JPS5940331Y2 - 部品整列移送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動組立装置などに使用する部品整列移送
装置に関するものである。

従来この種の装置として、１台の振動式ポールフィーダ
と１台の直進フィーダを組合せて行なうものがあるが、
この場合直進フィーダに固定するトラフには一列の溝が
形成されているだけであり、従って１種類の部品を整列
移送するものに限られていた。

即ち従来のこの種の整列移送装置は、直進フィーダに固
定するトラフに、移送する部品の形状に対応した一列の
溝しか形成されなかったために、複数機種の生産を行な
う組立ラインにおいては、段取替時、形状が同じで材質
だけが異なるような場合でも、前記トラフ上の部品をす
べて排出して後、異種部品を装入しなければならず、従
って段取替に長時間を要していた。

また、同一組立機で組立が可能な程度に部品形状が異な
る場合でも、前記トラフの交換作業を行なうか、或いは
更に組立機を１台追加して別のステーションで組立を行
なわなければならないなどの欠点があった。

また直進フィーダに設けるトラフは、通常、組立機の中
に装入することが多く、取扱いスペースが狭くなるほか
、部品の浮上防止レールを設けることが多いので、トラ
フ上の部品の排出が困難であった。

この考案は、上記のような従来のものの欠点を除去する
ためになされたもので、直進フィーダに固定するトラフ
として、移送部品の材質、形状などに対応した複数段も
しくは複数列の溝を有する多列式に構威し、その個々の
溝に組立機種に対応する部品を常時装填しておき、これ
と固定レールを組合せるようにして、段取替時、前期ト
ラフを固定した直進フィーダを平行もしくは垂直移動さ
せることによって、瞬時に段取替ができる部品整別杯送
装置を提供しようとするものである。

以下この考案の一実施例を図についで説明する。

まず第１図、第２図において、１は振動式ポールフィー
ダ、２はこのポールフィーダ１の後行程に接続される振
動式直進フィーダであり、３は前記ポールフィーダ１を
固定する架台を示す。

前記直進フィーダ２は昇降装置４に組込まれたレバー５
によって所定の間隔で上下動作できるように構成された
昇降台７に取付けられている。

またこの直進フィーダ２には、それぞれの異種部品の形
状に対応した溝を形成する多列式トラフ群６を有してい
る。

即ちこのトラフ群６はそれぞれの部品に対応する溝６１
ａ、 ６１ｂ、 ６１ｃを有するトラ７６ａ。

６ｂ、６ｃによって構成されている。

８は前記トラフ６ａ、６ｂ、６ｃと連結して部品を連続
移送可能にした固定レールで、架台９に固定されでいる
。

また前記固定レール８には、前記部品形状に対応できる
溝１１．及び部品が通過移送できる窓１０ａを有するス
トッパ板１０などが形成されている。

次に第３図〜第５図に示したように、それぞれのトラフ
６ａ、６ｂ、６ｃは、部品の形状に対応する浮上防止レ
ール１８を有し、かつ先端部には切欠き部１７を有して
、この切欠き部１７には前記ストッパ板１０に設けられ
た傾斜部１２ ａ 、 １６ ａをそれぞれ有する突起
部１２．１６が遊嵌されている。

次にその動作について説明する。

ポールフィーダ１に供給された部品Ａは、該ポールフィ
ーダ１に設けられたトラック上で整列されて図中最上段
のトラフ６ａに移送される。

そしてこのトラフ６ａの先端に到達すると、ストッパ板
１０の窓１０ａを通過して溝１１に移送され、図示しな
い組込装置もしくは搬送装置の一連の動作によって組付
けもしくは搬送される。

所定の数量の生産が完了する直前に、ポールフィーダ１
に装填されている部品を排出し、次に異機種部品Ｂを装
填する。

所定の数量の生産の完了と同時に、レバー５を操作して
昇降台７を介して直進フィーダ２を上昇させ、今度は固
定溝１１にトラフ６ｂを連結させる。

このときトラフ６ａの溝６１ａには部品Ａは満載された
状態にあり、その最先端の部品は傾斜部１２ａに接触し
ながら突起部１２によって微少量後退させられる。

この状態で、ポールフィーダ１を動作させると部品Ｂは
ポールフィーダ１のトラックを介してトラフ６Ｂ上を移
送され、溝１１に前記部品Ａが供給されている後に接続
する。

図示しない組立装置等で前記部品Ａから部品Ｂが順次溝
１の先端部から取り出されて組立てされ、再び部品Ａに
切り換える場合、ポールフィーダ１を停止しポールフィ
ーダ内の部品Ｂを排出し再び部品Ａを充填する。

次にレバー５の操作によってトラフを再び下降し、トラ
フ６ａの溝６１ａと固定レール８に設けられた溝１１と
連結する。

この場合溝１１に既に供給されている部品Ｂと新らしく
トラフ６ａから供給される部品Ａとが干渉しないように
ストッパ板１０に固定された突起部１２の傾斜部１２ａ
で部品Ａは若干後部に押下げられている。

固定レール８上に残った部品は取除くか、もしくは取除
くことが不可能な場合は常時一定量残すことにより、生
産ラインの生産個数管理と合わせて処理できる。

次に前述と同様の操作によって、部品Ｂ、部品Ｃと順次
整列移送させ、図示しない組込装置によって所定数の組
込みを行なう。

このようにしてこの整列移送装置は、通常それぞれのト
ラフ６ａ、６ｂ、６ｃにはそれぞれの部品Ａ、 Ｂ、
Ｃが満載されている状態にしておき、段取暫時レバー５
の操作によって、移送部品の切換えを容易に行なうこと
ができる。

なおいずれか生産機種が少ない場合は、ポールフィーダ
１に装填された部品はそのままにしておき、トラフ群６
の昇降操作だけで簡単に段取替ができる。

上記実施例では、トラフ群を上下方向に複数列（図では
３段）設けたが、水平方向に複数列設けでも上記実施例
と同様の効果がある。

また直進フィーダを昇降させるレバーは、何らかのアク
チェータを設けて自動的に行なうようにしてもよい。

以上のようにこの考案によれば、１台の直進フィーダに
複数列のトラフを設けでいるので、段取替が容易に行な
える部品整列移送装置を得ることができ、またこれを多
種少量生産の自動化ラインに使用すれば、段取替時間を
大巾に減少できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す斜視図、第２図およ
び第３図は複数列のトラフと固定レールの連結部分を示
す斜視図並びに正面図、第４図は第３図のＩＶ−ＩＶ線
の断面図、第５図は第３図の■■線の矢視図である。 図中、１はポールフィーダ、２は直進フィーダ、４は昇
降装置、５はレバー ６はトラフ群、６ａ。 ６ｂ、６ｃはトラフ、６１ａ、 ６１ｂ、 ６１ｃは溝
、７は昇降台、８は固定レール、１０はストッパ板、１
１は溝、１２．１６は突起部、１２ａ、 １６ａは傾斜
部、１７は切欠き部である。 なお図中同一符号は同−又は相当部分を示す。

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）振動式ポールフィーダと振動式直進フィーダを組
   合せて部品を整列移送する装置においで、前記直進フィ
   ーダのトラフをそれぞれの部品に対応する複数列の溝を
   形成した多列式トラフに槽底するとともに、該トラフを
   上下或いは水平方向に移動可能とし、かつこのト、ラフ
   の先端部に部品が連続して流れるように接続した共通の
   固定レールを設けたことを特徴とする部品整列移送装置
   。
2. （２）トラフは上下方向に複数列設けられるとともに、
   昇降台上に取付けられている実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の部品整列移送装置。
3. （３）固定レールはトラフの先端部に対応する位置に部
   品が通過移送できる窓をもったストッパ板を有している
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の部品整列移送装置
   。
4. （４）ストッパ板には、上下移動する各トラフの先端部
   に形成され移動方向に延びた切欠部が遊嵌して各トラフ
   をガイドする複数の突起部を有することを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第３項記載の部品整列移送装置。
5. （５）ストッパ板の突起部には傾斜部を有する実用新案
   登録請求の範囲第４項記載の部品整列移送装置。