JPS5942760B2 - ニッケルを含むオ−ステナイト系合金鋼およびニッケル基合金の中性電解液による電解研摩方法 - Google Patents
ニッケルを含むオ−ステナイト系合金鋼およびニッケル基合金の中性電解液による電解研摩方法Info
- Publication number
- JPS5942760B2 JPS5942760B2 JP11383879A JP11383879A JPS5942760B2 JP S5942760 B2 JPS5942760 B2 JP S5942760B2 JP 11383879 A JP11383879 A JP 11383879A JP 11383879 A JP11383879 A JP 11383879A JP S5942760 B2 JPS5942760 B2 JP S5942760B2
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- JP
- Japan
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- nickel
- electrolytic polishing
- polishing method
- steel containing
- glycerin
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- Expired
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- Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
- ing And Chemical Polishing (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はニッケルを含むオーステナイト系合金鋼および
ニッケル基合金を電解研摩するための方法に関するもの
である。
ニッケル基合金を電解研摩するための方法に関するもの
である。
従来、金属を電解研摩する場合の電解液としては燐酸、
硫酸、塩酸、硝酸、クロム酸等の強酸のものに種々の添
加物を加えて用いられていた。
硫酸、塩酸、硝酸、クロム酸等の強酸のものに種々の添
加物を加えて用いられていた。
しかし、これらの電解液は装置の腐食や取扱いに危険を
有し、有害ガスの発生や廃液等による公害防止のため、
その設備に多大の費用を要していた。最近では上記問題
を解決すべく、中性塩電解液が使用さわるようになつて
きた。これらの電解液は硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウ
ム、塩化ナトリウム等に種々の添加物を含む水溶液が主
として用いられる。しかし、これら中性塩電解液は取扱
いの問題や、有害ガスの発生に対しては解決できたが、
電解研摩表面が鏡面にならず、酸系の電解液に劣る。こ
のため中性塩電解液は主として脱スケールや電解加工に
用いられる。中性塩電解液でもフェライト系マルテンサ
イト系鋼ではある程度の美麗な電解研摩面を得ることは
できるが、ニッケルを含むオーステナイト系合金鋼やニ
ッケル基合金においては粒界が選択的に電解され、酸洗
と同様な研摩肌を呈し、美麗な研摩面が得られないとい
う欠点があつた。酸系電解液の有害ガスの発生や取扱い
上の欠点を除き、従来の中性塩電解液ではニッケルを含
むオーステナイト系合金鋼およびニッケル基合金では得
られなかつた鏡面状の美麗な研摩面を得るためにさきに
本発明者らは新しい中性電解液(特願昭54−9351
6号)を提案した。
有し、有害ガスの発生や廃液等による公害防止のため、
その設備に多大の費用を要していた。最近では上記問題
を解決すべく、中性塩電解液が使用さわるようになつて
きた。これらの電解液は硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウ
ム、塩化ナトリウム等に種々の添加物を含む水溶液が主
として用いられる。しかし、これら中性塩電解液は取扱
いの問題や、有害ガスの発生に対しては解決できたが、
電解研摩表面が鏡面にならず、酸系の電解液に劣る。こ
のため中性塩電解液は主として脱スケールや電解加工に
用いられる。中性塩電解液でもフェライト系マルテンサ
イト系鋼ではある程度の美麗な電解研摩面を得ることは
できるが、ニッケルを含むオーステナイト系合金鋼やニ
ッケル基合金においては粒界が選択的に電解され、酸洗
と同様な研摩肌を呈し、美麗な研摩面が得られないとい
う欠点があつた。酸系電解液の有害ガスの発生や取扱い
上の欠点を除き、従来の中性塩電解液ではニッケルを含
むオーステナイト系合金鋼およびニッケル基合金では得
られなかつた鏡面状の美麗な研摩面を得るためにさきに
本発明者らは新しい中性電解液(特願昭54−9351
6号)を提案した。
この電解液の特徴はニッケルを含むオーステナイト系合
金鋼およおよびニッケル基合金の研摩面を鏡面状にする
には電解中に陽極の被研摩材料表面に粘稠な金属酸化皮
膜を作ることを主眼として、硫酸または硝酸のナトリウ
ム、カリウムおよびアンモニウム塩を電解質として使用
し、これに多量のグリセリンを添加して、電解中に中性
塩電解質とグリセリンを反応させ、特別な非常に粘稠な
金属錯塩を生成させるものであり、こわには高濃度のグ
リセリンを必要とし、被研摩材料には多量のニッケルを
含む材料に限定される。しかし、この電解液は高濃度の
グリセリンを含むため電解液のコストが高く、さらに液
抵抗が大きく電力消費量が多くなり総体的な電解研摩コ
ストが高くなるという欠点を有している。
金鋼およおよびニッケル基合金の研摩面を鏡面状にする
には電解中に陽極の被研摩材料表面に粘稠な金属酸化皮
膜を作ることを主眼として、硫酸または硝酸のナトリウ
ム、カリウムおよびアンモニウム塩を電解質として使用
し、これに多量のグリセリンを添加して、電解中に中性
塩電解質とグリセリンを反応させ、特別な非常に粘稠な
金属錯塩を生成させるものであり、こわには高濃度のグ
リセリンを必要とし、被研摩材料には多量のニッケルを
含む材料に限定される。しかし、この電解液は高濃度の
グリセリンを含むため電解液のコストが高く、さらに液
抵抗が大きく電力消費量が多くなり総体的な電解研摩コ
ストが高くなるという欠点を有している。
省資源、省エネルギー時代に適合するよう、その後の研
究において、上記電解液に塩化ナトリウムおよび塩化カ
リウムの1種または2種を添加すると電解効率を高め、
液抵抗を減少させることを見つけた。
究において、上記電解液に塩化ナトリウムおよび塩化カ
リウムの1種または2種を添加すると電解効率を高め、
液抵抗を減少させることを見つけた。
さらにこれはグリセリン濃度を少くしても有効であるこ
とがわかつた。以下電解液組成範囲について述べる。硫
酸または硝酸のナトリウム、カリウムおよびアンモニウ
ム塩の1種または2種以上のグリセリン水溶液への添加
は陽極の被研摩材料に酸化皮膜を作るために必要であり
109/2以下でも有効であるが効果が少なく望ましく
は309/l以上である。
とがわかつた。以下電解液組成範囲について述べる。硫
酸または硝酸のナトリウム、カリウムおよびアンモニウ
ム塩の1種または2種以上のグリセリン水溶液への添加
は陽極の被研摩材料に酸化皮膜を作るために必要であり
109/2以下でも有効であるが効果が少なく望ましく
は309/l以上である。
またこれらの添加jま多いほど電解液の電導度を良くし
て有効であるが、100g/l以上の添加はあまり経済
的メリツトがない。グリセリンは硫酸ナトリウム等によ
り被研摩材料に生成される酸化皮膜を粘稠な皮膜にする
ためには高濃度が必要であるが。
て有効であるが、100g/l以上の添加はあまり経済
的メリツトがない。グリセリンは硫酸ナトリウム等によ
り被研摩材料に生成される酸化皮膜を粘稠な皮膜にする
ためには高濃度が必要であるが。
30(L以下では皮膜が十分粘稠にならず効果が少い。
また85%を越えると電導度が悪いので経済的デメリツ
トが大きい。50〜75%程度が適当である。
トが大きい。50〜75%程度が適当である。
グリセリン水溶液の水も必須成分に入る。
これは硝酸ナトリウム等はほとんどグリセリンに溶解し
ないので、これを溶解するために必要である。従つて水
は中性塩の溶解度以上が必要であり、これからもグリセ
リン水溶液の濃度が限定されてくる。塩化ナトリウムお
よび塩化カリウムの1種または2種の添加はグリセリン
濃度を低くし、電解効率を高め、液抵抗を下げるのに有
効であり、5f!/l以下では効果が少なく多すぎると
研摩面にピッチインクができる。
ないので、これを溶解するために必要である。従つて水
は中性塩の溶解度以上が必要であり、これからもグリセ
リン水溶液の濃度が限定されてくる。塩化ナトリウムお
よび塩化カリウムの1種または2種の添加はグリセリン
濃度を低くし、電解効率を高め、液抵抗を下げるのに有
効であり、5f!/l以下では効果が少なく多すぎると
研摩面にピッチインクができる。
望ましくは109/11以上で、上限は硫酸ナトリウム
等の添加量以下にする。電解液組成は上記の通りである
が、これは被研摩材料に多量のニツケルを含んでいるこ
とを必須条件とし、炭素鋼やフエライト系ステンレス鋼
等では粘稠な皮膜ができず、電解研摩は行われるが美麗
な鏡面は得られない。次に本発明の実施例について述べ
る。
等の添加量以下にする。電解液組成は上記の通りである
が、これは被研摩材料に多量のニツケルを含んでいるこ
とを必須条件とし、炭素鋼やフエライト系ステンレス鋼
等では粘稠な皮膜ができず、電解研摩は行われるが美麗
な鏡面は得られない。次に本発明の実施例について述べ
る。
硝酸ナトリウム209/11塩化ナトリウム209/l
を65%グリセリン水溶液に添加した電解液を50℃に
保ち、その中でステンレス鋼の陰極を用いて、被研摩材
料のHastellOyc合金ワイヤ(1.2φ)を陽
極として約15Vの電圧を加え、50A/DT!?の電
流を流して30秒間の電解で美麗な鏡面状の研摩肌が得
られた。
を65%グリセリン水溶液に添加した電解液を50℃に
保ち、その中でステンレス鋼の陰極を用いて、被研摩材
料のHastellOyc合金ワイヤ(1.2φ)を陽
極として約15Vの電圧を加え、50A/DT!?の電
流を流して30秒間の電解で美麗な鏡面状の研摩肌が得
られた。
この時の研摩量は約5μであつた。また被研摩材料をI
NCONEL系の合金とした場合も同様な結果が得られ
た。
NCONEL系の合金とした場合も同様な結果が得られ
た。
このように本発明による電解液はニツケルを含む材料に
おいて中性であるにもかかわらず、きわめて美麗な研摩
肌が得られ酸系電解液の公害問題を解決し、通常の中性
電解液による研摩肌をも解決し、し力も電解コストも低
く経済的にもすぐれたものである。
おいて中性であるにもかかわらず、きわめて美麗な研摩
肌が得られ酸系電解液の公害問題を解決し、通常の中性
電解液による研摩肌をも解決し、し力も電解コストも低
く経済的にもすぐれたものである。
Claims (1)
- 1 グリセリン30〜85%を含む水溶液に硫酸または
硝酸のナトリウム、カリウムおよびアンモニウム塩の1
種または2種以上を10〜100g/l添加し、さらに
これに塩化ナトリウムおよび塩化カリウムの1種または
2種を5g/lから前記中性塩の添加量以下を添加した
中性電解液を用いることを特徴とするニッケルを含むオ
ーステナイト系合金鋼およびニッケル基合金の電解研摩
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11383879A JPS5942760B2 (ja) | 1979-09-05 | 1979-09-05 | ニッケルを含むオ−ステナイト系合金鋼およびニッケル基合金の中性電解液による電解研摩方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11383879A JPS5942760B2 (ja) | 1979-09-05 | 1979-09-05 | ニッケルを含むオ−ステナイト系合金鋼およびニッケル基合金の中性電解液による電解研摩方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5638500A JPS5638500A (en) | 1981-04-13 |
JPS5942760B2 true JPS5942760B2 (ja) | 1984-10-17 |
Family
ID=14622310
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11383879A Expired JPS5942760B2 (ja) | 1979-09-05 | 1979-09-05 | ニッケルを含むオ−ステナイト系合金鋼およびニッケル基合金の中性電解液による電解研摩方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5942760B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH055099Y2 (ja) * | 1986-07-12 | 1993-02-09 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57174463A (en) * | 1981-04-20 | 1982-10-27 | Tetsuo Ono | Descaling method for alloy steel |
JPH0717313B2 (ja) * | 1986-05-29 | 1995-03-01 | 東レエンジニアリング株式会社 | 巻き取り機 |
JPH0747439B2 (ja) * | 1989-03-16 | 1995-05-24 | ユニチカ株式会社 | 自動切替巻取り方法 |
CN102953114B (zh) * | 2011-08-21 | 2016-02-03 | 比亚迪股份有限公司 | 一种不锈钢制品及其制备方法 |
CN106367801A (zh) * | 2016-09-12 | 2017-02-01 | 河海大学常州校区 | 一种增材制造金属表面抛光研磨方法 |
-
1979
- 1979-09-05 JP JP11383879A patent/JPS5942760B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH055099Y2 (ja) * | 1986-07-12 | 1993-02-09 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5638500A (en) | 1981-04-13 |
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