JPS594284Y2 - 金属管の内面磁気探傷装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は金属管の内面磁気探傷装置に関する。

更に詳しくは、本考案の試料管の内面表層部を外上方か
ら励磁する励磁コイルと、漏洩磁界検出器及びその長手
方向両側の位置決めローラを装着台を介して取付は前記
励磁コイルに対応して試料管内を長手方向に平行移動で
きる内挿部材と、この内挿部材及び試料管の相対移動手
段とを備え、前記装着台が、一端を内挿部材に長手方向
に対して直角で水平な軸を中心に回転自在に固定された
アームと、このアームの他端に平衡点を前記直角で水平
な軸に平行な軸を中心に回転ピンを介して支持され前記
漏洩磁界検出器及びその位置決めローラを装着したバン
ガーと、前記アームに回転動力を伝える動力伝達手段と
を備え、更に前記バンガーの一方端部に垂直辺を設け、
この垂直辺の側面を内挿部材に設けられた押えローラに
よって弾圧可能とした金属管の内面磁気探傷装置に関す
る。

金属部品の表面又は表層の探傷法の−っとして磁気探傷
法が知られている。

この方法は、金属例えば鉄鋼等の表面を磁化し、その表
面の傷の近辺、特に磁化の方向と直角の方向にある傷の
近辺にのみ生じる漏洩磁束をマグネティック・ダイオー
ド等の検出器によって検出するものである。

金属丸棒（中実）又は金属管の外表面の磁気探傷は、励
磁コイル及び漏洩磁界検出器を外方に設置することによ
って行うことができる。

しかしながら、金属管の内面の磁気探傷では、漏洩磁界
検出器は金属管の狭い内側を移動させる必要があり、更
に金属管内面の形状変化に対応して近接距離を確保する
必要がある。

また検出は金属管の端部から他の端部まで均一に且つな
めらかに行われることが望ましい。

本考案の主目的の一つは、これらの事情を簡便に解決で
きる金属管の内面磁気探傷装置の提供にある。

本考案の主要な構成上の特徴の一つは、漏洩磁閉検出器
及びその長手方向両側の位置決めローラを装着したバン
ガーが、その平衡点を長手方向に対して直角で水平な軸
を中心に回転ピンを介して支持されたことにある。

これによって細長い金属管（葉料管）内面の形状変化に
常に対応して近接距離を確保することができる。

本考案の主要な構成上の特徴のもう一つは、前記バンガ
ーの一方端部に垂直辺を設け、この垂直辺の側面を押え
ローラによって弾圧可能としたことにある。

これによって試料管端部内面における測定においても前
述のバンガーを効果的に作動させ漏洩磁界検出器を近接
距離に配置することができる。

またこの垂直辺はバンガーの位置決めローラ側に延びる
よう形成され、それによってせまくて細長い金属管内で
も使用可能な長平方向動力を押えローラの動力として利
用できる。

またその垂直辺が位置決めローラの横隣りのスペースを
利用して形成できるので、外側へ突出することもなく、
金属管内挿入・出への影響をさけることができる。

以下図に示す実施例に基いて本考案を詳述する。

なおこれによって本考案が限定されるものではない。

第１図において１は金属管の内面磁気探傷装置で、試料
管Ｓを水平に保持でき且つその水平中心軸の廻りの回転
運動を付与することができる回転保持装置（図示省略）
と、試料管Ｓの外表面に近接するようエアシリンダ２を
介して垂下された励磁コイル３と、この励磁コイルを試
料管Ｓの外面で支持するローラ４，４′と、試料管Ｓ内
に挿入できる内挿部材５と、この内挿部材と前記励磁コ
イル３とを水平に平行移動させる連動装置６とから主と
して構成されている。

この金属管の内面磁気探傷装置１は内径約２００〜４０
０ｍｍφ、長さ約１０〜１５ｍの金属管、特に鋼管の内
面探傷を連続的に行うことができるものである。

前記内挿部材５は、第１〜６図において後述する台車７
に取付具８によって水平に固定された内挿管９と、この
内挿管を試料管Ｓ内に位置決めする先端部位置決めロー
ラ手段１０と、漏洩磁界検出器１１と、この長手方向両
側の位置決めローラ１２，１２’と、この検出器と両ロ
ーラの装着台１３とを主として備えている。

前記先端部位置決めローラ手段１０は、上固定ローラ１
４と、垂直移動可能な二つの可動脚ローラ１５，１６等
を備えている。

而して前記装着台１３は、一端１７を内挿管９に長手方
向に対して直角で水平な軸を中心に回転可能に固定され
長手方向水平に延びるアーム１８と、このアームの他端
１９に重量平衡点を前記一端１７の回転軸に平行な軸を
中心に回転ピン２０を介して支持され前記漏洩磁界検出
器１１及びその両側の位置決めローラ１２，１２’を装
着したバンガー２１と、前記アームに一体に設けられそ
のアームに回転力を伝える垂直片２２と、これに回転ピ
ン２３を介して連結された水平片２４と、そのエアシリ
ンダ２５とを備え、更に前記バンガー２１の台車７側端
部に付設された垂直辺２６と、それをロックする押えロ
ーラ２７と、このローラを装着し長手方向水平に移動さ
せるアーム２８と、このアームのエアシリンダ２９とを
備えている。

前記連動装置６は、内挿部材５を試料管Ｓ内に出入移動
させることができる台車７と、その取付具８と、その台
車と前記励磁コイル３とを連結する連結棒３０と、励磁
コイル３の一方の支持ローラ３１．３１’と、そのレー
ル３２とを備えている。

次に以上のような構成を備えた金属管の内面磁気探傷装
置１の動作を説明する。

まず試料管Ｓは水平に保持され且つその中心軸の廻りの
回転運動が付与される。

そして台車７の一定速度の直線移動によって内挿部材５
を試料管Ｓ内に挿入し検出を始める。

つまり励磁コイル３及び漏洩磁界検出器１１が試料管Ｓ
に対して相対的にスパイラル運動を行い試料管Ｓ内面全
体について検出を行うものである。

ところで、漏洩磁界検出器１１は試料管Ｓの内面にこと
ごとく対応して一定距離で近接させる必要があるが、そ
れはおよそ次のようにして遠戚される。

ます内挿部材５がその先端部位置決めローラ手段１０と
しての上固定ローラ１４、二つの可動脚ローラ１５，１
６の三点支持によって試料管Ｓ内に位置決めされる。

次いでエアシリンダ２５を作動させて水平片２４及び垂
直片２２を移動させ、それによってアーム１８の他端１
９を上方へもち上げる。

かくしてバンガー２１が上方へもち上げられ、その位置
決めローラ１２，１２’が試料管Ｓ内面に弾圧当接し漏
洩磁界検出器１１との近接距離を確保する。

ここでバンガー２１が平衡点１９において弾圧力を受け
ているので、試料管Ｓ内面形状に対応した近接が可能に
なる。

ところが検査の初め、つまり試料管Ｓ内に内挿部材５を
挿入して試料管Ｓの端部Ｇが位置決めローラ１２′の接
点位置に至らないときは、エアシリンダ２９を作動させ
て垂直辺２６に押えローラ２７を押圧してロックし、バ
ンガー２１を上方へ持ち上げ検出を行う。

そうしてバンガー２１の上方へのもち上げによって、片
側の押えローラ１２のみが試料管Ｓの内面に当接し、一
方の押えローラ１２′が自由となり平衡点１９を中心に
して大きく回転揺動し、試料管Ｓ内面及び各部品を傷つ
けるに至るという危険を防止している。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案に係る金属管の内面磁気探傷装置の一実
施例を示す概略説明図、第２図はその漏洩磁界検出器及
びその位置決めローラの装着台付近の拡大断面図、第３
図はその左半分がＢ−Ｂ断面図、右半分がＣ−Ｃ断面図
、第４図はＤ−Ｄ断面図、第５図はＥ−Ｃ断面図、第６
図はＦ−Ｃ断面図である。 １・・・・・・金属管の内面磁気探傷装置、３・・・・
・・励磁コイル、５・・・・・・内挿部材、１１・・・
・・・漏洩磁界検出器、１２゜１２′・・・・・・位置
決めローラ、１３・・・・・・装着台、１７・・・・・
・一端、１８・・・・・・アーム、１９・・・・・・他
端、２０・・・・・・回定ピン、２１・・・・・・バン
ガー、２２・・・・・・垂直片、２４・・・・・・水平
片、２５・・・・・・エアシリンダ、２６・・・・・・
垂直辺、２９・・・・・・エアシリンダ、Ｓ・・・・・
・試料管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 試料管の内面表層部を外上方がら励磁する励磁コイルと
   、漏洩磁界検出器及びその長手方向両側の位置決めロー
   ラを装着台を介して取付は前記励磁コイルに対応して試
   料管内を長手方向に平行移動できる内挿部材と、この内
   挿部材及び試料管の相対移動手段とを備え、前記装着台
   が、一端を内挿部材に長手方向に対して直角で水平な軸
   を中心に回転自在に固定されたアームと、このアームの
   他端に平衡点を前記直角で水平な軸に平行な軸を中心に
   回転ピンを介して支持され前記漏洩磁界検出器及びその
   位置決めローラを装着したバンガーと、前記アームに回
   転動力を伝える動力伝達手段とを備え、更に前記バンパ
   ーの一方端部に位置決めローラ側へ延びる垂直辺を設け
   、この垂直辺の側面を内挿部材の長手方向移動アームに
   設けられた押えローラによって弾圧可能としたことを特
   徴とする金属管の内面磁気探傷装置。