JPS5947210B2 - 空気調和機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、低外気温時の暖房能力を向上させる冷媒加熱
器を具備したヒートポンプ式冷凍サイクルからなる空気
調和機に関するもので、冷媒加熱した時の圧縮機自体の
温度および吐出圧力、吸入圧力および冷媒温度の異常な
上昇をなくすことを目的の一つとするものである。

従来より、冷媒加熱を行なって、暖房サイクルを形成す
る際、冷媒加熱を制御せずに運転すると次のような欠点
があった。

すなわち、冷媒加熱量が多すぎる場合は、圧縮機自体の
温度と吐出圧力、吸入圧力および冷媒温度が高くなり、
使用限界を越えてしまって危険な状態となり、また、逆
に少なすぎる場合は、圧縮機の吐出圧力、吸入圧力が下
がり、暖房能力が低下してしまう。

またこの吐出圧力、吸入圧力は、室内外負荷により変動
するため、使用限界を越えない範囲での最適冷媒加熱量
は、負荷により変動させる必要がある。

本発明は、上記の問題点を解決するために、室内側温度
により、ボイラ内の二次熱媒体の温度を制御し、冷媒加
熱量を制御するものである。

以下、本発明をその一実施例を示す添付図面を参考に説
明する。

第１図において、１は室内ユニットで、室内側熱交換器
２および室内ファン３を備えている。

４は室外ユニットで、減圧器５、室外熱交換器６、四方
弁Ｔ、圧縮機８、冷媒加熱器９および室外ファン１０を
それぞれ備えている。

ここで、前記冷媒加熱器９は、本実施例においてはタン
ク９ａ内に収納される二次熱媒体１１として水を使用し
、それに二次熱媒体１１を加熱する加熱装置１２として
電気ヒータを使用している。

また、温度検出器としては、室内温度を検出する内気温
用サーミスタ１３があり、二次熱媒体の温度を設定する
ための温度検出器としては、二次熱媒体用サーミスタ１
４を設け、これらの信号により制御回路１５が動作する
。

なお、図中矢印は送風方向を示している。

次に第２図により、制御回路１５について説明する。

ここで、Ｒ１Ｊ Ｒ２、Ｒ３、Ｒ４は抵抗、Ｓは演算素
子、Ｒｙはヒータ入切用の電磁開閉器、Ｔｒはトランジ
スタ、■は電源である。

そして制御回路１５は、内気温用サーミスタ１３の検知
した内気温Ｔと二次熱媒体の温度の設定値Ｘとの関係を
第３図に示すような関係に設定する。

次に、冷媒加熱を行なっている時の運転状態について説
明する。

第３図において、内気温度Ｔｔ時では、図中の特性から
二次熱媒体温度の設定値Ｘが設定値Ｘｔと決まる。

ここで、二次熱媒体１１の温度が決定した設定値Ｘｔよ
りも低い場合は、二次熱媒体１１を加熱する加熱装置１
２に通電し、二次熱媒体１１の温度を決定した設定値Ｘ
ｔになるまで上昇させる。

さらに、決定した設定値Ｘｔになったところで加熱装置
１２への通電を停止する。

また、二次熱媒体用サーミスタ１５で検出された二次熱
媒体１１の温度が、決定された設定値Ｘｔよりも高い場
合は、加熱装置１２へは通電されない。

したがって、内気温度Ｔが低く、圧縮機８の吐出圧力が
下がる場合は、二次熱媒体１１の温度設定値Ｘは上がり
、冷媒加熱量が増し、それによって暖房能力が増す。

また、内気温度Ｔが高く、圧縮機８の吐出圧力が上がる
ような場合は二次熱媒体１１の温度設定が下がり、冷媒
加熱量が減少し、吐出圧力を下げ圧縮機８および冷凍サ
イクル部品の過負荷運転防止にも役立っている。

また、以上のことからもわかるように、内気温度Ｔが上
がれば、冷媒加熱量が減り、内気温度Ｔが下がれは、冷
媒加熱量が増すというふうに、自動的に安定した暖房能
力を得ることができ、かつ内気温度をむだに上げ過ぎる
こともないので、省エネルギーにも役立っている。

なお、上記実施例においては、冷媒加熱部８を圧縮機Ｔ
への吸入管路中に設けているが、これに限定されること
なく、冷凍サイクル中のいかなる位置に設けてもよい。

また室外熱交換器に並列に設け、冷媒加熱器による冷媒
加熱運転時は室外熱交換器に冷媒を流さないサイクルを
構成してもよＧ）。

さらに室内雰囲気温度に限らず、室内吹出し温度、室内
側熱交換器温度を検出して制御する構成としてもよい。

また上記実施例においては、加熱装置１２としては電気
ヒータを用いているが、二次熱媒体を加熱できる熱媒体
であればガスバーナや灯油燃焼を用いてもよい。

以上のように、本発明の空気調和機は、冷凍サイクルの
一部に冷媒を加熱する冷媒加熱器を設け、この冷媒加熱
器を、前記冷凍サイクルの一部に形成した熱交換部と、
この熱交換部と熱交換する二次熱媒体と、この二次熱媒
体を加熱する加熱装置とより構成し、さらに室内側温度
を検出して前記二次熱媒体の温度を設定し、その設定温
度によって前記加熱装置の運転を制御する制御装置を設
けたもので、加熱装置による冷媒の加熱のしすぎがなく
なり、圧縮機温度、冷媒の吐出圧力、吸入圧力および冷
媒温度が異常上昇することなく、冷媒装置の故障を防止
でき、さらに常に安定した適切な暖房能力が得られ、さ
らに加熱装置を不必要に加熱することがなくなるため、
省エネルギー化がはかれる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における空気調和機の冷凍サ
イクル図、第２図は同空気調和機における加熱装置の電
気制御回路図、第３図は同制御回路における内気温と二
次熱媒体の設定温度との関係図である。 ６・・・・・・室外熱交換器、８・・・・・・圧縮機、
９・・・・・・冷媒加熱器、１１・・・・・・二次熱媒
体、１２・・・・・・加熱装置、１３・・・・・・内気
温用サーミスタ、１４・・・・・・二次熱媒体用サーミ
スタ、１５・・・・・・制御装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 冷凍サイクルの一部に冷媒を加熱する冷媒加熱器を
   設け、この冷媒加熱器に前記冷凍サイクルの一部に形成
   した熱交換部と、この熱交換部と熱交換する二次熱媒体
   と、この二次熱媒体を加熱する加熱装置とを設け、さら
   に室内側温度検出手段により室内側温度を検出し、二次
   熱媒体温度設定手段により前記二次熱媒体の温度を設定
   し、該設定温度と二次熱媒体温度検知手段により検知し
   た二次熱媒体温度を比較し加熱装置を制御する手段とか
   ら構成されている空気調和機。