JPS5940924Y2 - ポンプ注液式ポツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエアーポンプからの加圧空気によって液容器内
の液体を注出し得るようにしたポンプ注液式ポットに関
し、さらに詳しくはエアーポンプ不使用時にポンプ押圧
板の下動を規制するための安全装置を備えたポンプ注液
式ポットに関するものである。

従来のこの種のポンプ注液式ポットの中には、ポット不
使用時にエアーポンプ駆動用のポンプ押圧板の下動を規
制するための安全リングを備えたものが散見されるが、
この従来のポンプ注液式ポットでは安全リングはポット
上部の蓋体外周壁内面でガイドされているため、その安
全リングの直径が大きくなり、それに伴って安・全リン
グ回動操作の際の摩擦抵抗が大きくなって安全リングの
操作が重くなるという問題があった。

又、従来のポンプ注液式ポットでは安全リングを回動さ
せるとポンプ押圧板が伴回りするようになったものがあ
るが、このような構造のものではたとえば小児等がポン
プ押圧板を上方から押えて無理に回動させたような場合
にはポンプ抑圧板をロックしている状態であるにもかか
わらず、そのロックが外れて不測にエアーポンプが押圧
され、熱湯が注出されるという問題があった。

本考案は上記の如き従来のポンプ注液式ポットの問題点
に鑑み、安全リングを小型化できしかも安全リングの回
動時にポンプ押圧板が伴回りしないようにするとともに
安全リングを支持するための専用の支持部材を省略し得
るようにしたポンプ注液式ポットを提供することを目的
とするものである。

以下、図示の実施例に基づいて本考案のポンプ注液式ポ
ットを説明すると、第１図ないし第３図に示す本考案実
施例のポンプ注液式ポットは保温兼用の湯沸し型に形成
されでいる。

このポットは、外ケース４の内部に上方開口１９を広口
とした金属製の液容器５を収容しさらに外ケース４の上
部に環状の下口部材６を収容してなるポット本体１と、
内部にベローズ式のエアーポンプ１０を収容した蓋体２
と、ポット本体１の上方に形成される給液口１６を開閉
する中蓋７と、一連の液体注出通路９並びにエアーポン
プ１０からの空気吹込通路１５を形成した導液管ユニッ
ト８とによって構成されている。

蓋体２は蝶番３によってポット本体１の上部に。

枢着されている。

液容器５の下方夕Ｈ創面には湯沸し用ヒータ３８及び保
温用ヒータ３９からなる２系統の液体加熱用ヒータが取
付けられている。

液容器５の上方開口１９には外向きの環状鍔部１９ａが
形成されており、該鍔部１９Ｈには環状パツキン２０が
取付けられている。

下口部材６のほぼ中央部には大径の穴１７が形成されて
いて該穴１７の外方は環状の棚部１８となっている。

この棚部１８には液容器５の上方部の鍔部１９ａが載置
されている。

尚この実施例の場合は液容器５の上方開口１９が液容器
５内に給液するための給液口１６となる。

給液口１６の開口縁には中蓋７が気密的に施蓋されてい
る。

中蓋７には導液管ユニット８が一体的に固着されている
。

この導液管ユニット８は、下方に延びる液体汲上管１１
と横方向に延びる液体注出管１２とを中間部材１３に取
付けて構成しており、該液体汲上管１１と液体注出管１
２とは中間部材１３内の液通路１４を介して連通状態と
なっている。

尚液体汲上管１１、中間部材内液通、路１４、液体注出
管１２及びその先端の注口管１２ａにより液容器５の内
外を連絡する一通の液体注出通路９を構成している。

又、中間部材１３には縦方向に貫通する空気吹込通路１
５が形成されており、蓋体２の閉蓋時にはエアーポンプ
１０と液容器５内とが空気吹込通路１５を介して相互に
連通ずるようになっている。

蓋体２のほぼ中央部には該蓋体２の外周壁２１の直径よ
り小さい円筒状の押圧板ガイド筒２２が形成されている
。

この押圧板ガイド筒２２はエアーポンプ天板５１の直上
方に位置しており、又該押圧板ガイド筒２２内にはエア
ーポンプ駆動用のポンプ押圧板３０が配置されている。

このポンプ押圧板３０は後述するように押圧板ガイド筒
２２に対して非回動で上下方向にのみ摺動し得るように
なっている。

押圧板ガイド筒２２の下端部にはエアーポンプ不使用時
にポンプ押圧板３０の下動を規制するための安全リング
４０が回動自在に支持されている。

この安全リング４０は内外方向に適宜幅をもつ環状平板
４２に操作レバー４１を一体形成して製作されており、
該操作レバー４１の先端に取付けた操作ツマミ４３によ
って蓋体２の外部から回動し得るようにしている。

ポンプ押圧板３０は、円形の上板３１の下面に円筒状の
周壁３２を形成しさらに該周壁３２の下端に下方に延び
る４つの垂下片３３．３３・・・・・・と周壁３２の夕
Ｈ創面に外方に突出する４つの縦リブ３５．３５・・・
・・・を形成して構成されている。

４つの垂下片３３．３３・・・・・・にはそれぞれ外向
きの爪３４が形成されている。

又、ポンプ押圧板３０の上板３１にはその前側寄りに蒸
気抜穴３６が形成されている。

抑圧板ガイド筒２２の下方部には内方に向けて環状の棚
部２３が形成されており、又該棚部２３の内方周縁には
下方に向けて短かい筒壁（以下、小径筒壁という）２４
が形成されている。

抑圧板ガイド筒棚部２３にはポンプ押圧板３０の垂下片
３３．３３・・・・・・及び縦リブ３５．３５・・・・
・・を上下方向に案内する垂下片案内用切欠２５．２５
・・・・・・及び縦リブ案内用切欠２６゜２６・・・・
・・が形成されていて該各切欠２５．２６に垂下片３３
及び縦リブ３５をそれぞれ挿通させることによりポンプ
押圧板３０が押圧板ガイド筒２２に対して回動しないよ
うにしている。

尚垂下片３３の下端の爪３４は押圧板ガイド筒２２の小
径筒壁２４の下端に係止させており、ポンプ押圧板３０
が押圧板ガイド筒２２から上方に抜は出さないようにし
ている。

抑圧板ガイド筒２２の下端（小径筒壁２４の下端）には
円周方向に等間隔で４つの外向き爪状の係止片２７、２
７・・・・・・が一体戊型されており、この係止片２７
゜２７・・・・・・と棚部２３の下面との間には安全リ
ング４０の環状平板４２を収容するためのスペースが形
成されている。

安全リング４０の環状平板４２は押圧板ガイド筒２２の
小径筒壁２４の外径とほぼ同じ内径をもっており、又、
該環状平板４２の内周縁には円周方向に等間隔で４つの
切欠４４．４４・・・・・・が形成されている。

この切欠４４．４４・・・・・・は安全リング４０を押
圧板ガイド筒２２の小径筒壁２４の外周部に取付ける際
に前記係止片２７．２７・・・・・・を係入させるとと
もに安全リング４゜の取付後にはポンプ駆動時にポンプ
押圧板３ｏの縦リブ３５．３５・・・・・・を上下方向
に挿通させる作用をするものである。

この安全リング４０は、その環状平板４２を押圧板ガイ
ド筒２２下端の係止片２７．２７・・・・・・によって
下方から支持され且つ操作レバー４１の先端に蓋体２の
上部に形成した円弧穴２９の上方から操作ツマミ４３を
ビス止めして装着されている。

尚安全リング４゜は操作ツマミ４３が蓋体上部の円弧穴
２９の範囲（角度２０°〜３０°の範囲）内でのみ回動
・可能となっており、該安全リング４ｏの回動可能範囲
内では環状平板４２の切欠４４．４４・・・・・・と押
圧板ガイド筒２２の係止片２７゜２７・・・・・・とは
合致しないようになっている。

又、この安全リング４０は、操作ツマミ４３を左回転方
向りに回動させたときには（第２図の状態）ポンプ押圧
板３０の縦リブ３５．３５・・・・・・の直下方に環状
平板４２の非切欠部が位置して該ポンプ押圧板３０の下
動を規制するようになってお・す、又操作ツマミ４３を
右回転方向Ｒに回動させたときには該縦リブ３５．３５
・・・・・・の直下方に環状平板４２の切欠４４．４４
・・・・・・が位置してポンプ押圧板３０の下動規制が
解除されてポンプ押圧板３０を押し下げることができる
ようになっている。

尚、第１図中、符号５２はポンプ底板、５３はポンプ天
板５１に形戊したポンプ吸入口、５４はポンプ吐出口、
５５は吸入弁を示している。

このポンプ注液式ポットでは、湯沸し用ヒータ３８に通
電すると液容器５内の液体Ｗが加熱されて該液体Ｗから
蒸気が発生するが、その蒸気は中間部材１３内の空気吹
込通路１５及びエアーポンプ１０内を通ってポンプ吸入
口５３から押圧板ガイド筒２２内に放出されさらにポン
プ押圧板３０の上板３１に形戊した蒸気抜穴３６から外
気中に放出されるようになっている。

湯沸し後は保温用ヒータ３９に切換って液容器５内の液
体Ｗを一定温度に保温するようになっている。

エアーポンプ不使用時には安全リング４０の操作ツマミ
４３を左回転方向りに回動させておけばポンプ押圧板３
０は押し下げることができず、誤って子・供がポンプ押
圧板３０を押圧しても熱湯が注出されることがない。

尚ポンプ押圧板３０のロック時に該ポンプ抑圧板３０を
押圧した際に、縦リブ３５．３５・・・・・・が安全リ
ング４０の環状平板４２を押圧するが、その環状平板４
２は押圧板ガイド筒２２の４つの係止片２７、２７・・
・・・・によって下方から支持されているので押し下げ
られることはない。

注液時には安全リング４０の操作ツマミ４３を右回転方
向Ｒに回動させてポンプ抑圧板３ｏをロック解除する。

そしてポンプ押圧板３０を押し下げるとエアーポンプ１
０からの加圧空気が空気吹込通路１５を通って液容器５
内に吹き込まれ、その加圧空気によって液容器５内の液
体Ｗを一連の液体注出通路９を通してその注口管１２ａ
がら外部へ注出することができる。

続いて本考案の効果を説明すると、本考案のポンプ注液
式ポットは、エアーポンプ不使用時にポンプ押圧板３０
の下動を規制するための安全リング４０の回動を蓋体２
に形成した押圧板ガイド筒２２によって案内するように
しているので、該安全リング４０を小型化することがで
き、それに伴って安全リング回動操作の際の摩擦抵抗が
小さくなって安全リングの回動操作がスムーズに行える
という効果がある。

又、本考案のポンプ注液式ポットでは、ポンプ押圧板３
０を押圧板ガイド筒２２に対して非回動となるように配
置しているので、たとえば小児等がポンプ押圧板を上方
から押えながら無理に回動させようとしてもポンプ押圧
板が回動することがなく、ポンプ抑圧板のロック状態を
確実に保持することができ、したがって従来のように不
測に熱湯が注出されるということを未然に防止し得る効
果がある。

さらに、本考案のポンプ注液式ポットは、安全リング４
０を、押圧板ガイド筒２２と一体成型した爪状の係止片
２７．２７・・・・・・で下方から支持せしめているの
で、該安全リング４０を支持するための専用の支持部材
を省略することができるという効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかるポンプ注液式ポットの
縦断面図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図、第３図は第
１図のポットの上部分解斜視図である。 １・・・・・・ポット本体、２・・・・・・蓋体、４・
・・・・・外ケース、５・・・・・・液容器、９・・・
・・・液体注出通路、１ｏ・・・・・・エアーポンプ、
２１・・・・・・蓋体外周壁、２２・・・・・・押圧板
ガイド筒、２７・・・・・・係止片、３ｏ・・・・・・
ポンプ押圧板、４０・・・・・・安全リング、４１・・
・・・・操作レバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外ケース４内に液容器５を収容してなるポット本体１の
   上部に、内部にエアーポンプ１０を収容し且つ該エアー
   ポンプ１０の上方位置に前記エアーポンプ抑圧操作用の
   ポンプ抑圧板３０を上下方向に案内するための押圧板ガ
   イド筒２２を形成してなる蓋体２を載置し、前記ポンプ
   押圧板３０を押し下げることにより前記エアーポンプ１
   ０からの加圧空気を前記液容器５内に吹き込み、該加圧
   空気によって液容器５内の液体Ｗを一連い液体注出通路
   ９を通して外部へ注出し得るようにするとともに、前記
   押圧板ガイド筒２２に対して前記ポンプ押圧板３０を非
   回動とする一方、前記押圧板ガイド筒２２によって、操
   作レバー４１を回動操作することによりエアーポンプ不
   使用時には前記ポンプ押圧板３０の下動を規制し且つ注
   液時には前記ポンプ押圧板３０の下動を許容し得るよう
   にした安全リング４０の回動をガイドせしめる如くシシ
   かも該安全リング４０を前記押圧板ガイド筒２２と一体
   戊型した爪状の係止片２７、２７・・・・・・で下方か
   ら支持せしめたことを特徴とするポンプ注液式ポット。