JPS5950Y2 - 合わせ形式の製菓用モ−ルド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、二枚のモールド部材より戊る合わせ形式の製
菓用モールドの改良に関し、その目的とするところは、
両モールド部材を合接してチクコレ−１一等の所要の菓
子を成形製造する際に、両モールド部材の合着と離脱を
簡便容易に且つ確実に行なって製菓能率の向上を計ると
共に、両モールド部材の合接面にパリが生じるのを効果
的に防止して良好な食品衛生状態の保持に寄与でき、且
つ成形用キャビティ数の増加を計り得る等の諸特長を備
えた合わせ形式の製菓用モールドを提供するにある。

従来の合わせ形式のモールドとしては、広幅に形成され
た合接面を有する二枚のモールド部材を凹凸保合子を介
して合接可能に構成したもの（例えば、実公昭３３−１
５０９６号公報）が知られているが、このような従来の
モールドにおいては、両モールド部材を凹凸保合子のみ
によって合接させるものであるから、該両モールド部材
の合着が不確実であるため合接面に菓子の原料が浸出し
てパリを生じ易く、シたがって著しく非衛生的であると
共に、パリの剥離に煩雑な手間を要するため製菓能率を
阻害する欠点があり、且つ合着性を良好に保つために両
モールド部材の合接面を広く採ると、成形用キャビティ
数が減少して製菓能率を一層低下させる等の欠点があっ
た。

また、上記した両モールド部材の合着が不確実であると
きは、これを中空チョコレート菓子成形用のローターに
セットしてその遠心作用により中空状のチョコレート菓
子を成形する場合において、両モールド部材内に注入し
たチョコレート原料が外部に飛散流出するといった重大
な弊害がある。

本考案は、所要形状のキャビティを形成した二枚のモー
ルド部材を接離可能に合接させて成る合わせ形式の製菓
用−モールドにおいて、上記両モールド部材の合接部を
平滑面に夫々形成すると共に、該側合接部における所要
複数個所の対向位置に永久磁石を夫々埋設し、更に、上
記両モールド部材には、係合突起と該突起を係合させる
保合孔とを所要数対設して構成したことを特徴とする合
わせ形式の製菓用モールドに係るものであり、両モール
ド部材を簡単、且つ、確実に合着させることができるモ
ールドを提供することによって、上述したような従来の
問題点を確実に解消させることを目的とするもので゛あ
る。

以下、本考案を実施例図に基づいて説明する。

第１図及び第２図において、１はポリカーボネート樹脂
を用いて金型により成形した製菓用モールド部材であっ
て、その二枚を組合わせることにより合わせ形式の製菓
用モールドを構成するものである。

しかして、この実施例では、各モールド部材はロッジ形
状のチョコレート成形用キャビティ２をそれぞれ対向位
置に備えており、且つ該キャビティの周辺に形成された
平滑面から戊る合接部３の所要複数個所には永久磁石４
が相互に吸着可能な配置態様で対向位置に完全に夫々埋
設されておす、シたがって該合接部３は永久磁石４の附
設に拘らず平滑面を保持して両モールド部材１，１を密
着可能に形成されており、斯様に二枚のモールド部材に
より合わせ形式の製菓用モールドを構成したものであっ
て、図において、５及び６は両モールド部材の四隅に適
宜に対設した係合突起及びその保合孔を示すものである
。

上記のように構成されたモールドを用いてロッジ形状の
チョコレート菓子を成形するに当っては、一方のモール
ド部材１の各キャビティ２内に液状に溶融された所要量
のチョコレート原料を注入した後、他方のモールド部材
１を合着し、次いで中空チョコレート菓子成形用のロー
ターにセットしてその遠心作用により所要の中空チョコ
レート菓子を成形するものであるが、このモールドによ
れば、両モールド部材１，１の内面を合接した際に、該
モールド部材間に対設した係合突起５と係合孔６との係
合作用、及び、該モールド部材における両会接部３，３
に夫々埋設した永久磁石４，４の吸着作用により正確な
位置決めが行われて、確実且つ簡便容易に合着を行い得
るものであり、したがって後述する諸効果を遠戚できる
ものである。

第３図〜第５図は、本考案の他の実施例を示すもので、
一方のモールド部材１の表面に複数個の電卓の表面形状
より成るキャビティ２を設け、他方のモールド部材１に
は該キャビティ数に対応して電卓全体の外周形状に合致
する中空部より戊る枠状のキャビティ２を設けて合わせ
形式の電卓チョコレート菓子成形用モールドを構成した
ものであり、両モールド部材１，１を合着して各キャビ
ティにチョコレート液を流し込んで電卓形状のチョコレ
ート菓子を成形するように構成した点でのみ前記実施例
と相違し、両モールド部材の合接部３に永久磁石４を完
全に埋設すると共に、係合突起５及びその係合孔６を対
設した構造及び該構造に基く両モールド部材の密着効果
は前記実施例と同一である。

以上のように本考案によれば、両モールド部材を、該両
モールド部材間に対設した保合突起と係合孔との係合作
用、及び、該モールド部材における両会接部に夫々埋設
した永久磁石の確実な吸着作用により、両モールド部材
を所定の位置において正確、且つ簡便容易に合着できる
利点があす、シたがって合接面に菓子の原料が浸出して
パリを生じるのを効果的に防止できるので、パリの剥離
に要する煩雑性を解消し得ると共に衛生的であり、特に
、永久磁石は埋設されていて合接面に露出していないの
で上記の効果を一層向上でき、且つ従来のように両モー
ルド部材の合着性を良好に保つために両モールド部材の
合接面を広く採る必要もないので、その分だけ成形用の
キャビティの数或は広さを増大し得て菓子の成形生産の
向上に寄与できる等の諸特長を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は平面図、
第２図は両モールド部材を離隔した状態の１部縦断側面
図、第３図は他の実施例を示す平面図、第４図はその両
モールド部材を離隔した状態の１部縦断側面図、第５図
は第３図のＡ−Ａ線に沿う断面図である。 １・・・・・・モールド部材、２・・・・・・キャビテ
ィ、３・・・・・・合接部、４・・・・・・永久磁石、
５・・・・・・係合突起、６・・・・・・係合孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所要形状のキャビティを形成した二枚のモールド部材を
   接離可能に合接させて戊る合わせ形式の製菓用モールド
   において、上記両モールド部材の合接部を平滑面に夫々
   形成すると共に、該側合接部における所要複数個所の対
   向位置に永久磁石を夫々埋設し、更に、上記両モールド
   部材には、係合突起と該突起を係合させる保合孔とを所
   要数対設して構成したことを特徴とする合わせ形式の製
   菓用モールド。