JPS59587B2 - 耐熱鋳造合金 - Google Patents
耐熱鋳造合金Info
- Publication number
- JPS59587B2 JPS59587B2 JP11884280A JP11884280A JPS59587B2 JP S59587 B2 JPS59587 B2 JP S59587B2 JP 11884280 A JP11884280 A JP 11884280A JP 11884280 A JP11884280 A JP 11884280A JP S59587 B2 JPS59587 B2 JP S59587B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- content
- creep rupture
- casting alloy
- thermal shock
- resistant casting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
- Heat Treatment Of Articles (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、耐熱鋳造合金に関し、さらに詳しくは、高温
におけるクリープ破断強度と耐熱衝撃性に優れた耐熱鋳
造合金に関するものである。
におけるクリープ破断強度と耐熱衝撃性に優れた耐熱鋳
造合金に関するものである。
従来、この種の耐熱鋳造合金として、HK40材(O、
4C−25Cr−20Ni一残Fe)やHP40材(O
、4C−25Cに−35Ni一残Fe)が使用されてい
た。そして、このHK40材は、1000℃以下のりフ
ォーマーチューブとして長時間の使用実績があるが、し
かし、1000℃以上の雰囲気下で使用される場合、炭
化物の成長粗大化に伴なうクリープ破断強度の低下が生
じる。一方、HP40材は1100℃付近の使用温度で
はHK40材より良好な結果が得られるが、クリープ破
断強度の低下に関しては充分にカバーできないのが実状
である。これは、約1100℃という高温において1次
炭化物の球状化や2次析出炭化物の成長粗大化がクリー
プ破断強度の低下を引き起すからである。また、HK4
0材やHP40材は低温域(約900℃以下)において
熱衝撃抵抗が小さいという問題点を有しているのである
。本発明は上記したHK40材やHP40材等の耐熱鋳
造合金に比較して、クリープ破断強度と耐熱衝撃性を改
良した耐熱鋳造合金である。
4C−25Cr−20Ni一残Fe)やHP40材(O
、4C−25Cに−35Ni一残Fe)が使用されてい
た。そして、このHK40材は、1000℃以下のりフ
ォーマーチューブとして長時間の使用実績があるが、し
かし、1000℃以上の雰囲気下で使用される場合、炭
化物の成長粗大化に伴なうクリープ破断強度の低下が生
じる。一方、HP40材は1100℃付近の使用温度で
はHK40材より良好な結果が得られるが、クリープ破
断強度の低下に関しては充分にカバーできないのが実状
である。これは、約1100℃という高温において1次
炭化物の球状化や2次析出炭化物の成長粗大化がクリー
プ破断強度の低下を引き起すからである。また、HK4
0材やHP40材は低温域(約900℃以下)において
熱衝撃抵抗が小さいという問題点を有しているのである
。本発明は上記したHK40材やHP40材等の耐熱鋳
造合金に比較して、クリープ破断強度と耐熱衝撃性を改
良した耐熱鋳造合金である。
本発明に%る耐熱鋳造合金の特徴とするところは、C0
.35〜0.6%p510.5〜2.0%、Mn003
〜009%、Po、04%以下、80.04%以下、C
r24〜30%、Ni30−40%、W3〜6チ、B0
.005〜0105%を含有し、残部は実質的にFeよ
りなることにある。
.35〜0.6%p510.5〜2.0%、Mn003
〜009%、Po、04%以下、80.04%以下、C
r24〜30%、Ni30−40%、W3〜6チ、B0
.005〜0105%を含有し、残部は実質的にFeよ
りなることにある。
本発明に%る耐熱鋳造合金について、以下詳細に説明す
る。
る。
先づ、本発明に%る耐熱鋳造合金の含有成分と成分割合
について説明する。
について説明する。
Cは、この種の耐熱鋳造合金のクリープ破断強度を高め
るための元素であり、C含有量の増加とともにクリープ
破断寿命が増大する。
るための元素であり、C含有量の増加とともにクリープ
破断寿命が増大する。
そして、1000℃以上の使用温度において高クリープ
破断寿命を得るためにはC含有量が0335%未満では
この効果が得られず、さらに、C含有量が増加するとク
リープ破断寿命は増大するが O、6fbを越えて含有
されると逆に低下する傾向となる。また、006優を越
えるC含有量は2次炭化物析出が多くなり脆化する原因
となる。よって、C含有量は0935〜006%とする
。Siは、製鋼時に脱酸効果をもつとともに、使用中に
は耐浸炭抵抗を高めるのに有効な元素であり、通常は溶
解原材料から092〜093%程度の混入があるが、充
分な脱酸効果と耐浸炭性を付与するためにはC含有量は
0.5%未満では達成できないのであり、含有量が2%
を越えると溶接性の低下を招来するようになる。
破断寿命を得るためにはC含有量が0335%未満では
この効果が得られず、さらに、C含有量が増加するとク
リープ破断寿命は増大するが O、6fbを越えて含有
されると逆に低下する傾向となる。また、006優を越
えるC含有量は2次炭化物析出が多くなり脆化する原因
となる。よって、C含有量は0935〜006%とする
。Siは、製鋼時に脱酸効果をもつとともに、使用中に
は耐浸炭抵抗を高めるのに有効な元素であり、通常は溶
解原材料から092〜093%程度の混入があるが、充
分な脱酸効果と耐浸炭性を付与するためにはC含有量は
0.5%未満では達成できないのであり、含有量が2%
を越えると溶接性の低下を招来するようになる。
よって、Si含有量は0.5〜2.0%さする。Mnは
、脱酸剤、及び、Sを固定する元素として含有させるが
、含有量が0.3%未満ではこの効果を発揮することが
できず、また、含有量が0.9%を越えると約1100
℃という高温における苛酷な使用条件下では耐酸化性の
劣化を招来する。
、脱酸剤、及び、Sを固定する元素として含有させるが
、含有量が0.3%未満ではこの効果を発揮することが
できず、また、含有量が0.9%を越えると約1100
℃という高温における苛酷な使用条件下では耐酸化性の
劣化を招来する。
よって、Mn含有量は0.3〜0.9%とする。Crは
、耐酸化性、及び、高温強度を得るために有効な元素で
あるが、約1100℃という高温での使用を考慮すると
、Cr含有量が24%未満では耐酸化性に乏しく、また
、24%を越えてCr含有量が増加すると前述の効果は
増大するが、30%を越えて含有させると靭件の低下を
ひきおこすのである。よって、Cr含有量は24〜30
チとする。Niは、オーヌテナイトを安定化し、耐酸化
性、耐浸炭性、及び、高温強度を向上させる元素である
が、約1100℃という高温使用においては、Ni含有
量が30%未満では耐酸化性、耐浸炭性に乏しく、また
、40係を越えて含有されるとその割には効果は少ない
のである。
、耐酸化性、及び、高温強度を得るために有効な元素で
あるが、約1100℃という高温での使用を考慮すると
、Cr含有量が24%未満では耐酸化性に乏しく、また
、24%を越えてCr含有量が増加すると前述の効果は
増大するが、30%を越えて含有させると靭件の低下を
ひきおこすのである。よって、Cr含有量は24〜30
チとする。Niは、オーヌテナイトを安定化し、耐酸化
性、耐浸炭性、及び、高温強度を向上させる元素である
が、約1100℃という高温使用においては、Ni含有
量が30%未満では耐酸化性、耐浸炭性に乏しく、また
、40係を越えて含有されるとその割には効果は少ない
のである。
よって、Ni含有量は30〜40%とする。Wは、高温
強度を増加させる元素であるが、W含有量が3%未満で
はクリープ破断強度の増加は期待できず、また、含有量
が3%を越えると顕著なクリープ破断強度の増加を伴な
う。
強度を増加させる元素であるが、W含有量が3%未満で
はクリープ破断強度の増加は期待できず、また、含有量
が3%を越えると顕著なクリープ破断強度の増加を伴な
う。
さらに、含有量6%を越えて含有されてもクリープ破断
強度は増大するが、材料自体が硬化して低温域での延性
の低下を招来する。よって、W含有量は3〜6%とする
。P.Sは0.04%を越えて含有されると溶接性に悪
影響を与える。
強度は増大するが、材料自体が硬化して低温域での延性
の低下を招来する。よって、W含有量は3〜6%とする
。P.Sは0.04%を越えて含有されると溶接性に悪
影響を与える。
よって、P.Sの含有量は夫夫0.04%以下とする。
Bは、耐酸化性の低下を伴なうことなく、クリープ破断
強度と耐熱衝撃性を向上させる元素であり、0.005
%未満ではこの効果はなく、また、Wとの共存において
、0.05%までの含有によって1次炭化物としてのC
r,W複炭化物が強化され、クリープ破断強度と耐熱衝
撃抵抗性を向上させる。
Bは、耐酸化性の低下を伴なうことなく、クリープ破断
強度と耐熱衝撃性を向上させる元素であり、0.005
%未満ではこの効果はなく、また、Wとの共存において
、0.05%までの含有によって1次炭化物としてのC
r,W複炭化物が強化され、クリープ破断強度と耐熱衝
撃抵抗性を向上させる。
しかし、含有量が0.05%を越えるさ溶接性の劣化を
招来する。よって、B含有量は0.005〜0,05%
とする。次に、本発明に係る耐熱鋳造合金の実施例を比
較例とともに説明する。
招来する。よって、B含有量は0.005〜0,05%
とする。次に、本発明に係る耐熱鋳造合金の実施例を比
較例とともに説明する。
実施例
第1表に示す含有成分、成分割合となるように高周波誘
導炉において35K2を溶製し、遠心鋳造機により外径
135φ一肉厚25t一長さ520tに鋳造した。
導炉において35K2を溶製し、遠心鋳造機により外径
135φ一肉厚25t一長さ520tに鋳造した。
また、第1表にクリープ破断試験結果と熱衝撃試験結果
を示してある。
を示してある。
熱衝撃試験片は、外径128φ一肉厚10t一長さ10
0tに加工し、高周波誘導加熱法(加熱帯は中央部約3
0m71L)により、750℃に加熱後水冷きいう繰返
し試験を行なった。
0tに加工し、高周波誘導加熱法(加熱帯は中央部約3
0m71L)により、750℃に加熱後水冷きいう繰返
し試験を行なった。
外表面割れ発生の判定法として熱衝撃試験繰返し数が5
回ピッチでダイチェックを行なった。内外表面のダイチ
ェックは100回以後25回ピッチで調査を行なった。
この第1表にも示されているように、比較材(1)(H
K4O材)比較材(2)(HP4O材)は、クリープ破
断強度、熱衝撃抵抗が低いことがわかる。
回ピッチでダイチェックを行なった。内外表面のダイチ
ェックは100回以後25回ピッチで調査を行なった。
この第1表にも示されているように、比較材(1)(H
K4O材)比較材(2)(HP4O材)は、クリープ破
断強度、熱衝撃抵抗が低いことがわかる。
比較材(3)のWを含有しないものはクリープ破断寿命
、及び、熱衝撃繰返し数の増大が小さい。また、比較材
(4)においてBを含まないものはクリープ破断寿命と
熱衝撃試験繰返し数は増大するが顕著なものではない。
比較材(5)のB含有でW含有量が低い場合、熱衝撃試
験繰返し数は大幅に増大するがクリープ破断寿命の増加
は小さい。比較材(6)のB含有量が少ない場合は、比
較材(4)と同様にクリープ破断寿命と熱衝撃試験繰返
し数は増大するが顕著なものではないのである。しかし
て、本発明材(1) , (2)に示されているように
クリープ破断寿命と熱衝撃試験繰返し数が大幅に改善さ
れていることは明確である。本発明に係る耐熱鋳造合金
は、クランキングチューブ、リフオーマーチューブ、チ
ューブサポート等の石油化学工業用として、また、ハー
ヌロール、ラジアントチューブ等の鉄鋼として、さらに
その他1000℃以上で使用される高温部材として適し
た材料である。
、及び、熱衝撃繰返し数の増大が小さい。また、比較材
(4)においてBを含まないものはクリープ破断寿命と
熱衝撃試験繰返し数は増大するが顕著なものではない。
比較材(5)のB含有でW含有量が低い場合、熱衝撃試
験繰返し数は大幅に増大するがクリープ破断寿命の増加
は小さい。比較材(6)のB含有量が少ない場合は、比
較材(4)と同様にクリープ破断寿命と熱衝撃試験繰返
し数は増大するが顕著なものではないのである。しかし
て、本発明材(1) , (2)に示されているように
クリープ破断寿命と熱衝撃試験繰返し数が大幅に改善さ
れていることは明確である。本発明に係る耐熱鋳造合金
は、クランキングチューブ、リフオーマーチューブ、チ
ューブサポート等の石油化学工業用として、また、ハー
ヌロール、ラジアントチューブ等の鉄鋼として、さらに
その他1000℃以上で使用される高温部材として適し
た材料である。
以上説明したように、本発明に係る耐熱鋳造合金は上記
の構成を有しているものであるから、1100℃付近の
高温域において使用される部材として極めて優れたクリ
ープ破断強度と耐熱衝撃性を有しているもので、従来の
HK4O材、HP4O材に比し格段に良好な耐熱鋳造合
金である。
の構成を有しているものであるから、1100℃付近の
高温域において使用される部材として極めて優れたクリ
ープ破断強度と耐熱衝撃性を有しているもので、従来の
HK4O材、HP4O材に比し格段に良好な耐熱鋳造合
金である。
Claims (1)
- 1 C0.35〜0.6%、Si0.5〜2.0%、M
n0.3〜0.9%、P0.04%以下、S0.04%
以下、Cr24〜30%、Ni30〜40%、W3〜6
%、B0.005〜0.05%を含有し、残部は実質的
にFeよりなることを特徴とする耐熱鋳造合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11884280A JPS59587B2 (ja) | 1980-08-28 | 1980-08-28 | 耐熱鋳造合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11884280A JPS59587B2 (ja) | 1980-08-28 | 1980-08-28 | 耐熱鋳造合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5743969A JPS5743969A (en) | 1982-03-12 |
JPS59587B2 true JPS59587B2 (ja) | 1984-01-07 |
Family
ID=14746496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11884280A Expired JPS59587B2 (ja) | 1980-08-28 | 1980-08-28 | 耐熱鋳造合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59587B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63250036A (ja) * | 1987-04-06 | 1988-10-17 | 矢崎総業株式会社 | ヒユ−ズ用材 |
-
1980
- 1980-08-28 JP JP11884280A patent/JPS59587B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5743969A (en) | 1982-03-12 |
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