器を用意するこ
とと、(2)前記第一の試料容器には何らの添加物を加
えず、前記第二の試料容器に添加剤として少量のテルル
を加えておき、前記第三の試料容器に少量の接種剤を添
加しておくことと、(3)前記第一、第二および第三の
試料容器に同時に採取した鋳鉄の溶湯を同時に注入して
それぞれから第一、第二及び第三の熱冷却曲線を得るこ
とと、(4)前記第一の試料容器内の溶湯の第一の冷却
曲線と前記第二の試料容器内の溶湯の第二の冷却曲線と
を比較して溶湯中に予め黒鉛球状化剤が添加されている
か否かを調べることと、(5)前記第一の冷却曲線にお
ける共晶最低温度と前記第二の冷却曲線における共晶停
滞温度と前記第三の冷却曲線における共晶再輝最高温度
とを測定することと、(6)前記第一の冷却曲線におけ
る前記共晶最低温度と前記第三の冷却曲線における前記
再輝最高温度との温度差と黒鉛球状化率との関係から前
記鋳鉄の溶湯中の黒鉛の球状化率を得ることを特徴とす
る鋳鉄の溶湯中の黒鉛球状化率の測定法。 - 【請求項5】(1)鋳鉄の溶湯の冷却温度を測定するた
めに同一形式で同一容量の3個の試料容器を用意するこ
とと、(2)前記第一の試料容器には何らの添加物を加
えず、前記第二の試料容器に添加剤として少量のテルル
を加えておき、前記第三の試料容器に少量の接種剤を添
加しておくことと、(3)前記第一、第二および第三の
試料容器に同時に採取した鋳鉄の溶湯を同時に注入して
それぞれから第一、第二及び第三の熱冷却曲線を得るこ
とと、(4)前記第一の試料容器内の溶湯の第一の冷却
温度と前記第二の試料容器内の溶湯の第二の冷却曲線と
を比較して溶湯中に予め黒鉛球状化剤が添加されている
か否かを調べることと、(5)前記第一の冷却曲線にお
ける共晶最低温度と前記第二の冷却曲線における共晶停
滞温度と前記第三の冷却曲線における共晶再輝最高温度
とを測定することと、(6)前記第一の冷却曲線におけ
る前記共晶最低温度と前記第三の冷却曲線における共晶
再輝最高温度との温度差と共晶セル数との関係から前記
鋳鉄の溶湯中の球状黒鉛の共晶セル数を測定することを
特徴とする測定法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001346753A JP2003121395A (ja) | 2001-10-09 | 2001-10-09 | 鋳鉄の溶湯中の黒鉛形状の球状及び片状であることの判別と黒鉛球状化率および共晶セル数の測定法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001346753A JP2003121395A (ja) | 2001-10-09 | 2001-10-09 | 鋳鉄の溶湯中の黒鉛形状の球状及び片状であることの判別と黒鉛球状化率および共晶セル数の測定法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003121395A true JP2003121395A (ja) | 2003-04-23 |
Family
ID=19159862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001346753A Pending JP2003121395A (ja) | 2001-10-09 | 2001-10-09 | 鋳鉄の溶湯中の黒鉛形状の球状及び片状であることの判別と黒鉛球状化率および共晶セル数の測定法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003121395A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011069711A (ja) * | 2009-09-25 | 2011-04-07 | Kimura Chuzosho:Kk | 球状黒鉛鋳鉄中の黒鉛粒数を判定する方法 |
CN104870996A (zh) * | 2012-12-21 | 2015-08-26 | 沃尔沃卡车集团 | 分析铁熔体的方法 |
US20210190158A1 (en) * | 2017-09-05 | 2021-06-24 | Hyundai Motor Company | Brake disk and method for manufacturing the same |
US12123469B2 (en) * | 2017-09-05 | 2024-10-22 | Hyundai Motor Company | Brake disk and method for manufacturing the same |
-
2001
- 2001-10-09 JP JP2001346753A patent/JP2003121395A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011069711A (ja) * | 2009-09-25 | 2011-04-07 | Kimura Chuzosho:Kk | 球状黒鉛鋳鉄中の黒鉛粒数を判定する方法 |
CN104870996A (zh) * | 2012-12-21 | 2015-08-26 | 沃尔沃卡车集团 | 分析铁熔体的方法 |
CN104870996B (zh) * | 2012-12-21 | 2017-05-17 | 沃尔沃卡车集团 | 分析铁熔体的方法 |
US10302580B2 (en) | 2012-12-21 | 2019-05-28 | Volvo Truck Corporation | Method of analyzing an iron melt |
US20210190158A1 (en) * | 2017-09-05 | 2021-06-24 | Hyundai Motor Company | Brake disk and method for manufacturing the same |
US12123469B2 (en) * | 2017-09-05 | 2024-10-22 | Hyundai Motor Company | Brake disk and method for manufacturing the same |
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