JPS5950670B2 - 植物生理活性を有するオリゴイミノアミン及びその製造方法 - Google Patents

植物生理活性を有するオリゴイミノアミン及びその製造方法

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JPS5950670B2
JPS5950670B2 JP57107620A JP10762082A JPS5950670B2 JP S5950670 B2 JPS5950670 B2 JP S5950670B2 JP 57107620 A JP57107620 A JP 57107620A JP 10762082 A JP10762082 A JP 10762082A JP S5950670 B2 JPS5950670 B2 JP S5950670B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C279/00Derivatives of guanidine, i.e. compounds containing the group, the singly-bound nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups
    • C07C279/28Derivatives of guanidine, i.e. compounds containing the group, the singly-bound nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups having nitrogen atoms of guanidine groups bound to cyano groups, e.g. cyanoguanidines, dicyandiamides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N47/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic compounds containing a carbon atom not being member of a ring and having no bond to a carbon or hydrogen atom, e.g. derivatives of carbonic acid
    • A01N47/40Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic compounds containing a carbon atom not being member of a ring and having no bond to a carbon or hydrogen atom, e.g. derivatives of carbonic acid the carbon atom having a double or triple bond to nitrogen, e.g. cyanates, cyanamides
    • A01N47/42Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic compounds containing a carbon atom not being member of a ring and having no bond to a carbon or hydrogen atom, e.g. derivatives of carbonic acid the carbon atom having a double or triple bond to nitrogen, e.g. cyanates, cyanamides containing —N=CX2 groups, e.g. isothiourea
    • A01N47/44Guanidine; Derivatives thereof

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ジシアンジアミド、シアナミド、グアニル尿
素またはその塩を加熱することにより生成する新規な植
物生理活性物質であるオリゴイミノアミン及びその製造
方法に関するものである。
人類が地球上において、永い将来にわたつて生存するた
めには、食糧並びにエネルギー資源を確保しなければな
らない。その一環としてバイオマスが再生可能なエネル
ギー資源として衆目を集めているが、これは要するに太
陽エネルギーを植物体内にで゛きるだけ多く固定させる
ことであつて、植物の生産性増大を計ることが必須であ
る。植物が正常に生育するためには、種々の生理活性物
質が関与しており、オーキシン、ジベレリン、サイトカ
イニン、アブサイジン酸等の既知の植物ホルモンや各種
のビタミンのほか、最近では例えばステビアの成分であ
るステビオシド等も生長促進活性をもつことが見い出さ
れており、また上記のほかにも多種類の生理活性物質が
存在するものと推定され、これらの物質のレベルを適切
に調節することにより、植物の持つ潜在的生産能力を顕
在化させ、その生産性を増大させることができると考え
られる。上記の観点から、本発明者等は植物に対して生
理活性、就中細胞分裂促進活性及び抗ウィルス活性を示
す新規な物質の探索を行つて来たが、その過程で、石灰
窒素からジシアンジアミドを製造する際に副生するジア
ミドライム(CaCO3含有量97%以下)を常圧又は
加圧下で加熱処理することにより、サイトカイニン活性
及び抗ウィルス活性を示す物質が得られることを見い出
した。
この活性の本態を解明するため、その有効成分を有機溶
媒抽出、各種クロマトグラフイ一により分離精製し、赤
外線スペクトル、質量スペクトル、”H及び”゜C核磁
気共鳴スペクトルにより化学構造を解析し、ジシアンジ
アミドのオリゴマ一であることを確認した。
これは従来知られていない新規な物質である。更に、こ
の活性物質を効率よく製造する方法について検討を重ね
た結果、ジシアンジアミド、シアナミド、グアニル尿素
またはその塩から好収率で得られることを見い出し、本
発明を完成させるに至つた。即ち、本発明の植物生理活
性を有する新規な物質は、一般式(但し、n=4又は6
) で表わされ、このオリゴイミノアミンはジシアンジアミ
ド、シアナミド、グアニル尿素又はその塩を常圧又は加
圧下で加熱することにより得られる。
次に本発明を具体的に説明すると、本発明者等は上記ジ
アミドライムを80〜220℃で数分乃至数10分間加
圧下で加熱処理することにより、ジアミドライム中に存
在する微量の成分が化学変化を起し、後で詳述するよう
に植物の生育上好ましい効果をもたらす生理活性物質に
変換されることを見い出した。
即ち、上記の条件で加熱処理したジアミドライムを熱水
及び熱アルコールで抽出し、こ.の抽出物及び高速液体
クロマトグラフイ一により更に分画精製した物質を用い
てサイトカイニン活性をアマランサス(Amarant
huscaudatus)によるベタシアニン色素の生
合成活性の変動により試験した。その結果、0.1−0
.0017%の濃度範囲・でサイトカイニン活性を発現
することを確認した。また、ジシアンジアミド、シアナ
ミド、グアニル尿素又はその塩を原料として100〜2
50℃常圧〜6気圧で加熱し、この加熱加圧反応生成物
から抽出、精製した物質もサイトカイニン活性を示した
更に、上記物質をタバコモザイクウイルス(以下、TM
Vと略称する。
)に感染したトマト品種(福寿2号及び瑞光)における
ウイルス量に対する効果を試験したところ10〜100
ppmの濃度範囲において、ウイルス量を減少する効果
を有することが確認された。以下、本発明を実施例によ
り説明する。
実施例 1 石灰窒素からジシアンジアミドを製造する際に副生した
ジアミドライムを100〜300℃で加熱処理し、この
もの2kgを21の沸騰水中で7 〜10時間加熱、還
流し、熱時ろ過した濾液を放冷して無色の沈澱2.5g
を得た。
このものはアマランサス・ベタシアニン生物検定の結果
弱い活性を示したが、多量の無機物を含有すること力絆
リ明したのでつぎのごとく精製を行つた。すなわち、上
記粗製品2.5gに精留メタノール150m1を加え、
,75℃湯浴中で加熱、溶解させ、熱時濾過し、不溶物
は除いた。
得られた淡黄色透明な濾液を結晶が析出しはじめるまで
ロータリーエバポレーターで減圧濃縮した。析出した結
晶(収量600mg)Mp、209〜210℃、赤外線
スペクトル及び混融試験の結果ジシアンジアミドと同定
した。)を濾去し、濾液をさらに減圧濃縮して放冷し、
第2次結晶を除き、この濾液をさらに減圧濃縮、放冷し
て最終結晶(280mg、Mp、207〜210℃)を
得た。この濾液(約4m1)0.04m1をとりアマラ
ンサス・ベタシアニン生物検定に供したところ強いサイ
トカイニン活性が認められた。またシリカゲル(タルク
社GF2,,、0.25mm)クロマトグラフイ一(溶
媒、酢酸エチル−1−プロパノール−水4:1:2の上
層;検出、紫外ランプ)を行つたところRfO、0.3
5、0.75および0.95にそれぞれ紫外吸収スポツ
トが認められたので上記炉液を調製用薄層クロマトグラ
フィー(シリカゲルGF,,。、0.5mm、溶媒は上
と同じ)に付し4本の紫外吸収帯をそれぞれかきとり、
エタノールで紫外吸収が認められなくなるまで溶出した
。各溶出液を減圧乾固し、それぞれ(l)2.0mg、
(2)23.4mg、(3)146mg及び(4)3m
gの結晶を得た。(1)〜(4)の各結晶について0.
1%〜0.01%水溶液を調製し’rマラ〜ンサス・ベ
タシアニン検定を行つた所、(2)と(3)がサイトカ
イニン活性を示し、とりわけ(3)はベンジルアデニン
に匹敵する活性を示し、(2)はそれよりも弱い活性を
示した。そこで(3)の結晶についてづぎのような理化
学的諸性質を検討した。融点:195〜197℃ 紫外部吸収極大 赤外線吸収スペクトル: ν淵促1(Cm−1)3350(−NH2str) ;
3100(一N+H3Str);2250(C=NSt
r);2200(共役C=Nstr);1656(N−
Hdef)1636(NHdef):1624(N−H
def);158;1550(NHdefはさみ)12
50(C−NStr);924(N一Hdefwagg
ing)質量スペクトル(直接導入法) :m/Z33
6(M);294;282;208;149;126(
三量体);84NH(H2N− C−NHCNJ基準ヒ
ータ);68;43(H2N−C=N+H);42(H
2N−C=N)1H−NMR:溶媒DMSO−D6、2
00MHz、δ6.65p罰(S、−NH2、重水素交
換性)13C−NMR:溶媒DMSO−D6、JEOL
−FX2OO(使用機種)Nll δ163.0、 (H2N−C −N);152.7;
140.2;139.4;128.5;127.4;1
27.0(以上6種の炭素は中間のグアニジル炭素原子
)118.7(C=N)Ppn 上記、質量スペクトルより本活性物質の主要な一つの成
分(3)の分子量は336で、13C−NMRは8種類
のC原子の存在を示し、そのうちの1つの炭NH素(δ
163.0PI1In)は末端のH2N−C −N−に
帰属され、また118.7ppnの炭素は−C=Nに帰
属され、δ152.7〜127.0ppnの6個の炭素
は中間のグアニジル炭素と推定される。
以上の結果から上記一般式のn=6の構造が推定され、
これは赤外線スベクトルからも支持される。又、(2)
の結晶を80%水一エタノールで再結晶し得られた生成
物について理化学的諸性質を実測した結果は次のとおり
であつた。
融点:211〜212℃ 紫外部吸収極大:λ瀝PH2l8nm 赤外線吸収スペクトル:n=6の化春物F殆ン開じ質量
スペクトル(FAB−MS、1次ビームXe5KeVマ
トリツクス グリセリン)m/z:253(M+H+)
:169(ジシアンジアミドの二量体にプロトンが付加
したイオン);85(基準ピーク、ジシアンジアミドに
プロトンが付加したイオン)なお、CL−MS(化学イ
オン化質量分析:イオン化電圧100eV、電子電流3
00μA、加速電圧3KV、イオン源温度250℃反応
ガス アンモニア)によつてもm/Z253(M+H+
)及び169(二量体にプロトンの付加したイオン)の
生成を確認した。
上記質量分析の結果から本物質の分子量は252であり
、これが更にフラグメンテーシヨンを受けてジシアンジ
アミドの二量体にプロトンの付加したイオンを生成する
ことが推論され、又、赤外線スペタトルがn=6の化合
物と殆ど同じであることから分子の基本構造は類似して
おり、従つて本物質は上記一般式のn=4の化合物であ
ると決定した。
〔サイトカイニン活性〕
アマランサス、ベタシアニン検定により上記一般式n=
6の物質のサイトカイニン活性を試験した結果、0.0
1%水溶液で典型的な合成サイトカイニンであるベンジ
ルアデニン当量に換算して0.83×10−6モルに対
応した。
〔TMV感染トマト品種内のウイルス量に対する効果〕
トマトの試験品種としては、TMV羅病性品種である福
寿2号(F2)と抵抗品種である瑞光(ZK)を使用し
、接種後トマトの根から上記一般式n:4及びn=6の
物質の試料溶液(濃度10〜100P匹)を吸収させ、
25℃、3000ルツクスのインキユベーター内で7日
間インキユベートした後、TMV量を化学的に定量した
その結果、抵抗性品種はウイルス量を図に示すように約
30%減少させることを見い出した。更に、インゲン葉
の半葉に、本物質を同様濃度に塗布し、ウイルスを接種
した結果、感染発病防止の効果が高く約90%を抑制し
た。実施例 2 グアニル尿素10g、活性炭(武田薬品製ラルボラフイ
ン)2g及び水100m1をよくかきまぜ、この混合物
をオートクレーブ沖に入れ120℃、1.4気圧にて約
15分間加熱する。
室温まで放冷後、反応混合物をとりだし、風乾する。風
乾後、97%エタノール50m1を加え、2時間加熱還
流し、不溶物(活性炭を含む)は炉去し、アルコール溶
液をロータリーエバボレータ一を用いて減圧下50℃以
下で濃縮乾固した。ここに得られた生成物を実施例1に
示したと同様の方法で分離、精製し、融点195〜19
7℃の結晶1.5mg及び融点211〜212℃の結晶
1.2mgを得た。この両者の結晶について夫々前述の
スペクトル分析を行なつた結果、夫々前記一般式のn=
6及びn二4に相当するオリゴイミノアミンであること
が確認された。そこでn=6のオリゴイミノアミンの結
晶を0.067%水溶液とし、Amdranthusc
audatuscvearlysplenderを用い
、ベタシアニン生合成試験によりサイトカイニン活性を
検定した所、表−1に示す如く強いサイトカイニン活性
を示した。又、n=4のオリゴイミノアミンについて同
様にしてサイトカイニン活性を検定した結果は表一2に
示す如<であり、n=6のオリゴイミノアミンには及ば
ないが、同様の活性を有することが認められる。
実施例 3 グアニル尿素15g、活性炭2g、無水ケイ酸(小泉化
学薬品会社製)及び水100m1をよく混合し、この混
合物をオートクレーブに入れ、120℃に到達するまで
約l時間をかけて加熱、加圧し、120℃で15分間加
熱加圧後、室温まで放冷し、以下実施例2と同様のエタ
ノール抽出及び調製用薄層クロマト分離を行つた。
サイトカイニン活性物質の収量は60mgであつた。こ
の中n=6とn=4の量比はほぼ6:4であつた。上記
オートクレーブ中での反応温度および圧力を種々の条件
で詳細に検討した結果、120℃ (1.4気圧)から
210℃(6気圧)の範囲が最適であることを知つた。
実施例 4 グアニル尿素リン酸5g、ジアミドライム50gと金属
銅少量を加え、120℃、15分間加熱した後放冷し、
99%エタノールで数時間加熱還流し、熱時濾過し、濾
液を冷却して得られる結晶を濾別した。
収量は300mgであつた。本品はアマランサス検定に
よりサイトカイニン活性を示した。
なお、上記反応の反応温度の収率に対する影響を検討す
るため、110℃、120℃、150℃、210℃、2
20℃、260℃においてそれぞれ15分間加熱反応を
行い活性物質の収量を測定したが、110℃以下および
220℃以上では活性物質は得られず、120℃が最適
であることがわかつた。また、ジアミドライムとグアニ
ル尿素リン酸の量比についても検討し、上記の反応条件
ではジアミドライムリグアニル尿素リン酸3:1 (重
量比)が最適と認められた。
なお、グアニル尿素硫酸塩を原料として、上記の条件下
で反応させたが、活性物質は得られなかつた。
実施例 5 ジシアンジアミド50gに水100m1.10%アンモ
ニア水溶液100m1を加え、約80℃で30分間攪拌
し、放冷後生成する柱状結晶を数回水洗し、風乾する。
この結晶10gに活性炭2g、水100m1を加えて混
和し、この混合物をオートクレーブ中120℃(1.4
気圧)で15分間加熱加圧し、前記と同様の処理を行い
活性を有する結晶2.3gを得た。この中n=6とn=
4の量比はほぼ6:4であつた。但し、各成分の量比は
反応液の州により規定され変動する。植物に対する生理
活性としては、上記のサイトカイニン活性、抗ウイルス
活性のほか穀物類、そ菜、花弁、花木、果樹、林木(苗
木)、牧草等の花芽の分化着生肥大、葉緑素の保持等植
物の生育多岐にわたり好ましい効果をもたらすことが判
明した。
本物質は根系及根圏微生物の増殖を促す。従来対策が困
難であつた植物ウイルス病に対する抑制効果は特記すべ
き利点と考えられ、ウイルス病抵抗性を増進すること及
び感染防止の作用は、例えばなす科作物の抵抗性品種の
栽培を安全且つ増収させる点は馬鈴薯、たばこ、トマト
等の耕作能率を著しく高める。
根瘤菌(RhizObiummelllOti)及び有
用微生物の増殖は土壌肥沃化を促し、更に醗酵工業に寄
与するものと思考する。
【図面の簡単な説明】
図はTMV感染トマト品種に対する本発明オリゴイミノ
アミンの影響を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ または ▲数式、化学式、表等があります▼ (但し、n=4又は6) で表わされる植物生理活性を有するオリゴイミノアミン
    。 2 ジシアンジアミド、シアナミド、又はグアニル尿素
    を常圧又は加圧下で加熱することを特徴とする次式で表
    わされるオリゴイミノアミンの製造方法。 一般式¥▲数式、化学式、表等があります▼¥または ¥▲数式、化学式、表等があります▼¥ (但し、n=4又は6)。
JP57107620A 1982-06-24 1982-06-24 植物生理活性を有するオリゴイミノアミン及びその製造方法 Expired JPS5950670B2 (ja)

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