JPS5949248B2 - 粉末ゴム製造法 - Google Patents
粉末ゴム製造法Info
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- JPS5949248B2 JPS5949248B2 JP4935475A JP4935475A JPS5949248B2 JP S5949248 B2 JPS5949248 B2 JP S5949248B2 JP 4935475 A JP4935475 A JP 4935475A JP 4935475 A JP4935475 A JP 4935475A JP S5949248 B2 JPS5949248 B2 JP S5949248B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber
- soap
- metal salt
- trivalent metal
- latex
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- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
ゴムラテックスおよびオイルエマルジョンを酸で凝固さ
せ、脱水、乾燥してブロック状のゴムを得、これをプレ
スしてベール状に成形し、ポリエチレンフィルムなどで
包装して製品化する方法は工業的に既に実施されている
。
せ、脱水、乾燥してブロック状のゴムを得、これをプレ
スしてベール状に成形し、ポリエチレンフィルムなどで
包装して製品化する方法は工業的に既に実施されている
。
そして、かかる方法では、脱水時および乾燥時にゴムが
粘着し、ブロック化を起し、さらに貯蔵運搬時などにも
ブロック化するために、ベール状としてポリエチレンフ
ィルムなどで包装する方式がとられているのである。か
かるベール状ゴムをタイヤ製造工場などのゴム加エ工場
で使用するに当つては、ゴムの自動計量化などの目的で
このベールを細断しなければならない。
粘着し、ブロック化を起し、さらに貯蔵運搬時などにも
ブロック化するために、ベール状としてポリエチレンフ
ィルムなどで包装する方式がとられているのである。か
かるベール状ゴムをタイヤ製造工場などのゴム加エ工場
で使用するに当つては、ゴムの自動計量化などの目的で
このベールを細断しなければならない。
したがつて、この種のゴムが粉末ゴムの状態で供給され
るならば、ゴム加エ工場における細断の手間がはぶけて
、自動計量が容易となるばかりでなく、粉末ゴムに硫黄
、老化防止剤、加硫促進剤、カーボンブラック、シリカ
その他のゴム用配合剤をドライブレッドして押出機に直
結させることができ、ゴム製品製造工程を大幅に短縮す
ることが可能となるから、原料ゴムの粉末化は工業的に
大きさ意義がある。本発明者らは、ゴムラテックスおよ
びこれに必要に応じてさらに適当なオイルなどを添加し
たものから粉末ゴムを有利に製造する方法について種種
研究を行つた。
るならば、ゴム加エ工場における細断の手間がはぶけて
、自動計量が容易となるばかりでなく、粉末ゴムに硫黄
、老化防止剤、加硫促進剤、カーボンブラック、シリカ
その他のゴム用配合剤をドライブレッドして押出機に直
結させることができ、ゴム製品製造工程を大幅に短縮す
ることが可能となるから、原料ゴムの粉末化は工業的に
大きさ意義がある。本発明者らは、ゴムラテックスおよ
びこれに必要に応じてさらに適当なオイルなどを添加し
たものから粉末ゴムを有利に製造する方法について種種
研究を行つた。
その結果、ゴムラテックスに含有される乳化剤の種類に
より粉末ゴムのブロック化性に著しい差異が生ずること
、ゴムラテックスの凝固剤の種類によつてもブロック化
性が大きく異なること、さらにはその凝固物からなるゴ
ム粉末をカルボン酸塩石けんで処理することによリブロ
ック化性が著しく改善できるなどの新たな知見を得、こ
れに基づいて本発明に到達したのである。すなわち、本
発明は、乳化剤としてカルボン酸塩石けんを含有するゴ
ムラテックスに3価の金属塩を加えてゴムの微細混合物
(以下、これを「グラム」という。)を凝固させ、該グ
ラムにカルボン酸塩石けんを添加して3価の金属塩の存
在下にカルボン酸塩石けんを該グラム表面に凝固させ、
かくして得られたグラムを凝固母液より分離し、乾燥す
ることを特徴とする粉末ゴムの製造方法である。従来、
ゴムの粉末化方法としては、たとえば粒状ゴムを樹脂の
水性分散液に浸漬するか、樹脂の水性分散液を粒状ゴム
に吹き付けた後、乾燥する方法が知られている(特公昭
49−11460号公報参照)。
より粉末ゴムのブロック化性に著しい差異が生ずること
、ゴムラテックスの凝固剤の種類によつてもブロック化
性が大きく異なること、さらにはその凝固物からなるゴ
ム粉末をカルボン酸塩石けんで処理することによリブロ
ック化性が著しく改善できるなどの新たな知見を得、こ
れに基づいて本発明に到達したのである。すなわち、本
発明は、乳化剤としてカルボン酸塩石けんを含有するゴ
ムラテックスに3価の金属塩を加えてゴムの微細混合物
(以下、これを「グラム」という。)を凝固させ、該グ
ラムにカルボン酸塩石けんを添加して3価の金属塩の存
在下にカルボン酸塩石けんを該グラム表面に凝固させ、
かくして得られたグラムを凝固母液より分離し、乾燥す
ることを特徴とする粉末ゴムの製造方法である。従来、
ゴムの粉末化方法としては、たとえば粒状ゴムを樹脂の
水性分散液に浸漬するか、樹脂の水性分散液を粒状ゴム
に吹き付けた後、乾燥する方法が知られている(特公昭
49−11460号公報参照)。
しかし、この粉末化方法をゴムラテツクスからの凝固物
の粉末ゴムに適用すると、乾燥工程でプロツク化を起し
やすく、またそのプロツク化したものを強制的に粉末化
しても貯蔵中に再びプロツク化し、その貯蔵性は樹脂未
処理のものとほとんど変らない。また、ゴムラテツクス
を凝固させた後、これにポリ塩化ビニル、ポリスチレン
などの硬質重合体ラテツクスを少量加え、第一の凝固物
の表面に硬質重合体を凝固させ、水洗、乾燥して粉末ゴ
ムを製造する方法も既に提案されている(特公昭46−
13626号公報参照)。
の粉末ゴムに適用すると、乾燥工程でプロツク化を起し
やすく、またそのプロツク化したものを強制的に粉末化
しても貯蔵中に再びプロツク化し、その貯蔵性は樹脂未
処理のものとほとんど変らない。また、ゴムラテツクス
を凝固させた後、これにポリ塩化ビニル、ポリスチレン
などの硬質重合体ラテツクスを少量加え、第一の凝固物
の表面に硬質重合体を凝固させ、水洗、乾燥して粉末ゴ
ムを製造する方法も既に提案されている(特公昭46−
13626号公報参照)。
かかる公知方法によれば粉末ゴムのプロツク化をかなり
防止することはできるが、ゴム中に非ゴム質の硬質重合
体成分が混合してゴムの性質が変質しやすいなど種々の
問題がある。本発明において使用されるゴムラテツクス
は、その乳化剤としてカルボン酸塩石けんを含有してい
る。
防止することはできるが、ゴム中に非ゴム質の硬質重合
体成分が混合してゴムの性質が変質しやすいなど種々の
問題がある。本発明において使用されるゴムラテツクス
は、その乳化剤としてカルボン酸塩石けんを含有してい
る。
これは、カルボン酸塩石けん乳化剤が3価の金属塩によ
る凝固に際し、カルボン酸の3価金属塩を生成するので
、これを同時に析出するグラム粒子の表面を被覆させる
のに利用し、粉末ゴムのプロツク化の防止に役立てるた
めである。カルボン酸塩石けん以外の乳化剤、たとえば
高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスル
フオン酸塩、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活
性剤を用いたゴムラテツクスを使用した場合には、かか
るカルボン酸の3価金属塩による被覆効果が得られずプ
ロツク化防止性が劣る。本発明における乳化剤のカルボ
ン酸塩石けんとは、界面活性を有するカルボキシル基含
有化合物のアルカリ金属塩、アンモニウム塩などをさす
。
る凝固に際し、カルボン酸の3価金属塩を生成するので
、これを同時に析出するグラム粒子の表面を被覆させる
のに利用し、粉末ゴムのプロツク化の防止に役立てるた
めである。カルボン酸塩石けん以外の乳化剤、たとえば
高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスル
フオン酸塩、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活
性剤を用いたゴムラテツクスを使用した場合には、かか
るカルボン酸の3価金属塩による被覆効果が得られずプ
ロツク化防止性が劣る。本発明における乳化剤のカルボ
ン酸塩石けんとは、界面活性を有するカルボキシル基含
有化合物のアルカリ金属塩、アンモニウム塩などをさす
。
たとえば、脂肪酸(炭素数6〜22の飽和または不飽和
のカルボン酸塩が好ましい。)の石けん、ロジン酸石け
ん、不均化ロジン酸石けん、トール油石けん、α−オレ
フイン一無水マレイン酸共重合物より誘導されたカルボ
ン酸石けん、ジシクロペンタジエン一無水マレイン酸反
応生成物より誘導されたカルボン酸石けんなどがあげら
れる。ゴムラテツクスにおけるカルボン酸塩石けんの使
用量は、通常、ゴム100重量部に対して2〜15重量
部、好ましくは5〜10重量部である。本発明における
ゴムラテツクスは、上記したようなカルボン酸塩石けん
を乳化剤として使用して、ブタジエン、ブタジエンスチ
レン、ブタジエン−アクリロニトリル、ブタジエン−イ
ソプレン、イソプレン、クロロプレンなどの単量体また
は単量体混合物を乳化重合させることにより容易に得ら
れる。とくに、汎用ゴムとして用いられるブタジエンゴ
ムまたはブタジエン−スチレン共重合体ゴムのラテツク
スが好ましい。場合によつては、天然ゴムラテツクス、
溶液重合によつて得られたゴム溶液あるいは回収された
固形ゴムを原料として、これをカルボン酸塩石けんによ
つて水中に再び、あるいは新たに乳化させたものも、本
発明のゴムラテツクスとして使用することができる。本
発明においては、ゴムラテツクスに、所望によりさらに
オイルを混合しておくことができる。
のカルボン酸塩が好ましい。)の石けん、ロジン酸石け
ん、不均化ロジン酸石けん、トール油石けん、α−オレ
フイン一無水マレイン酸共重合物より誘導されたカルボ
ン酸石けん、ジシクロペンタジエン一無水マレイン酸反
応生成物より誘導されたカルボン酸石けんなどがあげら
れる。ゴムラテツクスにおけるカルボン酸塩石けんの使
用量は、通常、ゴム100重量部に対して2〜15重量
部、好ましくは5〜10重量部である。本発明における
ゴムラテツクスは、上記したようなカルボン酸塩石けん
を乳化剤として使用して、ブタジエン、ブタジエンスチ
レン、ブタジエン−アクリロニトリル、ブタジエン−イ
ソプレン、イソプレン、クロロプレンなどの単量体また
は単量体混合物を乳化重合させることにより容易に得ら
れる。とくに、汎用ゴムとして用いられるブタジエンゴ
ムまたはブタジエン−スチレン共重合体ゴムのラテツク
スが好ましい。場合によつては、天然ゴムラテツクス、
溶液重合によつて得られたゴム溶液あるいは回収された
固形ゴムを原料として、これをカルボン酸塩石けんによ
つて水中に再び、あるいは新たに乳化させたものも、本
発明のゴムラテツクスとして使用することができる。本
発明においては、ゴムラテツクスに、所望によりさらに
オイルを混合しておくことができる。
かかるオイルとしては、アロマオイル、ナフテンオイル
、パラフインオイルなどの、通常、ゴムの伸展油として
使用されるものが好ましい。オイルの添加量はゴム10
0重量部に対して70重量部以下である。オイルの添加
方法は、カルボン酸塩石けんを用いて水で乳化させたも
のを添加するのが好ましい。本発明において、ゴムラテ
ツクスおよび必要に応じて添加されるオイルの混合物を
凝固させるのに使用する凝固剤としては、3価の金属塩
を選択使用するのである。
、パラフインオイルなどの、通常、ゴムの伸展油として
使用されるものが好ましい。オイルの添加量はゴム10
0重量部に対して70重量部以下である。オイルの添加
方法は、カルボン酸塩石けんを用いて水で乳化させたも
のを添加するのが好ましい。本発明において、ゴムラテ
ツクスおよび必要に応じて添加されるオイルの混合物を
凝固させるのに使用する凝固剤としては、3価の金属塩
を選択使用するのである。
たとえば、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸
アルミニウム、硫酸第2鉄、塩化第2鉄、硝酸第2鉄な
ど水溶性3価金属塩が好ましく、通常5〜20%の水溶
液として使用される。
アルミニウム、硫酸第2鉄、塩化第2鉄、硝酸第2鉄な
ど水溶性3価金属塩が好ましく、通常5〜20%の水溶
液として使用される。
その使用量は、ゴムラテツクス中のカルボン酸塩石けん
と当量以上であればよいが、後述する被覆処理において
もカルボン酸塩石けんが使用されるので、好ましくはゴ
ムラテツクスの凝固に際し、これら両者のカルボン酸塩
石けんの合計量と当量以上使用される。使用量の上限は
特に制限はないが、凝固のしやすさおよび経済的見地か
らみて当量の10倍程度まで、特に当量の1.5〜5倍
量通常使用される。なお、上記3価の金属塩による凝固
処理に先立つて、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの
1価金属塩をクリーミング剤として添加することは、凝
固操作を安定化する意味で有効である。
と当量以上であればよいが、後述する被覆処理において
もカルボン酸塩石けんが使用されるので、好ましくはゴ
ムラテツクスの凝固に際し、これら両者のカルボン酸塩
石けんの合計量と当量以上使用される。使用量の上限は
特に制限はないが、凝固のしやすさおよび経済的見地か
らみて当量の10倍程度まで、特に当量の1.5〜5倍
量通常使用される。なお、上記3価の金属塩による凝固
処理に先立つて、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの
1価金属塩をクリーミング剤として添加することは、凝
固操作を安定化する意味で有効である。
本発明によりゴムラテツクスが凝固すると、ゴムが粒子
状のグラムとして凝固すると同時に、ゴムラテツクス中
のカルボン酸塩石けんも3価の金属塩により凝固してカ
ルボン酸の3価金属塩を生成し、グラム粒子はこれによ
り第一次的に被覆される。
状のグラムとして凝固すると同時に、ゴムラテツクス中
のカルボン酸塩石けんも3価の金属塩により凝固してカ
ルボン酸の3価金属塩を生成し、グラム粒子はこれによ
り第一次的に被覆される。
この際に生成するグラム粒子の大きさは、通常、5mm
以下、好ましくは約1mm以下の粒径を有するものであ
り、本発明における粉末ゴムとはこの程度の大きさの粒
子のものをさすのである。本発明においては、かくして
生成したカルボン酸の3価金属塩で第一次的に被覆され
たグラム粒子には、ついでカルボン酸塩石けんが添加さ
れて、3価の金属塩の存在下に該カルボン酸塩石けんを
凝固せしめて、該グラムをカルボン酸の3価金属塩によ
り再度被覆(二次被覆)させる。カルボン酸塩石けんと
しては、ゴムラテツクンの乳化剤として使用されたと同
様のカルボン酸塩石けんが使用される。グラムへのカル
ボン酸塩石けんの添加は、一次の凝固(ゴムラテツクス
の凝固)後の、グラムと母液との混合物にカルボン酸塩
石けん溶液を添加してもよい。また、淵過などで一次凝
固母液から分離したグラムに直接、あるいは該グラムを
水または3価金属塩水溶液などでスラリーとしたものに
、カルボン酸塩石けん溶液を添加するなどの種々の他の
態様で添加することもできる。カルボン酸塩石けんの添
加量は、ゴム100重量部に対して1〜10重量部、好
ましくは2〜6重量部である。一次凝固後のグラムと母
液との混合物にカルボン酸塩石けんを添加する場合には
、通常、母液中に残存する、一次凝固時に添加した3価
金属塩によりカルボン酸塩石けんが凝固するから、凝固
用の3価金属塩を別に添加する必要はないが、もちろん
この場合でも別に凝固用の3価金属塩を添加しても差支
えがない。また、母液よりグラムを取出してから、これ
にカルボン酸塩石けんを添加する場合には、カルボン酸
塩石けんの凝固用の3価金属塩を別に添加することが必
要である。かかるカルボン酸塩石けんの凝固のために添
加する3価の金属塩は、上記した一次凝固に使用したと
同様の3価金属塩が使用される。カルボン酸塩石けんの
凝固に際し、3価金属塩の量が不足すると該カルボン酸
塩石けんが遊離化することなく、そのままアルカリ金属
塩またはアンモニウム塩型の石けんの形で残存すること
になり、生成粉末ゴムの加工の際に種々の障害を与える
から、カルボン酸塩石けんアルカリ金属塩またはアンモ
ニウム塩型の石けんの形で残存しないような条件、すな
わちカルボン酸の3価の金属塩(いわゆる金属石けん)
の形になるような条件で凝固させる。かくして得られた
カルボン酸の3価金属塩で被覆されたグラムは、淵過、
水洗、ろ過などの後処理を経た後乾燥すれば、目的の粉
末ゴムが収得される。このようにして得られた本発明の
粉末ゴムは、その乾燥時の加熱や貯蔵、運搬時などにお
ける自重にもとづく圧縮によつてもプロツク化をおこす
ことがなく、また粉末ゴム加工時のロールへの巻き付き
性も良好である。
以下、好ましくは約1mm以下の粒径を有するものであ
り、本発明における粉末ゴムとはこの程度の大きさの粒
子のものをさすのである。本発明においては、かくして
生成したカルボン酸の3価金属塩で第一次的に被覆され
たグラム粒子には、ついでカルボン酸塩石けんが添加さ
れて、3価の金属塩の存在下に該カルボン酸塩石けんを
凝固せしめて、該グラムをカルボン酸の3価金属塩によ
り再度被覆(二次被覆)させる。カルボン酸塩石けんと
しては、ゴムラテツクンの乳化剤として使用されたと同
様のカルボン酸塩石けんが使用される。グラムへのカル
ボン酸塩石けんの添加は、一次の凝固(ゴムラテツクス
の凝固)後の、グラムと母液との混合物にカルボン酸塩
石けん溶液を添加してもよい。また、淵過などで一次凝
固母液から分離したグラムに直接、あるいは該グラムを
水または3価金属塩水溶液などでスラリーとしたものに
、カルボン酸塩石けん溶液を添加するなどの種々の他の
態様で添加することもできる。カルボン酸塩石けんの添
加量は、ゴム100重量部に対して1〜10重量部、好
ましくは2〜6重量部である。一次凝固後のグラムと母
液との混合物にカルボン酸塩石けんを添加する場合には
、通常、母液中に残存する、一次凝固時に添加した3価
金属塩によりカルボン酸塩石けんが凝固するから、凝固
用の3価金属塩を別に添加する必要はないが、もちろん
この場合でも別に凝固用の3価金属塩を添加しても差支
えがない。また、母液よりグラムを取出してから、これ
にカルボン酸塩石けんを添加する場合には、カルボン酸
塩石けんの凝固用の3価金属塩を別に添加することが必
要である。かかるカルボン酸塩石けんの凝固のために添
加する3価の金属塩は、上記した一次凝固に使用したと
同様の3価金属塩が使用される。カルボン酸塩石けんの
凝固に際し、3価金属塩の量が不足すると該カルボン酸
塩石けんが遊離化することなく、そのままアルカリ金属
塩またはアンモニウム塩型の石けんの形で残存すること
になり、生成粉末ゴムの加工の際に種々の障害を与える
から、カルボン酸塩石けんアルカリ金属塩またはアンモ
ニウム塩型の石けんの形で残存しないような条件、すな
わちカルボン酸の3価の金属塩(いわゆる金属石けん)
の形になるような条件で凝固させる。かくして得られた
カルボン酸の3価金属塩で被覆されたグラムは、淵過、
水洗、ろ過などの後処理を経た後乾燥すれば、目的の粉
末ゴムが収得される。このようにして得られた本発明の
粉末ゴムは、その乾燥時の加熱や貯蔵、運搬時などにお
ける自重にもとづく圧縮によつてもプロツク化をおこす
ことがなく、また粉末ゴム加工時のロールへの巻き付き
性も良好である。
これは、本発明の製法による凝固時に生成するカルボン
酸の3価金属塩による再度にわたる被覆処理によつてゴ
ム粒子どうしが直接に接触することがないことによるも
のと推測される。さらに、粉末ゴムが乾燥時にプロツク
化するおそれがないので、粉末流動乾燥、気流乾燥など
の高能率な乾燥方法を採用できる利点も得られる。また
、本発明の粉末ゴムの表面を被覆しているカルボン酸の
3価金属塩は、ゴム配合用の添加物として使用されてい
るステアリン酸カルシウムなどと類似の性質を示すもの
であり、ゴムを加工・応用するにあたつて異物あるいは
不純物となる心配は全くない。このことも本発明の大き
特徴の1つである。つぎに、実施例および参考例をあげ
て説明する。
酸の3価金属塩による再度にわたる被覆処理によつてゴ
ム粒子どうしが直接に接触することがないことによるも
のと推測される。さらに、粉末ゴムが乾燥時にプロツク
化するおそれがないので、粉末流動乾燥、気流乾燥など
の高能率な乾燥方法を採用できる利点も得られる。また
、本発明の粉末ゴムの表面を被覆しているカルボン酸の
3価金属塩は、ゴム配合用の添加物として使用されてい
るステアリン酸カルシウムなどと類似の性質を示すもの
であり、ゴムを加工・応用するにあたつて異物あるいは
不純物となる心配は全くない。このことも本発明の大き
特徴の1つである。つぎに、実施例および参考例をあげ
て説明する。
これらの例における部および%は特に付記しない限り、
重量部および重量%を示す。また、これらの例における
乾燥後の粉末ゴムのプロツク化試験(測定)およびその
評価はつぎの方法によつた。すなわち、内径35mmの
シリンダー内に159の粉末ゴムを加え、0.251<
g/Clilの荷重を加え、5分間放置した後、荷重お
よびシリンダーを除き、得られた粉末ゴム成形体の上に
種々の重さの重りをのせ、粉末ゴム成形体がくずれる時
の荷重をもつて、プロツク化の程度を評価し、荷重を加
えないで形がくずれた場合をO、荷重100gで形がく
ずれた場合を1、荷重2009で形がくずれた場合を2
(以下同様)とした。実施例 1 SBRラテツクス(重量比でスチレン/ブタジエン=2
3/77、ゴム分22.2(f)、乳化剤は脂肪酸ソー
ダ/ロジン酸ソーダ=1/1の混合石けんで、その乳化
剤量はゴム100部に対し6.5部である。
重量部および重量%を示す。また、これらの例における
乾燥後の粉末ゴムのプロツク化試験(測定)およびその
評価はつぎの方法によつた。すなわち、内径35mmの
シリンダー内に159の粉末ゴムを加え、0.251<
g/Clilの荷重を加え、5分間放置した後、荷重お
よびシリンダーを除き、得られた粉末ゴム成形体の上に
種々の重さの重りをのせ、粉末ゴム成形体がくずれる時
の荷重をもつて、プロツク化の程度を評価し、荷重を加
えないで形がくずれた場合をO、荷重100gで形がく
ずれた場合を1、荷重2009で形がくずれた場合を2
(以下同様)とした。実施例 1 SBRラテツクス(重量比でスチレン/ブタジエン=2
3/77、ゴム分22.2(f)、乳化剤は脂肪酸ソー
ダ/ロジン酸ソーダ=1/1の混合石けんで、その乳化
剤量はゴム100部に対し6.5部である。
)1809を、攪拌機付き22容量の槽内に入れ、20
(f)の塩化ナトリウム水溶液150dを加えて3分間
撹拌した後、10%の硫酸アルミニウム水溶液15aを
添加してグラムを生成させた。ついで、これにKSソー
プ(花王アトラス社製商品名、半硬化牛脂カリ石けん)
を50d固形分29、ゴム100部に対し固形分5部に
相当する。)を添加し、さらに、10分間攪拌しつづけ
た。かくして得られた粉末ゴムを水洗し、淵過し、乾燥
器で100℃の温度で1.5時間乾燥したが、乾燥時に
はプロツク化することはなかつた。
(f)の塩化ナトリウム水溶液150dを加えて3分間
撹拌した後、10%の硫酸アルミニウム水溶液15aを
添加してグラムを生成させた。ついで、これにKSソー
プ(花王アトラス社製商品名、半硬化牛脂カリ石けん)
を50d固形分29、ゴム100部に対し固形分5部に
相当する。)を添加し、さらに、10分間攪拌しつづけ
た。かくして得られた粉末ゴムを水洗し、淵過し、乾燥
器で100℃の温度で1.5時間乾燥したが、乾燥時に
はプロツク化することはなかつた。
プロツク化性の試験評価は3であつた。実施例 2
実施例1において、第二段凝固処理において使用するK
Sソープの代りに、NSソープ(花王アトラス社製の半
硬化牛脂ナトリウム石けんの商品名)を用いるほかは、
実施例1と同様にして粉末ゴムを製造した。
Sソープの代りに、NSソープ(花王アトラス社製の半
硬化牛脂ナトリウム石けんの商品名)を用いるほかは、
実施例1と同様にして粉末ゴムを製造した。
得られた粉末ゴムのプロツク化性評価は3であつた。
実施例 3
実施例1において、SBRラテツクスと共にナフテンオ
イル159をトール油石けんで乳化して得られたオイル
エマルジヨンを同時に撹拌槽内に仕込み、またKSソー
プの使用量を2倍量(100mt)にした。
イル159をトール油石けんで乳化して得られたオイル
エマルジヨンを同時に撹拌槽内に仕込み、またKSソー
プの使用量を2倍量(100mt)にした。
それ以外は実施例1と同様にして粉末ゴムを製造した。
乾燥中にもプロツク化することはなく、プロツク化性の
試験評価は6であつた。実施例 4 実施例1において、硫酸アルミニウムの代りに塩化第2
鉄を使用した以外は実施例1と同様にして粉末ゴムを製
造した。
試験評価は6であつた。実施例 4 実施例1において、硫酸アルミニウムの代りに塩化第2
鉄を使用した以外は実施例1と同様にして粉末ゴムを製
造した。
乾燥中にもプロツク化することはなく、プロツク化性試
験評価は3であつた。なお、本実施例で得られた粉末ゴ
ムは実施例1のものに比べてやや褐色がかつていた。実
施例 5 実施例1において、SBRラテツクス180f!の代り
に乳化重合法により得られたBRラテツクス174f!
(ゴム分23%、乳化剤は脂肪酸ソーダ、ロジン酸ソー
ダの混合石けんで、乳化剤量はゴム100部に対し8部
である。
験評価は3であつた。なお、本実施例で得られた粉末ゴ
ムは実施例1のものに比べてやや褐色がかつていた。実
施例 5 実施例1において、SBRラテツクス180f!の代り
に乳化重合法により得られたBRラテツクス174f!
(ゴム分23%、乳化剤は脂肪酸ソーダ、ロジン酸ソー
ダの混合石けんで、乳化剤量はゴム100部に対し8部
である。
)を使用した以外は実施例1と同様にして粉末ゴムを製
造した。乾燥中にもプロツク化することはなく、プロツ
ク化性試験評価は3であつた。参考例 1 実施例1における第二段凝固処理において使用するKS
ソープを代えて、ネオペレツクスF25(花王アトラス
社製のアルキルベンゼンスルフオン酸ソーダの商品名)
、またはエマルゲン108(花王アトラス社製のポリオ
キシエチレンアルキルエーテルの商品名)を用いて、実
施例1と同様にして粉末ゴムを製造しようとした。
造した。乾燥中にもプロツク化することはなく、プロツ
ク化性試験評価は3であつた。参考例 1 実施例1における第二段凝固処理において使用するKS
ソープを代えて、ネオペレツクスF25(花王アトラス
社製のアルキルベンゼンスルフオン酸ソーダの商品名)
、またはエマルゲン108(花王アトラス社製のポリオ
キシエチレンアルキルエーテルの商品名)を用いて、実
施例1と同様にして粉末ゴムを製造しようとした。
しかしながらいづれの場合も乾燥工程においてプロツク
化現象がみられ、良好な粉末ゴムは得られなかつた。参
考例 2実施例1において使用したSBRラテツクスの
乳化剤として、ドデシルベンゼンスルフオン酸ソーダを
使用した以外は実施例1と同様に実施した。
化現象がみられ、良好な粉末ゴムは得られなかつた。参
考例 2実施例1において使用したSBRラテツクスの
乳化剤として、ドデシルベンゼンスルフオン酸ソーダを
使用した以外は実施例1と同様に実施した。
この場合、乾燥工程においてプロツク化現象がみられ、
良好な粉末ゴムは得られなかつた。参考例 3実施例2
においてKSソープを使用することなく同様の処方を実
施しようとしたところ、乾燥工程においてプロツク化現
象がみられ良好な粉末ゴムは得られなかつた。
良好な粉末ゴムは得られなかつた。参考例 3実施例2
においてKSソープを使用することなく同様の処方を実
施しようとしたところ、乾燥工程においてプロツク化現
象がみられ良好な粉末ゴムは得られなかつた。
参考例 4
実施例1において、10%硫酸アルミニウム水溶液15
7!Ll!,の代りに1%硫酸水溶液または1(F6り
ん酸水溶液をそれぞれ50d使用した以外は実施例1と
同様にして粉末ゴムを製造しようとしたところ、乾燥工
程においてプロツク化現象がみられ良好な粉末ゴムは得
られなかつた。
7!Ll!,の代りに1%硫酸水溶液または1(F6り
ん酸水溶液をそれぞれ50d使用した以外は実施例1と
同様にして粉末ゴムを製造しようとしたところ、乾燥工
程においてプロツク化現象がみられ良好な粉末ゴムは得
られなかつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 乳化剤としてカルボン酸塩石けんを含有するゴムラ
テックスに3価の金属塩を加えてゴムの微細混合物(以
下、これを「クラム」という。 )を凝固させ、該クラムにカルボン酸塩石けんを添加し
て3価の金属塩の存在下にカルボン酸塩石けんを該クラ
ム表面に凝固させ、かくして得られたクラムを凝固母液
より分離し、乾燥することを特徴とする粉末ゴムの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4935475A JPS5949248B2 (ja) | 1975-04-23 | 1975-04-23 | 粉末ゴム製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4935475A JPS5949248B2 (ja) | 1975-04-23 | 1975-04-23 | 粉末ゴム製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS51124143A JPS51124143A (en) | 1976-10-29 |
JPS5949248B2 true JPS5949248B2 (ja) | 1984-12-01 |
Family
ID=12828670
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4935475A Expired JPS5949248B2 (ja) | 1975-04-23 | 1975-04-23 | 粉末ゴム製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5949248B2 (ja) |
-
1975
- 1975-04-23 JP JP4935475A patent/JPS5949248B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS51124143A (en) | 1976-10-29 |
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