JPS5953463B2 - 果実皮乾燥装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、みかんジュース、ぶどう酒等の製造の際に
発生する果実皮の乾燥装置に関するものである。

果実からジュースを生産する工程において発生する果実
皮は近年乾燥処理し、飼料として利用される傾向にあり
、この乾燥処理には直火式乾燥炉が使用され、燃焼ガス
と果実皮とを直接接触させて乾燥している。

しかしながら、この直火式乾燥炉は熱効率は高いが、燃
焼ガスと乾燥処理する果実皮とが直接接触するため、乾
燥後の排ガス中に果実皮の微粉末や各種の蒸発成分が混
入し、この排ガスを排ガス処理装置で処理する場合、排
ガス成分吸収液中のＳＳ、溶解性成分が一般のボイラ排
ガスの場合に比べて極めて多くなり、ＣＯＤ、 ＢＯＤ
が高くなり、このため排ガス処理装置が大ががりとなっ
たり、また果実の種類によってはその処理が困難で公害
問題となる場合もある。

さらに果実によっては、その蒸発成分（例えばみかんの
場合テルペン）を回収し、香料として利用できるが、こ
の直火式では大量の燃焼ガス中にその成分が混入するた
め回収効率が悪くまたその回収物の品質も悪い。

この発明はこれらの点に鑑み、無公害で、かつ良質の香
料等の回収が可能な果実皮乾燥装置を提供せんとするも
のである。

この発明は果実皮を移送する乾燥炉外周に加熱炉を設け
、該加熱炉の外周に予熱炉を設け、該予熱炉の空気出口
と乾燥炉の空気入口とを、また乾燥炉の空気出口と予熱
炉の空気入口とを夫々連通して循環通路を形成し、該循
環通路に循環空気中の蒸発成分を回収する回収装置を接
続した果実皮乾燥装置である。

以下添付図面の実施例につき説明すると、円筒状の乾燥
炉３内にスクリューコンベア８を設け、乾燥炉３の果実
皮供給側に投入ロータリーフィーダ２を介して投入ホッ
パー１を設け、乾燥炉３の果実皮排出側に排出ロータリ
ーフィーダ１０を設ける。

乾燥炉３の外周に加熱炉４を設け、該加熱炉４の外周に
予熱炉６を設ける。

加熱炉４は内部に加熱室５を有し、該加熱室５内で重油
バーナー７の重油を燃焼することで燃焼ガスを発生する
。

前言ｅ予熱炉６の空気出口２９と前記乾燥炉３の空気入
口３０とを連通し、また乾燥炉３の空気出口３１と予熱
炉６の空気人口３２とを夫々ダクト３３゜３４に接続し
、該ダク）３３．３４間に空気循環ファン１１を設けて
空気の循環通路９を形成する。

前記ダクト３３に循環空気を任意に回収する回収ダクト
２５を接続し、該回収ダクト３５を回収ファン１２を介
して回収装置１３に接続する。

回収装置１３は例えばコンデンサのようなもので内部に
冷却コイル１４を有し、回収した空気を冷却して、該空
気中の蒸発成分を凝縮せしめて該凝縮液を回収管２６を
介して回収タンク２７に回収する。

前記ダクト３３に水分測定自動制御装置２０を設け、こ
の制御装置２０により回収ダクト３５のダンパー２２及
びダクト３３のダンパー２３の開度を調節し、乾燥炉３
の空気出口３１がら排出される循環空気を回収ダクト３
５内へ或は前記循環ファン１１側へ流す。

また前記ダクト３３に補充空気ダクト３６を設け、該ダ
クト３６内のダンパー２４により適宜補充空気を循環通
路９内に供給する。

前記加熱炉４の燃焼ガス出口３７をＩＤＦダンパー２１
を介してＴＣＡ用ＩＤＦ１９に接続し該ＩＤＦ １９に
ガス冷却器１５を介してＴＣＡ脱硫装置１６に接続する
。

脱硫装置１６はメインポンプ１８によりその内部にＮａ
ＯＨ水溶液を噴射し、燃焼ガス中のＳＯ３とＮａＯＨを
反応させてＮａ２ＳＯ３として脱硫する。

Ｎａ２ＳＯ３はさらに酸化塔１７に供給し、スモークマ
トマイザ−２５より空気を供給し酸化させてＮａ２ＳＯ
４とする。

尚図中、２８はスクリューコンベア８の駆動装置、３８
は乾燥果実皮の回収タンクである。

投入ホッパー１からの果実皮はロータリーフィーダ２か
ら乾燥炉３内に気密を保ちながら投入され、スクリュー
コンベア８により移動、反転し乾燥が行われる。

乾燥した果実皮は排出ロータリーフィーダ１０にて乾燥
炉３の気密を保ちつつ該炉外に排出される。

加熱炉４の燃焼ガスは乾燥炉３の外周を加熱して該炉内
の果実皮を間接加熱し、また同時に予熱炉６内の循環空
気を加熱する。

その後燃焼ガスはガス出口３７からＩＤＦダンパー２１
を通ってＴＣＡ用ＩＤＦ１９によりガス冷却器１５に送
られ、さらに脱硫装置１６によりガス中のＳＯ３分を脱
硫され、クリーンガスとなって排気される。

前記予熱炉６内の循環空気は循環通路９により乾燥炉３
と予熱炉４とを循環しており、前述のように予熱炉６で
加熱された循環空気はその空気出口２９がら空気人口３
０を通って乾燥炉３内に流入し、該炉内の果実皮の乾燥
を促進し、同時に果実皮の蒸発成分（みかん皮の場合テ
ルペンと水分）を吸収する。

この蒸発成分を含んだ循環空気は水分測定自動制御装置
２０によりその水分等の蒸発成分の濃度が所定値以上で
あれば水分測定自動制御装置２０が作動してダンパー２
２．２３の開度を調製し、循環空気を任意に回収ダクト
３５側へ流し、回収装置１３により該空気中の蒸発成分
を凝縮せしめて回収タンク２７へ回収する。

またその際水分測定自動制御装置２０により補充空気ダ
ンパー２４の開度を調整し、回収ダクＩ・２５側へ流れ
た空気量だけ前記循環通路９へ空気を補充する。

以上説明したようにこの発明は加熱炉４の燃焼ガスは果
実皮と直接接触することがないので排ガス処理が簡単で
ある。

また加熱炉４の燃焼ガスで乾燥炉３の果実皮を間接加熱
し、同時に予熱炉６内の空気を加熱し、その加熱した空
気を乾燥炉３内に循環せしめて果実皮を乾燥するもので
あるから乾燥効率及び熱効率の高い乾燥装置とすること
ができる。

さらに乾燥炉３の出入口にロータリーフィーダ２，１０
を設けることにより循環空気の気密を保つことができ、
果実皮の微粉末、各種蒸発成分などが飛散し環境を悪化
させる恐れがない。

またさらに水分測定自動制御装置により循環空気中の蒸
発成分の濃度を測定し、それによりダンパーの開度を調
整して循環空気を回収系と循環系に振り分けるようにし
たので蒸発成分の回収効率がよくかつその成分も良質の
ものを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の一実施例を示す図である。 ３・・・・・・乾燥炉、４・・・・・・加熱炉、６・・
・・・・予熱炉、９・・・・・・循環通路、１３・・・
・・・回収装置、２９・・・・・・空気出口、３０・・
・・・・空気入口、３１・・・・・・空気出口、３２・
・・・・・空気入口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 果実皮を移送する乾燥炉３の外周に加熱炉４を設け
   、該加熱炉４の外周に予熱炉６を設け、該予熱炉６の空
   気出口２９と乾燥炉３の空気人口３０とを、また乾燥炉
   ３の空気出口３１と予熱炉６の空気人口３２とを夫々連
   通して循環通路９を形成し、該循環通路９に循環空気中
   の蒸発成分を回収する回収装置１３を接続した果実皮乾
   燥装置。