JPS594474A - ライニング - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 安価で、かつ施工作業性の良好な煙突又は煙道内面に施
工されるライニングに関する。

通常、鋼製の煙道や煙突の内側には、排カスの熱および
排カス中のＳＯｘやＨＣｔ等腐食性カスから鋼板を保護
するために、無機質のライニングあるいは熱硬化性樹脂
系の耐酸塗料かがムエされている。

この無機質のライニングは、セメントや水ガラスの硬化
作用によって同寸るものであるが、それ自体は微細な空
隙を多数有する多孔質体である。従って、煙道や煙突に
排カスが通じられると、ガス成分は、この微細な空隙を
通ってライニング内部へ拡散、浸透する。

ガス成分のうち、Ｃｏ，、　ｉセメント系ライニング内
を拡散する時、セメントの水利硬化反応によって遊離さ
れたＣａ　（、ＯＨ　）２　と反応して、ＣａＣＯ３を
生成させるが、残りのＣＯ２は鋼板に捷で到達する。

甘だ、ＳＯｘのうちの無水硫酸（ｓｏ３）、あるいはＨ
Ｃｔｉｄ、ライニング中を拡散浸透する間にガス温度が
降下して露点に到達したところで凝縮し、硫酸や塩酸に
なる。これらの酸は、セメント系ライニングではその中
のカルシウムと作用してＣａ　Ｓ０４やＣａ　（、／，
に変え、水ガラス系ライニングではその中のナトリウム
と作用してＮａ２ＳＯ４やＮａＣｔ　に変え、また鋼板
に到達すると激しく腐食を進行させる。

水蒸気も同様に拡散浸透するが、カス温度の降下に伴っ
て各温度での飽和水蒸気圧を越える部分が凝縮し、残り
は鋼板に１で到達する。鋼板面の温度での飽和水蒸気圧
がカス中の水蒸気分圧より低い時は、ガス中の水蒸気は
鋼板面温度での飽和水蒸気圧になる寸で凝縮する。この
水蒸気の凝縮に伴なって、次のような現象も生じる。

すなわち、ＳＯｘのうちのＳＯ，、け、湿り部分がある
とその水分中に溶解しなからライニング中を拡散浸透し
、残りハ鋼板に到達する。この水分中に溶解した５Ｃ１
２はナトリウムやカルシウムと反応してＮａ２５Ｑ３や
０ａＳＯ２を生成する。

才だ、・湿り状態の鋼板では、その水分中に上記のＣＯ
２やＳ０２が溶解してＰＨを下げるため、鋼板の贋食が
生じる。

以上のように、排ガス中の各成分が）イーングを拡散浸
透することにより、ライニングの劣化や鋼板の腐食が生
じ、その補修に多大の費用を費やすことになる。

一方、排ガス温度が比較的低い場合には、前記した熱硬
化性樹脂系の耐酸塗料がコーティングされる。このコー
テイング膜は、膜自体緻密であるため、上記した無機質
のライニングに比し、排カス成分の拡散浸透速度にかな
り小さく鋼板の保護効果は太きい。

しかし、耐酸塗料の殆んどは硬化時に発熱するため、厚
塗りすると硬化収縮による割れを生じる。この割れを防
止するために、所定の膜厚を得るのに何層にも分けて塗
布する必要があること、塗布時の気淵や湿度がコーティ
ング性能ｌ２本す影響が大きいので厳しい施工管理が必
要であること、等の作業上の問題がある。捷だ、拡散浸
透に対する抑制性能をより向上させようとする場合には
焼付はタイプの塗料が用いられるが、煙道や煙突のよう
に現場施工における焼付は作業は、困カ１ｔを伴なう二 このように、耐酸塗料においてひま、前記した無機質ラ
イニングと同等の性能を有する膜厚を施工するのに要す
る費用が膨大であり、鋼製の煙道や煙突の保護に実用さ
れている事例は非常に少ない。

本発明は、以上の諸点に鑑みてなされたもので、排カス
成分の拡散浸透を抑制する効果が犬きく、かつ安価な煙
道、煙突用ライニングを提供するものである。

すなわち本発明は、骨材、熱硬化性樹脂お裏、′ｌ び流動性付与剤からなり、煙突又は煙道の内面に施工さ
れることを特徴とするライニングに関するものである。

本発明における熱硬化性樹脂としては、一般に耐熱耐酸
性樹脂として知られているフェノール系樹脂、エポキン
系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、シリコン系樹脂、
フラン系樹脂等の単独あるいけこれらの混合物が用いら
れる。この熱硬化性樹脂の配合割合は、１　ｗｔ％以上
、好捷しくけ４〜８　ｗｔ％である。　　寸だ、骨材と
しては、砂、砂利等が用いられ、その粘度は通常土木建
築のレジンモルタルに配合されている最大５　ｍｍ　　
程度のものも用いることができるが、排カス成分の拡散
浸透抑制効果の面から粒度は小さい方がよく、１’ｍｍ
　以下のものが望才しい。

更に、流動性付与剤としては、各種のもの・が考えられ
るが、通常土木建築用レジンモルタルに流動性付与剤と
して用いられている。ＣａＣＯ３は排ガス成分のＨＣｌ
やＳＯｘ等の凝縮水溶液と反応し、ＣａＳＯ４やＣａＣ
ｌ２を生成すると同時にＣＯ２ガスを発生するため１、
硬化物中に多数の空洞を生成するばかりでなく、発生す
るＣＯ２で硬化結合が崩壊され、好ましくない。これに
代る流動性付与剤として、フライアッシュが考えられる
。

フライアッシュは、シリカ、アルミナ、酸化カルシウム
等から構成され、ムライトを主成分とする溶融固化物で
あり、ＳＯｘやＨＣｌが拡散浸透し、凝縮により生成さ
れる酸に対して非常に強く、ライニングの劣化崩壊もな
く、本発明における流動性付与剤として好甘しく使用さ
れる。

このフライアッシュのほかに、炭酸カルシウムや石膏等
も本発明における流動性付与剤として使用されるが、上
記したように耐食性の点からフライアッシュが最も好ま
しい。

骨材と流動性付与剤の配合割合は、骨材＋流動性付与剤
−１註０ て、流動性付与剤は骨材１に対して００５〜０．６重量
比特に好丑しくに０．２〜ｏ４重量比、とすればよい。

第１図および第２図は、本発明ライニングを用いた施工
態様の例を示す図である。

第１図は鋼製の煙道又は煙突１に本発明ライニング２を
施工したもの、第２図は第１図のものに更に従来の無機
質ライニングを施工したものである。

第１図、第２図の態様は、排ガス温度と、本発明のライ
ニング２に用いた熱硬化性樹脂の耐熱性によって選択さ
れる。すなわち、排ガス温度がライニング２の樹脂の耐
熱温度よりも低い場合は、第１図に示す態様のもので充
分であるが、排カス温度がライニング２の樹脂の耐熱温
度よりも高い場合は、第２図に示す態様のものが望捷し
い。

なお、本発明ライニングは、レンガ張りライニングの目
地としても使用でき、寸だ他のライニングとの組合せで
も使用できることは言う甘木発明のライニングは、コテ
塗りや吹付は等り一般的な施工方法によって施工するこ
とができる。

以上詳述したように、本発明ライニングは、高価である
熱硬化性樹脂の配合割合が余り多くなく、従来の耐酸塗
料に比し、原材料費が大幅に低下するばかりでなく、次
のような利点をも有している。

ｆ−ｈわち、従来の耐酸塗料のコーティング施工におい
ては硬化収縮割れを防止するため、何層も時間的間隔を
おいて塗布しているのに対し、本発明のライニング施工
は熱硬化性樹脂の反応熱が骨材に吸収されるので一度の
施工作業で任意の厚さに施工することができ、施工費も
大幅に安価となる。

以上をまとめると、本発明ライニングは、従来の無機質
ライニングの欠点と、耐酸塗料の欠点とを同時に解消し
得る効果を有し、工業上極めて有益である。

実施例１ 表１に示す配合の本発明ライニングと、比較のために従
来のセメント系ライニングとを、６゜℃、５０　ｗｔ％
　のＨ２ＳＯ，水溶液、及び６０　’Ｃ１５ｗｔ％のＨ
ａｔ水溶液に１ケ月間浸漬し、各ライニング中に浸透し
た上記酸の深さを測定した。

この結果を表１に合わせて示す。なお、表１Ｆｉセメン
ト系ライニングの浸透深さを１００として示したもので
ある。表１刀）ら明らかなように、本発明ライニングは
酸の浸透深さが著しく低下している。

表　　１ 実施例２ 実施例１で使用したライニングを第１図の態様でコテ塗
り又は吹付は法により施工した煙突に、温度１５０℃、
ＳＯＸ　＝　５０　ｐｐｍ　、　ＨＣｌ−＝５００　ｐ
ｐｍ、　Ｈ４０＝２０　ｖｏ１％の排カスを毎時２００
０　ＮＩＴ＋３で１年間辿し、ライニングへのｃｔとＳ
の浸透量を測定した。この結果を表２に示す。なお、表
２は従来のセメント系ライニングのコテ塗りの場合の浸
透量を１００として示したものであり、またライニング
全体の厚さは本発明例および比較例共同−とした。

表　　２

【図面の簡単な説明】

第１図および第２１シ１け本発明ライニングを用いた施
工態様の例を示す図である。 第１頁の続き ０発　明　者　松本竹二 広島市西区観音新町四丁目６番 ２２号三菱重工業株式会社広島造 船所内 ０発　明　者　大本隆也 広島市西区観音新町四丁目６番 ２２号三菱重工業株式会社広島造 船所内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 骨材、熱硬化性樹脂および流’ｄ＜ｈ骨付与剤からなり
   、煙突又は煙道の内面に施工されることを特徴とするラ
   イニング。