JPS5945007B2 - 陽イオン交換体の製造方法 - Google Patents

陽イオン交換体の製造方法

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JPS5945007B2
JPS5945007B2 JP51100216A JP10021676A JPS5945007B2 JP S5945007 B2 JPS5945007 B2 JP S5945007B2 JP 51100216 A JP51100216 A JP 51100216A JP 10021676 A JP10021676 A JP 10021676A JP S5945007 B2 JPS5945007 B2 JP S5945007B2
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naoh
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康雄 村田
昭爾 村上
順一 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は陽イオン交換体の製造方法に関し、その目的は
酸化剤に対する耐性を有すると共に特に固定イオン濃度
の高い、より高性能の含ふつ素早陽イオン交換体を得る
にある。
今日、イオン交換体としては粒状のイオン交換樹脂、膜
状のイオン交換膜が広く工業的に利用されているが、そ
の他に管状物、繊維状物等の各種形状のものが提案され
、また工業的に使用されている。
これらイオン交換体はその使用目的によつても要求され
る機能は異なるが、イオン交換体としてイオン交換を実
施する場合に基本的に重要な性質はイオン交換体の固定
イオン濃度が高いことである。また、従来のイオン交換
体の機能として要求されなかつたことは酸化剤に対する
耐性である。近年、酸化性雰囲気でイオン交換体を使用
する必要性が増している。このようなことから、酸化剤
に対する耐性を有し且つ固定イオン濃度のより高い、即
ちより高性能のイオン交換体が要求されている。特に膜
状の陽イオン交換体は食塩電解用の隔膜として高純度の
力性ソーダを取得するために今日注目されている。また
、酸化性試薬を含んだ溶液系でのイオン交換にも高性能
のイオン交換体の必要性力槌ろれている。さらに、また
高温雰囲気に耐性を有する陽イオン交換体の必要性も大
きい。即ち、前記したアルカリ金属塩の電気分解、有機
物によつて汚染された場合における汚染物の酸化分解、
熱分解、加熱処理によるイオン交換樹脂の再生等に必要
である。上記したような性能を有するイオン交換体の必
要性にともない、近年たとえばテトラフルオロエチレン
とパーフルオロ(3・6−ジオキサ−4−メチルーJメ
[オクテンスルホニルフルオライド)とを共重合して得
た高分子化合物などから作られた各種の含ふつ素系イオ
ン交換体が提案され注目されている。
しかしながら、従来のイオン交換体の殆んどが共有結合
性の三次元構造を有するのに対して、上記の含ふつ素系
陽イオン交換体はテトラフルオロエチレンの疎水結合に
よつて溶媒不溶としているものであり、従来の炭化水素
系イオン交換体とは異なる特異な現象を示す。即ち、含
ふつ素系陽イオン交換体は極端な脱水雰囲気に放置する
と高い固定イオン濃度を示し、また純水中で煮沸すると
いつた高分子鎖の熱運動を活発にするような処理を施す
と固定イオン濃度は極端に低下する。したがつて脱水雰
囲気に放置して固定イオン濃度を向上させた含ふつ素系
陽イオン交換体に共有結合性の架橋を形成して、この高
い固定イオン濃度を保持する方法を本発明者らは先に提
案した。この方法によつて所期の目的は或る程度まで達
成されるが、含ふつ素系陽イオン交換体の膨潤を抑える
程度に三次元構造を形成させるには相当量の架橋結合を
形成しなければならない。また含ふつ素系陽イオン交換
体は目的によつて固定イオン濃度が上昇できても逆に好
ましくない他の現象を発生する場合がある。さらにまた
含ふつ素系陽イオン交換体に三次元の架橋構造を形成す
ることは工業的に煩雑な工程を必要とする場合が多い。
このようなことから逆に含ふつ素系陽イオン交換体を膨
潤した状態にして撥水性化合物を該陽イオン交換体内に
存在させて含水量を低減させ固定イオン濃度を高く保つ
ことを考え種々検討を重ねた結果、表面エネルギーの特
に低い化合物、即ち特定した構成単位を有する含ふつ素
系オリゴマ一を陽イオン交換体内に存在させることによ
つて、著しく含水量が減少でき固定イオン濃度を高める
ことを見出し本発明を提案するに至つたものである。即
ち、本発明はふつ素原子と陽イオン交換基あるいは容易
に陽イオン交換基に変換しうる官能基を結合した高分子
化合物に、下記式で表わされる構造を有する、使用条件
下で固体の含ふつ素系オリゴマ一例えば分子量が200
〜10000の含ふつ素系オリゴマ一を含浸させ、(但
しU.Y.Zはそれぞれ水素、ハロゲン、アルキル基ハ
ロゲン化アルキル基のいずれか1種以上、nは3〜20
0)必要により該官能基を陽イオン交換基に変換するこ
とを特徴とする陽イオン交換体の製造方法である。
本発明において用いられるふつ素原子と陽イオン交換基
あるいは容易に陽イオン交換基に変換しうる官能基とを
結合した高分子化合物は、非水溶性の所ゆる含ふつ素系
陽イオン交換体あるいはその前駆体である原高分子化合
物である。
その形状は各粒度の粒状物、膜状物、管状物、繊維状物
など如何なるものであつてもよい。また高分子化合物の
分類から重合系、縮合系、合成高分子、天然高分子の誘
導体のいずれでもよい。陽イオン交換基としては従来公
知の如何なるものでもよく、例えばスルホン酸基、カル
ボン酸基、フエノール性水酸基、チオール基、リン酸基
、亜リン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基、亜
vン酸エステル基、亜硫酸基、亜硫酸手スチル基、金属
キレート化合物で負の電荷となりうる官能基、酸アミド
結合で解離しうる水素原子を結合しているもの等の水溶
液、有機一水混合溶媒中で解離して負の電荷となりうる
官能基であれば何ら制限されない。また容易に陽イオン
交換基に変換しうる官能基としては予め含ふつ素系オリ
ゴマ一を存在させた場合に、該含ふつ素系オリゴマ一が
陽イオン交換体の原高分子化合物から溶出しないような
反応条件で陽イオン交換基への変換が実施しうるような
官能基なら何ら制限はない。例えば酸ハライド基、エス
テル結合などで加水分解等の化学反応によつて陽イオン
交換基へ変換しうるものである。また芳香環へのスルホ
ン基の導入等の反応も含ふつ素系オリゴマ一が陽イオン
交換体の原高分子化合物から溶出してしまわない条件で
実施しうる場合には、該芳香環もまた容易に陽イオン交
換基に変換しうる官能基として見ることができる。なお
、上記した陽イオン交換基あるいは容易に陽イオン交換
基に変換しうる官能基は陽イオン交換体内あるいはその
原高分子化合物中に均一に存在していてもよく、あるい
は不均一に存在していてもよい。即ち含ふつ素系陽イオ
ン交換体を特定の目的に使用する場合には不均一に存在
している方が望ましいことがある。次に、上記の含ふつ
素系陽イオン交換体あるいはその原高分子化合物に存在
させる含ふつ素系オリゴマ一としては重合系、縮合系の
いずれの化合物でもよいが、ふつ素原子を結合した少く
とも次式に示す構造式(但しU.Y.Zはそれぞれ水素
、ハロゲン、アルキル基、ハロゲン化アルキル基のいず
れか1種以上、nは3〜200)を有することが必須で
ある。
即ち、上記の特定した含ふつ素系オリゴマ一は含ふつ素
系陽イオン交換体に存在させることによつて、特に含水
量の低減効果が著しく且つ極めて撥水性であるため、長
期間連続的に使用しても性能の劣化の極めて少ない含ふ
つ素系陽イオン交換体を得ることができる。上記の含ふ
つ素糸オリゴマ一としては、一般に含ふつ素系ハロゲン
化ハイドロカーボン系オリゴマー、含ふつ素系パーハロ
ゲン化カーボン系オリゴマ一が好適に用いられ、特に含
ふつ素フロロ化ハイドロカーボン系オリゴマ一、含ふつ
素パーフロロ化カーボン系オリゴマ一が好ましい。また
上記の含ふつ素系オリゴマ一は分子量200〜1000
0のものが好適に用いられる。
従来からイオン交換体の孔径及びその分布に関する研究
は数多くなされており、また各種の測定方法が提案され
ているが測定された値は必ずしも一致していない。従来
のスチレンージビニルベンゼン系の陽イオン交換体では
直径が10λ程度ということも報告されている。また、
或る種の陽イオン交換膜ではカフエイン、キニーネのよ
うな比較的分子量の高い物質までも透過させることがで
きることが報告されている。このような従来からの実験
データに基づき分子量200以下の物質は比較的自由に
どのような陽イオン交換体の細孔内にも入ることができ
るが、同時に一旦細孔内に入つた物質が自由に細孔の外
に出ていく。したがつて分子量200以下の含ふつ素化
合物を含ふつ素系陽イオン交換体の細孔内に導入して、
一時的に含水量の低下、固定イオン濃度の上昇を得ても
、該含ふつ素系化合物が経時的に該ふつ素系陽イオン交
換体外へ溶出するにつれて低下した含水量および上昇し
た固定イオン濃度が維持されず工業的には十分に満足さ
れない。他方、分子量200以上の含ふつ素系オリゴマ
一でもある種の含ふつ素系陽イオン交換体には均一に存
在させることが不可能な場合がある。このような場合は
含ふつ素系陽イオン交換体の表層部近傍にのみ含ふつ素
系オリゴマ一が浸み込んだり、或は表層部から内部に向
つて勾配をもつて存在したり、また陽イオン交換体の不
均質な大きな細孔にのみ存在して含ふつ素系陽イオン交
換体の固定イオン濃度分布の低いところを消去してしま
う作用がある。勿論、別種の含ふつ素系陽イオン交換体
にあつては該陽イオン交換体内に分子量200以上の化
合物を充分に時間をかけて均一に存在させることもでき
る。また分子量10000以上の含ふつ素系オリゴマ一
を用いる場合には含ふつ素系陽イオン交換体あるいはそ
の原高分子化合物のポリマーマトリツクス中に存在させ
ることが困難な場合が多い。このようなことから本発明
で用いる含ふつ素系オリゴマ一は経験的に分子量200
以上10000以下好ましくは3000以下の化合物が
良好な結果をもたらすことを見出したのである。更に好
ましくは上記の含ふつ素系オリゴマ一は得られる陽イオ
ン交換体を使用するときの温度において該オリゴマ一が
固体であるものが最も望ましい。例えば膜状の陽イオン
交換体を高温雰囲気、例えばアルカリ金属ハロゲン化物
の電気分解に隔膜として使用するときなどは80℃以上
更には100℃に達する場合があるが、このような温度
において液状である含ふつ素系オリゴマ一を用いても効
果があるが、このような使用温度よりも高い値の流動点
を有する含ふつ素系オリゴマ一を用いる方が・より顕著
な効果がある。なお、上記含ふつ素系オリゴマ一の構成
単位の他に炭化水素系の単位が結合していてもよい。
例えば、テトラフルオロエチレンとエチレン、プロピレ
ン等、が結合していてもよいが、好ましくは高分子体の
細孔内に容易に入り難いようなかさばつた基は結合して
いない方が望ましい。また含ふつ素系オリゴマ一は非荷
電の化合物であることがオリゴマ一の溶出を防ぐため好
ましい。含ふつ素系陽イオン交換体或は容易に陽イオン
交換体に変換しうる含ふつ素系原高分子化合物内に上記
した含ふつ素オリゴマ一を存在させる方法としては、で
きるだけ均一に該陽イオン交換体あるいは原高分化合物
内に含浸しうるような条件で実施することが望ましい。
例えば、上記含ふつ素系オリゴマ一の溶隔液は溶解した
液中に常温以上で陽イオン交換体あるいはその原高分子
化合物が分解しない温度及び用いる該オリゴマ一が分解
しない温度で重量増加が平衡状態になるまで浸漬する方
法、例えば上記含ふつ素系オリゴマ一を適当な有機溶媒
に溶解してその溶液中に含ふつ素系陽イオン交換体ある
いはその原高分子化合物を浸漬する方法、また含ふつ素
系オリゴマ一をより均一に多量に存在させるために予め
含ふつ素系陽イオン交換体あるいはその原高分子化合物
を適当な溶媒によつて膨潤させて後に上記オリゴマ一の
溶融液中に浸漬する方法、また上記の予め膨潤させた含
ふつ素系陽イオン交換体あるいはその原高分子化合物を
予め溶媒に含ふつ素系オリゴマ一を溶解した溶液中に浸
漬する方法などがある。さらに含ふつ素系陽イオン交換
体あるいはその原高分子化合物の種類によつて若干の程
度の差はあるが比較的分子量の小さい含ふつ素糸オリゴ
マ一は含浸手段によつて含ふつ素系陽イオン交換体内に
均一に分布して存在するが、分子量の比較的大きい該オ
リゴマ一は陽イオン交換体内に均一に存在するような条
件で含浸処理しても、その断面において不均一になる場
合が多い。即ち、処理した含ふつ素系オリゴマ一は含ふ
つ素系陽イオン交換体の表層部に多く存在し内部になる
に従つてある勾配で分布している異合が多い。また常温
で固形であるような含ふつ素系オリゴマ一は含浸させる
ときは加温下で処理しても、含ふつ素系陽イオン交換体
の表層部に該オリゴマ一が固体として存在する場合があ
る。このような場合には適当な溶媒によつて含ふつ素系
陽イオン交換体の表層部に存在する過剰の含ふつ素系オ
リゴマ一を洗滌除去すればよい。上記したいずれの場合
でも本発明で得られる含ふつ素系陽イオン交換体は優れ
た性能を示すが、必要により該陽イオン交換体の表層部
のみ別種の更に低分子量の常温で液体の含ふつ素系オリ
ゴマ一で処理してもよい。さらに含ふつ素系陽イオン交
換体あるいはその原高分子化合物が膜状物である場合に
は該膜状物の片側のみ上記したような含ふつ素系オリゴ
マ一による処理を施してもよい。
この場合に膜状物の含ふつ素系オリゴマ一処理面が裏面
に向つて、ある勾配でもつて該オリゴマ一が存在してい
てもよく、層状に存在していてもよい。あるいは膜状物
の両面に含ふつ素系オリゴマ一の浸み込んだ層があり、
該膜状物の断面に関して中央部にはこのようt(層が存
在しない場合でも良い。あるいは膜中央部にのみ存在し
、表層部に存在しない場合でもよい。一般に膜状の含ふ
つ素系イオン交換体は電気透析、電解透析に用いて高い
電流効率を得るには固定イオン濃度が高い必要があり、
高い固定イオン濃度は膜状物全体である場合が望ましい
が、必ずしも膜状物全体に固定イオン濃度が高い必要は
なく、陰イオンの膜透過の阻止する陰極側にのみ固定イ
オン濃度の高い層が存在していてもよい。従つて、膜状
の含ふつ素系陽イオン交換体の場合は非対称に固定イオ
ン濃度の高い層が存在するように含ふつ素系オリゴマ一
で処理してもよい。また、膜の電気抵抗の観点から非対
称の方が望ましい場合が多い。また、このように含ふつ
素系陽イオイ交換体に含ふつ素系オリゴマ一を層状に存
在させる場合は膜状のみでなく、粒状、管状、繊維状の
いづれの形状であつても二種以上の違つた含ふつ素系オ
リゴマ一の層が存在してもよい。即ち、例えば膜状物の
場合は断面に関して未処理層があり、次いで含ふつ素系
オリゴマ一による処理層、更にその上に別の含ふつ素系
オリゴマ一の処理層があつてもよい。本発明は上記した
ような特定の含ふつ素系オリゴマ一を含ふつ素系陽イオ
ン交換体の内部に均一にあるいは不均一に存在させるこ
とによつて含水量が低減し該陽イオン交換体の固定イオ
ン濃度は上昇するが、同時に粒状の陽イオン交換体の場
合にはイオン交換速度が低下する場合がある。
また膜状の陽イオン交換体の場合には膜の電気抵抗の増
大を招く場合がある。本発明の場合はこのような含ふつ
素系陽イオン交換体の性能として不利となるようなもの
が極力生じない条件で実施することが望ましい。例えば
イオン交換速度においては酸型にした含ふつ素系陽イオ
ン交換体を0,5NNaC1水溶液に浸漬したとき、H
+とNa+のイオン交換速度が10倍以上の減少を生じ
ないこと、また膜状物の場合には、0.5N−NaCl
中で1A/Dm“の電流密度で直流による電気抵抗を測
定したとき、電気抵抗が10倍好ましくは5倍をこえな
いことが必須である。本発明の処理をして得られる含ふ
つ素系陽イオン交換体は従来公知の如何なるイオン交換
体を用いる系においても使用できるが、就中、酸化性雰
囲気において用いる場合に適している。
通常のイオン交換、電気透析、拡散透析、電解用隔膜、
圧透析、逆浸透等々に用いられる。以下の実施例におい
て本発明の処理方法について述べるが、本発明は以下の
実施例によつて何ら拘束されるものではない。
実施例 1 テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(3・6−ジオ
キサ−4−メチルーJメ[オクテンスルホニルフルオライ
ド)の共重合体で厚みが7ミルの膜状物にポリテトラフ
ルオロエチレンの平織布を圧入したもので、加水分解し
たときのイオン交換容量が0.833ミリ当量/グラム
乾燥膜H+型、1200当量重量)に相当するスルホニ
ルフルオライド型の高分子膜状物を3ふつ化1塩化エチ
レンのオリゴマ一(分子量1300、ダイキン工業K.
K.製、商品名タイプロール#100)の中に100℃
で16時間浸漬したのち、取り出し、膜表層部の過剰の
オリゴマ一をふきとつた。
膜の重量増加は150mg/y乾燥膜であつた。なお用
いたオリゴマ一の流動温度は60℃であ?た。次いで、
6.0N−NaOH中に80℃で24時間浸漬してスル
ホニルフルオライドをスルホン酸ナトリウムに変えた。
この含ふつ素系陽イオン交換膜を用いて飽和食塩水の電
気分解を30A/Dm“で実施した。
即ち、陽極室に飽和食塩水を供給し、分解率30%で電
解し、純水を添加して陰極室から6,0N−NaOHを
取得した。このときに用いた電解槽は有効通電面積1,
0dイのもので、陽極としてはチタンの網に酸化ルテニ
ウムと酸化チタンをコーテイングしたものを用い、陰極
としては軟鉄の金網の表面をニツケルメツキしたものを
用いた。電極間距離は3mmで膜は陽極に接触させて保
持した。6.0N一NaOH取得の電流効率は90%で
あり電摺電圧は4.0Vであつた。
NaOH中のNaClの量は48%NaOH換算で30
ppmであつた。他方、前記オリゴマ一を浸み込まして
いない陽イオン交換膜を用いて同様の条件で電気分解を
実施したところ、6.0N−NaOHを取得して、電流
効率65%であり電摺電圧は3,9V.Na0H中のN
aClの量は48%NaOH換算で100ppmであつ
た。なお電解時の温度は70℃であつた。
また膜の電気抵抗は未処理の陽イオン交換膜が2.2Ω
−Criiで本発明の処理した陽イオン交換膜は2.5
Ω−Cr!1であつた。実施例 2 テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(3・6−ジオ
キサ−4−メチルーJメ[オクテンスルホニルフルオライ
ド)の共重合体で加水分解したときの交換容量が0.9
1ミリ当量/グラム乾燥樹脂(H+型、1100重量当
量)の厚さ2ミルのシート2枚の間にポリテトラフルオ
ロエチレンの平織布をはさんで融着して1枚の高分子膜
状物としたものの上に、厚さ2ミルの加水分解したとき
の交換容量が0.67ミリ当量/グラム乾燥樹脂(H+
型、1500重量当量)のシートを更に加熱融着して1
枚の高分子膜状物とした。
次いでとれを8%KOHメタノール溶液中に浸漬して、
加水分解しスルホン酸型の陽イオン交換膜とした。この
膜を2.0N−1]NO3の中に浸漬してスルホン酸カ
リウムをスルホン酸に変えた。さらに、この含ふつ素系
陽イオン交換膜を風乾したのち3ふつ化1塩化エチレン
のオリゴマ一(分子量11001ダイキン工業K.K.
製、商品名タイプロール#50)の中に100℃で浸漬
して、16時間放置した。この膜をとり出し表層部を口
紙で充分にふき、ベンゼンで洗滌して過剰の上記含ふつ
素系オリゴマ一を除いたのちに重量増加を測定したとこ
ろ、補強材も含めた陽イオン交換膜の乾燥(H+型)膜
1f7あたりに2107f9の重量増加があつた。この
膜を純水中に常温で浸漬して24時間後の含水量は6.
6%/乾燥膜(H+型)であつた。これを6.0N−N
aOHに80℃で24時間浸漬した後、実施例1と同様
の電気分解槽を用いて飽和食塩水の電気分解を実施した
。食塩水は陽極室に飽和食塩水を供給し、分解率45%
で実施した。陰極室からは6.0N−NaOHを定常的
に取得できるように純水を供給した。なお比較のために
、本実施例に用いたと同じ高分子膜状物を8%KOH−
メタノールで加水分解しただけの未処理の陽イオン交換
膜についても同様の条件で電解を実施した。
なお、オリゴマ一を含浸処理しないで加水分解のみした
膜の含水量は、同様の条件で18%/乾燥膜(H+型)
であつた。
それらの結果を第1表に示す。
実施例 3 80部の4ふつ化エチレンと70部のふつ化ビニリデン
を1000CCの水に17のカルボキシメチルセルロー
ズとノルマルプロピルパーオキシジカーボネート21を
溶解したオートクレーブ中に仕込み25℃で60時間重
合を行なつた。
得られたポリマーを水洗して減圧乾燥したところポリマ
ーの収率は96%であつた。次いで上記の重合体10部
に対してふつ化1塩化エチレンのオリゴマ一(ダイキン
工業K.K.製、商品名タイプロール#20、分子量1
000)を1部混合して後、230℃に加熱した鉄板の
間にはさみ加圧して0.15mmの厚さのシートを作つ
た。これを40℃のクロルスルホン酸中に20日間浸漬
してスルホニルクロライド基を導入した。次いでこの膜
状物を2塩化エチレンで充分に洗滌後、風乾してテトラ
フルオロエチピンのオリゴァ一(分子量約1200)に
130℃で浸漬して膜内に含浸させた。オリゴマ一浸漬
前後の膜の重量増加は40η/y乾燥膜であつた。次い
でこれを6.0N−NaOHに60℃で16時間浸漬し
たのちに実施例1と同じ有効通電面積1dイの電解槽を
用いて塩化カリウム溶液の電気分解を実施した。電流密
度は20A/D7Fl′で陽極室に飽和塩化カリウム溶
液を分解率15%で流して、陰極室からは6,0N一K
OH溶液を取得した。比較のために、オリゴマ一処理を
施さない未処理膜についても同様の電解を実施した。な
お、5N−NaClと6.0N−NaOHの間で常法に
よつて測定した膜の電気抵抗は未処理膜が5.6Ω−C
T!iで本発明の膜は6.1Ω−Cdであつた。
それらの電解の結果を第2表に示す。実施例 4 次の構造式を有するスルホン酸基とカルボン酸基を併せ
有するパーフルオロ系陽イオン交換膜で交換容量が(Q
.r.sは各々正の数P.tは1、2、3の混合物)1
000重量当量のもので−COOHと 一SO3Hの比が1:3のものを用いた。
この膜を用いて実施例1と同じ電解槽で85℃で30A
/Dm”の電流密度で飽和食塩水の電気分解を実施した
ところ6.0N−NaOHを取得して電流効率は85%
であつた。また電摺電圧は4.1VでNaOH中のNa
Clの量は48%NaOH換算で65ppmであつた。
他方、上記のパーフルオロ系陽イオン交換膜に3ふつ化
1塩化エチレンのオリゴマ一で流動温度が97℃のもの
の中に120℃に加熱して16時間浸漬して後、表面に
付着した過剰のオリゴマ一をベンゼンで洗滌して除いた
この場合に膜の重量増加は1201T19/グラム乾燥
膜であつた。次いでこの膜を用いて前記と同様にして8
5℃で電解を実施したところ、6.0N−NaOHを取
得して電流効率は95%で電摺電圧4。1V.Na0H
中のNaClの量は48%NaOH換算で40ppmで
あつた。
さらに1ケ月間連続して同一条件で電解したところ電流
効率は6.0N−NaOHを取得して93%で殆んど変
化なかつた。また、同じ3ふつ化1塩化エチレンのオリ
ゴマ一で常温において液体であるもの(タイプロール#
20、ダイキン工業K.K.分子量1000)を用いて
同様の処理(重量増加150m9//グラム乾燥膜)を
して同じ条件で電解を実施したところ、6.0N−Na
OHを取得して電流効率95%、NaOH中のNaCl
の量は48%NaOH換算で35ppmであつたが、1
ケ月後には電流効率88%であつた。
また電摺電圧は4,1Vで電解当初も1ケ月後も変わり
なかつた。なお、電解(ハ)際の電流密度は35A/d
イであつた。
実施例 5実施例2で用いた加水分解したときの交換容
量が1100重量当量と1500重量当量の高分子膜状
物を加熱融着して得た高分子膜状物を8%KOHメタノ
ール溶液で加水分解してスルホン酸カリウムに変えたも
のを硝酸に浸漬して酸型としたのち100℃で16時間
減圧乾燥した。
この交換容量が1500重量当量の側に流動温度が10
5℃の3ふつ化1塩化エチレンのオリゴマ一を付着させ
て120℃に空気乾燥器中に放置して熔解させ膜の片面
に広げた。更に膜の裏にまわり込まないように過剰のオ
リゴマ一をふきとり、130℃で16時間放置して、膜
の片面に浸み込ませた。更に過剰のオリゴマ一をベンゼ
ンで解かして後に重量増加110牧/グラム乾燥膜を飽
和食塩水の電気分解に用いた。電解槽は実施例1で用い
たと同じもので、電流密度35A/Dm゛、電解温度9
0℃であつた。その結果、6,0N−NaOHを取得し
て電流効率94%で電摺電圧4.2V、NaOH中のN
aClの量は48%NaOH換算で25ppmであつた
。同じ条件で2ケ月間電解を実施したが電流効率93%
で電摺電圧4.2VNa0H中のNaClの量は48%
NaOH換算で30ppmであつた。実施例 6 テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(3・6−ジオ
キ一4−メチルーJメ[オクテンスルホニルフルオライド
)の共重合物で粒状のものを8%KOH−メタノール中
に24時間常温で浸漬して加水分解してスルホン酸基を
陽イオン交換基とする陽イオン交換樹脂を得た。
この交換容量は0.83ミリ当量/グラム乾燥樹脂(H
型、1200重量当量)であつた。別に3ふつ化1塩化
エチレンのオリゴマ一(分子量10001タイプロール
#20ダイキン工業製)20部に対して1・8−ジアゾ
ービシクロ(5・4・0)ウンデセンー715部を混合
し常温で24時間放置したところ黒褐色のものが生成し
た。これは水に可溶であり、水100部に対して上記反
応物を10部溶解した溶液に上記の陽イオン交換樹脂を
80℃で24時間浸漬した。これをとり出し真空乾燥し
て重量増加を測定したところ25W9/r乾燥樹脂(H
+型)であつた。上記の3ふつ化1塩化エチレンのオリ
ゴマ一の誘導体は正の電荷を有する高分子電解質である
ことは上記誘導体水溶液中に市販の陰陽イオン交換樹脂
を浸漬したところ陽イオン交換樹脂に選択的に付着する
ことから確認した。上記のオリゴマ一で処理した陽イオ
ン交換樹脂を常温で6.0N−NaOHに浸漬しNa+
型に変換したのち一旦60℃で減圧乾燥したあと、常温
で重量を測定し、次いで純水中に24時間浸漬して重量
を測定して含水量を求めたところ7.3%(乾燥Na+
型樹脂17あたり)であつた。
他方、前記オリゴマ一に浸漬しないで、未処理の陽イオ
ン交換樹脂を用いて同様の条件でNa+型に変換後、純
水中に24時間浸漬して含水量を求めたところ14%(
乾燥Na+型樹脂17あたり)であつた。なお、本発明
の樹脂をH+型に変えて0.5N−NaCl中に浸漬し
たときのNa+とH+のイオン交換速度を未処理の樹脂
に対して比較したところ約1/3に減少していた。実施
例 7 実施例1で得られたオリゴマ一を含浸させた陽イオン交
換膜を用いて、次の電解を実施した。
即ち、実施例1で用いたと同じ電解槽を用いて、陽極液
として飽和食塩水を供給し、陽極室内の平均の濃度が1
、5Nとなるように供給量を制禦して30A/dイで7
0℃で電解を実施した。陰極室には純水を添加しないで
膜を透過してくるナトリウムイオンの水和水のみによつ
て陰極室のNaOH濃度を決めた。
その結果、陰極室から11.5Nf)NaOHが取得さ
れ、電流効率は85%であつた。他方オリゴマ一を含浸
させていない未処理陽イオン交換膜について同じ条件で
電解を実施したところ11.0N−NaOHが陰極室か
ら取得され、電流効率は77%であつた。実施例 8 塩化パラフイン(元素分析でClの量40%、分子量約
1300)5部を4塩化炭素100部に加えて、これに
ふつ素ガスを窒素ガスによつて希釈して送り込み塩化パ
ラフインをふつ素化処理した。
元素分析の結果は塩素の量32%となり、ふつ素の量2
5%となつていた。このF,.Cl,.HlCからなる
オリゴマ一を120℃に加熱して液状にしたものの中に
実施例1の陽イオン交換膜を16時間浸漬した。膜中に
充分に上記オリゴマ一を浸み込ましたのちに表層部を4
塩化炭素で洗滌して過剰のオリゴマ一を除いた後、6.
0N−NaOH中に80℃で24時間浸漬してスルホニ
ルフルオライド基を加水分解してスルホン酸ソーダに変
えた。この膜を用いて実施例1と同じ装置を用い、同じ
条件で飽和食塩水の電気分解を実施したところ、6.0
N−NaOHを取得して電流効率89%であり、電摺電
圧は3.9VでありNaOH中のNaClの量は48%
NaOH換算で25ppmであつた。比較例 実施例1で用いたパーフルオロカーボン系スルホン酸膜
で酸型とした補強布の入つた膜を分子量600のポリエ
チレングライコールの1%水溶液11C80℃で16時
間浸漬した。
このときイオン交換膜の重量増加は170T11g/7
乾燥膜であつた。この膜を用いて実施例1と同様の条件
で飽和食塩水の電気分解を実施した。即ち電流密度30
A/Dm”で陽極室に飽和食塩水を供給し、分解率30
%で電解し、陰極室から純水を供給しながら、6,0N
Na0Hを取得した。6.0NNa0H取得の電流効率
は90%であり電摺電圧は4.05Vであり、苛性ソー
ダ中の食塩は48%NaOH換算で35ppmであつた
この電解を二週間継続したところ電流効率は6.0NN
a0Hを取得して78%となり電解電圧は3.95Vと
なり、NaOH中のNaClの量は48%NaOH換算
で90ppmとなつた。他方実施例1の処理を施したイ
オン交換膜は2週間連続して電解した結果、電流効率は
90%で電解電圧は3.95Vとなり、NaOH中のN
aClの量は48%NaOH換算で35ppmであつた

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ふつ素原子と陽イオン交換基あるいは容易に陽イオ
    ン交換基に変換しうる官能基を結合した高分子化合物に
    、下記式で表わされる構造を有する、使用条件下で固体
    の含ふつ素系オリゴマーを液状として含浸させ、必要に
    より該官能基を陽イオン交換基に交換することを特徴と
    する陽イオン交換体の製造方法。 ▲数式、化学式、表等があります▼ (U、Y、Zはそれぞれ水素、ハロゲン、アルキル基、
    ハロゲン化アルキル基のいずれか1種以上、nは3〜2
    00)2 含ふつ素系オリゴマーが含ふつ素ハロゲン化
    ハイドロカーボン系オリゴマーである特許請求の範囲第
    1項記載の製造方法。 3 含ふつ素系オリゴマーが常温で固体状物である特許
    請求の範囲第1項記載の製造方法。 4 含ふつ素系オリゴマーの流動温度が80℃以上で特
    許請求の範囲第1項記載の製造方法。 5 含ふつ素系オリゴマーが含ふつ素系パーハロゲン化
    カーボン系オリゴマーである特許請求の範囲第1項記載
    の製造方法。 6 陽イオン交換体が膜状物である特許請求の範囲第1
    項記載の製造方法。
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