JPS596216B2 - 耐熱性の優れた延伸成形容器の製造方法 - Google Patents

耐熱性の優れた延伸成形容器の製造方法

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JPS596216B2
JPS596216B2 JP10769477A JP10769477A JPS596216B2 JP S596216 B2 JPS596216 B2 JP S596216B2 JP 10769477 A JP10769477 A JP 10769477A JP 10769477 A JP10769477 A JP 10769477A JP S596216 B2 JPS596216 B2 JP S596216B2
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JP
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bottle
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stretch
temperature
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JP10769477A
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宗機 山田
貞夫 平田
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
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Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C49/00Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
    • B29C49/42Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C49/48Moulds
    • B29C49/4823Moulds with incorporated heating or cooling means

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、耐熱性の優れた延伸成形容器の製造方法に関
し、より詳細には、延伸成形熱可塑性樹脂容器を本発明
に記述される条件下で熱処理を施すことにより耐熱性、
特に高温での寸法安定性、の優れた延伸成形容器を製造
する方法に関する。
熱可塑性樹脂を比較的低い温度、すなわち該樹脂の融点
あるいは軟化点以下あるいは直上で延伸を施すと高分子
鎖あるいは結晶の配向効果により剛性の増加、機械的強
度の向上、耐ガスバリヤー性の改良、透明性の改良など
の事実が生じる事が広く知られている。かゝる延伸加工
は具体的には2軸延伸フィルム、フィラメント、延伸テ
ープ、2軸延伸ブローボルト、延伸成形カップなどに広
く利用されている。中空体の狭口・広口プラスチック容
器の分野では、例えば特公昭38−8583号公報に記
述される方法で成形される二軸延伸ブロー塩化ビニリデ
ン系樹脂ボトルはすぐれた耐ガスバリヤー性を有する事
からかつてケチヤツプ用ボトルとして広く使用されてい
た。
次に、例えば特公昭38−16245号公報、特開昭4
6−3492号公報などに記述される原理・方法・装置
で成形される二軸延伸ブローポリプロピレンボトルは秀
れた透明性・剛性・機械的強度を有することから米国で
はポリ塩化ビニルボトルの代替品としてシヤンプー類の
内容品に対するボトルとして広く用いられており、日本
では一部ガラス代替品として、医薬品、例えばリンゲル
液ボトルとして使用されている。
又Kunststo−ffeBd、65.1975、H
、10666Pに記述される比較的低温での固相圧成形
ポリプロピレン広口カップもポリ塩化ビニールカップ代
替品として注目されつつある。更に米国特許第3733
309号明細書に記述される二軸延伸ブロー、ポリエチ
レンテレフタレートボトルは米国で炭酸飲料用ボトルと
じて既に販売されてい企。更に特開昭48−32164
号公報に記述される原理・方法で成形される多層二軸延
伸ブローボトルは秀れた透明性・剛性・機械的強度ばか
りでなく、酸素等の気体の透過度が小さく内容品保持能
にも秀れている。上述の如き、結晶性熱可塑性樹脂の結
晶融点(Tm)以下の温度乃至は非結晶性熱可塑性樹脂
の軟化点温度(Ts)の周辺の温度といつたような比較
的低い温度で容器を成形する延伸成形は、通常の溶融成
契約いは熱成形に比べて透明性、剛性、機械的強度或い
は耐気体透過性に優れている。
本発明はか\る延伸成形容器に、優れた耐熱性、特に高
温での寸法安定性やガスバリヤー性等を付与するための
製造方法を提供することを目的とし、本発明によれば、
配向性熱可塑性樹脂を主体とする少なくとも一個の層を
有する延イ(代)戊形容器を、該容器の外面と実質上一
致する内面を備えた型の空洞内に保持すると共に、前記
容器の内部に流体を充填して、前記容器が外部の型と内
部の流体とで拘束し、ここで前記型を、容器の未配向部
に対応する第一の通路と容器の配向部に対応する第二の
通路とを有するものとし、前記拘束条件下で第一の通路
に冷却媒体を導入すると共に第二の通路に加熱媒体を導
入して、前記配向性熱可塑性樹脂の延伸成形後の融点(
Tm)乃至は軟化点温賦Ts)よりも低い温度で容器の
配向部を熱処理し、次いで引続きこの拘束条件下に型の
第二の通路に冷却媒体を導入して前記容器を冷却するこ
とを特徴とする耐熱性の優れた延伸成形容器の製造方法
が提供される。公知の二軸延伸ブロー・ポリエチレンテ
レフタレートボトルは、比較的ガスバリヤー性に秀れ、
剛性・透明性に著しく秀れてはいるが、60℃乃至70
℃の雰囲気中に3乃至5分間放置した場合空積収縮率に
して1〜3(:f)、全高収縮率にして0.4〜0.8
%、胴径収縮率にして0.7〜1.20I)の熱収縮率
を示し、80゜C雰囲気中1分間放置した場合は、実用
上使用出来ぬ程度変形を来たし、またガスバリヤー性の
実質上の低下を来たす等、内容品の熱充填を行うソース
などには使用出来ぬし、80℃以上の温度での内容品充
填後の殺菌処理には耐えられぬ。
又、前述の二軸延伸ブローポリプロピレンボトルは或い
は固相圧成形ポリプロピレンカツプは、120℃と比較
的高い温度でのレトルト処理に耐えられるが、更に高温
でのレトルト処理の必要性が内容品の品質を向上させる
意味で要求される。本発明によれば、延伸成形容器に前
述した特定の条件下での熱処理を行うことにより、延伸
成形容器の前述した優れた特性を実質上そのま\保持し
ながら、熱間充填時や殺菌処理時における収縮やバリヤ
ー性の低下を防止し、前記延伸成形容器に優れた耐熱性
を賦与することが可能となる。
本明細書において、延伸成形容器とは、高結晶性熱可塑
性樹脂の場合は融点(Tm)以下室温以上の温度、そし
て非晶性あるいは低結晶性熱可塑性樹脂の場合は軟化点
温度(Ts)周辺といつたような比較的低い温度にてブ
ロー(中空)成形、真空成形、圧空成形、圧縮成形、絞
り(Draw)成形、絞り・しごき成形、バルジ成形、
インパクト成形法等により容器を成形することによつて
、熱可塑性樹脂の分子の配向効果を利用することにより
通常の溶融成形、あるいは熱成形に比べ透明性、剛性、
機械的強度或いは耐気体透過性に優れた容器を意味する
。本明細書において、融点(MeltingPOint
)とは、例えばLeOMandelkern著6CRY
ST一ALLIZATIONOFPOLYMERS′”
(McGr一Aw−HillBOOkCOmpany発
行1964年)に記載されているように、結晶性或いは
半結晶性高分子の結晶相が融解する熱力学的第一次転位
点と定義され、通常示差熱分析法、比熱一温度曲線法、
偏光顕微鏡法、X線回折法、赤外吸収スペクトル法など
の方法で容易に求めることが出来る。
更に本明細書において、軟化点温度(SOftning
POintTemperature)とは、例えば日本
物理学会編゛高分子の物理゛(朝倉書店発行、昭和38
年)に記載される熱力学的第二次転位点であるガラス転
位温度に対応し、高分子が実質的に軟化する温度で、比
熱(或いは比容)一温度曲線法、示差熱分析法、工業試
験法的にはASTMD64856、ASTMDl525
−58TsASTMD569−48法などで容易に求め
ることが出来る。一般に、熱可塑性樹脂の上述の融点、
軟化点は測定方法による相違もあるが、金属物質、無機
物質、有機低分子物質とは異なり融解挙動、軟化挙動が
鋭くないために融点及び軟化点温度に若干巾がある場合
がある。
しかしながら、測定法の相違による融点及び軟化点の相
違、そして融点及び軟化点の温度巾の存在によつて、本
発明の要旨は厳密に制約を受けるものではなく、本明細
書中の前述した熱処理温度とは容器の実用性を著しく損
わずに、後に更に詳細に述べる本発明の効果を提供する
温度を意味するものと解されるべきである。更に本明細
書において、配向性熱可塑性樹脂としては、前述の延伸
成形可能で且つ分子配向効果を有するそれ自体公知の下
記に示す熱可塑性樹脂を挙げることができる:式中、R
は水素原子又は炭素数4以上のアルキル基である。
のオレフイン、例えばエチレン、プロピレン、ブテン−
1、ベンゼン−1、4−メチルベンゼン−1等の単独重
合体、共重合体或いはこれらオレフインと他のエチレン
系不飽和単量体、例えば酢酸ビニル、アクリル酸エステ
ル等の少量、一般にオレフイン当り0.05乃至10重
量%との共重合体或いは更にこれらのポリマーブレンド
を意味する。
これらのオレフイン重合体或いは共重合体としては、結
晶性ポリプロピレン及びエチレン−プロピレン共重合体
が透明性や機械的性質の点で最も好適であるが、他に重
要な順に高密度ポリエチレン、ポリ−4−メチルベンゼ
ン−1、中密度ポリエチレンを挙げることができる。エ
チレン−プロピレン共重合体としてはエチレン0.5乃
至15モル%及びプロピレン85乃至95.5モル%か
らなる結晶性共重合体が特に有用である。式中、Rは脂
肪族ジオキシ化合物残基、芳香環を含む脂肪族ジオキシ
化合物残基或いは芳香族ジオキシ化合物残基である。
で表わされる反復単位から成るポリカーボネート、例え
ばビスフエノール一Aとホスゲンとの反応で得られるポ
リージオキシジフエニル2,2−プロパンカーボネート
が実用上代表的である。
又は 式中Rは炭素数2乃至6のアルキレン基、R′は炭素数
2乃至24のアルキレン基又はアリーレン基である。
で表わされる反復単位から成るポリエステル。
例えば、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンセバテ
ート、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレ
ンイソフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソ
フタレート共重合体、ポリブチレンテレフタレートで、
実用上ポリエチレンテレフタレート或いはポリエチレン
テレフタレート/イソフタレート共重合体が最も好適で
ある。式中、Rは水素原子又は塩素原子である の反復単位で表わされるポリ塩化ビニル(Rが水素原子
の場合及びポリ塩化ビニリデン(Rが塩素原子の場合)
で、両樹脂は一般には例えば、それ自体公知の可塑剤、
充填剤、熱安定剤、光安定剤等の添加剤を含むコンパウ
ンドとして使用することができる。
又、ポリ塩化ビニリデンは塩化ビニル又はアクリロニト
リルなどと共重合させたものが実用上使用される。η
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル或いはそれら
の混合物の如きニトリル基含有エチレン系不飽和単量体
を重合体全体の40乃至97モル%、好ましくは60乃
至86モル%含有し、共重合成分として、ブタジエン、
イソプレン等の共役ジエン系炭化水素;メチルメタクリ
レート、エチルアクリレート等のエチレン系不飽和カル
ボン酸エステル;メチルビニルエーテル等のビニルエー
テル;スチレン、ビニルトルエン等のモノビニル芳香族
炭化水素等の単量体を、1種或いは2種以上の組み合せ
で残余の量含有する所謂高二トリル系樹脂。
(VIスチレン単量体を重合体全体の30重量%以上含
有し、共重合体成分としてブタジエン、イソプレン等の
共役ジエン系炭化水素;アクリロニトリル、メタアクリ
ロニトリル或いはそれらの混合物の如きニトリル基含有
エチレン系不飽和単量体;メチルメタクリレート、エチ
ルアクリレート等のエチレン系不飽和カルボン酸エステ
ルを1種或いは2種以上の組み合わせで残余の量含有す
る共重合体囚、或いは前記共重合体とポリスチレンのポ
リマーブレンドでポリスチレンを少くとも30重量%含
有するポリスチレン系ポリマーブレンド[F])で、例
えばポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、AB
S樹脂、MBS樹脂、及びこれらのブレンド物。
式中、Rは水素原子又ほメチル基を表わし、R′は水素
原子又は炭素数が4以下のアルキル基であるで表わされ
るアクリル酸及びそのエステル又はメタクリル酸及びそ
のエステルの単量体からの重合体。
実用上最も好ましい例としてはポリメチルメタクリレー
ト(PMMA)である。(VllDオキシメチレン基(
−CH2O−)の単独重合体であるポリオキシメチレン
(ポリホルムアルデヒド)及びエチレンオキサイド等と
の共重合体であるアセタールコポリマー。
を意味する。
上述の配向性熱可塑性樹脂には前述した延伸成形性を損
わない範囲で相互に混合しても良く、又、それ自体公知
の顔料、可塑剤、充填剤、安定剤、滑剤等の所謂添加剤
を配合することも出来る。
更に配向性熱可塑性樹脂には、グラスフアイバ、炭素繊
維等を配合したFRP(Fiberre−InfOrc
edplastic)としても使用することが出来る。
延伸成形容器における配向性樹脂層の配向の程度は、前
記容器の最薄肉部分において、二次元配向度係数(1,
m)のうち少なくとも一方が0.05以上、特に0.1
以上であるようなものであれ′fよい。
ここで、二次元配向度係数は、例えば西島安則;高分子
、VOl[5、眉175、ページ868(高分子学会発
行、1966年)に述べられているように、ケイ光性分
子の光学的異方性を利用し、熱可塑性樹脂である高分子
の固体変形に伴う分子配向あるいは溶液や溶融体での流
動時の分子配向の配向度、配向形式を定性的、定量的に
求める方法から得られ、今上記報文の内容に従い本発明
中の延伸成形容器の壁面内二次元配向を考えると二次元
配向度は次式:上式において17(dは試料である熱可
塑性樹脂系から発するケイ光の偏光成分強度を表し、9
は入射偏光の振動方向と測光偏光方向が平行であること
を示し、ωは上記偏光の振動方向に対する試料の回転角
を示す。
Kは試料分子軸と励起ケイ光の振動方向が平行である時
の最大励起確率、φは分子ケイ光収縮を示す。2は最終
成形容器壁面内任意の一方向へ分子が配向している場合
、mはlと直角方向へ分子が配向している割合、nは面
内無配向の割合を示し、l+m+n−1である。
で定量的に表わすことが出来る。
上述の配向性熱可塑性樹脂を延伸後、熱処理(熱固定)
する先行技術としては、例えば米国特許第282342
1号明細書に記載される如く、ポリエチレンテレフタレ
ートの二軸延伸フイルムを一定の寸法を保つた状態のま
\150℃乃至250℃の温度範囲内で熱固定すること
により耐熱性の優れたフイルムを製造する方法がある。
このような熱可塑性樹脂の延伸フイルムを延伸後に熱固
定することは現在広く工業的に用いられている方法であ
る。しかしかくの如き、延伸フイルムの熱固定の概念を
延伸成形ボトル又はカツプ状容器に適用することは実用
上困難である。本発明によれば、延伸成形後の容器を、
金型と容器内に充填される流体とで拘束し、この拘束条
件下で容器未配向部を冷却しつつ容器配向部を金型の加
熱により熱処理すると共に、この拘束条件下で引続き金
型の冷却により冷却処理することで、寸法精度の良好な
延伸成形容器を製造し、更に延伸成形容器の耐熱性を向
上させて、この容器を熱間充填や加熱殺菌用途に供する
ことを可能にしたものである。
本発明による処理は、添付図面第1図及び第2図に示す
装置を用いて好適に実施される。
一例として、フエノール/テトラクロロエタンの重量比
が50/50の混合溶媒中で30℃における固有粘度が
0.101/9のポリエチレンテレフタレート(PET
)の内容積1022CC1重量35.6f!の二軸延伸
ブロー成形ボトルを第1図の亜鉛合金鋳物金型2ではさ
み、さらにO−リング4を備えた口部シール3でおさえ
る。
バルブ3のコツクを開け、7kg/dの圧縮空気を流入
しバルブV3を閉じる。次いで、容器の未配向部、即ち
t首部及び底部に対応する型部分に設けられた第一の通
路、即ち冷却水路8,9に冷却水を流す。バルブ1,V
4を開け10kg/dの水蒸気(179℃)を容器の配
向部、即ち胴部に対応する型部分に設けられた第二の流
路6−7,6′−7′に3分間流入し続け熱処理を行う
。バルブV1を閉じ、バルブ2を開け、液化炭酸ガスを
、金型2及びボトル1が室温に冷える迄流路6−7,6
′−7′に流入し続ける。バルブV3を開け、金型2を
開け、ボルト1を取り出す。以上の操作により二軸延伸
ブローPETボトルを179℃の温度で、ボトル形状を
変化させることなく熱処理(熱固定)を行つたことにな
る。以上の操作は、複数個の金型をターンテーブル上に
取りつけ、二軸延伸プローステーシヨンよりボトルを連
続的に受け取り、圧縮空気の流入、加圧水蒸気の流入、
液化炭酸ガスの流入、圧縮空気の排出、ボトルの取り出
しを連続的に行うことも,可能である。しかも、本願発
明においては、冷却水路8,9に冷却水を通すことによ
り、未延伸の首部及び底部が熱処理時に加熱されるのが
防止され、これにより誼部及び底部の結晶化による白化
も確実に防止されることになる。一般に熱可塑性樹脂の
融点、或いは軟化点温度は延伸することにより、延伸前
の融点、或いは軟化点温度よりかなり高くなることが知
られている。
例えば、アイソタクテイクホモポリプロピレンの二軸延
伸ブローボトルは、ボトルの各部分によつて異なるが平
均的に見て融点が約5乃至10℃、通常の溶融成形ボト
ルに比べて上昇し、且つ二軸延伸ブローボトルの融点の
温度巾は溶融成形ボトルの融点の温度巾に比べて非常に
小さい。このことはアイソタクテイクポリプロピレンの
二軸延伸ブローボトルは、通常の溶融成形ボトルに比べ
て高い温度で熱処理することが可能である。かくの如き
、配向性熱可塑性樹脂を延伸することにより、その配向
性熱可塑性樹脂の融点或いは軟化点が延伸前に比べて上
昇することにより、延伸成形容器は通常の溶融成形容器
よりも高い温度で熱処理することが可能になる.熱処理
温度と延伸成形容器の耐熱性は、配向性熱可塑性樹脂の
分子の配向効果を損わぬ範囲内の温度で出来るだけ高い
温度で熱処理すれば、延伸容器の耐熱性はそれだけ上昇
する。
本発明においては、金型と内部流体とで成形容器を拘束
することで、高温の熱処理が可能となり、しかもこの拘
束条件下で引続き冷却処理を行うことで、容器の寸法精
度を高め、しかも容器の取出しも容易に行われる。本発
明に使用される延伸成形容器は配向性熱可塑性樹脂一単
独の単層容器である必要はなく、最終成形容器の用途、
物性に応じて多層容器であることが出来る。
延伸成形容器が多層容器である場合、配向性熱可塑性樹
脂層以外の層を構成する熱可塑性樹脂の融点或いは軟化
点が、熱処理温度より高い必要はなく、例えば容器の内
層、外層が配向性熱可塑性樹脂で配向性熱可塑性樹脂層
以外の層、例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合
体ナイロン類等のバリヤー性樹脂層等が配向性熱可塑性
樹脂にサンドイツチされた構成を有する延伸成形容器を
熱処理する際、熱処理温度が配向性熱可塑性樹脂層以外
の層を構成する熱可塑性樹脂の融点或いは軟化点よりも
高く、配向性熱可塑樹脂層以外の層が熱処理により溶融
状態になつたとしてもそれによつて本発明によつて製造
される最終成形容器の機能が実用上損なわれなければ良
い。熱処理温度は、前述の如く配向性熱可塑性樹脂の延
伸成形後の融点乃至は軟化点温度よりも低い温度であれ
ば良いが、例えばポリエチレンテレフタレートの130
℃付近に存在する冷結晶化温度などのような配向効果を
損う温度は避けるべきである。本発明によれば、金型内
に熱媒体を通して熱処理を行うことにより、加熱気体を
容器杓に供給して熱処理する場合にして、高束度でp加
熱が可能となる。
例えば低い速度で加熱を行えば配向効果を損う恐れがあ
るが、本発明によれば、かかる恐れも解消される。又、
加熱時間は、配向性熱可塑性樹脂の種類、容器の平均厚
みそして加熱温度等によつて異るが、配向効果を損わず
、且つ熱処理後の容器の性能に従つて決定されるべきで
ある。例えば、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートボ
トルの場合熱処理により密度は上昇するが、熱処理前の
ボトルの胴部(すなわち、分子の配向度が最も大きい部
分と考えられる)の密度は1.345乃至1.3759
/d(200C)であるのに対して熱処理後のボトルの
胴部の密度は1.409/d以下となるように熱処理時
間は決められることが、ボトルの機械的強度及び透明性
の点から重要である。更に本発明によれば、金型内に冷
媒を通して熱処理容器の冷却を強制的にしかも拘束下に
行うことにより、高速度での冷却が可能となり、低い速
度で冷却を行う場合の配向効果の損失を防止でき、また
高い寸法精度で金型から取出すことが可能となる。本発
明を次の例で説明する。
実施例 1 フエノール/テトラクロロエタンの重量比が50/50
の混合溶媒中で30℃における固有粘度が0.101/
9のポリエチレンテレフタレート(PET)の内容積1
022CC1重量35.69二軸延伸ブロー成形ボトル
を第1図の亜鉛合金鋳物金型2ではさみ、さらにO−リ
ング4を備えた口部シール3でおさえる。
バルブV3のコツクを開け7kg/Cdの圧縮空気を流
入しバルブV3を閉じる。次いで、冷却水路8,9に冷
却水を流す。バルブ1,4を開け10kg/Cdの水蒸
気(179℃)を3分間流入し続ける。バルブ1を閉じ
、バルブ2を開け、液化炭酸ガスを金型2及びボトル1
が室温に冷える迄流入し続ける。バルブV3を開け金型
2を開け、ボトル1を取り出す。上記の熱処理を施した
二軸延伸ブローポリエチレンテレフタレートボトルをH
TPETB.熱処理を施さないボトルをPETB.そし
て−上記の熱処理とは異なり、無拘束の状態すなわち、
ボトルをそのま′>179℃オーブン中に2分間入れて
熱処理を施したボトルをFHTPETBとする。上記3
種類のボトルを100℃水の沸騰水中に10分間つけて
内容積量の変化を20℃の水を使つた置換法で測定した
又、ボトル胴部中心の密度を、n−ヘプタン−四塩化炭
素混合液密度勾配管(20℃)で測定した。その結果を
第一表に示す。第一表より明らかなように、熱処理を施
さぬPETBは100℃沸騰水により大変形をしボトル
として使用出来ず、又無拘束下で熱処理を施したボトル
FHTPETBは熱処理時に白化及び大変形をする。
一方本発明の趣旨に従うHTPETBの耐熱性は非常に
優れていることが分る。比較例 1 実施例1において熱処理二軸延伸ブローポリエチレンテ
レフタレートボトルを成形する際、バルブ1,4を開け
、10k9/dの水蒸気(179℃)を3分間流入して
金型を加熱して型内のボトルを拘束下で加熱後、金型を
液化炭酸ガスで冷却する操作を行なわないでボトルを金
型より取出した。
取り出し操作は金型を開き1m下の水平面に自由落下及
びボトルのネツク部を機械的に把持して水平面に静置し
た。
取出し後のボトルの温度が高いため、自由落下の場合胴
下部に著しい変形が発生した。
水平面に静置した場合は、ボトルが完全に室温まで冷却
されるのに約30分か\り、金型より取出した直後のボ
トル寸法に比べて室温まで放冷されたボトルの寸法は約
2乃至3%低下し、その収縮率は円周方向に対して均一
ではなく、局部的収縮現象が見られた。実施例 2 20℃における密度が0.909/d1昇温速度10℃
C/Minの示差熱分析法による融点が159℃のアイ
タクテイクポリプロピレンの内容積323CC1重量2
1.09の二軸延伸ブローボトル(PPB)を、型寸法
がブロー成形時の金型と同一で且つ第1図と同じように
冷却水路及び水蒸気と液化炭酸ガス通過路を有する金型
ではさみ、ボトル内部に約5kg/Cdの圧縮空気を吹
き込んだ後、4.5kVd(ゲージ圧)の水蒸気で金型
を加熱し(155℃)5約15分間保つた後液化炭酸ガ
スでボトルが室温に冷えるまで冷却し、金型よりボトル
を取り出す。
この熱処理を施した二軸延伸ブローポリプロピレンボト
ルをHTPPBとする。更に、上記と異なり、二軸延伸
ブローポリプロピレンボトルを無拘束の状態、すなわち
そのま\155℃オーブン中に15分間入れて熱処理を
施したボトルをFHTPPBとする。これら3種類のボ
トルを140℃に設定されたオーブン中に入れ、内容積
の変化を実施例1と同様の方法で測定し結果を第二表に
示す。
第二表より明らかなように本発明の趣旨に従うHTPP
Bボトルの耐熱性が非常に優れていることが分る。
実施例 3 米国ボルグワーナ一社製サイコパツク8930の二軸延
伸ブローボトル(ANB)及びオクチル錫系安定剤を含
むポリ塩化ビニルコンパウンドの二軸延伸ブローボトル
(PVCB)を、実施例1及び2の拘束熱処理の方法と
同様な手段により80℃で約10分間熱処理を施したボ
トルをそれぞれHTANB,HTPVCBとする。
更に実施例1及び2と同様に、無拘束熱処理のボトルを
それぞれFHTANB,FHTPVCBとする。これら
6種類のボトルを78℃オーブン中に約5分間保持して
取り出し内容積収縮率を実施例1と同様な方法で測定し
結果を第三表に示す。第三表より明らかなように、本発
明のホ旨に従うHTANB及びHTPVCBの耐熱性が
非常に優れていることが分る。
実施例 4 示差熱分析法によるガラス転位温度が149℃のビスフ
エノール一Aポリカーボネイト(PC)の150エでの
二軸延伸ブローボトル(内容積320CC1重量289
;PCB)を148℃で実施例1に記載される方法と同
様な方法で拘束熱処理したボトルをHTPCBl無拘束
の条件下で同一の温度で熱処理したボトルをFHTPC
Bとする。
示差熱分析法によるガラス転位温度が72℃のハイイン
パクトポリスチレン(PS)の73℃での固相圧成形カ
ツプ(内容積、300CC1重量6.09、PSC)を
70積で実施例1に記載される方法と実質的に同様な方
法で拘束熱処理したカツプをHTPSCl無拘束の条件
下で同一の温度で熱処理したカツプをFHTPSCとす
る。上記3種類の二軸延伸ブローポリカーボネートボト
ルを130℃オーブン中に約3分間保持して取り出した
後の内容積収縮率及び上記3種類の固相圧成形ポリスチ
レンカツプを65℃のオーブン中に3分間に保持し、取
り出した後の内容積収縮率を実施例1と同様な方法で測
定し、その結果を第四表に示す。
竺RTrl生 第四表より明らかなように本発明の趣旨に従うHTPC
B及びHTPSCの耐熱性が非常に優れていることが分
る。
実施例 5 実施例1で使用したポリエチレンテレフタレートの二軸
延伸ブローボトル(PETB)と全く同じ機何学的形状
及び重量を有するダイレクトブロー(溶融押出ブロー、
PETD)をそれぞれ60゜C、80℃、150℃で実
施例1及び第1図に示される方法で拘束熱処理を行つた
熱処理前の2種類のボトル及び熱処理を施した6種類の
ボトルについて前述の二次元配向度係数(1,mおよび
n)及び75℃オーブン中に10分間保持した場合の熱
収縮率を実施例1に記載される方法で測定した。その結
果を第五表に示す。第五表より明らかなように本発明の
効果は、二軸延伸ブローボトルに対してはあるが、通常
のダイレクトブローボトルには効果はないことが分る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の熱処理方法に好適に使用できる装置の
一部断面側面配置図であり、第2図は第1図の装置の線
−における断面図である。 1・・・・・・PETボトル、2・・・・・・金型、3
・・・・・・口部シール、4・・・・・・0−リング、
5・・・・・・圧縮空気穴、6,6′・・・・・・水蒸
気、液化炭酸ガス流入路、7,7′・・・・・・水蒸気
、液化炭酸ガス流出路、8,8′・・・・・・冷却水路
、9,q・・・・・・冷却水路、Vl,2,V3・・・
・・・バルブ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 配向性熱可塑性樹脂を主体とする少なくとも一個の
    層を有する延伸成形容器を、該容器の外面と実質上一致
    する内面を備えた型の空洞内に保持すると共に、前記容
    器の内部に流体を充填して、前記容器が外部の型と内部
    の流体とで拘束し、ここで前記型を、容器の未配向部に
    対応する第一の通路と容器の配向部に対応する第二の通
    路とを有するものとし、前記拘束条件下で第一の通路に
    冷却媒体を導入すると共に第二の通路に加熱媒体を導入
    して、前記配向性熱可塑性樹脂の延伸成形後の融点(T
    m)乃至は軟化点温度(Ts)よりも低い温度で容器の
    配向部を熱処理し、次いで引続きこの拘束条件下に型の
    第二の通路に冷却媒体を導入して前記容器を冷却するこ
    とを特徴とする耐熱性の優れた延伸成形容器の製造法。
JP10769477A 1977-09-09 1977-09-09 耐熱性の優れた延伸成形容器の製造方法 Expired JPS596216B2 (ja)

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