JPS596332Y2 - 耐風「こん」戸 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えばガスボンベを組み込んだホースレス混
炉や、ガスボンベと給ガス管で接続して使用するガス混
炉又は、石油混炉等の耐風混炉に関するものである。

従来、上述混炉をキャンプやハイキング及び屋外パーテ
ィー等で屋外の風のある場所で使用すると、炎が風に煽
られ、当該炎が鍋、釜等の被加熱体の壁面から流れて極
めて熱効率が悪くなったり、時には使用不能となったり
、更にはキャンプ等での鍋物料理にあっては、風下の人
に炎が流れて危険であったり、更に又、この流炎が原因
して火事を誘発する危険があり、又風の有無に関係なく
鍋、釜等被加熱体の取手等が加熱されて鍋等の取外しに
際し火傷の危険があるものであった。

そこで本考案は上述従来の事情に鑑みて検討の結果混炉
を適当な構造とすることによって、屋外等の風のある使
用条件下でも高熱効率を保つことができて且つ、鍋、釜
等被加熱体の取手等を加熱から保護可能ならしめること
を目的とするものである。

以下本考案をガスボンベ別置き型ガス混炉の一実施例に
よる図面について詳述する。

図において１は耐風ボックス、２は燃焼器、３はリング
部材、４は鍋、釜等の被加熱体、５はガスボンベを示し
ている。

上記耐風ボックス１は、底壁１ａと周壁１ｂとから有底
無蓋に形或されていて、周壁１ｂの下側部には多数個の
給気孔１Ｃ・・・・・・が開設してあり、このように形
威した耐風ボックス１内には、その周壁１ｂとの間に空
気通路６を離間形或して上記燃焼器２が配装してある。

即ち、耐風ボックス１内には、その周壁１ｂとの間に間
隔７を保持して取付板８を固定し、該取付板８上に燃焼
器２が固定されている。

又、上記燃焼器２はバーナー９と、図示しない一次空気
給気孔及びガス開閉弁並びに点火機構等を備えてなり、
その点火機構及びガス開閉弁切換え操作軸１０を、上記
耐風ボックス１の周壁１ｂを貫通して外側に延出し、そ
の延出端にノブ１１を装着してあり、更にガスボンベ５
とガス供給管（ホース）１２により接続してある。

そして、上記耐風ボックス１の給気孔１Ｃ・・・・・・
から耐風ボックス１内に給気された空気は、その周壁１
ｂと取付板８との間隔７を通して燃焼器２の下部に図中
矢印で示した如く一次及び二次空気として供給される。

かくの如く形成して燃焼器２上に鍋、釜等の被加熱体４
を載置し、点火すると、上記バーナー９部分と被加熱体
４の下側部は耐風ボックス１の周壁１ｂにより包囲され
るので、微風下では炎の流れを阻止できるが、これだけ
では強風下における炎のみだれを阻止し得す、また耐風
ボックス１と被加熱体４の取手４ａ等は輻射熱と加熱排
気により加熱されてしまう。

そこで本考案では更に、上記燃焼器２の上部にリング部
材３を立設して、耐風ボックス１の周壁１ｂとの間に空
気排出通路１３を形或するようにしている。

そして、上記空気排出通路１３の開口端１３ ａは、排
気により被加熱体４の加熱され易い位置に予め設定して
設けられるのが望ましい。

又、上記リング部材３の内径は、被加熱体４を内装でき
てなお且つ、両者間に充分な広さの排気通路１４を形或
する寸法を有している。

而して上記構或において、図示の如く被加熱体４を燃焼
器２上に載置して点火すると、上述のように燃焼器２に
は一次及び二次空気が供給されて供給ガスは燃焼し、被
加熱体４に収容した食物と熱交換が行われると共に、被
加熱体４の壁面に沿う排気は、リング部材３との間に形
威されている排気通路１４を通して上方外部に排出され
る。

一方、耐風ボックス１の給気孔ＩＣ・・・・・・から当
該耐風ボックス１内に給気された空気の一部は、その周
壁１ｂと、取付板８との間隔７及び燃焼器２間の空気通
路６を通して更に上記空気排出通路１３から図の矢印が
示すように外部に排出されるのである。

従って、リング部材３の介在によって耐風ボックス１の
周壁１ｂは直接輻射熱及び排気熱によって加熱されるこ
とはなくなるだけでなく、上述のように空気排出通路１
３を空気が排出されるので、耐風ボックス１は自然冷却
されて、加熱は防止される。

又上記空気排出通路１３の開口端１３ａを図示例の如く
、被加熱体４の排気により加熱され易い位置に設けるよ
うにすれば、例えば被加熱体４の取手４ａのように排気
により加熱され易い部分は、上記空気排出通路１３から
排出される空気によつて強制空冷が行われるので、取手
４ａ等は所定の温度（例えば把持可能で且つ火傷をする
ことのない温度）以上に加熱されることはなくなるので
ある。

尚、上記空気排出通路１３を通して排出される空気は、
ガスの燃焼に伴なう対流によること勿論である。

以上要するに本考案に係る耐風コンロによれば、下側部
に給気孔１Ｃを穿設し、上端は開口とした耐風ボックス
１内に、その周壁１ｂとの間に空気通路６を離間形或し
て燃焼器２を配装し、該燃焼器２の上部にリング部材３
を、被加熱体４の排気により加熱され易い位置に設定し
て立設することにより、給気孔１Ｃ・・・・・・から燃
焼器２内を通り、当該燃焼器２に載置した被燃焼体４と
上記リング部材３との間に形或された排気通路１４から
上向きに吹き抜ける流路と、給気孔１Ｃ・・・・・・か
ら前記空気通路６を通り、上記リング部材３と前記耐風
ボックス１との間に形或された空気排出通路１３から上
向きに吹き抜ける流路とを併設したことを特徴としてお
り、したがって点火使用時上記空気排出通路１３を通し
て空気が吹き抜けるから、一種のエアーカーテンが形或
され、この結果その内側であるリング部材３と被加熱体
４との間に形戊の排気通路１４を通して風に影響され難
い排気が可能となり、これによって熱効率を向上できる
と共に、リング部材３が炎の輻射熱を遮断するのみなら
ず上記空気排出通路１３を通る空気により強制空冷が行
われるので耐風ボックス１の加熱を防止できるものであ
り、又場今によっては上記空気排出通路１３を通して排
出される空気によって被加熱体４の加熱され易い取手４
ａ部分等を冷却することも可能なので、被加熱体４の取
り扱いを安全に行うことができる等の実用的効果がある
。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案に係る耐風混炉の一実施例を示した縦
断側面図である。 １・・・・・・耐風ボックス、１ｂ・・・・・・耐風ボ
ックスの周壁、１Ｃ・・・・・・給気孔、２・・・・・
・燃焼器、３・・・・・・リング部材、４・・・・・・
被燃焼体６・・・・・・空気通路、１３・・・・・・空
気排出通路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下端部に給気孔を穿設し、上端は開口とした耐風ボック
   ス内に、その周壁との間に空気通路を離間形威して燃焼
   器を配装し、該燃焼器の上部にはリング部材を立設する
   ことにより、給気孔から燃焼器内を通り、当該燃焼器に
   載置した被燃焼体と上記リング部材との間に形戊された
   排気通路から上向き吹き抜ける流路と、給気孔から前記
   空気通路を通り、上記リング部材と前記耐風ボックスと
   の間に形成された空気排出通路から上向きに吹き抜ける
   流通とを併設してなる耐風混炉。