JPS5952171B2 - 共重合体混合物の製造方法 - Google Patents

共重合体混合物の製造方法

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JPS5952171B2
JPS5952171B2 JP2925276A JP2925276A JPS5952171B2 JP S5952171 B2 JPS5952171 B2 JP S5952171B2 JP 2925276 A JP2925276 A JP 2925276A JP 2925276 A JP2925276 A JP 2925276A JP S5952171 B2 JPS5952171 B2 JP S5952171B2
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polymerization
copolymer
vinyl aromatic
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aromatic hydrocarbon
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利典 白木
俊夫 伊原木
毅 山田
「まこと」 本多
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は透明性、耐衝撃性及び溶融流動特性に優れた共
重合体混合物の新規な製造方法に関する。
従来、耐衝撃性樹脂、たとえば耐衝撃性ポリスチレン系
樹脂は天然ゴムまたは合成ゴムのスチレン溶液を塊状重
合するか、あるいは懸濁重合するか、あるいは塊状一懸
濁併用方式でグラフト重合することによつて得られてき
た。しかしながら、一般にグラフト共重合体は耐衝撃性
は優れるものの、重合時高温で長時間の重合を止むなく
されるため好ましくない着色を呈した)、成形不良の原
因となる架橋生成物、いわゆるゲルを多量含有し、さら
に透明性が失なわれる等の欠点がある。これらを解決す
る方法として、最近アニオン重合方法によるスチレン系
ブロツク共重合体の製造方法が種々褐案されている。す
なわち、プロツク共重合体中のビニル芳香族化合物が比
較的多い場合は、プロツク構造および製造条件を選べば
、透明で耐衝撃性の優れた樹脂を与えることが知られて
いる。たとえば特公昭47−3252号、特公昭48−
2423号等があげられる。アニオン重合方法では、比
較的低温でかつ短時間内で重合反応が終了するため、着
色およびゲルが僅少で透明な耐衝撃性樹脂が得られる。
しかしながら、従来のアニオン重合方法による比較的ビ
ニル芳香族炭化水素含有量の高いプロツク共重合体の製
造方法では、得られたプロツク共重合体の溶融流動特性
が劣シ、射出成形あるいは押出成形など高剪断応力下で
成形した場合成形不良現象を生じ易い。
すなわち、射出成形の場合にはフローマークを生じ易く
、また押出成形機によりシート成形する場合にはいわゆ
るシヤークスキン、メルトフラクチヤ一と呼ばれるシー
ト表面上の曇勺が発生し易い。これらの成形不良現象を
改善する方法としては、成形温度を高くする、あるいは
可塑剤を添加する、あるいはプロツク共重合体の分子量
を下げる等の方法があるがこれらはいずれも好ましい方
法とは言い難い。すなわち、成形温度を高くした場合に
はプロツク共重合体の劣化現象が促進され、成形品が着
色したシゲルの生成量が増加して成形品の外観が劣る。
また可塑剤を添加する場合にはプロツク共重合体に可塑
剤を添加した後、混合ロールあるいはパンバリ一混合機
で機械的に混合したb、溶液状態で物理的に混合する等
の煩雑な操作が必要であるばか勺でなく成形品の物性が
低下し易い。さらに、分子量を下げた場合にはプロツク
共重合体の物性、特に耐衝撃強度が極度に低下する等の
問題が生じる。本発明者らは、かかる従来の欠点を改良
するため鋭意検討を進めた結果、有機リチウム化合物を
3回ないしそれ以上分割して添加することにより溶融流
動特性に優れた透明耐衝撃性共重合体混合物が得られる
ことを発見して本発明を完成するに至つた。すなわち。
本発明は有機リチウム化合物を触媒とし炭化水素溶媒中
で全使用モノマーの1部、好ましくは1ないし80重量
%のモノマーを用いて共役ジエン重合体または共役ジエ
ンとビニル芳香族炭化水素よりなる共重合体が得られる
条件下に実質的に重合又は共重合(以下(ニ)重合と言
う。
)を完了させ、(第1段目重合)次いで得られたリピン
グポリマ一の存在下に、残シのモノマー(好ましくは全
使用モノマーの99ないし20重量%)を用いてビニル
芳香族炭化水素重合体又は共役ジエンとビニル芳香族炭
化水素よりなる共重合体が得られる条件下に有機リチウ
ム化合物を触媒として2回以上に分割して添加して重合
又は共重合し(第2段目重合最終的に得られる共重合体
のビニル芳香族炭化水素と共役ジエンの重量比を60/
40ないし95/5にすることを特徴とする溶融流動特
性に優れた透明耐衝撃性共重合体混合物の製造方法に関
する。以下に本発明の内容を具体的に説明する。
本発明の方法において使用する炭化水素溶媒はベンゼン
、トルエンの如き芳香族炭化水素、シクロペンタン、シ
クロヘキサンの如き脂環式炭化水素、あるいはペンタン
、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素な
どであシ、これらは単独若しくは2種以上の混合物とし
て使用することも出来る。
なお、後述するように、炭化水素溶媒として脂肪族炭化
水素を主とする溶媒を用いる場合には、第1段目重合に
より得られる(共)重合体のリピングポリマ一はビニル
芳香族炭化水素含有率60重量%以下の共重合体である
ことが好ましい。さらに、該(共)重合体の溶解性ある
いは分散性を改変するため、テトラヒドロフラン、ジエ
チレングリコールジエチルエーテル、トリエチルアミン
、N,N−ジメチルアニリン、ヘキサメチルボスボルト
リアミド等のルイス塩基性化合物の1種または2種以上
の混合物をさきの炭化水素溶媒と混合して用いることが
できる。
これらのルイス塩基性化合物は、最終的に得られる共重
合体混合物の機械的特性、特に伸びの改善に利用するこ
とができる。ルイス塩基性化合物の使用量は全使用モノ
マーに対し5モル%以下が用いられる。ルイス塩基性化
合物の使用量が5モル%を超えて存在すると、共役ジエ
ン重合体ブロツク中のビニル結合金有量が著しく増し、
従つて共重合体混合物のガラス転移温度も高くなつて耐
衝撃強度が損われ、低温特性も悪化することにな杉好ま
しくない。第1段目重合で用いる溶媒と第2段目重合で
用いる溶媒は同一のものでも、異なるものでもよい。本
発明の方法において触媒として用いる有機リチウム化合
物とは、分子中に少なくとも1個のリチウム原子を結合
した炭化水素で、例えば、n−プロピルリチウム、イソ
プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、Sec−ブチ
ルリチウム、Tert−ブチルリチウム、n−ベンチル
リチウム、ベンジルリチウム、1,4−ジリチオn−ブ
タン、1,2−ジリチオ一1,2−ジフエニルエタン、
トリメチレンジリチウム、ナフチルリチウム、オリゴイ
ソプレニルジリチウム等で、特に一般的なものとしては
、n−ブチルリチウム、Sec−ブチルリチウムなどが
あげられる。第1段目重合で用いる触媒と第2段目重合
で用いる触媒は同一のものが好適に用いられるが、異な
つたものでもよい。
また必要ならば、これらの2種以上の混合物を使用する
こともできる。本発明の方法において用いられるビニル
芳香族炭化水素としては、スチレン、o−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、p−Tert−ブチルスチレ
ン、1,3−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン、
ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等で、特に一般
的なものとしては、スチレン、α−メチルスチレンがあ
げられる。これらは1種のみならず、2種以上の混合物
として用いてもよい。本発明において用いられる共役ジ
エンとしては、炭素数が4ないし8の1対の共役二重結
合を有するジオレフインであり、たとえば、1,3−プ
タジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレ
ン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3
−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等があげられる
特に一般的なものとしては、1,3−ブタジエン、イソ
プレンがあげられる。これは1種のみならず2種以上の
混合物として用いてもよい。本発明の第1段目で重合さ
れるポリマーは、共役ジエン重合体または共役ジエンと
ビニル芳香族炭化水素よりなる共重合体のリピングポリ
マ一である。
また、第2段目の重合は有機リチウム化合物を触媒とし
てビニル芳香族炭化水素重合体または共役ジエンとビニ
ル芳香族炭化水素よりなる共重合体が得られる条件下に
、前記リピングポリマ一の存在下で行なわれる。第1段
目及び第2段目の共役ジエンとビニル芳香族炭化水素よ
りなる共重合体は(a)共役ジエンとビニル芳香族炭化
水素のランダム共重合体、または(b)少なくとも1個
以上の共役ジエン重合体ブロツクとビニル芳香族炭化水
素重合体ブロツクからなるプロツク共重合体、たとえば
、一般式(B−A)nまたはB −(:一 A − B
)nまたはA−FB−A)nまたはA−B−FB−A)
n(式中、Aはビニル芳香族炭化水素を主とする重合体
プロツク、Bは共役ジエンを主とする重合体ブロツクを
示し、nは1以上の整数であるコで表わされるブロツク
共重合体である。
なお、前記(b)のプロツク共重合体は、いわゆる完全
型ブロツク共重合体であつても、また漸減型ブロツク共
重合体であつてもよい。また、J−般式A − B −
(:一 B−A)nで表わされるブロツク共重合体は、
いわゆるラジアルブロツク共重合体を示し、分子中にn
+1個のリチウム原子を結合した有機リチウム化合物を
用いて重合することにより製造することができる。なお
、第1段目及び第2段目で重合されるポリマーのうち少
なくとも一方は前記(b)のプロツク共重合体であるこ
とが好ましい。
本発明の方法における第1段目及び第2段目の共役ジエ
ンとビニル芳香族炭化水素よりなる共重.合体中のビニ
ル芳香族炭化水素含有率は、最終的に得られる共重合体
混合物中のビニル芳香族炭化水素含有率が60重量%以
上95重量%以下の範囲に保持できる限シ、特に制限は
ない。
ただし、第1段目重合に}いて炭化水素溶媒として脂肪
族炭化水素を主とする溶媒を用いる場合には、第1段目
重合によう得られる共重合体中のビニル芳香族炭化水素
含有率は60重量%以下であることが好ましい。ビニル
芳香族炭化水素含有率が60重量俤よ)多くなると、共
重合体が脂肪族炭化水素を主とする溶媒に溶解し難くな
う、第2段目における重合反応が均一に進行し難くなる
ため、最終的に得られる共重合体混合物の物性の安定し
たものが得難い。第1段目重合で得られる重合体は不活
性化せずリビングポリマ一として第2段目重合に用いら
れる。
該ポリマーを水、メタノール等の不活性化剤で失活させ
ると、最終的に得られる共重合体混合物の特性、たとえ
ば、透明性、引張強度等が低下するのでこの操作は避け
なければならない。第1段目重合で得られるポリマーの
平均分子量は1,000ないし300,0001また最
終的に得られる共重合体混合物の平均分子量は10,0
00ないし500,000になるように調節することが
好ましい。これらの範囲より小さいと最終的に得られる
共重合体混合物の物性、特に耐衝撃性が低下し、またこ
れらの範囲より大きいと最終的に得られる共重合体混合
物の加工性が劣ることになb好ましくない。本発明の第
1段目重合において使用するモノマ (一量は、全使用
モノマーの1ないし80重量%が好ましい。
この範囲よジ過少もしくは過大である場合には最終的に
得られる共重合体混合物の溶融流動特性が改善されにく
い。また、第1段目及び第2段目重合で使用するモノマ
ー量及びモノマー 4組成は、最終的に得られる共重合
体混合物中のビニル芳香族炭化水素含有率が60重量%
以上95重量%以下になるようにしなければならない。
共重合体混合物中のビニル芳香族炭化水素の含有率ノが
60重量%未満では樹脂的な性質が失なわれ、硬さや引
張強度が著しく低下する。
逆に95重量%を超えると耐衝撃性が低下し、強靭な樹
脂が得られない。本発明の最も特徴とするところは、第
1段目で重合したリピングポリマ一の存在下で、有機リ
チウム化合物を触媒としてビニル芳香族炭化水素重合体
または共役ジエンとビニル芳香族炭化水素よりなる共重
合体が得られる条件下に(共)重合を行なうにあたv、
有機リチウム化合物を2回以上分割して添加することで
ある。
第2段目で使用する有機リチウム化合物を全量第2段目
重合開始前に添加した場合には、最終的に得られる共重
合体混合物の溶融流動特性の改善効果が充分でない。第
2段目重合開始後に添加される有機リチウム化合物の量
及び添加時期は特に制限はないが、溶融流動特性に優れ
た共重合体混合物を得るためには、第2段目重合開始後
に加えられた有機リチウム化合物によ)平均分子量が3
00ないし30000のポリマーが少なくとも1種生成
されるよう有機リチウム化合物の量及び添加時間を調節
することが好ましい。本発明の方法は脂肪族炭化水素を
主とする溶媒中に於いても重合が比較的迅速にかつ均一
に行われる利点を持つ。
従来、比較的ビニル芳香族炭化水素含有率の高いプロツ
ク共重合体は、いずれもベンゼン、トルエンの如き芳香
族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンの
如き脂環式炭化水素、もしくはこれらの2種以上の混合
物中で重合されて来た。これはビニル芳香族炭化水素含
有率の高いプロツク共重合体を脂肪族炭化水素を主とす
る溶媒中で重合すると生成する重合体が塊状となつて析
出したり、器壁、攪拌羽根に固着したクするために、重
合が実質的に困難であつたことによる。ところが、本発
明の方法を脂肪族炭化水素を主とする溶媒中で実施する
と、重合体は粒子状に分散し均一でかつ安定な懸濁状態
となる。このような懸濁状態では粘度が極めて低いため
攪拌、熱制御が著しく容易となう、さらに均一溶液重合
に較べてビニル芳香族炭化水素の濃度を著しく高めるこ
とが可能であり、50重量%あるいはそれ以上の濃度に
することができる。本発明の方法における重合温度は−
40℃ないし150℃の範囲で行なえるが好ましくは4
0℃ないし120℃である。
重合に要する時間は条件によつて異なるが通常は48時
間以内であり、最も好適には1ないし10時間である。
また重合系の雰囲気は窒素ガス等の不活性ガスをもつて
置換されることが望ましい。重合圧力は、上記重合温度
範囲で単量体及び溶媒を液相に維持するに充分な圧力の
範囲で行なえば良く特に限定されるものではない。更に
重合系内にはリピングポリマー及び有機リチウム化合物
を不活性化させるような不純物、例えば水、酸素、炭酸
ガス等が混入しないよう留意する必要がある。本発明の
方法により得られた共重合体混合物は、水、アルコール
類、二酸化炭素等の重合停止剤を活性末端を不活性化せ
しめるのに充分な量を添加することにより不活性化され
る。
また、共重合体には、重合溶液より重合体を回収する前
に少量の抗酸化剤、例えば4−メチル−2,6−ジ一第
三ブチルフエノールを添加することが望ましい。本発明
の方法において得られた共重合体混合物の重合溶液より
共重合体混合物を回収する方法には、例えば、メタノー
ル等の沈澱剤を用いて沈澱させて共重合体混合物を回収
する方法、あるいは重合溶液を加熱して溶媒を蒸発させ
て共重合体混合物を回収する方法、さらに重合溶液に水
蒸気を吹き込んで溶媒を水蒸気蒸留によつて留去して共
重合体混合物を回収する方法など従来公知の方法が採用
できる。以上述べた如く、本発明の方法によつて得られ
る透明性が良好でかつ耐衝撃性、溶融流動特性にすぐれ
た共重合体混合物は、そのままであるいは着色して通常
の熱可塑性樹脂と同様の加工手段によつて、シート、フ
イルム等の押出成形品ならびにそれらを真空、圧空等に
よつて熱成形した成形品、具体的には食品容器包装類、
プリスター包装材、青果物、菓子類の包装フイルム等広
汎な容器包装材分野に使用することができるのみでなく
、射出成形、吹込成形方法等による玩具日用品、雑貨、
弱電部品の分野等、通常の汎用熱可塑性樹脂が用いられ
る用途に使用することができるが、とくに可塑剤等を含
まないので、食品容器包装材分野を中心とする透明性が
要求される分野に好適に使用することができる。
さらに他の熱可塑性樹脂、たとえば、スチレン系樹脂、
オレフイン系樹脂、メタクリル系樹脂と通常の手段で任
意に混合して使用することもできる。以下に若干の実施
例を示すが、これらは本発明をさらに詳細に説明するも
のであり、本発明の範囲を限定するものではない。
実施例 1 本発明の方法に従い、第1段目においてA−B−Liタ
イプのリピングポリマ一(ここでAはスチレン重合体ブ
ロツク、Bはプタジエン重合体プロツクを示す。
)を重合した後、第2段目でn−ブチルリチウムを触媒
としてスチレンを重合し、スチレン含有率80重量%の
共重合体混合物を得た。内容積1011のステンレス製
攪拌式オートクレープを乾燥窒素ガスで内部置換し、ス
チレン3009を含む30重量%シクロヘキサン溶液、
n−ブチルリチウムを0.7289含むn−ヘキサン溶
液をそれぞれ仕込んだ。
オートクレーブをジヤケツトにより60℃に加温し、1
時間重合を行つた。前記単量体の重合が実質的に完了し
た後、プタジエン3009を含む30重量%シクロヘキ
サン溶液を添加し、更に1時間60℃で重合を行なつた
。得られた重合溶液より内容物を少量サンプリングし、
A−Bタイプのポリマーのスチレン含有率を測定したと
ころ、49.8重量%てあつた。なお、スチレン含有率
は試料をクロロホルムに溶解し、紫外分光光度計により
スチレン単位の吸収強度を測定して定量した。次に、前
記重合溶液にn−ブチルリチウムを0.1229含むn
−ヘキサン溶液とスチレン8109を含む30重量%シ
クロヘキサン溶液をそれぞれ添加し、60℃で1時間重
合を行つた。
前記単量体の重合が実質的に完了した後、更にn−ブチ
ルリチウムを0.4259含むn−ヘキサン溶液とスチ
レン909を含む30重量%シクロヘキサン溶液をそれ
ぞれ添加し、60℃で1時間重合を続けてスチレン含有
率が79.9重量%の共重合体混合物を得た。得られた
共重合体混合物の重合溶液にメタノール10ゴを加えて
重合を停止させ、次いで抗酸化剤としてポリマー100
部に対し0.5部の4−メチル− 2,6−ジ一第三−
ブチルフエノール及び0.5部のトリス一(ノニルフエ
ニル)−ホスフアイトを加えた後溶媒を加熱留去した。
次いで乾燥ポリマーを圧縮成型し、物性測定用の試験片
を作成した。成型品の諸物性を測定した結果を第1表に
示す。次に、比較のためn−ブチルリチウムを触媒とし
てモノマー逐次添加方式によ)スチレン含有率80重量
%のA−B−Aタイププロツクポリマ一(単量体重量比
は40:20:40)の重合をシクロヘキサン溶媒中で
行なつた。
各重合段階に訃けるスチレンあるいはブタジエンの重合
温度及び重合時間はそれぞれ60℃、1時間とした。
得られたプロツクポリマ一の諸物性測定結果を第1表に
示す。(比較例1)第1表よシ明らかな如く、本発明の
方法によシ得た共重合体混合物は透明性と耐衝撃性に優
れ、かつ、従来の方法で得たプロツクポリマ一よりも良
好な溶融流動特性を示す。
このように良好な機械的強度と加工性を併せ持つことは
、重合体を押出成形加工、射出成形加工等の実用に供す
るに際し、多大な有利性を有するものである。比較例
2 第1段目重合においてA−B−Liタイプのプロツクポ
リマ一を重合した後、リチウム活性末端をメタノールに
て失活させる他は実施例1と同様の操作により重合を行
ない、スチレン含有率79.5重量%の共重合体混合物
を得た。
得られた共重合体混合物は不透明な樹脂状物であり、引
張強度や耐衝撃強度に劣るものであつた。諸物性測定結
果を第1表に示す。実施例 2 第1段目においてLi−B−Liタイプのリピングポリ
マ一の重合を行なつた後、第2段目でn−ブチルリチウ
ムを触媒としてスチレンを重合し、スチレン含有率70
重量%の共重合体混合物を得た。
乾燥窒素ガスで内部置換した内容積101のステンレス
製撹拌式オートクレーブに、プタジエン4501を含む
30重量%n−ヘキサン溶液、1,4−ジリチオn−プ
タン0.3929を含むベンゼン溶液を仕込み、60℃
で1時間重合を行つた。
前記単量体の重合が実質的に完了した後、重合溶液にn
−ブチルリチウムを0.194g含むn−ヘキサン溶液
と、スチレンを9459含む30重量%n−ヘキサン溶
液をそれぞれ添加し、60℃で1時間重合を行なつた。
前記単量体の重合が実質的に完了した後、更にn−ブチ
ルリチウムを0.3649含むn−ヘキサン溶液と、ス
チレンを1059含む30重量%n−ヘキサン溶液をそ
れぞれ添加し、60℃で1時間重合を続けてスチレン含
有率が70.3重量%の共重合体混合物を得た。得られ
た共重合体混合物の重合溶液は、粘度3000センチポ
イズの懸濁状均一分散液で、長期間静置しても共重合体
分散粒子の沈降が認めら一″ιれない分散安定性を有し
ていた。
また、重合終了後内容物を除去したオートクレーブ内の
状態を観察したところ、オートクレーブ器壁及び撹拌羽
根等へのポリマーの付着は全く認められなかつた。この
ことは、従来不可能とされていたn−ヘキサン等脂肪族
炭化水素溶媒中でのスチレン含有率の比較的高いポリマ
ーの重合を可能とするものであわ、全く新規な重合法と
いえる。上記の重合操作によシ最終的に得られた共重合
体混合物の物性を第3表に示す。
比較例 3,4 実施例2と同様の操作により、各重合段階で用いるモノ
マー量と触媒量を第2表に示した如く変化させて重合を
行つた。
得られた共重合体混合物重合溶液を実施例1と同様の方
法で処理し、諸物性を測定した。
結果を第3表に示す。第3表から明確なように、最終的
に得られる共重合体混合物のスチレン含有率が60重量
%以下になると、硬さおよび引張強度が劣D樹脂として
実用的なものは得られない。
一方、スチレン含有率が95重量%以上となると著しい
耐衝撃強度の低下が認められる。実施例 3 本発明の方法に従い、第1段目でB−A−BーLiタイ
プの漸減3型ブロツクポリマーを重合し、第2段目では
A−B−Aタイプの漸減3型ブロツクポリマーが得られ
る条件下に重合を行いスチレン含有率80重合%の共重
合体混合物を得た。
乾燥窒素ガスで内部置換した内容積10lのステンレス
製撹拌式オートクレーブに、プタジエンを509及びス
チレンを759含む30重量%nーヘキサン溶液、n−
ブチルリチウムをO.6379含むn−ヘキサン溶液を
仕込み、60℃で2時間の重合を行なつた。次いでブタ
ジエン1259を含む30重量%n−ヘキサン溶液を添
加し、60℃で1時間重合を行なつた。前記単量体の重
.合が実質的に終了した時点で内容物を少量サンプリン
グしてポリマーのスチレン含有率を測定したところ、2
9.7重量%であつた。次に、上記重合溶液にn−ブチ
ルリチウムを0.2559含むn−ヘキサン溶液と、ス
チレンを5009含む30重量%n−ヘキサン溶液を仕
込み、60℃で1時間重合を行なつた。
前記単量体の重合が実質的に完了した後、ブタジエン1
259及びスチレン5259含む30重量%n−ヘキサ
ン溶液を添加し60℃で2時間重合を行なつた。−その
後、更にn−ブチルリチウムをO.383f!含むn−
ヘキサン溶液と、スチレンを1009含む30重量%n
−ヘキサン溶液を添加し、60℃で1時間重合を続けて
スチレン含有率が79.6重量%の共重合体混合物を得
た。重合溶液は安定性の良好な懸濁状均一分散液であつ
た。また重合終了後のオートクレーブ内にはポリマーの
付着は全く認められなかつた。得られた共重合体混合物
について実施例1と同様の処理を行ない諸物性を測定し
た結果を第4表に示す。
比較例 5 第1段目及び第2段目で使用するモノマー比を90/1
0、第1段目及び第2段目で重合するポリマー組成をそ
れぞれ78%、95(f6とする他は実施例3と全く同
様の操作によ如スチレン含有率80重量%の共重合体混
合物を得た。
得られた共重合体混合物の諸物性を第4表に示したが、
これは溶融流動特性に劣るものであつた。
実施例 4本発明の方法に従い、第1段目でA−B/A
ーLiタイプのブロツクポリマー(B/Aはランダム共
重合体ブロツクを示す)を重合し、第2段目ではA−B
−Aタイプの漸減3型ブロツクポリマーが得られる条件
下に重合を行ないスチレン含有率90重量%の共重合体
混合物を得た。
乾燥窒素ガスで内部置換した内容積10lのステンレス
製攪拌式オートクレーブに、スチレンを1209含む3
0重量%シクロヘキサン溶液、テトラヒドロフラン2.
09、n−プチルリチウムを0.8509含むn−ヘキ
サン溶液を仕込み、60℃で1時間重合を行なつた。
次いでスチレン90yとブタジエン90θをそれぞれ含
有する30重量%シクロヘキサン溶液を添加し、60℃
で2時間の重合を行なつた。、前記単量体の重合が実質
的に終了した時点で内容物を少量サンプリングしてポリ
マーのスチレン含有率を測定したところ、69.6重量
%であつた。次に、上記重合溶液にn−ブチルリチウム
を0.2429含むn−ヘキサン溶液と、スチレンを5
00θ含む30重量%シクロヘキサン溶液を仕込み、6
0℃で1時間重合を行なつた。
前記単量体の重合が実質的に完了した後、プタジエンを
609及びスチレンを5509含む30重量%シクロヘ
キサン溶液を仕込み、60℃で2時間重合を行なつた。
その後、更にn−ブチルリチウムを0.4259含むn
−ヘキサンと、スチレンを909含む30重量%シクロ
ヘキサン溶液を添加し、60℃で1時間重合を続けてス
チレン含有率89.5重量゛%の共重合体混合物を得た
。実施例1と同様の処理を行なつて得たポリマーの諸物
性を測定し、結果を第4表に示した。比較例 6 比較例として、第2段目重合において追加する触媒を一
度に全量第2段目重合開始時に添加する以外は実施例1
と同様の方法で共重合体混合物を得た。
内容積101のステンレス製攪拌式オートクレーブを乾
燥窒素ガスで内部置換し、スチレン3009を含む30
重量%シクロヘキサン溶液、n−ブチルリチウムを0.
7289を含むn−ヘキサン溶液をそれぞれ仕込んだっ
オートクレーブをジヤケツトによF)60℃に加温し、
1時間重合を行つた。
前記単量体の重合が実質的に完了した後、プタジエン3
00θを含む30重量%シクロヘキサン溶液を添加し、
更に1時間60℃で重合を行つた。得られた重合溶液よ
り内容物を少量サンプリングし、A−Bタイプのポリマ
ーのスチレン含有率を測定したところ、49.8重量%
であつた。次に、前記重合溶液にn−ブチルリチウムを
0.5479含むn−ヘキサン溶液とスチレン810θ
を含む30重量%シクロヘキサン溶液をそれぞれ添加し
、60℃で1時間重合を行つた。更に、スチレン90y
を含む30重量%シクロへキサン溶液を添加し、60℃
で1時間重合を続けた。
得られた共重合体混合物のスチレン含有率は79.9重
量%であつた。次に上記の共重合体混合物を実施例1と
同様の方法で処理し、成型品の物性を測定し、結果を第
5表に示した。
第2段目重合で使用するn−ブチルリチウムを全量第2
段目重合開始前に添加した上記共重合体混合物は、実施
例1と比較して溶融流動性に劣ることが分かる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 有機リチウム化合物を触媒とし、炭化水素溶媒中で
    共役ジエンまたはビニル芳香族炭化水素と共役ジエンの
    全使用モノマーの一部を用いて共役ジエン重合体または
    共役ジエンとビニル芳香族炭化水素よりなる共重合体が
    得られる条件下に実質的に重合又は共重合を完了させ(
    第1段目重合)、次いで、得られたリビングポリマーの
    存在下に、残りのモノマーを用いてビニル芳香族炭化水
    素重合体又は共役ジエンとビニル芳香族炭化水素よりな
    る共重合体が得られる条件下に有機リチウム化合物を触
    媒として2回以上に分割して添加して重合又は共重合し
    (第2段目重合)得られる共重合体のビニル芳香族炭化
    水素と共役ジエンの重量比を60/40ないし95/5
    にすることを特徴とする溶融流動特性に優れた透明耐衝
    撃性共重合体混合物の製造方法。 2 特許請求の範囲第1項において、溶媒として脂肪族
    炭化水素を用い、かつ第1段目で重合する重合体を共役
    ジエン重合体またはビニル芳香族炭化水素含有率が60
    重量%以下の共役ジエンとビニル芳香族炭化水素よりな
    る共重合体とする共重合体混合物の製造方法。 3 特許請求の範囲第1項において、共役ジエンとビニ
    ル芳香族炭化水素よりなる共重合体をランタム共重合体
    または少なくとも1個以上の共役ジエン重合体ブロック
    とビニル芳香族炭化水素重合体ブロックからなるブロッ
    ク共重合体とする共重合体混合物の製造方法。 4 特許請求の範囲第1項において、第1段目および第
    2段目で行なう重合を、少なくともいづれかの重合段階
    で少くとも1個以上の共役ジエン重合体ブロックとビニ
    ル芳香族炭化水素重合体ブロックからなるブロック共重
    合体の得られる条件下に行なう共重合体混合物の製造方
    法。 5 特許請求の範囲第1項において、第1段目重合にお
    いて全使用モノマーの1ないし80重量%のモノマーを
    用いる共重合体混合物の製造方法。 6 特許請求の範囲第1項において、共役ジエンとして
    1,3−ブタジエン、又はイソプレンを用いる共重合体
    混合物の製造方法。 7 特許請求の範囲第1項において、ビニル芳香族炭化
    水素としてスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトル
    エンを用いる共重合体混合物の製造方法。 8 特許請求の範囲第1項において、触媒としてn−プ
    ロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチル
    リチウム、トリメチレンジリチウム、1,4−ジリチオ
    n−ブタン、ナフチルリチウム、オリゴイソプレニルジ
    リチウムよりなる群から選ばれた有機リチウム化合物を
    用いる共重合体混合物の製造方法。 9 特許請求の範囲第1項において、テトラヒドロフラ
    ン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチ
    ルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ヘキサメチルホ
    スホルトリアミドよりなる群から選ばれたルイス塩基性
    化合物を全使用モノマーに対し5モル%以下用いる共重
    合体混合物の製造方法。
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