JP3238385B2 - ライニング材 - Google Patents

ライニング材

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JP3238385B2
JP3238385B2 JP32540799A JP32540799A JP3238385B2 JP 3238385 B2 JP3238385 B2 JP 3238385B2 JP 32540799 A JP32540799 A JP 32540799A JP 32540799 A JP32540799 A JP 32540799A JP 3238385 B2 JP3238385 B2 JP 3238385B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、電力会社
や石油コンビナート及び焼却炉煙突などで使われている
鋼製またはコンクリート製の煙突や煙道を腐蝕性排ガス
から保護するために煙突や煙道の内部表面にライニング
して防触するライニング材、又は、電力会社や石油コン
ビナートなどで使われている鋼製備蓄タンク周りのアニ
ュラー部分の防触等に使用されるライニング材などに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のライニング材として利用
されているものには、セメント系や樹脂系のものがあ
り、セメント系では、気孔率が高いため耐酸耐水性能を
維持するために施工厚みを最小で40mm程度を吹付け
工法等によりライニングしていた。また、鋼製煙突で
は、セメント系ライニング材を吹付けする前に、場合に
よっては鉄皮表面に防触処理としてエポキシ、ビニルエ
ステル、タール・アスファルト系樹脂のうちの少なくと
も何れか1種を最大で5mm程度の厚みに予め塗布して
いた。樹脂系ライニングでは、予め筒身状に成型したF
RPを煙突頂部などから挿入して既設筒身の内側に下か
ら積み上げて2重構造にしたり、シリコーン樹脂を既設
ライニング材や煙突基材の表面に最大で20mmの施工
厚みで吹付け又はコテ塗りでライニングが行われてい
た。更に最近では、耐触性のあるステンレス板が前述し
たようなFRPのように煙突内部に2重管として、又
は、頂部をキャップするように取付けてライニングする
ことも行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】施工対象としている電
力会社や石油コンビナート、製鉄所などで使われている
煙突や煙道は、主に重油や石炭焚きのところが多く、そ
れらのほとんどは排ガス中にイオウ酸化物(主にS
3)が多く含まれており、それらが排ガス中の蒸気に
溶けこんで希硫酸になり、このような蒸気が煙突や煙道
内部表面で温度が下がれば結露現象を起こして煙突や煙
道材料の鉄やコンクリート表面を酸腐蝕させ、反応が進
めば鉄皮面に穴が開いたり、コンクリート表面に化学反
応により生成された反応物(主に石膏)の劣化層が形成
されて表面剥離などが起こる。一方、焼却炉煙突に於い
てはゴミ焼却時の腐食性ガスにより鉄板及びコンクリー
トの劣化損傷が起こる。上述した従来のセメント系ライ
ニング材では必ず表面組織から酸反応が始まるから、気
孔率が高いセメント系ライニング材の耐酸耐水性能を向
上させるためには、施工厚みを厚くする必要があり、施
工性の悪いものとなっていた。そこで、樹脂エマルジョ
ンを併用したポリマーセメントを使用して耐酸耐水性能
の向上を図っているが、可とう性がないので煙突のオー
バリング(風などによる振れや揺れ)などの変形により
ライニング材にクラックを生じていた。上述した従来の
樹脂ライニング材では、主に成型体としてFRP等が使
用されているが、煙突や煙道などの運転条件、主に排ガ
ス温度が100℃付近を中心に加熱冷却を繰り返す環境
で使用されるとFRPの膨張収縮による応力劣化を生
じ、その結果、FRP構造体にクラックが発生したり、
更には構造体の一部が伸びきって波を打つなどの変形を
起こしてしまう問題がある。また、エポキシ樹脂やビニ
ルエステル樹脂などの場合は、現場で鉄やコンクリート
表面に膜厚1〜5mm程度を吹きつけて塗膜を形成する
が、排ガス温度が前記樹脂の耐熱温度限界付近になる
と、架橋反応が進んで塗膜がより硬くなってしまい、更
には加熱冷却の繰り返しによる応力に耐えられなくて割
れてしまったり、剥離してしまう問題がある。そのよう
な課題を改良する手段として樹脂の中にガラス繊維やガ
ラスフレークを混入して加熱・冷却の繰り返し応力に対
抗する試みを行っているが、加熱・冷却による膨張、収
縮、及び煙突のオーバリング等の構造変形による応力割
れ、剥離に対する根本的な改善にはなっていない。ま
た、このような樹脂の割れの問題を解決する材料として
近年シリコーン樹脂によるライニング材が現れたが、煙
突や煙道における施工後の1〜3年後の点検では、その
ほとんどの施工塗膜が排ガスの蒸気を通過させてしま
い、鉄やコンクリート表面と施工塗膜の間に水が溜まっ
て腐蝕を発生させる現象が見られた。シリコーン樹脂
は、点検での外観検査では何ら異常は見られず、排ガス
温度による熱でも塗膜表面は本来のゴム弾性を維持して
おり、また、クラックなどの割れも確認されていない、
しかし、水が水蒸気の形になった場合には、樹脂塗膜を
透過し、その塗膜境界に結露した水が多く溜まると、ラ
イニング材としてフィルム状に剥離する現象を起こす等
の問題があった。ゴム弾性を有する樹脂は、化学構造的
に本来硬いと言われるエポキシ、ビニル・エステルなど
の防触樹脂と比べて、化学結合の格子構造がルーズであ
り、更には溶剤などが含まれていれば、溶剤揮散後の格
子構造はより弱い結合力になっている為、水蒸気のよう
なより小さな水分子を透過させてしまう問題がある。
【0004】従って、本発明の目的は、上記問題点を解
消し、弾性、耐摩耗性、耐酸性、耐水性、耐熱性、施工
性に優れたライニング材を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕 請求項1の発明の特徴構成は、ポリサルファイド樹脂、
ウレタン樹脂、タールアスファルト変成エポキシ樹脂、
シリコーン樹脂の中から選ばれた少くとも1種以上から
成る樹脂材に対し、珪酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪
酸リチウム、珪酸アルミニウム、などの珪酸アルカリ
類、リン酸アルミニウム、アルミン酸カルシウム、シュ
ウ酸ヒドロキシルアミン、縮合リン酸の中から選ばれた
少くとも1種以上からなる耐酸耐水化セラミックスを分
散混合してあるところにある。
【0006】請求項2の発明の特徴構成は、前記樹脂材
と前記耐酸耐水化セラミックスの混合量を、前記樹脂材
100重量部に対して、前記耐酸耐水化セラミックス5
〜30重量部に設定してあるところにある。
【0007】請求項3の発明の特徴構成は、粒子径が1
0〜200μmの金属酸化物と、粒子径が200μm以
下の無水シリカまたはシリカ化合物のうち少なくとも何
れかを添加してあるところにある。
【0008】請求項4の発明の特徴構成は、前記金属酸
化物が、水酸化アルミニウム、無水結晶のアルミナ、チ
タニア、ジルコン、酸化クロム、酸化アンチモンの中か
ら選ばれた少なくとも1種以上であり、前記無水シリカ
が、石英、クリストバライト、アエロジル、シリカヒュ
ームの中から選ばれた少なくとも1種以上であり、前記
シリカ化合物が、ムライト、ソーダガラス粉、珪弗化マ
グネシウムの中から選ばれた少くとも一種以上を含有し
ているところにある。
【0009】請求項5の発明の特徴構成は、金属酸化物
を5〜20重量部、無水シリカまたはシリカ化合物のう
ち少くとも何れか1種を5〜20重量部添加してあると
ころにある。
【0010】請求項6の発明の特徴構成は、ベントナイ
ト、蛙目粘土のうちの少くとも1種以上からなる無機粘
結材を2〜10重量部添加してあるところにある。
【0011】請求項7の発明の特徴構成は、珪酸カルシ
ウム、珪酸マグネシウム、セラミックスファイバーの中
から選ばれた少くとも1種以上からなる無機繊維を1〜
20重量部添加してあるところにある。
【0012】〔作用及び効果〕 請求項1の発明により、ポリサルファイド樹脂、ウレタ
ン樹脂、タールアスファルト変成エポキシ樹脂、シリコ
ーン樹脂の中から選ばれた少くとも1種以上から成る樹
脂材に対し、珪酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸リチ
ウム、珪酸アルミニウム、などの珪酸アルカリ類、リン
酸アルミニウム、アルミン酸カルシウム、シュウ酸ヒド
ロキシルアミン、縮合リン酸の中から選ばれた少くとも
1種以上からなる耐酸耐水化セラミックスを分散混合し
てあるから、可とう性を有したまま、耐摩耗性及び耐水
性及び耐酸性を向上させることができる。つまり、シリ
コーン樹脂などのゴム弾性を有する樹脂は、本来水蒸気
透過率が大きい傾向がある。例えば、ウレタンなどで変
性したシリコーンゴムなどは、ウレタン基材が主成分と
なっているため、本来のシリコーン樹脂に比べてその格
子間隔はかなり狭くなっているが、水蒸気の透過する小
さな空隙は残ってしまう。前記空隙を塞ぐために、硬化
したシリコーン樹脂やポリサルファイド樹脂などの表面
にフッ素、アクリル系等のトップコートをコーティング
するトップコート処理による防水加工をしても下地樹脂
の仕上がりに大きく左右される為、及び、トップコート
は膜厚がきわめて薄いタイプが多い為、それらの造膜効
果は信頼が薄いものであったが、本件では、このような
材料に対して耐酸耐水化セラミックスを添加すること
で、水蒸気透過率を極めて小さくすることができるよう
になった。そのメカニズムは、分散混合されたセラミッ
クスは樹脂に対して不活性な性質を持っているが、水蒸
気などの水分が樹脂組織に浸透して本セラミックスと接
触した場合、容易にイオン化して水不溶性のセラミック
ス・ゲルが樹脂の格子間を充填するよう生成され、この
セラミックス・ゲル層が作られることにより、格子レベ
ルでの構造の柔らかさを保持しながら蒸気を透過させな
い膜構造となり、水蒸気がそれ以上樹脂の内部に浸入で
きなくなる。また、浸入した水分に酸成分が含まれてい
た場合には、耐酸耐水化セラミックスとの化学反応によ
り塩が生成され、反応が化学平衡に到達した時点でより
水不溶性のゲル層が樹脂格子間内に形成される。その結
果、煙突のオーバーリングなどの変形によるクラックを
防止できると共に、水及び酸の浸入を防止でき、鉄やコ
ンクリート表面とライニング材との間に水が溜まって腐
蝕を起こしたり、ライニング材が剥離するのを防止する
ことがことができるようになった。
【0013】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
による作用効果を叶えることができるのに加えて、前記
樹脂材と前記耐酸耐水化セラミックスの混合量を、前記
樹脂材100重量部に対して、前記耐酸耐水化セラミッ
クス5〜30重量部に設定してあるから、より耐水性及
び耐酸性を向上させることができる。つまり、水蒸気の
発生濃度と酸濃度により樹脂材に混合する耐酸耐水化セ
ラミックスの混合重量部を決定するのであるが、酸濃度
の高いときには多めに混合しないと、特に、シリコーン
樹脂を使用した場合、シリコーン樹脂が酸により溶解を
起こしてしまう。また、樹脂に混合する耐酸耐水化セラ
ミックスの重量部を5重量部よりも少なくした場合、水
蒸気透過率を小さくすることができず、水及び酸の浸入
を防止することができなくなる。反対に30重量部より
も多くなると樹脂の持つ弾性、可とう性等の特性が損な
われることになる。その結果、耐酸耐水性セラミックス
の混合量を5〜30重量部に設定することにより、より
効果的に水及び酸の浸入を防止することができるように
なった。
【0014】請求項3の発明によれば、請求項1又は2
の発明による作用効果を叶えることができるのに加え
て、粒子径が10〜200μmの金属酸化物と、粒子径
が200μm以下の無水シリカまたはシリカ化合物のう
ち少なくとも何れかを添加してあるから、添加剤の分散
混合性及び耐酸性を向上させることができる。つまり、
金属酸化物の添加は、耐酸耐水化セラミックスの水を介
した化学反応において、金属酸化物がその化学反応の硬
化剤の働きをし、酸成分のイオンが浸入した場合に、よ
り安定した化学反応による硬化体を生成すると共に、無
水シリカまたはシリカ化合物の何れかの添加は、樹脂組
織の耐酸性を向上させる働きがある。上記添加剤におい
て200μm以下の粒子径は、前記耐酸耐水化セラミッ
クスの水系化学反応における樹脂内部での均一な分散度
合いと、樹脂膜のどの部分でも耐酸耐水化機能が発現で
きるような分布濃度(反応濃度)を維持できる割合から
計算されており、樹脂全体への分散および安定した化学
反応からみてこれ以上の粒子径では、樹脂への添加量が
樹脂の特性にフィラーによる施工性の低下、可とう性の
低下と言った悪影響を及ぼす危険がある過剰割合になっ
てしまう為、機能面からみた最大許容粒子径である。ま
た、10μmより小さい金属酸化物を添加した場合、粒
子どうしが凝集しやすくなり、分散がかえって悪くなる
等の問題を生じる。また、カサ比重が小さくなる為重量
が予定量入らないといった問題を生じる。その結果、粒
子径が10〜200μmの金属酸化物と、粒子径が20
0μm以下の無水シリカまたはシリカ化合物のうち少な
くとも何れかを添加することにより、添加剤の分散混合
性を向上させて、耐酸耐水化セラミックスの水系化学反
応を安定させることができるようになった。
【0015】請求項4の発明によれば、請求項1〜3の
発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、
前記金属酸化物が、水酸化アルミニウム、無水結晶のア
ルミナ、チタニア、ジルコン、酸化クロム、酸化アンチ
モンの中から選ばれた少なくとも1種以上であり、前記
無水シリカが、石英、クリストバライト、アエロジル、
シリカヒュームの中から選ばれた少なくとも1種以上で
あり、前記シリカ化合物が、ムライト、ソーダガラス
、珪弗化マグネシウムの中から選ばれた少くとも一種
以上を含有しているから、上記材料の組み合わせによっ
て使用されるライニング材の特性を変えることができ
る。つまり、例えば、シリカヒューム+珪弗化マグネシ
ウム+アルミナの組合せの時、低温度で可とう性を重視
した対酸性発現に適したものとなる。その結果、用途に
応じたライニング材を提供することができ、使用される
場所、及び環境が異なっていたとしても耐酸、耐水性を
向上させることができるようになった。
【0016】請求項5の発明によれば、請求項1〜4の
発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、
金属酸化物5〜20重量部、無水シリカまたはシリカ化
合物のうち少くとも何れか1種を5〜20重量部添加し
てあるから、耐酸性を向上させることができる。つま
り、金属酸化物の添加は、耐酸耐水化セラミックスの水
を介した化学反応において、金属酸化物がその化学反応
の硬化剤の働きをし、酸成分のイオンが浸入した場合
に、より安定した化学反応による硬化体を生成する。し
かし、耐酸耐水化セラミックスの添加割合に対する化学
反応に必要なモル比率があるので、そのバランスを崩し
た20重量部を越える過剰の添加は、むしろ金属イオン
が酸成分との反応に使われてしまう為、かえって硫酸金
属化合物により多孔質組織になって水蒸気を通してしま
う悪い結果をもたらすので、その比率を遵守する必要が
ある。無水シリカまたはシリカ化合物の場合、5重量部
よりも少ないと耐酸耐水化物の生成量が少なくなり耐酸
耐水性能が低下し、20重量部より多いと耐酸耐水化物
の生成量が多くなり樹脂性能が低下してしまう。また、
化学平衡によるバランスを崩さない範囲で金属酸化物が
多い場合には、樹脂のセラミックス化による硬化を促進
し、可とう性を消失させるマイナス効果を生じる。例え
ば、耐熱性樹脂の代表であるシリコーン樹脂の可とう性
を無くし、樹脂組織をよりシリカリッチにすることで、
耐酸性(酸浸透/水蒸気透過性)及び耐熱性を向上させ
る働きがある。その結果、バランスを崩すことなく、よ
り安定した化学反応により硬化体を生成し、耐酸性及び
耐熱性を向上させることができるようになった。
【0017】請求項6の発明によれば、請求項1〜5の
発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、
ベントナイト、蛙目粘土のうちの少くとも1種以上から
なる無機粘結材を2〜10重量部添加してあるから、耐
酸耐水性を向上させることができる。つまり、無機粘結
剤とは、一般的には天然の粘土鉱物を言い、水簸加工・
強制乾燥させた粉末状のものを言う。これらは、結晶構
造において層間に多量の水分を保水できる気孔を持って
おり、粘土自信の体積の約200〜300%の水分を抱
えることができる。本材料を使用する目的は、シリコー
ン樹脂のように水蒸気を簡単に透過してしまう危険性の
あるような樹脂では、このような無機粘結剤を添加させ
ることで、樹脂表面に接触した水分の浸透が無機粘結剤
に接触すると、それら粘結剤の結晶層間に多量に吸水さ
れて内部への浸透を抑制され、更にはその間に、耐酸耐
水化セラミックスの化学反応を進行させて水分の浸透を
抑えている間に、樹脂自体に耐酸耐水化を図ることがで
きる。また、本無機粘結剤はカサ比重が軽い材料が多い
為、樹脂に内添する場合、多くの重量をいれると嵩張っ
てしまい、樹脂の施工特性や樹脂自体の性質が失われて
しまう傾向が見られる為、添加させる割合は、最大で1
0重量部に抑える。一般的には、樹脂膜厚の薄い場合に
は、本材料を少なめに入れ、十分な厚みがある場合に
は、多く入れる。その結果、シリコーン樹脂のように水
蒸気を簡単に透過してしまう危険性のあるような樹脂で
あっても、水分が内部へ浸透するのを防止して、耐酸耐
水性を向上させることができるようになった。
【0018】請求項7の発明によれば、請求項1〜6の
発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、
珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、セラミックスファ
イバーの中から選ばれた少くとも1種以上からなる無機
繊維を1〜20重量部添加してあるから、施工性を向上
させることができる。つまり、無機繊維とは、一般的に
天然の繊維状鉱物を繊維長や形状を揃えた規格の鉱物材
料であるが、一部は人工的に生産したガラス繊維やセラ
ミックス繊維なども含まれる。これらの材料を使用する
目的は、樹脂材料を施工する手法として、吹付け仕様を
標準施工方法と考えていた為、特に垂直面を吹付けする
場合、一度に厚く吹付けするとダレてしまい、均一な膜
厚を確保できない場合が多くなる。本材料を添加させる
目的は、このようにダレやすい樹脂材量をダレにくく、
しかも吹付け装置もタイルやリシンガンのような汎用設
備で容易に施工できるような柔らかさを持つ施工性改善
材料として使用し、施工中は柔らかく、施工直後はダレ
にくく、しかも膜厚5〜10mm程度は容易に施工でき
るような作用、チキソトロピーを樹脂材料に付加させる
ためである。従って、施工条件として樹脂厚みを一度に
厚く施工したい場合には、無機繊維を多めに添加させ、
膜厚が1〜2mm程度ならば2〜4重量部程度と施工条
件に対応させる。また、もう一つの検討条件として、施
工する被着面素材、新品の鉄、錆びた鉄、コンクリー
ト、レンガなど、材質および表面状態により、添加する
材料と添加割合を決定する。その結果、垂直面に吹付け
た場合でもダレにくく、吹付け回数を減らすことができ
ると共に、施工条件に対応した施工が可能となり、施工
性を向上させることができるようになった。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本発明のライニング材を煙突に適
用した例について説明する。図1に示すように、耐熱性
の必要な鋼製又はコンクリート製煙突本体1の内面に
は、まず耐熱レンガ又はキャスタブル耐火粘土2を施工
して煙突内壁を形成し、前記煙突内壁内面にライニング
材3を施工する。または、図2に示すように、耐熱性を
あまり要求しない鋼製又はコンクリート製煙突本体4の
内面箇所には、直接プライマー5を塗布し、前記プライ
マーの内面にライニング材3を施工する。
【0020】前記ライニング材は、ポリサルファイド樹
脂、ウレタン樹脂、タールアスファルト変成エポキシ樹
脂、シリコーン樹脂の中から選ばれた少くとも1種以上
から成る樹脂材に対し、珪酸カリウム、珪酸ナトリウ
ム、珪酸リチウム、珪酸アルミニウム、などの珪酸アル
カリ類、リン酸アルミニウム、アルミン酸カルシウム、
シュウ酸ヒドロキシルアミン、縮合リン酸の中から選ば
れた少くとも1種以上からなる耐酸耐水化セラミックス
を分散混合して形成されている。
【0021】つまり、シリコーン樹脂やウレタン樹脂の
ように水蒸気が透過しやすい樹脂に対して、前記耐酸耐
水化セラミックスを予め混練・分散させておき、排ガス
中の酸性水蒸気が塗膜内部に浸透してきたときにその蒸
気と耐酸耐水化セラミックスが接触反応して水不溶性の
セラミックス・ゲルを生成し、樹脂格子間内にセラミッ
ク・ゲル層を形成する。反応例として、K2O・3Si
2+H2O→2KOH+3SiO2 で示される。この
反応は、樹脂組織中で起きるため蒸気は本来の水分子サ
イズではなく、樹脂構造を透過するまでの微粒子サイズ
で反応するため、耐酸耐水セラミックスとの反応は樹脂
格子間で起き、その化学反応で生成した反応生成物はゲ
ル状になって、樹脂の格子間を充填するので、本来の格
子レベルで隙間だらけの樹脂構造は、柔らかさ(弾性)
を保持しながら蒸気を透過させない膜構造になる。ま
た、浸透してきた蒸気に酸成分が含まれていた場合に
は、 K2O・3SiO2+H2SO4→K2SO4+3SiO2
2O のような化学反応式により、塩が生成し、化学
平衡に到達した時点でより水不溶性のゲル層になる。さ
らに、樹脂そのものは、本来の化学反応を終了している
ため、上記のような化学反応が起きても樹脂本来の特性
に悪影響は及ばさない。
【0022】前記耐酸耐水化セラミックスは、表面から
塗布または含浸させるものではなく、選択した樹脂にあ
らかじめフィラーとして基材となる樹脂100重量部に
たいして5〜30重量部を均質に分散混合させ、金属酸
化物やシリカ化合物を基材となる樹脂100重量部に対
して、それぞれ5〜20重量部加えることで耐酸耐水化
セラミックスの触媒及び硬化剤として作用してイオン置
換反応が起こり、常温または加熱雰囲気でもそれらを混
入した樹脂組織において珪酸コロイドおよび塩を樹脂格
子間の空隙に析出充填させ、樹脂塗膜として腐蝕性成分
を溶解した水蒸気を完全に遮断できる耐酸耐水ライニン
グ材及びコーテイング剤が完成できる。また、これらの
耐酸耐水化セラミックス、金属酸化物、シリカ化合物な
どは樹脂を製造する過程で使用される溶剤には溶解せ
ず、樹脂が塗膜として使われ、浸透した水蒸気がこれら
と接触して初めて溶解するので、水分との接触により本
機能を発揮することになる。
【0023】〔別実施形態〕 以下に他の実施形態を説明する。 〈1〉ライニング材は先の実施形態で説明した樹脂材に
耐酸耐水化セラミックスを分散混合して形成したものだ
けに限るものではなく、樹脂材に耐酸耐水化セラミック
スを分散混合するのに加えて、例えば、粒子径が10〜
200μmの水酸化アルミニウム、無水結晶のアルミナ
(Al23)、チタニア(TiO2)、ジルコン(Zr
2・SiO2)、酸化クロム(Cr23)、酸化アンチ
モン(Sb23)の中から選ばれた少なくとも1種から
成る金属酸化物と、粒子径が200μm以下の石英、ク
リストバライト、アエロジル、シリカヒュームから成る
無水シリカまたはムライト(3Al23・2Si
2)、ソーダガラス粉、珪弗化マグネシウムから成る
シリカ化合物のうち少くとも何れか一種を、基材となる
樹脂100重量部に対して前記金属酸化物を5〜20重
量部、前記無水シリカまたは前記シリカ化合物のうち少
なくとも何れか1種を5〜20重量部添加してライニン
グ材を形成するものでも良い。耐酸耐水化セラミックス
の水を介した化学反応において、金属酸化物がその化学
反応の硬化剤の働きをし、酸成分のイオンが浸入した場
合に、例えば、 3Na2O,2SiO2+Al(OH)3 →3NaO+2SiO2+Al23+H2O 3CaO,2SiO2+3H2O+(NH42SiF4 →3CaF+3SiO2nH2O+H2O+ZNH3 +HF のような化学反応が起こり、より安定した化学反応によ
る硬化体を生成する。金属酸化物が多い場合には、樹脂
のセラミックス化による硬化を促進し、可とう性を消失
させる効果がある。例えば、耐熱性樹脂の代表であるシ
リコーン樹脂の可とう性を無くし、樹脂組織をよりシリ
カリッチにして、耐酸性(酸浸透/水蒸気透過性)を向
上させる働きがある。(反応式を図3に示す。) 〈2〉添加剤は上記構成のものに限るものではなく、例
えば、ベントナイト、蛙目粘土のうちの少なくとも1種
からなる無機粘結剤を添加するものでも良い。無機粘結
剤は、煙突や煙道内部ライニング材を施工するにあた
り、基材となる樹脂100重量部に対して1〜20重量
部を加えることで、それらの使用する環境条件により施
工塗膜の膜厚や樹脂硬化体の硬さあるいは柔軟性、伸び
率などを設計する場合に、その材質選定と混和量により
決定することができる。 〈3〉添加剤は上記構成に限るものではなく、例えば、
珪酸カルシウム(主な鉱物名はワラストナイト)、珪酸
マグネシウム(主な鉱物名はセピアライト)、セラミッ
クスファイバー(例えばガラス繊維)の中から選ばれた
少なくとも1種以上からなる無機繊維を添加するもので
も良い。無機繊維は、煙突や煙道内部ライニング材を施
工するにあたり、基材となる樹脂100重量部に対して
1〜20重量部を加えることで、それらを使用する施工
条件により吹付け、コテ塗り、ハケ塗り仕様などに準備
できる。
【0024】
【実施例】本実施例に使用した樹脂は、特に水蒸気透過
量の多いシリコーン樹脂に対して行った。本実施例に使
用したシリコーン樹脂は、日本ユニカー(株)社製の液
状シリコーン樹脂FZ3122(一成分系)で、この基
材100重量部に対して、耐酸耐水化セラミックスとし
て平均粒径100μmの珪酸カリウムを0〜40重量部
まで変えて水蒸気透過性能を評価した。また、金属酸化
物としては平均粒径44μmのAl23・3H2O(住
友アルミ(株)社製)で表される水酸化アルミニウムを
20重量部、シリカ化合物としては平均粒径0.2μm
シリカヒューム(SKW(株)社製)を5重量部、無機
繊維としてワラストナイトを6重量部加えて、ニーダー
混合器で混合し、耐酸耐水用ライニング材を得た。これ
を予め準備したガラス板の表面に平均5mm膜厚で吹き
付けた後、常温で3日間養生し、硬化塗膜が得られた。
この施工サンプルを使って、本発明の耐酸耐水用ライニ
ング材の水蒸気透過性能(図4参照)とその他の主な性
状を測定した。
【0025】
【表1】 表1の結果から、No.1の様なシリコン樹脂単体のも
のでは、水蒸気透過率が25.9g/m2 ・24hrs
もあり、排ガス中の蒸気を容易に透過させてしまう。こ
の様な透過率の材料では酸性蒸気による鉄皮側及びコン
クリート面の腐食はまぬがれません。従って、ライニン
グ材としては不適合となります。セメント系は施工厚み
でカバー出来ますが、膜厚5mm程度では、水蒸気透過
率を10g/m2 24hrs以下に抑えることが必要不
可欠となり(エポキシ、FRPでは1.0g/m2 24
hrs以下)No.1,8,9は耐酸、耐水用ライニン
グ材としては不適合である。従って、No.2〜7の水
蒸気透過率を確保したい。また、この表の比較に於いて
No.1,8,9は硬度、引っ張り強さ、伸び率の物性
値を犠牲にせずにNo.2〜7の水蒸気透過率を改善す
るライニング材のテーマに基づいて実験したデータであ
ります。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す煙突の部分拡大縦断
正面図
【図2】本発明の一実施形態を示す煙突の部分拡大縦断
正面図
【図3】本発明の一実施形態に関する反応式を示す説明
【図4】本発明の一実施形態に関する水蒸気透過率を示
す説明図

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリサルファイド樹脂、ウレタン樹脂、
    タールアスファルト変成エポキシ樹脂、シリコーン樹脂
    の中から選ばれた少くとも1種以上から成る樹脂材に対
    し、珪酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸リチウム、珪
    酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、アルミン酸カル
    シウム、シュウ酸ヒドロキシルアミン、縮合リン酸の中
    から選ばれた少くとも1種以上からなる耐酸耐水化セラ
    ミックスを分散混合してあるライニング材。
  2. 【請求項2】 前記樹脂材と前記耐酸耐水化セラミック
    スの混合量を、前記樹脂材100重量部に対して、前記
    耐酸耐水化セラミックス5〜30重量部に設定してある
    請求項1記載のライニング材。
  3. 【請求項3】 粒子径が10〜200μmの金属酸化物
    と、粒子径が200μm以下の無水シリカまたはシリカ
    化合物のうち少なくとも何れかを添加してある請求項1
    又は2に記載のライニング材。
  4. 【請求項4】 前記金属酸化物が、水酸化アルミニウ
    ム、無水結晶のアルミナ、チタニア、ジルコン、酸化ク
    ロム、酸化アンチモンの中から選ばれた少なくとも1種
    以上であり、前記無水シリカが、石英、クリストバライ
    ト、アエロジル、シリカヒュームの中から選ばれた少な
    くとも1種以上であり、前記シリカ化合物が、ムライ
    ト、ソーダガラス粉、珪弗化マグネシウムの中から選ば
    れた少くとも一種以上を含有している請求項1〜3の何
    れかに記載のライニング材。
  5. 【請求項5】 金属酸化物を5〜20重量部、無水シリ
    カまたはシリカ化合物のうち少くとも何れか1種を5〜
    20重量部添加してある請求項1〜4の何れかに記載の
    ライニング材。
  6. 【請求項6】 ベントナイト、蛙目粘土のうちの少くと
    も1種以上からなる無機粘結材を2〜10重量部添加し
    てある請求項1〜5の何れかに記載のライニング材。
  7. 【請求項7】 珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、セ
    ラミックスファイバーの中から選ばれた少くとも1種以
    上からなる無機繊維を1〜20重量部添加してある請求
    項1〜6の何れかに記載のライニング材。
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