JPS594633Y2 - ミシンの補助ベッド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はミシンの筒状アームを挾んでその前方及び後方
から装着するようにした補助ベッドに関するものである
。

従来、筒縫いが可能な筒状アームを有するミシンにあっ
ては、通常の縫製のときに筒状アームに補助ベッドを取
付けて、裁縫面積を広くして使用できるようにしたもの
があるが、従来の補助ベッドは次の３種類に大別される
ものであった。

すなわち１）」補助ベッドをミシン本体に着脱自在に設
けたもの、２）、板状の補助ベッドを脚柱等によりミシ
ン本体に折畳み式に昇降自在に取付けたもの、３）、ミ
シン本体に取付けた付属品を入れる収納箱の蓋を補助ベ
ッドに兼用したもの等があった。

ところが、１）、の着脱自在式のものは、その装着、取
外した手間がかかるばかりでなく、筒縫い時あるいはミ
シン収納時の補助ベッドの収納場所を用意しなければな
らないという欠点があった。

また、２）、のミシン本体に昇降自在に取付けられた補
助ベッドは１）、に比べて補助ベッドの筒状アームへの
着脱が容易になると共に、収納が便利であるという利点
がある反面、ミシンのベッド土台に付属品の収納部を設
けることができないという欠点があった。

一方、３）、の付属品の収納箱の蓋を補助ベッドに兼用
したものは付属品の収納スペースに確保できるが、収納
箱は筒状アームの前方あるいは後方のどちらか一方に取
付けられているので、補助ベッドを使用して裁縫面積を
広くして縫製を行うとき、平面部分に対して針落ちの位
置は中央にならず、前後方向の一方側に片寄ってしまい
、縫製作業がしにくいという欠点があった。

本考案は上記の点に鑑み研究がなされたもので、筒状ア
ームの後方に収納箱と兼用した補助ベッドを、筒状アー
ムの前方には折畳み式の補助べラドを取付けて、必要に
応じて両補助ベッドを筒状アームに隣接させて裁縫面積
を広くして使用できるようにしたもので、付属品を入れ
る収納スペースを確保し、取扱いが容易且つ十分な広さ
の裁縫面積が得られると共に、針落ちの位置を常に裁縫
面の前後方向に対して中央部となるようにして縫製作業
をしやすくしたミシンの補助ベッドを提供することを目
的としている。

以下本考案の一実施例を図面に基いて詳細に説明する。

第１図は補助ベッドを筒状アームに隣接させた状態のミ
シンの外観図、第２図は補助ベッドを筒状アームから離
して筒縫いを行えるようにしたミシンの外観図、第３図
は第１図のＡ−Ａ断面図、第４図は第２図のＢ−Ｂ断面
図である。

図において、１はミシン本体、２は筒状アーム、３はミ
シンのベッド土台である。

筒状アーム２の後方（第３図、第４図においては左方）
のベッド土台３には収納箱４が前後方向（第３図、第４
図においては左右方向）に移動できるように取付けられ
ている。

収納箱４は上方が開口し、内部にミシンの付属品を収納
することができるスペースを有する直方体形をしており
、収納箱４の上部にはその上方開口を覆って第１の補助
ベッド５がヒンジ部６により開閉自在に取付けられてい
る。

収納箱４のベッド土台３への取付けは、収納箱４の下面
に凹部を設けてその凹部に固着した収納箱結合板７を連
結板８の一端を枢着すると共に、その連結板８の他端を
ベッド土台３の裏面に固着したベッド土台結合板９に枢
着することにより行なっている。

また、連結板８の中央部には位置決めピン１０を植設し
、ベッド土台３裏面には先端が湾曲したばね１１を固着
して、その湾曲部を位置決めピン１０に圧接し、収納箱
４の筒状アーム２に隣接する位置（第１図、第３図の状
態）と、筒状アーム２と難関した位置（第２図、第４図
の状態）の二つの安定位置を持つように付勢している。

そして、収納箱４を筒状アーム２に隣接させた時に、第
１の補助ベッド５の上面が筒状アーム２の上面と連続す
る平坦面を構成するようにしている。

一方、ベッド土台３の前端部にに支持板１２を枢着し、
支持板１２にはその回動中心近傍にストッパ一部１２
ａを設け、第４図に示すように支持板１２を前方に倒し
た時にストッパ一部１２ａをベッド土台３に固着した取
付板１３の切欠部１３ａに当接させ、略水平位置で係止
されるようにしている。

また、支持板１２の揺動端には鉤形をした板状の第２の
補助ベッド１４を枢着し、支持板１２の回動により第２
の補助ベッド１４を上下に移動できるようにしている。

そして、支持板１２を起立させた時に、第２の補助ベッ
ド１４上面が筒状アーム２の上面と同等の高さとなり、
第２の補助ベッド１４により筒状アーム２の上面と連続
して前方及び側方に延びる平坦面が構成されるようにし
、第３図に示すように第２の補助ベッド１４の筒状アー
ム２の側方に位置する揺動端を筒状アーム２後方がら隣
接した第１の補助ベッド５と接合させ、その揺動端に形
成した突出部１４ ａを収納箱４に設けた係止部４ａに
挿入して、第１及び第２の補助ベッド５，１４を互いに
係止固定するようにしている。

すなわち、第１及び第２の補助ベッド５，１４をそれぞ
れ筒状アーム２の後方、前方より隣接させ、互いに係止
することにより、第１及び第２の補助ベッド５，１４で
コ字状の補助ベッドを構威し、裁縫面積を拡大している
。

また、第４図に示すように支持板１２を前方に倒せば、
第２の補助ベッド１４は支持板１２上に折畳なって収納
され、同時に収納箱４を後方に移動させることにより、
筒状アーム２のみを用いた筒縫いが可能となる。

以上のように本考案によれば、簡単な操作で補助ベッド
の着脱を行うことができ、補助ベッドはベッド土台に取
付けられているのでその収納取扱いが容易である。

また、補助ベッドを筒状アームを挾んで前方及び後方か
ら装着するようにしたので、十分に広い裁縫面積を確保
することができ、且つ針落ちの位置は裁縫面の前後方向
に対して中央部となり縫製作業がしやすくなる。

さらに、収納箱を補助ベッドと兼用して設けているので
、特別の収納場所を要することなく、そこにミシン付属
品を収納することができる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであり、第１図は補助
ベッドを筒状アームに隣接させた状態のミシンの外観図
、第２図は補助ベッドを筒状アームから離して筒縫いを
行えるようにしたミシンの外観図、第３図は第１図のＡ
−Ａ断面図、第４図は第２図のＢ−Ｂ断面図である。 １・・・ミシン本体、２・・・筒状アーム、３・・・ベ
ッド土台、 ４・・・収納箱、 ５・・・第１の補助ベッド、 １４・・・ 第２の補助ベッド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筒状アームを有するミシンにおいて、内部にミシン付属
   品を収納することができるようにした収納箱の上部を覆
   って第１の補助ベッドを開閉自在に取付け、該収納箱を
   筒状アーム後方のミシンベッド土台の前後方向に移動で
   きるように取付けると共に、該筒状アームの前方の該ベ
   ッド土台には支持板を枢着して、該支持板を前方に倒し
   た位置から起立した位置まで回動できるようにし、該支
   持板の揺動端には鉤形をした板状の第２の補助ベッドを
   枢着して該第２のベッドを円弧状にて上下移動できるよ
   うに取付け、該収納箱を前方に移動させて該筒状ア−ム
   に隣接させ、且つ該支持板を起立して該第２の補助ベッ
   ドを上昇させたときに、該第１及び第２の補助ベッドの
   上面で該筒状アームの上面と連続して前方、後方、側方
   に延長する平担面を構成すると共に、接合部に設けた係
   止手段で該第１及び第２の補助ベッドを互いに係止固定
   することを特徴とするミシンの補助ベッド。