JPS5941903Y2 - 自動車のセンタピラ−カバ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は自動車のセンタピラーカバーに関する。

図に於て１は中空のセンタピラーで、ピラーアウタ２と
ピラーインナ３の２つのピラー縦割り半体を金属板をプ
レス成形してつくり、その各ピラー半体２，３を長手両
側縁の外向きフランジ２１゜２１．３Ｌ３１同士を重ね
合わせて溶接で一体に結合することにより構成される。

車外側であるピラーアウタ２の表面は塗装により装飾さ
れる。

車室側であるピラーインナ３の表面は化粧カバーをかぶ
せることにより装飾される。

本案は上記ピラーインナ３の表面にかぶせる化粧カバー
に関する。

従来は一般に、塩化ビニル・ＡＢＳ・ポリプロピレン等
の比較的肉薄（０，５ｍｍ程度）で硬質或は半硬質の化
粧樹脂シートを素材とし、それをピラーインナ３の外面
形状にならった面形状に予め真空成形等で成形して化粧
カバーとし、その成形化粧カバーをピラーインナ３の外
面に嵌合させてかぶせ、カバーの長手両側縁をピラー１
両脇の外向き結合フランジ２１．３１に嵌着してフラン
ジ部２１，３１を隠蔽するガーニッシュ４（横断面路コ
字形成はＵ字形の装飾用弾性縁取り部材）を利用してフ
ランジ３１外面に押え込むことによりカバーをピラーイ
ンナ３面に保持させるものである。

上記従来のカバーはその欠点として、 ａ、硬質又は半硬質樹脂製であるから当りが硬く且つ冷
やかで触感が悪い、 ｂ０体裁上カバーはピラーインナ３の外面に全面的に密
着した状態で取付けされる必要があるが、往々ピラーイ
ンナ２とカバー相互の成形寸法誤差に基づき嵌合不良を
生じ勝ちで、そのため無理な嵌合でカバーにゆがみを生
じたり、或はピラ−インナ３外面とカバー内面間に全体
的に或は部分的に隙間を生じカバーを押圧すると所謂ベ
コベコとへこみを生じて不体裁なものとなりやすい、 Ｃ，カバーの取付けはカバーをピラーインナ３の外面に
嵌合して一方の手でそのカバーをずれないようにピラー
インナ３に押え付け、他方の手でピラー両脇の結合フラ
ンジ２Ｌ３１及びカバー縁に対する各ガーニッシュ４，
４の取付ケを行なうので作業性が悪い、 等が挙げられる。

本案は上記従来カバーの欠点を全て解消することを目的
とするもので、ピラーインナ３の外面を十分に覆うに足
る幅寸法・長さ寸法に裁断した軟質の化粧シート５の長
手一方の縁５１にピラー１の側部結合フランジ２１．３
１に係合するフック部材６を取付す、他方の長手縁５２
側のシート裏面に粘着剤を塗布する、両面接着テープを
貼る等により接着剤層γを設け、その接着剤層γの自由
面にシリコーン紙等の剥離紙８を被着させ、フック部材
６と接着剤層１間のシート裏面に軟質クッション材層９
を裏打ちして成るカバーを要旨とする。

化粧シート５は所望の色に着色した、或は表面に所望の
化粧模様を印刷した。

或は所望の化粧模様をエンボス加工した、軟質の合成樹
脂シート（例えば肉厚０．３５ ｍｍの軟質塩化ビニル
シート）、軟質の合成樹脂ラミネートシート、軟質の天
然或は合成皮革、織布、編布、高級強化紙等が利用され
る。

フック部材６は例えば硬質或は半硬質の塩化ビニル・Ａ
ＢＳ・ポリプロピレン・ポリエチレン等の樹脂を横断面
時コ字形成はＵ字形の細長チャンネル条として押出し成
形成は射出成形したもの或は金属製のチャンネル条を、
シート５の一方の長手縁５１に沿ってシート裏面側に溝
を内向きにして接着・溶着・ホチキス止め等の適当な手
段で固着する。

小さなフック部材をシート縁５１に沿って適当間隔毎に
設けるようにしてもよい。

軟質クッション層９はウレタン・ポリプロピレン・ポリ
エチレン等の適当発泡倍率・厚さの合成樹脂発泡体（例
えば発泡倍率３０倍、厚さ４ｍｍ）、軟質フェルト等が
利用される。

用法を述べると、ピラー１の両脇の一方のピラー結合フ
ランジ２１．３１にカバーの一方の長手縁５１のフック
部材６を引掛けて係合させ、他方の長手縁５２側の接着
剤層１面の剥離紙８は剥がして除去し、カバー全体をフ
ック６側と反対の幅方向に適当に引張りながら軟質クッ
ション層９面をピラーインナ３面に当接させてピラ−イ
ンナ３外面をカバーで覆い状態にし、次いでシート５の
接着剤層γ側の縁５２をその側のピラーの結合フランジ
２１．３１の裏側へ折り返しその折り返し縁をフランジ
２１の外面に接着剤層γの粘着力で被着させる。

次いで従来と同様にピラー１両脇の各結合フランジ２１
，３１にガーニッシュを嵌着してカバー取付は作業を終
了するものである。

即ち本案カバーは軟質材製であるから当りが軟らかく温
感があり触感がよい。

ピラーインナ３・カバーの成形成は裁断誤差があっても
前記カバー取付は時のカバー引張り力を適当に調節する
ことによりピラーインナの外面全体にカバーを各部密着
的に当接させることができ体裁のよいカバー取付けを行
なうことができる。

カバーをピラーインナ３の外面にしっかりと定着させて
からガーニッシュの取付けを行なうので両手による作業
ができ作業性がよい。

もので前述従来カバーの欠点が全て除去され、所期の目
的がよく達成される。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の一実施例を示すもので、第１図は取付は前
のカバーの横断面図、第２図はピラーインナ外面に取付
けた状態の横断面図である。 １はセンタピラー ２はピラーアウタ、３はピラーイン
ナ、４はガーニッシュ、５は軟質の化粧カバーシート、
６はフック部材、γは接着剤層、８は剥離紙、９は軟質
クッション層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ピラーインナ３の外面を十分に覆うに足る幅寸法・長さ
   寸法に裁断した軟質の化粧シート５の長手一方の縁５１
   にピラー１の側部結合フランジ２Ｌ３１に係合するフッ
   ク部材６を取付け、他方の長手縁５２側のシート裏面に
   接着剤層γを設けると共に、その接着剤層γの自由面に
   剥離紙８を被着させ、フック部材６と接着剤層７間のシ
   ート裏面に軟質クッション材層９を裏打ちして成る自動
   車のセンタピラーカバー。