JPS5943175B2 - 義歯用レジン床の形成方法 - Google Patents

義歯用レジン床の形成方法

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JPS5943175B2
JPS5943175B2 JP55141230A JP14123080A JPS5943175B2 JP S5943175 B2 JPS5943175 B2 JP S5943175B2 JP 55141230 A JP55141230 A JP 55141230A JP 14123080 A JP14123080 A JP 14123080A JP S5943175 B2 JPS5943175 B2 JP S5943175B2
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resin
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denture
negative mold
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昭之 住友
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は有床義歯の製作工程にトけるレジン床の形成
方法に関する。
有床義歯の製作に際しては、先ず患者の口腔内にうまく
適合する蝋義歯を製作し この蝋義歯の蝋でつくられた
義歯床を強度的にすぐれたアクリルレジンなどの合成樹
脂(レジン)で置き換えて製品とすることが一般的に行
なわれている。
蝋義歯の義歯床をレジン床に置き換えるために従来採用
されてきた方法の概要は次の通りである。
先ず、上下に分解可能なフラノン(金属製容器)中で蝋
義歯を石膏に埋没し、石膏を硬化させたのち義歯床を形
成する蝋を除去(涼暖と呼ぶ)する。
この涼暖は、フラノンを熱湯中に2〜3分間浸漬し蝋を
軟化させてから、フラノンを上下に分解し、ヘラなどを
利用して人手で蝋を取り除く方法により行なわれる。
蝋を取り除いた後の凹部は熱湯で洗滌するのが普通であ
る。
これによりフラスク内に義歯の陰型が形成される。
涼暖した後に形成される空洞状の陰型の内面(石膏面)
にレジン分離剤を薄く塗布し、上記陰型の部分にモチ状
のレジンを充填して上下フラノンを重ね合わせプレスな
どで加圧しつつレジンを加熱重合させる。
これによりレジン床が形成されるのである。
しかしながら上記従来の方法では次にあげるような種々
の欠点があった。
(1)途中でフラノンを分解(分割)し再度重ね合わせ
るので陰型の横方向のズレが生じやすい。
(2)レジンを充填しフラノンを重ね合わせたとき重ね
合わせ部分からレジンがはみ出し、パリを生ずるため上
下方向の位置のズレが生じやすい。
(3)涼暖時に人工歯相互の位置関係のズレが生じやす
い。
(4)上記パリが発生するため仕上げ研磨に手間がかか
る。
上に述べた石膏陰型のかわりに寒天の陰型を形成し、レ
ジンを流し込む方法もあるが、この場合にも蝋義歯を一
旦取り外す操作を行なうので、位置関係のズレが生じや
すく、また、レジン注入口の部分に太いレジン枝が形成
されるのでこの部分の切断や研磨に多くの手間を必要と
した。
なお、上記寒天法の場合は寒天材料の変質が起こりやす
く、また、溶解前の寒天材料の粒度は細かくなければな
らないので、これらの点で細心の注意を必要としだ。
義歯は患者の口腔内にうまく適合するよう精密に製作さ
れる必要があり、少しの狂いがあっても充分な機能が発
揮されず、使用時に違和感を生じるので、上記レジン床
の形成時における位置関係のズレは大きな問題となって
いた。
この発明は以上のような事情に鑑みなされたもので、ズ
レのないレジン床を能率的に形成することのできるレジ
ン床形成法を提供するものである。
すなわち、この発明にかかる義歯用レジン床の形成方法
は、上記蝋の除去を、フラノンを分解しない状態のまま
でフラノンの開口部から水蒸気を、該開口部と蝋義歯と
を連絡するようあらかじめ石膏中に形成されている連絡
路を通じて内部に吹き込み、これによって上記吹き込み
に用いる連絡路以外の連絡路を通じて蝋を押し出すこと
により行なうとともに、上記分離剤の塗布と合成樹脂の
充填とを、フラノンを分解しない状態のままで、分離剤
と合成樹脂とを順に上記連絡路を通じて陰型内に注入す
ることにより行なうことを特徴としている。
以下、この発明にかかるレジン床の形成方法を実施する
場合の工程例について説明する。
第1図はフラノンの1例をあられす外観図であり、aは
組立状態を、bは分解状態をあられす。
図に示されている如く、この7ラスク1は上部1a、下
部1bおよび蓋1cの3部分に分解することができる。
このフラノン1に第2図a、bに示す如く石膏模型2に
装着された状態の蝋義歯3を装入し、まわりを石膏4で
埋める。
石膏で埋める作業は通常、一次、二次、三次の3回に分
けて行なわれ、最終的には第3図に示すような埋没状態
となる。
図中4aが一次埋設の部分、4bが二次埋設の部分、4
cが三次埋設の部分である。
また、フラノン1はAで示す部分を境として上部1aと
下部1bに分解(分割)することができる。
なお、蝋義歯を石膏で埋める工程に際して、第4図に示
す如く棒状のパラフィンワックスで義歯床3の部分から
フラノンの開口部5に通ずる連絡路6を適当数設けてお
く。
連絡路6の数は通常の場合は2本で充分である。
との連絡路6は後にパラフィンワックスが除去され、義
歯が埋没している部分とフラノンの開口部5とを結ぶ通
孔が形成される。
石膏が硬化したら熱湯中などでフラノンごと加温して蝋
を軟化させる。
この場合、加温がすぎると溶融した蝋が石膏中に浸入し
後の工程の支障となるので、加温しすぎないように注意
する。
例えば通常の大きさのフラノンを使用する場合、沸騰水
中で約4〜6分程度保持すれば適当な軟化状態となるの
が普通である。
このとき連絡路6中のパラフィンワックスも流動性が著
しく増加している。
次に、フラノンを分割することなく、フラノンの適当な
開口部5より連絡路6を通じて内部に水蒸気を吹き込む
このときの水蒸気の温度は蝋の軟化温度(通常は約35
℃)以上の温度であり、実用上は80℃以上の温度が好
ましい。
まだ、水蒸気の圧力は1〜7Ky/err?’程度とす
るのが好ましい。
これにより、連絡路6のパラフィンワックスおよび蝋義
歯床の蝋が他の連絡路を通じて開口部5から押し出され
る。
この場合、蝋義歯床の蝋は連絡路6のパラフィンワック
スが除去されることにより形成された通孔を通ってフラ
スク外に排出される。
上記水蒸気の吹き込みは、蝋が完全に除去されるまで行
なう。
この吹き込みを断続的に行なえば効果的であることが多
い。
水蒸気の吹き込みにより蝋の除去を行なった場合は、陰
型内面は湯で洗滌した場合よりも清浄になるのが普通で
ある。
また、上記水蒸気の代りに熱湯をフラスク内に圧入して
蝋の除去を行なうこともできるが、この方法では蝋の除
去に比較的長時間を要し、蝋が石膏中に浸透しやすくな
るとともに、蝋を完全に除去するのが難しい。
水蒸気のかわりに圧縮空気を用いて同様な操作を行なっ
た場合は、特に細部の蝋の除去が不充分であり、全体と
して充分な清浄化が行なわれにくい。
口腔内では数十ミクロンの誤差があっても異和感が生じ
るので、完全脱蝋がきわめて重要である。
単に沸騰水の温度、すなわち100℃程度に加熱しただ
けでは、パラフィンワックスの粘度がかなり高く、しか
もパラフィンワックスは水に溶けないので、完全にパラ
フィンワックスを除去するのは困難である。
したがって、短時間で完全に脱蝋するには、上記のよう
にパラフィンワックスに圧力と熱を加え、湯に懸濁させ
てコロイド溶液状にして除去することが重要である。
原板が完了したら、つぎに、陰型からレジン床を分離す
るための分離剤(通常液状の分離剤が使用される)をフ
ラノンの開口部から注入する。
このとき、分離剤を注入した後で開口部から水蒸気を吹
き込むと陰型内面への分離剤の塗布がうまく行なわれる
同様な操作を2回以上繰り返せば、より完全な分離剤の
コーティングが得られる。
分離剤の塗布が終ったらひきつソきフラノンを分割しな
い状態でレジン床用のレジンをフラノンの開口部から注
入する。
レジンとしては一般に、アクリルレジンなど加熱重合用
のレジンが用いられることが多い。
通常、液状の硬化剤と粉末状の樹脂とをレジン混和器で
混和し、室温で放置しである程度反応を進行させてから
注入することが行なわれる。
加熱重合用レジン注入後は従来法と同様に加熱重合を行
ない、しかるのち脱型して第5図に示すようなレジン床
を得る。
本発明にがかるレジン床の形成方法では、上述の如く、
埋没後レジン床が得られるまでフラノンを分割すること
がないので、フラノンの分解1組立に要する手間が不要
となり、かつ、フラノンの分解にともなう位置関係のズ
レが生じない。
パリが生じないので上下方向の位置関係のズレも生じず
、パリ取りの研磨を行なう必要もない。
原板の際の陰型内の清浄化が一般に容易である。
また、この方法によれば一般に得られるレジン床の表面
仕上り状態が良いので、仕上げ研磨に要する手間を減ら
すことができるようになる。
連絡路6の部分にはレジンの枝が形成されるが、この場
合の連絡路の径はそれほど大きくする必要がない(通常
は2 rrun i程度)ので比較的容易に除去するこ
とができる。
なお、従来法では、第3図のAで示す境界部に、分割用
の分離剤を塗布しておく必要があったが、この方法では
その必要がなくなる。
以上は全部床の義歯を例にとって説明したが、部分床の
場合も全く同様にレジン床を形成することができること
は云うまでもない。
〔実施例 1〕 第1図に示したようなフラノンを用い、第2図から第4
図までに示すような状態で全部床の蝋義歯を石膏中に埋
めた。
石膏の硬化後、フラノンを沸騰水中に5分間浸漬した。
ついで、温度80℃、圧力3Ky/cry?の水蒸気を
フラノンの開口部から連絡路内に合計20秒間にわたっ
て断続的に吹き込み蝋の除去を行なった。
つぎに、分離剤(而至歯科工業株式会社製、ACRO−
8EP)0.5ccを注射器でフラノンの開口部から連
絡路内に注入し、その後から上記水蒸気を3秒間断続的
に吹き込んだ。
この操作(分離剤の注入と水蒸気の吹き込み)を計2回
繰り返した。
つぎに、レジン床用のレジンとして、松風陶歯製造株式
会社製の義歯床用アクIJ IJソック脂粉末(アーバ
ン、C2)と、同社製共用液(加熱重合用アクIJ I
Jラック脂用)とを規定量づつ配合し、均一に混合した
のち5分間放置したものを用い、常法により油圧プレス
で開口部から連絡路を通じて陰型内に圧入した。
使用した油圧プレスのラム径は56m+++であり、圧
入時のゲージ圧力は50Kg/crr?であった。
レジンの圧入が終ったら、フラノンを沸騰水中に30分
間浸漬して加熱し、レジンの重合を進行させた。
しかるのち脱型して目的とするレジン床を得た。
このレジン床はパリの発生がなく、表面光沢が良好で、
位置関係のズレのないきわめてすぐれたものであった。
〔実施例 2〕 水蒸気の温度を100℃としたほかは上記実施例1と同
様な条件でレジン床を形成したところ実施例1と同様に
すぐれたレジン床が得られた。
以上の説明から明らかなように、この発明にかかるレジ
ン床の形成方法は前記の如く構成されているので、位置
関係のズレのないレジン床を能率的に形成するととが可
能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図はフラノンの外観図でaは組立状態を、bは分解
状態をあられす。 第2図はフラスク内に蝋義歯を装入した状態をあられす
もので、aは平面図、bは側面図である。 第3図は埋没状態をあられす側面図、第4図は連絡路の
説明図および第5図はレジン床の平面図である。 図はいずれも例示用のものである。 1・・・フラノン、3・・・蝋義歯、40.・石膏、5
0.・開口部、6.・・連絡路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 蝋義歯をフラスク中で石膏に埋没し、石膏を硬化さ
    せたのち蝋義歯の蝋を除去して空洞状の陰型を形成し、
    形成された陰型の内面に分離剤を塗布したのちこの陰型
    内に合成樹脂を充填して重合させ、しかるのち脱型して
    レジン床を得るレジン床の形成方法において、上記蝋の
    除去を、フラノンを分解しない状態のままで蝋の軟化温
    度以上に予熱し、しかるのちフラノンの開口部から水蒸
    気を、該開口部と蝋義歯とを連絡するようあらかじめ石
    膏中に形成されている連絡路を通じて内部に吹き込み、
    これによって上記吹き込みに用いる連絡路以外の連絡路
    を通じて蝋を押し出すことにより行なうとともに、上記
    分離剤の塗布と合成樹脂の充填とを、フラノンを分解し
    ない状態のままで、分離剤と合成樹脂とを順に上記連絡
    路を通じて陰型内に注入することにより行なうことを特
    徴とする義歯用レジン床の形成方法。 2 蝋を除去したのちフラノン開口部から連絡路に分離
    剤を注入し、該開口部からさらに水蒸気を吹き込むこと
    により陰型内面への分離剤の塗布を行なう特許請求の範
    囲第1項記載の義歯用レジン床の形成方法。
JP55141230A 1980-10-09 1980-10-09 義歯用レジン床の形成方法 Expired JPS5943175B2 (ja)

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JPS5766749A JPS5766749A (en) 1982-04-23
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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