JPS5941477Y2 - 給湯機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガス給湯機に関する。

従来の給湯機は燃焼ガスが自然ドラフトにより熱交換器
のフィン間を通って上方へ技けるようになっており、熱
交換器のフィンのピッチを狭くすると燃焼ガスの抜けが
悪くなり不完全燃焼を起こす危険がある。

そのため熱交換器のフィンのピッチを狭くすることがで
きず、熱交換器自体の寸法が大きくならざるを得ない。

又、熱交換器は給水量を絞って高温出湯状態で使用する
と熱交換パイプ内壁に接した部分の水のみが高温になり
沸騰を起こすため、該沸騰時における気泡の破裂音が騒
音となり、さらに熱交換パイプ内壁に付着した気泡のた
め熱交換パイプ中心部への熱伝達が悪く、均一な湯を給
湯することが出来なかった。

そこで以上の問題を解決するために、実開昭５１５３５
６１号のものが開示されているが、これは熱交換パイプ
の内壁に沿って金網を装着し、該内壁部のみで沸騰を起
こし気泡が発生した場合に、網による乱流で該気泡を細
分化して内壁より剥離させて水流とともに流すことによ
り騒音を防止しようとしたものである。

ところが、この考案はある程度の騒音は防止出来ても、
依然として熱伝達が悪いため熱交換パイプ内壁部のみの
沸騰と、該沸騰による気泡の破裂音は残り、さらに熱を
中心部まで伝えないため均一な加熱をすることが出来な
いという欠点があった。

本考案は上記問題を解決し、熱交換器の寸法をコンパク
トにすると共に耐久性を向上させることを目自勺とする
ものである。

本考案の基本的な横取はファンを用いて燃焼ガスを強制
ドラフトせしめることによりフィンのピッチ間隔をつめ
ると共に熱交換パイプの中心部まで均一に加熱すること
を目的とする。

以下、本考案の実施の一例を図に基づいて説明する。

図中Ａは給湯機本体、ａはそのバーナー、ｂは燃焼室、
Ｃは熱交換器であり、上記熱交換器Ｃは熱焼室すの上端
に載架固定されている。

燃焼室すは上下両面を開放した横断面長方形の箱棒状に
形成され、バーナーａのケーシング部１上に、このケー
シング部１上面に設けられた炎孔部２を囲んで載置固定
されており、その下部にはバーナーａの炎孔部２に臨ま
せて２次空気供給管３が連結している。

２次空気供給管３は他方において風量調整バルブ４を介
して比例ファン５に連絡しており、図示例においては、
この比例ファン５が上記風量調整バルブ４を介して１次
空気供給管６にも連絡している。

１次空気供給管６はバーナーａのケーシング部１内に延
びて、炎孔部２の下方において上面にバーナーロアを形
成すると共に、内部には、上記バーナーロアと適宜間隔
を有してガス供給管８を同軸に備えている。

従ってガス供給管８から送り込まれるガスは１次空気供
給管６内においてファン５により読管６を送られてくる
１次空気と混合し、バーナーロアを経て炎孔部２に達し
、ここで燃焼する。

一方、この際必要となる２次空気はファン５により前述
の２次空気供給管３を通って炎孔部２に供給される。

そして、この２次空気はまた燃焼ガスを強制的に上昇せ
しめる役割を果たす。

ガス供給管８は上流側がバーナーａのケーシング部１外
方へ延びて、上流側より順次元電磁弁９、ガスバーナー
１０、ガス比例弁１１を備えており、給湯機設置時には
元電磁弁９を介してガス供給源と連絡する。

上記ガス比例弁１１や、前述の比例ファン５、風量コン
トロールバルブ４は、給湯機本体Ａとは別体に設けたコ
ントロールボックス１２内に収められた制御装置により
制御されるようになっており、この制御装置は使用ガス
のガス質毎に上記弁等を制御するように構成されている
。

熱交換器ｅは上下両面を開放した横断面長方形の箱棒状
に形成した器体１３の対向する一対の側壁（図面上では
長平方向側壁）に亘って金属製の熱交換パイプ１４を蛇
行状に架設している。

上記熱交換パイプ１４は給湯機設置時において一端を給
水源に、他端を給湯器具に連絡して内部に水を通すもの
であり、その外面には金属製のフィン１５多数を相互に
所定間隔を有して一体に備え、内部には熱伝達体１６を
備えている。

フィン１５は熱交換パイプ１４の軸心に対して直交する
ように設けられて器体１３を横断し、両端が器体１３の
対向する一対の側壁（図面上では短手方向側壁）に近接
又は当接しており、フィン１５相互の間に燃焼ガスが上
方に抜ける間隙１７を形成する。

熱伝達体１６は第４図に示すようにフィン状のもの多数
を熱交換パイプ１４内周面から軸心部に向がって放射状
に突出せしめて構成する。

また、熱伝達体１６は平板を横断面星形に屈曲形成した
ものを、該外面が熱交換パイプの内周面に接合する状態
で挿入してもよい。

而して、斯る給湯機はファン５を装備したことにより燃
焼ガスを強制的にドラフトすることができるをもって、
フィン１５のピッチ間隔を詰めてフィン１５の相当直径
を小さくし熱伝達率を上昇せしめることができる。

このため必要なフィン１５の枚数が少くなり熱交換器Ｃ
の寸法をコンパクトにすることができる。

一方、熱交換器Ｃが小さくなると必然的に熱交換パイプ
１４の表面積が小さくなり増々熱交換パイプ１４が過熱
されることになるが、熱交換パイプ１４内に設けた熱伝
達体１６により熱交換パイプ１４の相当直径が小さくな
り、熱交換パイプ１４から水への熱伝達率が上昇するた
め、給水量を絞って高温出湯状態で使用したり、ソーラ
ーヒーターからの温水のような高温の水が人ってきても
、熱交換パイプ１４の過熱が防止され、突沸することな
く熱交換が可能となる。

本考案は上記の構成であるから以下の利点を有する。

（１）フィンのピッチを狭くしても確実に燃焼ガスを放
出することができるので、フィンのピッチを狭くして熱
交換器をコンパクトにすることができ、例えば２０号程
度の熱交換が１５０ｍｍ Ｘ ２４０ｍｍＸ ４０ｍｍ
ｆｕ度の熱交換器で可能となる。

（２）熱交換パイプの熱が熱伝達体を伝わりパイプの中
心部まですばやく伝達し、パイプ内壁に接した部分の水
のみが高温になり沸騰を起こすことがないため気泡の破
裂音による騒音がなく、さらにパイプ内全体の水を均一
に加熱することが出来る。

（３）熱交換器へ高温の水が人ってきても突沸すること
なく熱交換ができるので、ソーラーヒーターとの接続が
可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す給湯機の模式的な断面
図、第２図は平面図、第３図は第１図の■−■線に沿え
る拡大断面図、第４図は要部の他の実施例を示す断面図
である。 ａ・・・・・・バーナー ｂ・・・・・・燃焼室、Ｃ・
・・・・・熱交換器、１２・・・・・・ファン、１４・
・・・・・熱交換パイプ、１６・・・・・・熱伝達体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バーナー、バーナー上方に設けられる燃焼室及び燃焼室
   上方に設けられる熱交換器を供え、上記燃焼室下部にフ
   ァンを連絡すると共に熱交換器の熱交換パイプ内壁から
   熱交換パイプの内部中心部へ向う放射状の熱伝達体を一
   体に設けてなる給湯機。