JPS5949119B2 - ウエット式水中溶接用フラックス入りワイヤ - Google Patents
ウエット式水中溶接用フラックス入りワイヤInfo
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- JPS5949119B2 JPS5949119B2 JP9106177A JP9106177A JPS5949119B2 JP S5949119 B2 JPS5949119 B2 JP S5949119B2 JP 9106177 A JP9106177 A JP 9106177A JP 9106177 A JP9106177 A JP 9106177A JP S5949119 B2 JPS5949119 B2 JP S5949119B2
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K35/00—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
- B23K35/22—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
- B23K35/36—Selection of non-metallic compositions, e.g. coatings, fluxes; Selection of soldering or welding materials, conjoint with selection of non-metallic compositions, both selections being of interest
- B23K35/368—Selection of non-metallic compositions of core materials either alone or conjoint with selection of soldering or welding materials
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Arc Welding In General (AREA)
- Nonmetallic Welding Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はウェット式水中溶接用フラックス入りワイヤに
係るもので、特に連続ワイヤを用い、水中で健全な自動
溶接を実現する事を目的とするものである。
係るもので、特に連続ワイヤを用い、水中で健全な自動
溶接を実現する事を目的とするものである。
近年、水中溶接、水中溶断などの技術が注目をあびつつ
あるが、特に前者の必要性は石油その他資源開発が陸上
から海底に推移するすう勢にあつて、ますます増大の一
途をたどつている。
あるが、特に前者の必要性は石油その他資源開発が陸上
から海底に推移するすう勢にあつて、ますます増大の一
途をたどつている。
しかし、かかる状況下にあつて、水中溶接の実用化は十
分満足すべきものとはいえない。この理由として、一般
に水中溶接実現の大きな障害として、水中溶接金属は概
して気孔を発生し易く、そのため溶接継手強度の信頼性
の低いことがあげられる。
分満足すべきものとはいえない。この理由として、一般
に水中溶接実現の大きな障害として、水中溶接金属は概
して気孔を発生し易く、そのため溶接継手強度の信頼性
の低いことがあげられる。
すなわち、従来の自動溶接材料を用いて鋼材を水中溶接
すると、いずれも溶接金属にビットやブローホールなど
の溶接欠陥を発生し、継手強度の低下はもちろん、気密
性も劣化する。上記の問題を改善することが、水中溶接
分野の大きな課題であつた。ところで限られた範囲では
あるが、現在実施されている水中溶接においては、溶接
個所を特殊なチャンバーにて覆い、この箇所から水を完
全に排除するか、シールドガスをノズルから流出せしめ
、それにより溶接部近傍の水を排除しながらアークを発
生させたり、さらに溶接トーチから流出せしめた粘性液
体にて溶接アークを被包し、アーク溶接するなどの手段
を講じている。
すると、いずれも溶接金属にビットやブローホールなど
の溶接欠陥を発生し、継手強度の低下はもちろん、気密
性も劣化する。上記の問題を改善することが、水中溶接
分野の大きな課題であつた。ところで限られた範囲では
あるが、現在実施されている水中溶接においては、溶接
個所を特殊なチャンバーにて覆い、この箇所から水を完
全に排除するか、シールドガスをノズルから流出せしめ
、それにより溶接部近傍の水を排除しながらアークを発
生させたり、さらに溶接トーチから流出せしめた粘性液
体にて溶接アークを被包し、アーク溶接するなどの手段
を講じている。
これら前2者の方法はドライ方式の水中溶接といわれる
もので、実質は地上の場合と同じ操作原理にて実施する
ことができる。また最後の方法は潜弧溶接に類似したも
のである。いずれも何らかの手段でアークを水から遮断
して溶接することで共通している。しかしこれらいずれ
の方法も極めて大がかりな複雑な装置を必要とし、多大
の費用を要したり、一方では水を排除するために使用す
る多量のシールドガスによる水泡のため溶接作業が困難
になりがちであり、アーク保護のため使用する粘性液体
は海洋汚染の原因となる。したがつて、上記の如き問題
を生じなく、直接水中溶接できる一般にウェット方式と
呼ばれている簡便な方法の開発が強く望まれていた。
もので、実質は地上の場合と同じ操作原理にて実施する
ことができる。また最後の方法は潜弧溶接に類似したも
のである。いずれも何らかの手段でアークを水から遮断
して溶接することで共通している。しかしこれらいずれ
の方法も極めて大がかりな複雑な装置を必要とし、多大
の費用を要したり、一方では水を排除するために使用す
る多量のシールドガスによる水泡のため溶接作業が困難
になりがちであり、アーク保護のため使用する粘性液体
は海洋汚染の原因となる。したがつて、上記の如き問題
を生じなく、直接水中溶接できる一般にウェット方式と
呼ばれている簡便な方法の開発が強く望まれていた。
本発明者らはかかる業界の要望にこたえるべく、先づ水
中溶接金属の気孔発生原因を基礎的研究を通じて追求し
た結果、この場合の気孔は溶接金属中の酸素及び水素量
レベルに支配されることを見出した。
中溶接金属の気孔発生原因を基礎的研究を通じて追求し
た結果、この場合の気孔は溶接金属中の酸素及び水素量
レベルに支配されることを見出した。
すなわち、従来から自動溶接方法に使用されている溶接
材料は比較的多量のSi,Al,Tl,場合によつては
MgやCaなどの強力脱酸性元素を含有せしめているた
め、これら溶接金属中の酸素量は概して0.04wt%
以下となるのが普通である。
材料は比較的多量のSi,Al,Tl,場合によつては
MgやCaなどの強力脱酸性元素を含有せしめているた
め、これら溶接金属中の酸素量は概して0.04wt%
以下となるのが普通である。
かかる低酸素含有の溶融メタルに水素が溶解した場合、
この水素は極めて活発に作用する結果、溶融メタルの凝
固過程において溶解水素は分子状水素の形成、換言すれ
ばガス化が促進され、これが十分逃げ切れず溶接金属中
に気孔として残留するようである。関連研究の結果、こ
の場合の気孔発生は1溶融池に酸素を適当量供給する、
2溶接材料の脱酸力を弱めることにより、一般自動溶接
材料にくらべ、溶接金属の酸素量レベルを高くすること
で防止し得ることが明らかになつた。
この水素は極めて活発に作用する結果、溶融メタルの凝
固過程において溶解水素は分子状水素の形成、換言すれ
ばガス化が促進され、これが十分逃げ切れず溶接金属中
に気孔として残留するようである。関連研究の結果、こ
の場合の気孔発生は1溶融池に酸素を適当量供給する、
2溶接材料の脱酸力を弱めることにより、一般自動溶接
材料にくらべ、溶接金属の酸素量レベルを高くすること
で防止し得ることが明らかになつた。
しかし、高酸素量レベルにおいても、逆にかなりの量の
水素を供給出来ない場合には、酸素量過剰によるCOガ
ス気孔、換言すれば脱酸不足の気孔を形成することも判
つた。ところで、溶接金属の酸素量レベルを高める方法
1について最も簡便なものは、鉄の酸化物をワイヤ中に
およそ1〜12wt%程度添加することで極めて容易に
実現可能である。
水素を供給出来ない場合には、酸素量過剰によるCOガ
ス気孔、換言すれば脱酸不足の気孔を形成することも判
つた。ところで、溶接金属の酸素量レベルを高める方法
1について最も簡便なものは、鉄の酸化物をワイヤ中に
およそ1〜12wt%程度添加することで極めて容易に
実現可能である。
しかし、周囲の水を積極的に利用する水中溶接において
は、酸素が水のアーク熱による分解により生じ十分量供
給されるので積極的に酸素源化合物を添加する必要がな
いこともある。したがつて、特に周囲の水を積極的に利
用する水中溶接において重要なのは方法2を具体化実用
化することである。
は、酸素が水のアーク熱による分解により生じ十分量供
給されるので積極的に酸素源化合物を添加する必要がな
いこともある。したがつて、特に周囲の水を積極的に利
用する水中溶接において重要なのは方法2を具体化実用
化することである。
即ち、周囲の水を積極的に利用する水中溶接で気孔のな
い健全な溶接継手部を得るには、溶接金属中の酸素量レ
ベルを極力従来自動材より高めるとともに、水素量レベ
ルをも含める必要がある。しかしながら、従来から溶接
においては溶材、鋼材に限らず水素源はできる限り除去
するのが常識とされてきた。
い健全な溶接継手部を得るには、溶接金属中の酸素量レ
ベルを極力従来自動材より高めるとともに、水素量レベ
ルをも含める必要がある。しかしながら、従来から溶接
においては溶材、鋼材に限らず水素源はできる限り除去
するのが常識とされてきた。
本発明は上述した過去の常識を打破したもので、積極的
に水を利用し、水中溶接において健全な溶接金属を得る
ことを可能にしたものである。
に水を利用し、水中溶接において健全な溶接金属を得る
ことを可能にしたものである。
すなわち、本発明は0.5〜8.5wt%のMn元素を
必須成分とし、又はこれに水素源化合物を17wt%以
下含有することを特徴とするウエツト式水中溶接用フラ
ツクス入りワイヤであつて、水中溶接時の冶金反応を十
分考慮し、これに最も適応する成分ワイヤを使用するも
のである。以下、本発明を詳細に説明する。
必須成分とし、又はこれに水素源化合物を17wt%以
下含有することを特徴とするウエツト式水中溶接用フラ
ツクス入りワイヤであつて、水中溶接時の冶金反応を十
分考慮し、これに最も適応する成分ワイヤを使用するも
のである。以下、本発明を詳細に説明する。
まず本発明のワイヤを用いて水中溶接をおこなう際生ず
ると考えられる主な化学反応は次のとおりである。
ると考えられる主な化学反応は次のとおりである。
而して、特にウエツト方式の水中溶接の場合は原子状の
水素が、必然的に溶融メタル中へ侵入するため、溶材の
脱酸は余り強化できず、弱脱酸剤であるMnの脱酸を主
体としなければならない。
水素が、必然的に溶融メタル中へ侵入するため、溶材の
脱酸は余り強化できず、弱脱酸剤であるMnの脱酸を主
体としなければならない。
そこで上記の反応の内、本発明ワイヤを用いた水中溶接
法では主としてMnによる比較的穏やかな脱酸反応(4
)により、(3)のC−0反応を抑制して、COガスに
よるブローホールやピツトを防止する。本発明ワイヤを
用いた水中溶接法におけるかかる弱脱酸は水の解離反応
(1)により生ずる水素量が多い場合に必須の条件であ
ることが研究の結果明らかになつている。すなわち、多
量の水素が添加される水中溶接において、多量のSi,
Ti,Al,Zr,Mg,Caなどにて脱酸した場合、
後述するごとく(2),(3)の反応は阻止できるが、
溶解水素が活発となり水素起因の気孔が多発するのであ
る。
法では主としてMnによる比較的穏やかな脱酸反応(4
)により、(3)のC−0反応を抑制して、COガスに
よるブローホールやピツトを防止する。本発明ワイヤを
用いた水中溶接法におけるかかる弱脱酸は水の解離反応
(1)により生ずる水素量が多い場合に必須の条件であ
ることが研究の結果明らかになつている。すなわち、多
量の水素が添加される水中溶接において、多量のSi,
Ti,Al,Zr,Mg,Caなどにて脱酸した場合、
後述するごとく(2),(3)の反応は阻止できるが、
溶解水素が活発となり水素起因の気孔が多発するのであ
る。
本発明ワイヤは、かかる水中溶接時の現象にかんがみ、
この目的に即応する組成を選んだものである。
この目的に即応する組成を選んだものである。
以下に本発明ワイヤの成分限定理由について説明する。
(1) Mn元素
本発明では使用するワイヤの脱酸レベルを可能な限り低
下し、溶接金属の酸素量を従来の溶接材料による自動溶
接法より多目とし、かつ酸素の活量を高めるものである
。
下し、溶接金属の酸素量を従来の溶接材料による自動溶
接法より多目とし、かつ酸素の活量を高めるものである
。
すなわち、従来の自動法たとえば潜弧溶接法、CO2溶
接法、イナートガス溶接法及びノーガス溶接法などは強
力脱酸性元素のSi..Al..Ti,.Zr.Mg.
Caなどを多量に用いて、溶接金属の酸素量レベルを極
力低減しようとしている。しかし、溶接金属の酸素量レ
ベルを低くし過ぎると、上述したごとく一般に外気中の
水分、溶接材料中の水分、鋼板に付着しているペイント
や油脂などがアーク熱で分解し、メタル中に溶解する水
素量は非常に多くなるとともに水素の活量も増大するた
め、かかるガスによる気孔が形成されやすい傾向にある
。
接法、イナートガス溶接法及びノーガス溶接法などは強
力脱酸性元素のSi..Al..Ti,.Zr.Mg.
Caなどを多量に用いて、溶接金属の酸素量レベルを極
力低減しようとしている。しかし、溶接金属の酸素量レ
ベルを低くし過ぎると、上述したごとく一般に外気中の
水分、溶接材料中の水分、鋼板に付着しているペイント
や油脂などがアーク熱で分解し、メタル中に溶解する水
素量は非常に多くなるとともに水素の活量も増大するた
め、かかるガスによる気孔が形成されやすい傾向にある
。
したがつて、従来の自動溶接用材料をそのまま水中溶接
に適用しようとすると、いずれも水素源を取り除く必要
性から、特殊なチヤンパなどを併用して、溶接個所の水
を排除しなければならない。
に適用しようとすると、いずれも水素源を取り除く必要
性から、特殊なチヤンパなどを併用して、溶接個所の水
を排除しなければならない。
かかる観点から、本発明においてワイヤに使用する脱酸
性元素は酸素量レベルを極度に低下させない、換言すれ
ば脱酸力の弱いMn元素を主体とする。
性元素は酸素量レベルを極度に低下させない、換言すれ
ば脱酸力の弱いMn元素を主体とする。
ところで本発明ワイヤに添加するMn量は、第1図の実
験結果から0.5〜8.5wt0I0の範囲に制御しな
ければならない。
験結果から0.5〜8.5wt0I0の範囲に制御しな
ければならない。
第1図の実験において、供試ワイヤ7F6.lシリーズ
はワイヤ全重量に対し7wt%のルチール、4wt%●
瞼、3wt%の氷晶石およびO〜12wt%の範囲で種
々の割合で添加したMnを含み、さらにMn量を変化さ
せる場合、鉄粉を0〜12wt%、Mn量と等量置換し
て添加した。
はワイヤ全重量に対し7wt%のルチール、4wt%●
瞼、3wt%の氷晶石およびO〜12wt%の範囲で種
々の割合で添加したMnを含み、さらにMn量を変化さ
せる場合、鉄粉を0〜12wt%、Mn量と等量置換し
て添加した。
.46.2シリーズのワイヤはワイヤ全重量に対し2w
t%のドロマイト、3wtCf0のルチール、3wt%
の珪砂、6wt010のミルスケール、1wt%のカリ
長石およびO〜12wt0k)範囲のMn、Mnと等量
置換するO〜12wt%の鉄粉を添加した。
t%のドロマイト、3wtCf0のルチール、3wt%
の珪砂、6wt010のミルスケール、1wt%のカリ
長石およびO〜12wt0k)範囲のMn、Mnと等量
置換するO〜12wt%の鉄粉を添加した。
7f6.3シリーズのワイヤはワイヤ全重量に対し、4
wt%のルチール、3wt%の珪砂、3wt0A)の蛍
石、2wt%の炭酸石灰、2.5wt%のマグネシアク
リンカー、0.5wt%のSiおよびO〜12Wt0k
)範囲のMn.Mnを等量置換する鉄粉0〜12wt%
を添加した。
wt%のルチール、3wt%の珪砂、3wt0A)の蛍
石、2wt%の炭酸石灰、2.5wt%のマグネシアク
リンカー、0.5wt%のSiおよびO〜12Wt0k
)範囲のMn.Mnを等量置換する鉄粉0〜12wt%
を添加した。
いずれの供試ワイヤも極軟鋼をワイヤ外皮とし、径は2
.4mmであつた。
.4mmであつた。
次に、水槽に海水を1mの深さになるまで注ぎ、その中
で板厚14mmの50キロ級高張力鋼の50度開先の突
合せ溶接を、溶接条件として、電流350A(交流)、
電圧31〜34、速度20〜35?/Minの下で行な
い、溶接ビードの表面気孔数とワイヤ中のMn量との関
係を求めた。
で板厚14mmの50キロ級高張力鋼の50度開先の突
合せ溶接を、溶接条件として、電流350A(交流)、
電圧31〜34、速度20〜35?/Minの下で行な
い、溶接ビードの表面気孔数とワイヤ中のMn量との関
係を求めた。
第1図に示すごとく、ワイヤ中のMn量が0.5wt0
10未満では脱酸不足に起因すると考えられるCOガス
主体の気孔発生が認められ、一方8.5wt%を超える
と逆に過脱酸によると考えられる水素主体の気孔発生が
多く認められた。
10未満では脱酸不足に起因すると考えられるCOガス
主体の気孔発生が認められ、一方8.5wt%を超える
と逆に過脱酸によると考えられる水素主体の気孔発生が
多く認められた。
したがつて、本発明ではワイヤに添加するMn量は0.
5〜8.5wt0/oの範囲に限定する必要がある。又
、本発明ワイヤには酸素との親和力がMnよりも大きい
脱酸性元素をも、鋼材の表面状況や溶接条件に応じて添
加することができる。
5〜8.5wt0/oの範囲に限定する必要がある。又
、本発明ワイヤには酸素との親和力がMnよりも大きい
脱酸性元素をも、鋼材の表面状況や溶接条件に応じて添
加することができる。
しかし、一般溶接材料において使用されているSi,.
Ti,.Al,.Zr,.MgおよびCaその他の脱酸
性元素は本発明に関する限り、Mn脱酸の補助的な目的
として添加するもので、むしろ溶接金属の衝撃じん性な
ど、機械的性能の改善と溶接作業性の改善の意味が強い
。ところで上記した脱酸性元素の添加効果を調査するた
めワイヤ重量に対して、6,0wt%Mn,4.Owt
Ok)ルチール、1.3wt010珪砂、7.2wt%
炭酸マグネシウム、1.0wt%セルローズ、3.5w
t%の蛍石および0〜5wt%範囲の強力脱酸性元素(
Si.Ti.Al.Zr.Mg.Caを単独または2種
以上と、これら元素と等量置換する鉄粉0〜5wt0k
)を添加し2.0mmのワイヤを用いて直流300A1
27、30cm/Minの溶接条件下で、前記と同じ海
水槽中で水深1mにて14mm厚の軟鋼材の50度V開
先の突合せ溶接を行なつた。
Ti,.Al,.Zr,.MgおよびCaその他の脱酸
性元素は本発明に関する限り、Mn脱酸の補助的な目的
として添加するもので、むしろ溶接金属の衝撃じん性な
ど、機械的性能の改善と溶接作業性の改善の意味が強い
。ところで上記した脱酸性元素の添加効果を調査するた
めワイヤ重量に対して、6,0wt%Mn,4.Owt
Ok)ルチール、1.3wt010珪砂、7.2wt%
炭酸マグネシウム、1.0wt%セルローズ、3.5w
t%の蛍石および0〜5wt%範囲の強力脱酸性元素(
Si.Ti.Al.Zr.Mg.Caを単独または2種
以上と、これら元素と等量置換する鉄粉0〜5wt0k
)を添加し2.0mmのワイヤを用いて直流300A1
27、30cm/Minの溶接条件下で、前記と同じ海
水槽中で水深1mにて14mm厚の軟鋼材の50度V開
先の突合せ溶接を行なつた。
その結果は第2図(但しこの場合のMn元素の添加量は
6wt%)に示すとおり、気孔形成に対する各元素の影
響は各元素それぞれ独自の挙動を示すが、いずれも2.
0wt%以上添加量を増すにつれ表面欠陥数は増大する
。
6wt%)に示すとおり、気孔形成に対する各元素の影
響は各元素それぞれ独自の挙動を示すが、いずれも2.
0wt%以上添加量を増すにつれ表面欠陥数は増大する
。
これらの元素の添加量はその他種々のフラツクス系と溶
接条件について検討した結果においてもほぼ2.0wt
%を限度とし、それ以上では気孔を形成する傾向にある
ことが判つた。
接条件について検討した結果においてもほぼ2.0wt
%を限度とし、それ以上では気孔を形成する傾向にある
ことが判つた。
すなわち、2.0wt%を超えて添加すると溶接金属は
過脱酸された結果、水素に起因すると考えられる気孔が
発生し易くなる。
過脱酸された結果、水素に起因すると考えられる気孔が
発生し易くなる。
さらに、溶接金属中にこれら脱酸性元素、特にSi,.
Ti.Al,.Zrなどが多量歩留まる結果、浴接金属
は逆に硬化、脆弱化するため好ましくない。
Ti.Al,.Zrなどが多量歩留まる結果、浴接金属
は逆に硬化、脆弱化するため好ましくない。
(2)水素源化合物
本発明ワイヤは完全な水中での溶接に適用できるのはも
ちろん、半水中又は飛沫帯の溶接すなわち水濡れした個
所の溶接にも適用できる。
ちろん、半水中又は飛沫帯の溶接すなわち水濡れした個
所の溶接にも適用できる。
特に完全水中でない場合の溶接において、溶接金属部に
ピツトやブローホールなどの気孔のない健全な溶接ビー
ドを得るためには水素源を含有する化合物をワイヤに添
加し、常にアーク雰囲気の水素分圧を十分高め、外気シ
ールド効果を発揮せしめる必要がある。かかる目的に使
用する水素源化合物は一般に溶接用フラツクス材料とし
て採用されている澱粉やセルローズなどの有機化合物の
外、マイカ、アスベスト、粉末水ガラスなどの無機化合
物又は水酸化バリウム、水酸化鉄などの水酸基を持つ無
機化合物が有用である。
ピツトやブローホールなどの気孔のない健全な溶接ビー
ドを得るためには水素源を含有する化合物をワイヤに添
加し、常にアーク雰囲気の水素分圧を十分高め、外気シ
ールド効果を発揮せしめる必要がある。かかる目的に使
用する水素源化合物は一般に溶接用フラツクス材料とし
て採用されている澱粉やセルローズなどの有機化合物の
外、マイカ、アスベスト、粉末水ガラスなどの無機化合
物又は水酸化バリウム、水酸化鉄などの水酸基を持つ無
機化合物が有用である。
さらにワイヤ製線、またはコイル巻き取り工程中に付着
する油脂類又は吸湿フラツクスを充填するなどの方法で
水素源をワイヤに添加することもできる。
する油脂類又は吸湿フラツクスを充填するなどの方法で
水素源をワイヤに添加することもできる。
その他フラツクスに適当な水ガラスを固着剤として加え
、適当な装置により造粒、低温乾燥したものを充填する
ことによりワイヤに水素源を添加することもできる。
、適当な装置により造粒、低温乾燥したものを充填する
ことによりワイヤに水素源を添加することもできる。
ところで、ワイヤに充填するこれら水素源化合物から生
じる水素は上述した半水中又は飛沫帯の溶接のような場
合の水素補給として効果があるだけでなく、高温にて水
素を放出する時の爆発力で溶滴の細粒化が起り、アーク
現象を改善する効果もあるため、完全な水中溶接を行う
場合にもこれら水素源化合物の添加は有用である。
じる水素は上述した半水中又は飛沫帯の溶接のような場
合の水素補給として効果があるだけでなく、高温にて水
素を放出する時の爆発力で溶滴の細粒化が起り、アーク
現象を改善する効果もあるため、完全な水中溶接を行う
場合にもこれら水素源化合物の添加は有用である。
次に水素源化合物の添加量と水平すみ肉溶接部のビード
1m当りの表面気孔数との関係を調べるため第1表に示
す2.0m1!φに仕上げられたワイヤを用い16mm
厚の軟鋼材の水平すみ肉溶接を、電流350A(直流)
、電圧29〜31、速度25〜35儂/―なる溶接条件
で溶接をおこなつた。
1m当りの表面気孔数との関係を調べるため第1表に示
す2.0m1!φに仕上げられたワイヤを用い16mm
厚の軟鋼材の水平すみ肉溶接を、電流350A(直流)
、電圧29〜31、速度25〜35儂/―なる溶接条件
で溶接をおこなつた。
その結果を第3図に示す。完全水中溶接(水深1m)の
場合は、全く気孔は認められなかつたが、溶接中アーク
が露出するような状態の半水中溶接の場合、水素源の量
が少ないとビードには表面気孔が認められた。
場合は、全く気孔は認められなかつたが、溶接中アーク
が露出するような状態の半水中溶接の場合、水素源の量
が少ないとビードには表面気孔が認められた。
しかし、この場合でも水素源化合物の量を3wt%以上
添加すると、かかる表面欠陥は消失した。しかし、水素
源化合物の添加量が17%を超えるとアーク状態は劣化
しビード形状が悪化するためこれ以下が好ましい。なお
、本発明ワイヤには既述した脱酸性元素、水素源化合物
の外に、その他の溶接用フラツクス剤をスラグ形成剤、
ガス発生剤、アーク安定剤、合金剤などは溶接金属の性
能向上のため添加し得ることは論するまでもない。
添加すると、かかる表面欠陥は消失した。しかし、水素
源化合物の添加量が17%を超えるとアーク状態は劣化
しビード形状が悪化するためこれ以下が好ましい。なお
、本発明ワイヤには既述した脱酸性元素、水素源化合物
の外に、その他の溶接用フラツクス剤をスラグ形成剤、
ガス発生剤、アーク安定剤、合金剤などは溶接金属の性
能向上のため添加し得ることは論するまでもない。
特に鉄の酸化物やマンガンの酸化物など、アーク熱で容
易に分解し、溶融池には酸素を添加し、かつ酸素の活量
を高める材料はこの場合有効であることも確認されてい
る。
易に分解し、溶融池には酸素を添加し、かつ酸素の活量
を高める材料はこの場合有効であることも確認されてい
る。
なお、これらフラツクス剤は製造工程中の成型性の良い
軟鋼外皮を有するワイヤ全重量に対し2〜40wt%の
割合に添加すれば上述した効果を得ることができる。
軟鋼外皮を有するワイヤ全重量に対し2〜40wt%の
割合に添加すれば上述した効果を得ることができる。
以下実施例により本発明の効果を更に具体的に本ベる。
使用したワイヤ成分、溶接条件およびJIS法ユ基づく
溶着金属試験法による機械的性能、化学文分およびX線
囲能を調べた結果を第2表に示す。
溶着金属試験法による機械的性能、化学文分およびX線
囲能を調べた結果を第2表に示す。
第2表にみられるように比較ワイヤ(記号゛J゛)を除
いて、いずれの場合もX線性能はJIS2級以上に相当
し、表面気孔は皆無であつた。
いて、いずれの場合もX線性能はJIS2級以上に相当
し、表面気孔は皆無であつた。
一方機械的性質に関しても軟鋼および50キロ級高張力
鋼用としてすぐれた性能を有していることも確認できた
。
鋼用としてすぐれた性能を有していることも確認できた
。
しかし比較ワイヤ(記号”J゛)として用いた従来の自
動溶接用ワイヤでは、水中溶接で健全な溶接金属が得ら
れず、化学成分、X線性能及び機械的性質を調べること
ができない程、多孔質な溶接金属となつた。
動溶接用ワイヤでは、水中溶接で健全な溶接金属が得ら
れず、化学成分、X線性能及び機械的性質を調べること
ができない程、多孔質な溶接金属となつた。
一方本発明ワイヤによる水中溶接法では、得られた溶接
金属の酸素量レベルは第2表に示すごとく約500〜9
00ppIn程度である。
金属の酸素量レベルは第2表に示すごとく約500〜9
00ppIn程度である。
強脱酸性元素の添加の効果としては、たとえば溶接金属
の0℃における衝撃吸収エネルギー(EO℃、Kgf−
m)が若干改善している点をあげることができる。添加
量については十分な注意が必要であるが、第2表に示す
ような添加量およびワイヤ原材料では水中溶接性を損な
うことはなかつた。このように本発明のワイヤを用いて
水中溶接をすれば、水中溶接を簡易におこなうことがで
き、かつ、得られる溶接金属部は引張特性、衝撃じん性
などもすぐれていた。
の0℃における衝撃吸収エネルギー(EO℃、Kgf−
m)が若干改善している点をあげることができる。添加
量については十分な注意が必要であるが、第2表に示す
ような添加量およびワイヤ原材料では水中溶接性を損な
うことはなかつた。このように本発明のワイヤを用いて
水中溶接をすれば、水中溶接を簡易におこなうことがで
き、かつ、得られる溶接金属部は引張特性、衝撃じん性
などもすぐれていた。
さらに気密性もすぐれたものである。これは従来の自動
溶接法を水中溶接法に適用しても到底達成し得ないもの
で、水中溶接技術分野の発展に寄与するところ極めて大
である。
溶接法を水中溶接法に適用しても到底達成し得ないもの
で、水中溶接技術分野の発展に寄与するところ極めて大
である。
第1図はワイヤに対するMn元素の添加量と表面気孔数
との関係を示す図、第2図はワイヤに対するMn元素以
外の脱酸性元素の添加量と表面気孔数との関係を示す図
、第3図はワイヤに対する水素源化合物の添加量と表面
気孔数との関係を示す図である。
との関係を示す図、第2図はワイヤに対するMn元素以
外の脱酸性元素の添加量と表面気孔数との関係を示す図
、第3図はワイヤに対する水素源化合物の添加量と表面
気孔数との関係を示す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 0.5〜8.5wt%のMnを必須成分として含有
することを特徴とするウェット式水中溶接用フラックス
入りワイヤ。 2 0.5〜8.5wt%のMn元素を必須成分とし、
さらに17wt%以下の水素源化合物を含有することを
特徴とするウェット式水中溶接用フラックス入りワイヤ
。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9106177A JPS5949119B2 (ja) | 1977-07-29 | 1977-07-29 | ウエット式水中溶接用フラックス入りワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9106177A JPS5949119B2 (ja) | 1977-07-29 | 1977-07-29 | ウエット式水中溶接用フラックス入りワイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5425237A JPS5425237A (en) | 1979-02-26 |
JPS5949119B2 true JPS5949119B2 (ja) | 1984-11-30 |
Family
ID=14015977
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9106177A Expired JPS5949119B2 (ja) | 1977-07-29 | 1977-07-29 | ウエット式水中溶接用フラックス入りワイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5949119B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS622940U (ja) * | 1985-06-24 | 1987-01-09 | ||
JPH0281332U (ja) * | 1988-12-06 | 1990-06-22 | ||
JPH02137918U (ja) * | 1988-12-20 | 1990-11-16 | ||
JPH07289831A (ja) * | 1994-04-21 | 1995-11-07 | Toshio Sakurazawa | レンジフードのグリスフィルター |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109530962B (zh) * | 2018-11-21 | 2021-03-26 | 武汉铁锚焊接材料股份有限公司 | 一种大电流立向上焊接用药芯焊丝及其制备方法与应用 |
CN109530961B (zh) * | 2018-11-21 | 2021-03-26 | 武汉铁锚焊接材料股份有限公司 | 一种大线能量焊接用药芯焊丝及其制备方法与应用 |
-
1977
- 1977-07-29 JP JP9106177A patent/JPS5949119B2/ja not_active Expired
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS622940U (ja) * | 1985-06-24 | 1987-01-09 | ||
JPH0281332U (ja) * | 1988-12-06 | 1990-06-22 | ||
JPH02137918U (ja) * | 1988-12-20 | 1990-11-16 | ||
JPH07289831A (ja) * | 1994-04-21 | 1995-11-07 | Toshio Sakurazawa | レンジフードのグリスフィルター |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5425237A (en) | 1979-02-26 |
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