JPS5942039B2

JPS5942039B2 - 水洗トイレ用粉末芳香自動洗浄剤の製法

Info

Publication number: JPS5942039B2
Application number: JP20099481A
Authority: JP
Inventors: 二郎志村
Original assignee: Yokohama Oils and Fats Industry Co Ltd
Current assignee: Yokohama Oils and Fats Industry Co Ltd
Priority date: 1981-12-15
Filing date: 1981-12-15
Publication date: 1984-10-12
Also published as: JPS58103599A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、水洗トイレ用の長期持続型粉末自動洗浄剤に
関するものである。

従来商品化されている水洗トイレ用自動洗浄剤は分子量
４千〜２万のポリエチレングリコール（以下ＰＥＧと略
す）を主体とするもの、尿素を主体とするもの、ポリオ
キシエチレン、ポリオキシプロピレン共重合体を主体と
するもの等があるが、いずれも加熱溶融後、何らかの容
器に入れて保形しなければならない。

又溶解性及び持続性のコントロールを、水への溶解度の
みにたよる為、特殊な容器が必要であり、容器と一体と
なつてはじめて溶解度のコントロールが可能となつてい
るのが現状である。又可溶化された香料はＰＥＧ）色素
や水より比重が軽い為、容器上部の流出口より、それら
より速く水中に拡散する故に、これら自動洗浄剤の使用
初期には香気が強く、中期〜後期になるに従つて香気が
弱くなるという欠点を有している。本発明の目的は、前
記の様な従来の欠点を改良し、芳香性、色調、洗浄性の
バランスが常にとれ、しかも粉末である為製造時の作業
性が良く、更に水溶性フィルムに真空又は脱気充填する
事により容器が不要となり、使用時水槽に投げ込むだけ
で、容器回収の手間が省ける様な自動洗浄剤の製法を提
供する。

本発明は、液体香料を可溶化するに当り、ポリオキシエ
チレンアルキルフェノールエーテルのエチレンオキサイ
ド（ＥＯと略す）の８〜４０モル付加物又はポリオキシ
エチレンゾルビタン脂肪酸エステル、又は分子量６千〜
２万のポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン共重
合物の一種又は混合物を１〜３０％（完成した洗浄剤全
量に対する重量％、以下同じ）、５〜２０％の香料に添
加溶解した後、公知の色素及び洗浄助剤を添加する事に
より、香料の水への溶解性をコントロールし、且つ粉末
化する第一工程、平均分子量３００万〜６００万のポリ
エチレンオキサイド（ＰＥＯと略す）２〜２０％又はＣ
１２以上の飽和脂肪酸のナトリウム塩０．２〜５％又は
オレイン酸ナトリウム０．２〜５％の一種又は混合物を
ゲル保形性付与の為の必須成分とし、合成高分子増粘剤
の一種又は混合物１０〜４０％を第一工程で出来た粉末
と粉体混合する第二工程、水溶性フイルムの袋に第二工
程で出来た粉体を真空又は脱気充填する第三工程とから
なる事を特徴とする水洗トイレ用粉末芳香自動洗浄剤を
提供する。

本発明に於ては、液体香料を可溶化するに当り、上記の
少なくとも一種の特定の非イオン界面活性剤を使用する
。

この非イオン界面活性剤は、香料の水への溶解速度を調
節すると共に、次に述べるＰＥＯとＣｌ２以上の飽和脂
肪酸のナトリウム塩又はオレイン酸ナトリウムと合成高
分子増粘剤との相乗作用により香料自体の比重が軽い為
に起る過剰の拡散を防ぐ。本発明において用いられる非
イオン界面活性剤としてのポリオキシエチレンアルキル
フエノールエーテルのＥＯ付加モル数は８〜４０モルで
あり、その使用量は１〜３０％である。

ＥＯ付加モル数８より少ないと曇点が低すぎて、水温が
上昇する夏期に於て好ましくない。又ＥＯ付加モル数４
０より多いと界面活性剤としての性質が弱まり好ましく
ない。又添加率は香料の添加率によつて決定されるもの
であり、香料の効果である消臭、芳香の点から香料の添
加率は５〜２０％の間で２０％より多いと、製剤の安定
性の面、香料可溶化の破壊浸出等で製剤化が困難である
。５％より少ないと消臭、芳香の効果がない。

従つて、ポリオキシエチレンアルキルフエノールのＥＯ
８〜４０モル付加物の添加率は１〜３０％となる。１％
より少ないと５％以上の香料の可溶化を長期間維持する
のは困難であり３０％より多いと不経済である。

ポリオキシエチレンゾルビタン脂肪酸エステル、及び分
子量６千〜２万のポリオキシエチレン、ポリオキシプロ
ピレン共重合物の添加率も同様である。ポリオキシエチ
レン、ポリオキシプロピレン共重合物の分子量は６千よ
り少ないと香料を安定に捕足する為の性質が弱く２万よ
り多いと、溶解性も悪く、界面活性剤としての性質も弱
くなる為に不適当である。上記によつて可溶化した香料
は公知の色素と洗浄助剤を加えて粉末化する。

色素は芳香洗浄剤の存続を知らせるバロメータ一的存在
であり、商品価値を高める為必要に応じて添加する事が
出米る。

洗浄助剤は一般洗浄剤のドライブレンドに使用されるリ
ン酸塩、ケイ酸塩、硫酸塩等で、粉末化の方法もドライ
ブレンドで充分である。第一工程で粉末化された香料混
合物に平均分子量３００万〜６００万のＰＥＯ２〜２０
％又はＣｌ２以上の飽和脂肪酸のナトリウム塩又はオレ
イン酸ナトリウム０．２〜５％の一種又は混合物を必須
成分とし、更に合成高分子増粘剤、例えば、セルロース
エーテル、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナト
リウムの１種又は混合物を１０〜４０％添加、粉体混合
を行なつた後水溶性フイルム、例えばポリ酢酸ビニル、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、エチル
セルロース等の袋に真空又は脱気充填する。

ＰＥＯ及び飽和脂肪酸のナトリウム塩及びオレイン酸ナ
トリウムは水槽中に投入された時、本洗浄剤の保形性に
関与する。即ち、水に投入された本洗浄剤は、水溶性フ
イルムに真空又は脱気充填されている為、水槽中で、水
圧により弱く圧縮された後、密着した水溶性フイルムが
溶解する。本粉末洗浄剤の表面に水が達すると即、合成
高分子増粘剤の作用により、本洗浄剤の周囲にゲルの薄
層が生成する。

このゲルの薄層は洗浄剤外部に向つては、ゲル高分子の
膜状構造の目を通して相対的に低分子である香料、色素
、界面活性剤及び洗浄助剤を一定の速度で拡散して行く
。更にゲルの薄層が膨潤すると数センチのゲル層となる
。このゲル層は物理的な力、即ち水槽の弁を開けた時に
起る流出と給水による水流によつて＝部破壊して水中に
分散する。しかし、ＰＥＯ又は、飽和脂肪酸ナトリウム
塩又はオレイン酸ナトリウムと合成高分子増粘剤との作
用により水槽底部に沈降する。この為洗浄に適する濃度
になると本洗浄剤のゲル層の周囲に濃い洗浄剤溶液が沈
降する事になり、浸透圧差が少なくなる為、拡散速度が
低下する事により過溶出を防ぐ。洗浄剤内部に向つては
、前述と逆で、拡散によつて外部に放出した香料他の物
質の分だけ水が浸入して来る事になる。

又物理的に破壊されたゲル層の直下では水の浸透によつ
て又新たなゲル層が修復される。しかしこの場合、合成
高分子増粘剤のみでは保形性が悪く、ゲル層が徐々に流
下して横に広がる為、ゲル層が洗浄剤の上部では薄くな
り、次々に修復されては流下してしまう為ついにはすべ
てがゲルとなつて物理的な力に対して弱くなり過溶出の
原因となる。これらを防ぐ為、ＰＥＯと飽和脂肪酸のナ
トリウム塩又はオレイン酸ナトリウムは必須成分である
。即ち、ＰＥＯは水の浸入に対して強固な樹脂状になつ
て保形性を維持する。この目的の為には平均分子量３０
０万〜６００万のＰＥＯを２〜２０％が適する。平均分
子量３００万より少ないと軟質樹脂状となり保形性を良
くする為には高濃度の添加を必要とし６００万より多い
と、合成高分子増粘剤のゲル形成能を阻害する為好まし
くない。添加率は２％より少ないと保形性が悪く２０％
より多いと、前述と同様合成高分子増粘剤のゲル形成能
を阻害し、適当量の香料、洗浄剤を放出する事が不可能
となる。Ｃｌ２以上の飽和脂肪酸のナトリウム塩又はオ
レイン酸ナトリウムは、合成高分子増粘剤と異なり、流
動性のないゲルを形成する為保形性を維持する。Ｃｌ２
以下ではゲル形成能が弱く、カリウム塩又はオレイン酸
ナトリウム以外の不飽和脂肪酸のナトリウム塩もゲル形
成能が無いか又は弱い。添加量が０．２％より少ないと
、界面活性剤によつて可溶化され、保形性の維持が困難
であり、５％より多いと、ゲル内部の保形部に割れを起
し、その割れた破片がゲルより離脱し、トイレに排出さ
れ商品価値が失われる。合成高分子増粘剤としては、例
えば、セルロースエーテル、ポリビニルアルコール、ポ
リアクリル酸ナトリウム等があるが、本発明に使用出来
る種類は、その性質が、水溶性であり、且つ、その高濃
度液は非ニユートン性を示し、流動性のあるゲルを形成
するものであれば限定されない。

添加率は１０〜４０％である。１０％より少ないとゲル
層が弱すぎ、４０％より多いと不経済である。

この洗浄剤は水溶性フイルムに真空又は脱気充填される
が、その程度は粉体各粒子とフイルムが互に密着する程
度で良く、高度の真空は必要としない。この操作を行わ
ないと水中に投入した時、一つのプロツクを形成せず、
２〜３のプロツクや、数センチメートル以下のプロツク
を形成して好ましくない。又形状も円筒形、立方体、直
方体、球形、等が好ましいが、本発明は、その形にとら
れれるものではない。水溶性フイルムも密封性が良］く
、水に溶けるものであれば限定されない。

実施例１ポリオキシエチレンゾルビタンモノオレイン
酸エステル６％に平均分子量６千のポリオキシエチレン
、ポリオキシプロピレン共重合体７％を加え加熱溶解し
た後、液体香料キンモクセイ（調合香料）１１％を加え
て攪拌し、青色色素９％、トリポリリン酸ナトリウム１
８％、無水硫酸ナトリウム１８％を加えて攪拌粉末化後
、分子量３００万のＰＥＯ４％、ポリアクリル酸ナトリ
ウム２７％を加え混合する。

出来た粉末６０ｆをポリビニルアルコールのフイルムで
出来た袋に入れ、水流ポンプで袋内部を吸引しながら袋
上部をヒートシールする。実施例２ポリオキシエチレンノニルフエノールエーテルのＥＯ４
Ｏモル付加物の粉末１０％にＥＯ８モル付加物６％、液
体香料メントールエタノール溶液１５％を加え攪拌後、
第２リン酸ナトリウム２０％、トリポリリン酸ナトリウ
ム２０％、青色色素５％を加え攪拌粉末化する。

その後粉末のラウリン酸ナトリウム４％、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム２０％を加え混合する。出米
た粉末５０ｔをヒドロキシプロピルメチルセルロースの
袋に入れ、水流ポンプで袋内部を吸引しながらヒートシ
ールをする。実施例３分子量２万のポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレ
ン共重合物１０％とアルキルベンゼンスルフオン酸Ｎａ
５％を加熱溶解後、液体香料バニリンエタノール溶液２
０％を加え撹拌後無水ケイ酸ナトリウム５％、第２リン
酸ナトリウム５％、無水硫酸ナトリウム１０％、青色色
素５％を加え撹拌粉末化する。

その後分子量６００万のＰＥＯｌＯ％、ポリビニルアル
コール３０％を加え混合する。出来た粉末６０ｆｔをポ
リビニルアルコールの袋に入れ脱気充填する。実施例
４ポリオキシエチレンゾルビタンモノパルミチン酸エステ
ル３％、ポリオキシエチレンオクチルフエノールエーテ
ルのＥＯｌ２モル付加物３％と液体香料Ｄ−リモネン５
％を混合攪拌した後、色素５％、無水硫酸ナトリウム４
３．８％を加え攪拌粉末化する。

その後ステアリン酸ナトリウム０．２％、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム４０％を加え混合する。出来
た粉末１００ｔを、ポリビニルアルコールの袋に脱気充
填する。実施例５ラウリル硫酸ナトリウム７％と分子量１万のポリオキシ
エチレン、ポリオキシプロピレン共重合体７％を加熱混
合した後、液体香料ローズ油１０％を加え撹拌し、更に
青色色素１０％、トリポリリン酸ナトリウム１５％、無
水硫酸ナトリウム３２％を加え混合する。

出米た粉末にオレイン酸ナトリウム５％、ポリアクリル
酸ナトリウム１４％を加え混合後出米た粉末５０ｒを、
ポリビニルピロリドンの袋に真空充填する。各実施例で
得られた粉末芳香自動洗浄剤を、実際の水洗トイレの水
槽に投入して、その効果を見た。

別に各実施例と同様の配合で脱気充填しないもの及び、
実施例−１と同様の処方で、分子量２万のＰＥＯを添加
しない物囚、実施例−５と同様の処方でオレイン酸ナト
リウムを添加しないもの（Ｂ）も同様にその効果を見た
。それらの結果を表−１に示す。

Claims

【特許請求の範囲】

１液体香料を可溶化するに当り、ポリオキシエチレン
アルキルフェノールエーテルのエチレンオキサイド（Ｅ
Ｏと略す）の８〜４０モル付加物、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、又は分子量６千〜２万のポ
リオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合物の一
種又は混合物を１〜３０％（完成した洗浄剤全量に対す
る重量％以下同じ）、５〜２０％の香料に添加溶解した
後、公知の色素及び洗浄助剤を添加する事により、香料
の水への溶解性をコントロールし、且つ粉末化する第一
工程、平均分子量３００万〜６００万のポリエチレンオ
キサイド（ＰＥＯと略す）２〜２０％又はＣ＿１＿２以
上の飽和脂肪酸のナトリウム塩０．２〜５％又はオレイ
ン酸ナトリウム０．２〜５％の一種又は混合物をゲル保
形性付与の為の必須成分とし、合成高分子増粘剤の一種
又は混合物１０〜４０％を第一工程で出来た粉末と粉体
混合する第二工程、水溶性フィルムの袋に第二工程で出
来た粉体を真空又は脱気充填する第三工程とからなる事
を特徴とする水洗トイレ用粉末芳香自動洗浄剤の製法。