JPS5818373B2 - フンマツゴムノセイゾウホウホウ - Google Patents

フンマツゴムノセイゾウホウホウ

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JPS5818373B2
JPS5818373B2 JP3860975A JP3860975A JPS5818373B2 JP S5818373 B2 JPS5818373 B2 JP S5818373B2 JP 3860975 A JP3860975 A JP 3860975A JP 3860975 A JP3860975 A JP 3860975A JP S5818373 B2 JPS5818373 B2 JP S5818373B2
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latex
crumb
resin
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山脇武
中島誠
内田孝憲
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Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 ゴムラテックス、オイルエマルジョンおよびカーボンブ
ラック水スラリー混合物を酸で凝固させ、脱水、乾燥し
てブロック状のゴムを得、これをプレスしてベール状に
成形し、ポリエチレンフィルムなどで包装して製品化す
る方法は工業的に既に実施されている。
そして、かかる方法では、脱水時および乾燥時にゴムが
粘着し、ブロック化を起し、さらに貯蔵運搬時などにも
ブロック化するために、ベール状としてポリエチレンフ
ィルムなどで包装する方式がとられているのである。
かかるベール状ゴムをタイヤ製造工場などのゴム加工工
場で使用するに当っては、ゴムの自動計量化などの目的
でこのベールを細断しなければならない。
したがって、この種のゴムが粉末ゴムの状態で供給され
るならば、ゴム加工工場における細断の手間かはぶげて
、自動計量が容易となるばかりでなく、粉末ゴムに硫黄
、老化防止剤、加硫促進剤その他のゴム用配合剤をトラ
イブレンドして押出機に直結させることができ、ゴム製
品製造工程を大巾に短縮することが可能となるから、原
料ゴムの粉末化は工業的に大きな意義がある。
本発明者らは、ゴムラテックスとカーボンブラック水ス
ラリーとの混合物、およびこれに必要に応じてさらに適
当なオイルなどを添加したものから粉末ゴムを有利に製
造する方法について種々研究を行った。
その結果、カーボンブラックを含有するゴムラテックス
からの粉末ゴムの場合、ゴムラテックスに含有される乳
化剤の種類により粉末ゴムのブロック化性に著しい差異
が生ずること、ゴムラテックスの凝固剤の種類によって
もブロック性が異なること、さらにはその凝固物からな
るゴム粉末をカルボン酸塩面けんの酸による凝固物で処
理してから、さらに樹脂ラテックスの酸による凝固物で
処理することによりブロック化性が著しく改善できるな
どの新たな知見を得、これに基づいて本発明に到達した
のである。
すなわち、本発明は、カルボン酸塩面けんを主体とする
乳化剤を含有するゴムラテックスおよびカーボンブラッ
ク水スラリーを混合し、この混合物に酸を加えてゴムお
よびカーボンブラックを含有する微細混合物(以下、こ
れを[−クラム」という。
)を凝固させ、該クラムにカルボン酸塩面けんを添加し
て酸性条件下にカルボン酸塩石けんを該クラム表面に凝
固させ、さらに該クラムに樹脂ラテックスを添加して酸
性条件下に樹脂ラテックスを該クラム表面に凝固させ、
かくして得られたクラムを凝固母液より分離し、乾燥す
ることを特徴とする粉末ゴムの製造方法である。
従来、ゴムの粉末化方法としては、たとえば粒状ゴムを
樹脂の水性分散液に浸漬するか、樹脂の水性分散液を粒
状ゴムに吹き付けた後、乾燥する方法が知られている(
特公昭49−11460号公報参照)。
しかし、この粉末化方法をゴムラテックスおよびカーボ
ンブラック水スラリーからの凝固物の粉末ゴムに適用す
ると、乾燥工程でブロック化を起しやすく、またそのブ
ロック化したものを強制的に粉末化しても貯蔵中に再び
ブロック化し、その貯蔵性は樹脂未処理のものとほとん
ど変らない。
また、ゴムラテックスを凝固させた後、これにポリ塩化
ビニル、ポリスチレンなどの硬質重合体ラテックスを少
量加え、第一の凝固物の表面に硬質重合体を凝固させ、
水洗、・乾燥して粉末ゴムを製造する方法も既に提案さ
れている(特公昭46−13626号公報参照)。
しかし、かかる公知方法によっても粉末ゴムのブロック
化を充分に防止するのは困難であるばかりでなく、ゴム
ラテックス−カーボンブラック水スラリー混合物からの
凝固物にかかる方法を適用するのは種々の問題がある。
本発明においては、カーボンブラック水スラリーと混合
するのに使用されるゴムラテックスは、その乳化剤とし
てカルボン酸塩石けんを主体とする乳化剤を使用したも
のに限られる。
これは、カルボン酸塩石けん乳化剤が酸による凝固に際
し、遊離カルボン酸を生成するので、この遊離カルボン
酸を同時に析出するクラム粒子の表面を被覆させるのに
利用し、粉末ゴムのブロック化の防止に役立てるためで
ある。
もし、他の乳化剤、たとえハ高級アルコール硫酸エステ
ル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、非イオン性界
面活性剤、陽イオン性界面活性剤を用いたゴムラテック
スを使用した場合には、かかる遊離カルボン酸による被
覆効果が得られずブロック化防止性が劣るばかりでなく
、カーボンブラックや樹脂ラテックスを凝固母液中に再
分散させる逆作用をし、好ましくない。
本発明における乳化剤のカルボン酸塩石けんとは、界面
活性を有するカルボキシル基含有化合物のアルカリ金属
塩、アンモニ、?ム塩などをさす。
たとえば、脂肪酸(炭素数6〜22の飽和または’l和
のカルボン酸が好ましく・。
)の石けん、ロジン酸石けん、不均化ロジン酸石げん、
トール油面げん、α−オレフィン−無水マレイン酸共重
合物より誘導されたカルボン陵面けん、ジシクロペンン
タジエン=無水マレイン酸反応生成物より誘導されたカ
ルボン陵面けんなどがあげられる。
そして、「カルボン酸塩石けんを主体とする乳化剤」と
いうのは、カルボン酸塩石けんのみでも差支えがないが
、これのみでは重合時のラテックスの安;定性が劣るの
を改善するなどの目的で、たとえばナフタレンスルホン
酸ソーダのホルマリン縮合物などの他の補助乳化剤をカ
ルボン酸塩石けんに少量併用することができるから、か
かる補助乳化剤を少量含有しているものでもよいことを
意味する;のである。
ゴムラテックスにおけるカルボン酸塩石けんの使用量は
、通常、ゴム100重量部に対して2〜15重量部、好
ましくは5〜10重量部であり、上記の他の補助乳化剤
の使用量は、カルボン酸塩石けんに対して10重量%以
下である。
他の補助乳化剤の使用量が多すぎると粉末ゴムがブロッ
ク化を起しやすくなり、好ま七くない。
本発明におけるゴムラテックスは、上記したようなカル
ボン酸塩石けんを主体とする乳化剤を使用して、ブタジ
ェン、ブタジェン−スチレン、ブタジェン−アクリロニ
トリル、ブタジェン−イソプレン、イソプレン、クロロ
プレンなどの単量体または単量体混合物を乳化重合させ
ることにより容易に得られる。
と(に、汎用ゴムとして用いられるブタジェンゴムまた
はブタジェン−スチレン共重合体ゴムのラテックスが好
ましい。
場合によっては、天然ゴムラテックス、溶液重合によっ
て得られたゴム溶液あるいは回収された固形ゴムを原料
として、これをカルボン酸塩石けんによって水中に再び
、あるいは新たに乳化させたものも、本発明のゴムラテ
ックスとして使用することができる。
本発明におけるカーボンブラック水スラリーとしては、
種々のカーボンブラックを適宜の方法で水性スラリーと
したものが使用される。
たとえば、コロイドミル、うず巻ポンプ等によりカーボ
ンブラックを水中にできるだけ均一に微粒子として分散
する方法が好ましい。
スラリー濃度としては、4〜15重量%、好ましくは6
〜io重量%が選択される。
ゴムラテックスに対するカーボンブラック水スラリーの
混合割合は、ゴム100重量部に対しカーボンブラック
30〜100重量部の割合である。
本発明においては、ゴムラテックスとカーボンブラック
水スラリー混合物には、所望によりさらにオイルを混合
しておくことができる。
かかるオイルとしては、アロマオイル、ナフテンオイル
、パラフィンオイルなどの、通常、ゴムの伸展油として
使用されるものが好ましい。
オイルの添加量はゴム100重量部に対して70重量部
以下である。
オイルの添加方法は、カルボン酸塩石けんを用いて水で
乳化させたものを添加するのが好ましい。
本発明において、ゴムラテックスとカーボンブラック水
スラリー、および必要に応じて添加されるオイルの混合
物を凝固させるのに使用する凝固剤としては、酸を選択
使用するのである。
ゴムラテックスの凝固剤としては、硫酸アルミニウム、
硫酸マグネシウムなどの塩凝固剤も知られているが、本
発明におけるようなゴムラテックス−カーボンブラック
系、またはゴムラテックス−オイル−カーボンブラック
系混合物の凝固にかかる塩凝固剤を使用したときには、
粉末ゴムのブロック化を起しやすいばかりでなく、カー
ボンブラックを完全に凝固させることができず、凝固母
液中に遊離カーボンブラックが残り、母液が黒色・不透
明となり、後で余分の廃液処理を必要とするなど、好ま
しくない。
。本発明で使用される酸凝固剤としては、
硫酸、塩酸、りん酸などの無機酸、酢酸その他の有機酸
がいずれも使用できる。
酸凝固剤の使用量は、混合液のPHを酸性領域にするに
足る量であればよ(、通常、そのPHを1〜6、好まし
くは3〜5とする量である。
混合液のPHが酸性領域になると、ゴムおよびカーボン
ブラックが混合物粒子のクラムとして凝固すると同時に
、ゴムラテックス中のカルボン酸塩石けんも酸により凝
固して遊離カルボン酸を生成し、クラム粒子はこの遊離
カルボン酸により第一次的に被覆される。
この際に生成するクラム粒子の大きさは、通常、511
t11L以下、好ましくは約1間以下の粒径な有するも
のであり、本発明における粉末ゴムとはこの程度の大き
さの粒子のものをさすのである。
本発明においては、か(して生成した遊離カルボン酸で
第一次的に被覆されたクラム粒子には、ついでカルボン
酸塩石けんが添加されて、酸性条件下に該カルボン酸塩
石けんを凝固せしめて、該クラムを遊離カルボン酸によ
り再度被覆(二次被]覆)させる。
カルボン酸塩石けんとしては、ゴムラテックスの乳化剤
として使用されたと同様のカルボン酸塩石けんが使用さ
れる。
クラムへのカルボン酸塩石けんの添加は、一次の凝固(
ゴムおよびカーボンブラックの凝固)後の、クラムと母
液1との混合物にカルボン酸塩石けん溶液を添加しても
よい。
また、沢過などで一次凝固母液から分離したクラムに直
接、あるいは該クラムを水または酸性水溶液などでスラ
リーとしたものに、カルボン酸塩石けん溶液を添加する
などの種々の他の態ν様で添加することもできる。
カルボン酸塩石けんの添加量は、ゴム100重量部に対
して1〜10重量部、好ましくは2〜6重量部である。
一次凝固後のクラムと母液との融物にカルボン酸塩石け
んを添加する場合には、通常、母液中に残存する、一次
凝固時に添加した酸によりカルボン酸塩石けんが凝固す
るから、凝固用の酸を別に添加する必要がないが、もち
ろんこの場合でも別に凝固用の酸を添加しても差支えが
ない。
また、母液よりクラムを取出してから、これにカルボン
酸塩石1げんを添加する場合には、必要に応じてカルボ
ン酸塩石けんの凝固用の酸を別に添加することができる
かかるカルボン酸塩石けんの凝固のために添加する酸は
、上記した一次凝固に使用したと同様の酸が使用される
カルボン酸塩石けんの凝固に際し、酸の量が不足すると
該カルボン酸塩石けんが遊離化することなく、そのまま
石けんの形で残存することになり、生成粉末ゴムの加工
の際に種々の障害を与えるから、カルボン酸塩石けんが
石けんの形で残存しないような条件、すなわち酸性条件
、好ましくは凝固時の混合液のPHが1〜6、特に3〜
5になるような条件で凝固させる。
本発明においては、かくして遊離カルボン酸で再度被覆
されたクラムには、ついで樹脂ラテックスを添加し、酸
性条件下に該樹脂を凝固させて、クラムを該樹脂により
再び被覆(三次被覆)する6本発明のかかる目的に使用
される樹脂ラテックスとしては、ポリスチレン、スチレ
ン−ブタジェン共重合体樹脂(スチレン含有量50重量
%以上のバイスチレン樹脂)、スチレン−アクリロニト
リル共重合体樹脂、ポリメチルメタクリレート、メチル
メタクリレート−メチルアクリレート共重合体樹脂、ポ
リ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、
アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合体樹脂、
アクリロニトリル−メチルビニルエーテル共重合体樹脂
、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合体樹
脂(ABS樹脂)、メチルメタクリレート−ブタジェン
−スチレングラフト共重合体樹脂(MBS樹脂)、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニリデン樹脂な
どのラテックスがあげられる。
これらの樹脂はその軟化点または流水温度(ASTMD
569−48 )が35〜200℃の範囲のものが好
ましい。
かかる樹脂ラテックスは、その単量体または単量体混合
物を適当な乳化剤の存在下で重合または共重合させるな
どの公知の方法により容易に製造することができる。
樹脂ラテックス用の乳化剤は、種々のカルボン酸塩石け
ん、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルフォスフ
ェート塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキル
ナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマ
リン縮合物、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシ
エチレンサルフェート塩などが使用される。
カルボン酸塩石けんとしては、上記のゴムラテックスの
乳化剤として使用されたものがあげられる。
高級アルコール硫酸エステル塩としては、ラウリル硫酸
ナトリウム、同カリウムなどの高級アルコール硫酸ナト
リウム、同カリウム、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル硫酸ナトリウム、同カリウム、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、同カリウム
などがあげられる。
また、アルキルフォスフェート塩としては、ジアルキル
りん酸塩、ジポリオキシエチレンアルキルりん酸ナトリ
ウム、同カリウム、ジポリオキシエチレンアルキルりん
酸ナトリウム、同カリウム、ジポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテルリA、、e、f−)リウム、同カ
リウムなどがあげられる。
さらに、アルキルベンゼンスルフォン酸塩としては、ド
デシルベンゼンスルフオン酸ナトリウム、同カリウムな
ど、ジアルキルスルホコハク酸塩としては、ジオクチル
スルホコハク酸ナトリウム、同カリウムなど、ポリオキ
シエチレンサルフェート塩としては、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、同カリウム、ポリ
オキシエチレンフェニルエーテル硫酸ナトリウム、同カ
リウムなどがあげられる。
これらの乳化剤の添加量は、樹脂100重量部に対して
1〜10重量部、好ましく;は3〜7重量部である。
本発明における遊離脂肪酸被覆クラム(二次被覆物)に
対する樹脂ラテックスの添加量は、ゴム100重量部に
対し、樹脂が0.5〜10重量部、好ましくは2&7重
量部となるような量である。
ゴムに対し樹脂が10重量部を越えるようになるような
多量の樹脂ラテックスを添加すると、生成粉末ゴムはゴ
ムとしての性質が失なわれ、好ましくない。
樹脂ラテックスの添加は、二次凝固後の遊離脂肪酸被覆
クラムとその母液の混合物に添加・してもよいし、かか
る混合物から沢過などによりクラムを取出じ、そのクラ
ムに直接に、またはそのクラムを水もしくは酸性水溶液
などでスラリーとしたものに添加してもよい。
二次凝固時の母液を含むクラムに樹脂ラテックスを添加
する場合には、通常、母液中に残存する酸が樹脂ラテッ
クス凝固用の酸として作用するので、改めて凝固用の酸
の添加を必要としないことが多いが、母液中に残存する
酸で不充分なときは、樹脂ラテックス凝固用の酸を別に
添加してもよい。
また、二次凝固□後のクラムを取り出して、これに直接
に、またはこれに水を添加してスラリー状としたものに
樹脂ラテックスを添加する場合には、樹脂ラテックス凝
固用の酸の添加が必要となる。
さらに、取出したクラムを酸水溶液などに添加してスラ
リー状にしたものに樹脂ラテックスを添加してもよい。
かかる樹脂ラテツクの凝固用に添加される酸も、既述の
ゴムラテックスとカーボンブラック水性スラリー混合物
の凝固に使用されたと同様の酸が使用される。
□・ 本発明における樹脂ラテックスの凝固
に際して、酸の量が充分でなくて樹脂が充分に凝固され
ずにラテックスのままで残ると、生成ゴムの加工上種種
の障害をおこす。
たとえば粉末ゴムの混合に際し、スリップ現象などを起
す。
それ故、粉末ゴムに単に樹脂ラテックスをスプレーした
り、粉末ゴムを単に樹脂ラテックスに浸漬する従来法に
よっては、加工性の良好な粉末ゴムが得られないのであ
る。
樹脂ラテックスの凝固に必要な酸の量は、通常、クラム
含有物に樹脂ラテックスを添加した混合物のPHが酸性
領域になるような量、好ましくは該混合物のPHが1〜
6となる量である。
かくして樹脂ラテックスをクラム表面で凝固(三次凝固
)させて得られた遊離カルボン酸と樹脂で被覆されたク
ラムは、沢過、水洗、沢過などの後処理を経た後乾燥す
れば、目的の粉末ゴムが収得される。
このようにして得られた本発明の粉末ゴムは、その乾燥
時の加熱や貯蔵、運搬時などにおける自重にもとづく圧
縮によってもブロック化をおこすことがなく、また粉末
ゴム加工時のロールへの巻き付き性も良好である。
これは、本発明の製法によって得られた粉末ゴム粒子が
、カルボン酸塩石けんの酸凝固時に生成する遊離カルボ
ン酸による再度にわたる被覆処理によって形成された遊
離カルボン酸の均一な皮膜で覆われているとともに、そ
の上に樹脂被覆が形成されているから、ゴム粒子と樹脂
との固着性が良くて、ゴム粒子どうしが直接に接触する
ことがないことによると推測される。
また、本発明の製法においては、ゴムラテックスとして
カルボン酸塩石けんを主体とする乳化剤を用いたものが
使用され、かつゴムラテックスとカーボンブラックの混
合物を酸凝固剤を用いて凝固させるから、カーボンブラ
ックが凝固母液中に残留して液を不透明、黒色化するお
それがなく、廃液の処理も容易である。
さらに、粉末ゴムが乾燥時にブロック化するおそれがな
いので、粉末流動乾燥、気流乾燥などの高能率な乾燥方
法を採用できる利点も得られる。
つぎに、実施例および参考例をあげて説明する。
これらの例における部および%は特に付記しない限り、
重量部および重量%を示す。
また、これらの例における乾燥後の粉末ゴムのブロック
化試験(測定)およびその評価はつぎの方法によった。
すなわち、内径35rnTIlのシリンダー内に152
の粉末ゴムを加え、0゜25kg/crAの荷重を加え
、5分間放置した後、荷重およびシリンダーを除き、得
られた粉末ゴム成形体の上に種々の重さの重りをのせ、
粉末ゴム成形体がくずれる時の荷重をもって、ブロック
化の程度を評価し、荷重を加えないで形がくずれた場合
を0、荷重100グで形がくずれた場合を1、荷重20
0グで形がくずれた場合を2(以下同様)とした。
実施例 l SBRラテックス(重量比でスチレン/ブタジェン=2
3777、ゴム分22.2%、乳化剤は脂肪酸ソーダ/
ロジン酸ソーダー1/1の混合石げ・んで、その乳化剤
量はゴム100部に対し6.5部である。
)180Pに、33グのカーボンブラック(三菱化成工
業株式会社製、商品名ダイアブラックSH)の水スラリ
ー(カーボンブラック分8%)と、アロマオイル251
をトール油面けんで乳化したオイルエマルジョン50m
1とを、攪拌機付き21容量の槽内において混合し、3
分間攪拌した後、5%硫酸水溶液20rulを添加し、
クラム、すなわちゴム−オイル−カーボンブラック共凝
固物を生成させる。
ついで、これにKSソープ(花王アトラス社製商品名、
半硬化牛脂カリ石けん)を10m1(固形分2ti!、
ゴム100部に対し固形分5部に相当する。
)を添加する。さらに、攪拌しつづけながら、ポリ塩化
ビニルラテックス41111(軟化点162℃、樹脂分
50%、ゴム100部に対し樹脂5部に相当する。
)を添加すると、ポリ塩化ビニルは直ちに凝固し、クラ
ムと合一する。
かくして得られた粉末ゴムを水洗し、瀝過し、乾燥器で
80℃の温度で3時間乾燥する。
乾燥時にもブロック化することはなかった。
ブロック化性の試験評価は0であり、これはこの粉末ゴ
ムを少なくとも5mの高さに貯蔵しても、ブロック化し
ないことを示している。
これに対し、比較のために乳化剤としてアルキルベンゼ
ンスルフオン酸ソーダで乳化重合して得られたSBRラ
テックスを使用するほかは、実施例1と同様にして粉末
ゴムを製造したところ、ゴムラテックスとカーボンブラ
ック水スラリー混合物の凝固時に既にブロック化し、粉
末ゴムは得られなかった。
実施例 2 実施例1におけるSBRラテックスに代えて、乳化剤と
して同ラテックスにおける石けんのほかに、ナフタレン
スルフオン酸ソーダ・ホルマリン縮合物をゴム100部
に対して0.26部を含むSBRラテックスを使用し、
そのほかは、実施例1と同様にして粉末ゴムを製造した
得られた粉末ゴムのブロック化性評価はOであった。
参考例 1 ポリ塩化ビニルラテックス処理を行なわないほかは実施
例1と同様にして粉末ゴムを製造したところ、生成粉末
ゴムのブロック化性評価は6であった。
参考例 2 同様に、ポリ塩化ビニルラテックス処理を行なわないほ
かは、実施例2と同様にして粉末ゴムを製造したところ
、そのブロック化性評価は8であった。
実施例 3〜5 実施例2におけるポリ塩化ビニルラテックスに代えて、
下表に記載した種々の樹脂ラテックスを使用し、それ以
外は実施例2と同様にして粉末ゴムを製造した。
得られた各粉末ゴムのブロック化性評価は下表に示すと
おりであった。
参考例 3および4 実施例2における第二段凝固処理において使用するNS
ソープに代えて、ネオペレックスF25(花王アトラス
社製のアルキルベンゼンスルフオン酸ソーダの商品名)
、またはエマルゲン108(花王アトラス社製のポリオ
キシエチレンアルキルエーテルの商品名)を用いるほか
は、実施例2と全く同様にして粉末ゴムを製造した。
得られた粉末ゴムのブロック化性評価は、ネオペレック
スF25およびエマルゲン108を使用した場合とも、
いずれも5であった。
実施例 6 実施例2において、第二段凝固処理において使ン用スる
NSソープの代りに、NSソープ(花王アトラス社製の
半硬化牛脂ナトリウム石けんの商品名)を用いるほかは
、実施例2と同様にして粉末ゴムを製造した。
得られた粉末ゴムのブロック化性評価は0であ;つだ。
実施例 7 SBRラテックス180TfLl(ゴム分40グ、実施
例1と同じラテックス)と、30グのカーボンブラック
(商品名:ダイアブラックーH1三菱化・成工業株式会
社製)の水スラリー(カーボンブラック分8%)を攪拌
機付の21槽に加え、3分間攪拌した後、5%の硫酸水
溶液を15m1添加し、ゴムーカーボンブラック共凝固
物の微粒状クラムを生成させる。
ついで、NSソープ(半硬化牛脂カリ石けん、花王アト
ラス社製)10ml(石けん分2グ、ゴム100部に討
して5部に相当する。
)を添加し、さらに攪拌を続け、ポリ塩化ビニルラテッ
クス4m1(樹脂分2グ、ゴム100部に対し5部に相
当する。
)を添加すると、ポリ塩化ビニルが凝固し、微粒状クラ
ムを被覆する。
かくして得られたクラムを水洗、沢過し、80℃の乾燥
器にて3時間乾燥して粉末ゴムを製造した。
クラムは乾燥中ブロック化することがなく、また得られ
た粉末ゴムのブロック化性評価は0であった。
実施例 8 乳化重合法により得られたBRラテックス174P(ゴ
ム分23%、乳化剤は脂肪酸ソーダ、ロジン酸ソーダの
混合石けんで、乳化剤量はゴム100部に対し8部であ
る。
)に、33グのカーボンブラック(商品名:ダイアブラ
ックSH1三菱化成工業社製)の水スラリー(カーボン
ブラック分8%)、アロマオイル15グをトール油面け
んにて乳化したオイルエマルジョンを攪拌機付きの21
の槽に加え、3分間攪拌した後、5%の硫酸水溶液15
m1を添加し、ゴム−カーボンブラック−オイル共凝固
物の微粒状クラムを生じさせる。
ついで、KSソープ(半硬化牛脂カリ石けん、花王アト
ラス社製)10ml(石けん分2グ、ゴム100部に対
し5部に相当する)を添加し、さらに攪拌を続け、ポリ
塩化ビニルラテックス4m1(樹脂分2グ、ゴム100
部に対し5部に相当する)を添加すると、ポリ塩化ビニ
ルが凝固し、微粒状クラムを被覆する。
かくして得られた粉末ゴムを水洗、沢過し、乾燥器にて
80℃、3時間乾燥して粉末ゴムを製造した。
得られた粉末ゴムは乾燥中もブロック化することがなく
、また、ブロック化性評価はOであった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 カルボン酸塩面けんを主体とする乳化剤を含有する
    ゴムラテックスおよびカーボンブラック水スラリーを混
    合し、この混合物に酸を加えてゴムおよびカーボンブラ
    ックを含有する微細混合物(以下、これを「クラム」と
    いう。 )を凝固させ、該クラムにカルボン酸塩面けんを添加し
    て酸性条件下にカルボン酸塩面けんを該クラム表面に凝
    固させ、さらに該クラムに樹脂ラテックスを添加して酸
    性条件下に樹脂ラテックスを該クラム表面に凝固させ、
    かくして得られたクラムを凝固母液より分離し、乾燥す
    ることを特徴とする粉末ゴムの製造方法。
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