JPS5943205B2 - 濾過脱水機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は恒圧濾過と高圧力水による圧搾脱水と濾過効率
を高める撹拌濾過と濾布の移動による濾滓の自動排出及
び濾布の連続洗滌とを兼ねた性能を有する濾過脱水機に
関するものである。

従来の濾過機では、難濾過性の排水即ち排水中の浮遊物
ＳＳの濃度が高いものや、浮遊物の粘度の高いもの又は
浮遊物の粒度が微粒子の多いものを濾過する場合、濾過
開始直後に目詰りにより濾過が不可能となり、又、成る
程度濾過しても濾布に付着した浮遊物の剥離が困難とな
り、連続濾過が不可能となって自動運転が出来ない傾向
があった。

このため、難濾過性の汚濁水の濾過には、処理水量に対
して過大な濾過面積を必要とし、機械の設置面積も犬と
なり、濾布の目詰りを取除くための濾布の取り外し、洗
滌、又は交換等の休止時間も多く、処理コストがかさん
で設備費も高くつく等の種々の欠点があった。

本発明はかかる従来の欠点を除去するため、濾過開始と
同時に撹拌板が濾布に接し、一定角度の間を往復して濾
布に付着した濾滓を掻き落しながら濾過を継続し、効率
の良い濾過を行うことが出来るようにしたものである。

本発明を実施例の図面に基いて説明すると、方形をした
底部１と天井部２の四隅部を、樹立させた支柱３，３，
３，３でそれぞれ固着して枠体４を形成し、この枠体４
の上部及び下部にそれぞれ対をなす軸５，５，６，６を
水平で且つ平行に取付けである。

この軸５，５，６，６にそれぞれ水平方向に複数個の円
筒形の濾過枠７ ａ 、７ ｂを交互に直列状に取付け
、且つ両端にそれぞれ締付枠８．８を位置させ、この締
付枠をそれぞれ油圧シリンダ９，９で連結しである。

濾過枠７ ａ ｔ ７ ｂの前後両面及び締付枠体８，
８の前端の周縁部にはそれぞれゴムリング１０，１０を
装着しである。

一つおきに位置する濾過枠Ｔａ内には、前後方向に伸縮
可能なダイアフラム蓄圧室１１を取付け、各ダイアフラ
ム蓄圧室１１の中心には軸５０を軸承しである。

この軸５０は第３図に示す如く、濾過枠７ａの前後両端
にゴムリング１０を介して介在させた濾布１Ｌ１８間の
長さとほぼ同じ長さに形成してあり、且つ濾布面を傷つ
けないように板５１をそれぞれ取付けである。

このダイアフラム蓄圧室の両外面にはそれぞれ前面に多
数の凸条１２及び凹溝１３を設けた撹拌板１４．１４を
前記軸５０に挿通させて回動且つ進退動可能に取付けで
ある。

ダイアフラム蓄圧室１１は、周縁部に環状の伸縮ゴム部
１１ａを位置させてあり、この伸縮ゴム１１ａの両面に
硬質の側板１ ｌ ｂ、１１ｂをそれぞれ固着して形成
されている。

側板１１ｂ。１１ｂの外面には、それぞれ前記撹拌板１
４゜１４が単に接つし、軸５０に回転且進退勤可能に取
付けである。

そのため、ダイアフラム蓄圧室１１内の圧力が高まれば
、伸縮ゴム部１１ａに固着した側板１１ｂ、１１ｂはそ
れぞれ前後方向に進出してそれぞれの撹拌板１４，１４
も前進させ、且つ、後記する回動装置により一定回転角
でこの撹拌板１４，１４を回転させて濾布面上に堆積し
た濾滓を掻き落とすものである。

各締付枠８，８の前面及び中間に位置する濾過枠７ｂの
両面にそれぞれ設けた濾過室１５内には、後記する濾布
１８に局部的強圧を与えず、全体に圧力を分散させて濾
布の寿命を保たせる金網１６をそれぞれ装着し、温室の
壁面には通孔１５ａを形成し、パイプ４８により清滌水
槽１４と連結する。

１８゜１８はゴムリング１０，１０の間に介在させた濾
布で、各濾過枠の外部両側に樹立して位置させた巻取ロ
ール１９，１９に巻回させである。

巻取ロール１９，１９の上端は屈伸自在接手２０，２０
を介して傘歯車２１．２１を経て枠体４上に水平に軸架
した伝動軸２２，２２に連結し、この伝動軸２２，２２
はチェーン、ベルト等２３．２３を介してオイルモータ
２４，２４に連結し、オイルモータの駆動により濾布１
８，１８は左右に走行する。

又、入力側と反対側の巻取ローラは従動するようにし、
濾布に付着した濾滓の重量でたるみが生じないように該
伝動軸２２の端部には摩擦制御器２５を取付けである。

更に濾過枠の外で且つ濾布の走行軌条の途中に、それぞ
れ濾布に付着した濾滓を掻き落すスクレーパ２６，２６
を取付け、更に濾滓を掻き落された濾布を洗滌する洗滌
室２７．２７を一方の巻取ローラ１９の手前に位置させ
である。

２８は下方水を噴出する洗滌管、２９は洗滌水を原水槽
３５に戻すため洗滌室の下部に連結した排水管である。

又、スクレーパ２６の下方に、濾布から掻き落した濾滓
を集めるベルトコンベア３０を濾布の走行方向と直角方
向に取付けである。

ダイアフラム蓄圧室１１内には外部から第２送水管４５
で高王水を注入できるようにし、ダイアフラム蓄圧室１
１内の容積の増大に伴ない、撹拌板１４，１４を前後方
向にそれぞれ前進させて原液温室１Ｔ内の容積を狭ばめ
て濾滓の脱水を行う。

尚、濾過作業中このダイアフラム蓄圧室１１内へ供給す
る水は低圧水に切換え、撹拌板１４の前面に設けた凸条
１２，１２を濾布１８の表面に軽く接触させ、この撹拌
板１４の周縁部に空気シリンダ３２に存するロッド３３
の先端を連結し、回転角約３０度で、ダイアフラム蓄圧
室１１の中心に軸承した軸５０を支点にして撹拌板１４
を回転させる。

撹拌板１４の表面には１０数個の等ピッチ山形の溝を設
け、原液浸室１７内に通水している間は濾布１８面に堆
積する濾滓を除去するためのスクレーパの役目をなし、
又、ダイアフラム蓄圧室１１を膨張させて撹拌板を前進
し、各濾過室内の圧力を高めて脱水する時は圧搾刃型の
役割も果す。

次に、本発明の作用につき説明すると、濾過を行うには
先ず油圧シリンダ９，９を作動させて両端に位置する締
付枠８，８を互いに引き寄せると各濾過枠７ａ、７ｂも
互いに接近し、各ゴムリング１０，１０は互いに密着し
て濾過室１５及び原液温室１７を外部から密封する。

次いで、第１弁４０を開き、第２弁４１を閉じて原液槽
３５内の原液を第１ポンプ３６により第１送水管３７を
介して各原液温室１７内に送入し、それと同時にニアコ
ンプレッサー３９から送気管（図示せず）を介して空気
シリンダ３２に送られるエアーによりロッド３３を前後
動させ、且つロッドの先端は撹拌板１４の周縁部に取付
けであるので、該撹拌板１４はダイアフラム蓄圧室１１
の中心に軸承する軸５０を支点にして約３０度の回転角
の間を往復動し、それによって濾布面に付着した濾滓を
掻き落して濾過能力を維持しなから該濾布１８で濾過し
、濾過された水は通孔１５ａ及びパイプ４８を通り清滌
水槽４４に送られる。

一定時間経過後、撹拌板１４の撹拌を停止すると共に第
２弁４１を開にし、第１弁４０を閉じて第１送水管４２
を開にし、ニアコンプレッサー３９からのエアーを原液
部室１７内に送気して濃縮した原液を濾布１８に付着さ
せると同時に、この原液部室１７内のエアー圧によりダ
イアフラム蓄圧室１１は圧縮させられて撹拌板１４，１
４を濾過枠７ａ内の所定の位置まで後退させる。

更に一定時間後第２弁４１を閉じて原液部室１７内への
送気を停止し、高庄ポンプ４３を作動させて第４弁４７
を閉じ、第３弁４６を開いて清滌水槽４４より第２送水
管４５を介してダイアフラム蓄圧室１１内へ清滌水を送
入してダイアフラム蓄圧室の容積を膨張させて撹拌板１
４を互いに前進させて原液部室１７内の圧力を高めるこ
とにより強力に脱水し、一定時間経過後第３弁４６を閉
じてダイアフラム蓄圧室１１内への送水を停止する。

次いで第２弁４１を開いて原液部室１７内へコンプレッ
サー３９がら空気を吹込んで、この原液濾室内の圧力を
高めることにより撹拌板１４，１４を後退させた後、油
圧シリンダ９，９を作動して各濾過枠の間隔を広げ、濾
布１８に付着した濾滓の通過に支障のない程度に各ゴム
リング１０゜１０の間隔を広げる。

次いで、巻取ローラ１９に入力させて濾布を一方に巻取
りながらスクレーパ２６で濾布１８面上に付着している
濾滓を掻き落とし、洗滌室２７内において洗滌管２８で
洗滌し、反転して原位置に復帰させて濾過脱水工程を一
回終了するもので、これを繰返して連続作業を自動的に
行うものである。

本発明は上述の如き構成であるから、濾過開始と同時に
撹拌板の前面を濾布面に当接させると共に容積が変動す
るダイアフラム蓄圧室の両側に位置させ、且つこの蓄圧
室の中心に軸承しである軸を支点に一定角度の間を回転
させなから濾布面上に堆積する濾滓を掻き落しながら濾
過作業を行うことが出来るため、連続して恒圧濾過を行
うことが出来るので濾過効率を著るしく向上させること
ができ、従来困難とされた生活廃水や産業排水中の汚泥
回収を効率的に行うことができ、水の再利用並びに汚泥
の含水率を低く出来るので肥料等への再利用を容易にす
ると共に、有害汚泥を焼却する場合も含水率が低いので
燃料費を節約でき、又、セメントスラジの場合にも含水
率が低いので取扱いが容易となる等の処理コストの低廉
を図ることが出来る有益なる特徴を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体の正面図、第２図は同平面図、第３図は一
部破断じた側面図、第４図は撹拌板の回動状態を示す要
部断面図、第５図は空気シリンダとロッドとの関係を示
す正面図、第６図は全体の配管図である。 ４は枠体、５，６は軸、７ ａ 、７ ｂは濾過枠、８
は締付枠、１０はゴムリング、１１はダイアフラム蓄圧
室、１４は撹拌板、１５は濾過室、１６は金網、１７は
原液部室、１９は巻取ローラ、２５は摩擦制御器、２６
はスクレーパ、２７は洗滌室、５０は軸。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 枠体４の上下にそれぞれ対をなす軸５，５゜６．６
   を水平に取付け、この軸にそれぞれ複数の濾過枠７ ａ
   、７ ｂを交互に前後動可能に直線状に取付け、且つ
   該濾過枠の両端に位置させた締付枠８．８を取付け、各
   濾過枠の前後両面及び締付枠の端部周縁部にゴムリング
   １０，１０をそれぞれ装着し、一つおきに位置する濾過
   枠Ｉａ内には伸縮可能なダイアフラム蓄圧室１１を収容
   すると共に、該蓋王室の中心には軸５０を摺動可能に軸
   承し、この蓄圧室の外側に位置させ、且つ前面に多数の
   凸条１２及び凹溝１３を有した撹拌板１４゜１４を該軸
   ５０に回動且進退勤可能に装着し、各撹拌板１４を一定
   範囲内で回動させる空気シリンダ３２を濾過枠７ａの外
   部に設け、締付枠８，８の端面及び前記濾過枠７ａの間
   に位置した濾過枠７ｂの両面にそれぞれ濾過室１５，１
   ５を形成すると共に、この濾過室内に金網１６，１６を
   装着し、前記ゴムリング１０，１０の間に介在させた濾
   布１８の両端を濾過枠外に設置した巻取ローラ１９．１
   ９に巻回し、一方の巻取ローラ１９の手前部分には濾布
   面に接するスクレーパ２６，２６を有した洗滌室２７，
   ２７をそれぞれ設置し、スクレーパ２６の下方に濾滓集
   め用のコンベア３０を設置し、前記巻取ローラ１９，１
   ９の一端はそれぞれ自在接手２０と傘歯車２１を介して
   伝動軸２２に連動させ、この伝動軸２２の一端には濾布
   移送用のモータを連結すると共に、濾布のたるみを防止
   する摩擦制御器２５を取付け、全ての濾過枠を前後動さ
   せる前記締付枠体８，８を油圧シリンダ９，９で連結し
   て成る濾過脱水機。