JPS5939433B2 - 新規なるモルホリン誘導体及びその酸付加塩の製造法 - Google Patents

新規なるモルホリン誘導体及びその酸付加塩の製造法

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JPS5939433B2
JPS5939433B2 JP291175A JP291175A JPS5939433B2 JP S5939433 B2 JPS5939433 B2 JP S5939433B2 JP 291175 A JP291175 A JP 291175A JP 291175 A JP291175 A JP 291175A JP S5939433 B2 JPS5939433 B2 JP S5939433B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般式〔1〕 〔式中、Xは水素原子または低級アルキル基を、R1お
よびR2は水素原子を、R3は低級アルキル基、低級シ
クロアルキルアルキル基またはアリールアルキル基を表
わす。
〕で表わされる新規なるモルホリン誘導体の製造法に関
する。
前記一般式〔1〕に於いて、低級アルキル基としてはメ
チル、エチル、n−プロピル、IsO−フロピル基等が
挙げられ、低級シクロアルキル基としてはシクロプロピ
ルメチル基等が挙げられ、アリールアルキル基としては
ベンジル基、フエネチル基等が挙げられる。
本発明による新規なるモルホリン誘導体は以下の各種の
方法により製造される。
4前記一般式〔1〕で表わされる新規なるモルホリン誘
導体は、一般式〔〕〔式中、X.Rl、R2およびR3
は前記と同じ意味を有する。
〕で表わされる化合物のラクタム部分を還元することに
より得られる。
この反応は一般にラクタム部分(−C−Nく)を還元し
てアミン部分(−CH2N( )にする際に用いられる
各種還元剤および各種の態様が可能である。
先ず好適の還元剤としては水素化アルミニウムリチウム
、ナトリウム水素化ビス(メトキシニトキシ)アルミニ
ウム等の金属水素化合物が挙げられる。
これらの金属水素化合物は不活性溶媒中、ラクタム誘導
体〔〕と反応させることによつて達成されるが、不活性
溶媒としてはジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングライ
コールジメチルエーテル等が特に好適な溶媒として挙げ
られるが、ヘプタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベン
ゼン、トルエン等もあわせ用いることもできる。
還元剤は反応が充分に進行するだけの量を用いることが
望ましく、また反応温度としては、適宜令却または加熱
することにより反応を抑制または促進することが可能で
ある。
その他、該ラクタム誘導体〔〕の還元法としては、実用
性のあるものとして、水素化硼素金属、ジボラン等を用
いる方法が挙げられる。
水素化硼素ナトリウムは入手の容易さ、あるいはアルコ
ール性溶媒を用いることが可能な点で使用し易い還元剤
であるが、酸アミド基に対する還元能力は弱いので、本
発明方法の目的には塩化アルミニウム等の塩類との共存
下で用いる方法が挙げられる。1前記一般式〔1〕で表
わされる新規なるモルホリン誘導体は一般式〔〕〔式中
、xは前記と同じ意味を有する。
で表わされる化合物と一般式〔〕 〕 〔式中、R1、R2およびR3は前記と同じ意味を有す
る。
〕で表わされるモルホリニルメタノール誘導体の活性エ
ステル誘導体とを反応させることにより得られる。
この反応は、一般式〔〕で表わされる化合物および一般
式〔v〕で表わされる化合物を直接または不活性有機溶
媒中、塩基性縮合剤の存在下において行なうことができ
る。
不活性有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイド等
の各種の溶媒またはその混合物が挙げられ、塩基性縮合
剤としてはナトリウムアミド、カリウムアミド等の金属
アミド化合物、金属ナトリウム等のアルカリ金属、ある
いはブチルリチウム、水素化ナトリウム等の各種の塩基
が挙げられる。
反応は室温または加熱下に行なうことができる。
なお、本反応に用いられる活性エステル誘導体とは、一
般式〔〕で表わされるモルホリニルメタノール誘導体と
、無機および有機の強酸とのエステルであり、好適例と
しては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、ベン
ゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メチルスル
ホン酸とのエステル類が挙げられる。
4前記一般式〔1〕で表わされる新規なるモルホリン誘
導体は一般式〔V〕〔式中、X.RlおよびR2は前記
と同じ意味を有し、R5は水素原子、低級アルキル基、
低級シクロアルキル基またはアリール基を表わす。
〕で表わされる化合物のアミド部分を還元することによ
つて得られる。本還元反応は3項に述べたラクタム部分
を還元する場合と同一の還元系を同様に用いることがで
きる。
)前記一般式〔1〕のうち、R3がメチル基をあられす
新規なるモルホリン誘導体は一般式〔〕〔式中、X.R
l、R2は前記と同じ意味を有し、R6は低級アルキル
基またはアリール基を意味する。
〕で表わされる化合物のウレタン部分 (〉N−C−0−)を還元することにより得られる。
本還元反応は9項に述べたラクタム部分を還元する場合
と同一の還元系を同様に用いることができる。
このようにして5、9、2および@項に述べた各方法に
より得られる一般式〔1〕で表わされる本発明の目的化
合物は、通常の化学的手段により単離精製することがで
きる。
なお本発明方法によつて得られる前記一般式〔〕の化合
物は、アミン誘導体であるので、所望に応じて生理的に
無害の各種の無機酸および有機酸たとえば塩酸、硫酸、
臭化水素酸、酢酸、蓚酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸
、フマール酸、コ・・ク酸などと酸附加塩を形成するこ
とができる。
本発明方法により得られる新規モルホリン誘導体〔1〕
は、中枢神経系に対して強い薬理作用を有し、たとえば
テトラベナジンに対する強い拮抗作用を示すことが本発
明者等により見い出された。従つて本発明方法による新
規モルホリン誘導体〔1〕は、向積神薬、特に抗ウツ剤
として非常に有用な化合物である。従つて、本発明方法
の趣旨とするところのものは、新規にして有用なる一連
の化合物群の有利なる製造法を提供せんとするものであ
る。
なお、各々の出発化合物は通常の方法あるいは本発明者
らの考案による方法により容易に製造され得るが、一例
をあげれば次の如くである。
一般式〔〕の化合物は、たとえば次の方法により得られ
る。一般式〔v〕および〔〕の化合物は、 たとえ ば次の方法により得られる。
〔式中、XsRl、R2、R3、R5およびR6は前記
と同じ意味を表わす。
]かくして本発明方法により、次にあげる新規なるモル
ホリン誘導体がたやすく合成できる。
5−(4−イソブチル−2−モルホリニルメチル)−1
0・11−ジヒトロー5H−ジベンゾ〔b−f〕アゼピ
ン、融点137〜138℃(蓚酸塩)5−(4−シクロ
プロピルメチル−2−モルホリニルメチル)−10・1
1−ジヒトロー5Hジベンゾ〔b−f〕アゼピン、融点
161.5〜162.5℃(蓚酸塩)5−(4−メチル
−2−モルホリニルメチル)3−エチル−10・11−
ジヒトロー5H−ジベンゾ〔b−f〕アゼピン、融点1
68〜170℃(蓚酸塩)参考例 47の10・11−ジヒトロー5H−ジベンゾ〔b−f
〕アゼピンと2fのエピクロロヒドリンを25m1のベ
ンゼンに加え、40〜50℃に加熱した。
これに0.857のナトリウムアミドを少量のトルエン
に懸濁させたものを滴加した。6時間還流撹拌し、反応
液を冷却し、水を加えベンゼン層を分取し水洗、無水硫
酸ナトリウムで乾燥しベンゼンを減圧留去した。
得られた油状物を減圧蒸留し融点73〜74℃の5−(
2・3−エポキシプロピル)−10・11−ジヒトロー
5H−ジベンゾ〔b−f〕アゼピンを得た。上記5−(
2・3−エポキシプロピル)−10・11−ジヒドロ5
H−ジベンゾ〔b−f〕アゼピンを過剰のベンジルアミ
ンと90℃で10時間反応させ、過剰のベンジルアミン
を減圧留去し、2.87の5(2−ヒドロキシ−3−ベ
ンジルアミノ−プロピル)−10・11−ジヒトロー5
H−ジベンゾ〔B.f〕アゼピンを含む油状物質を得た
。このものを40m1の塩化メチレンに溶解させO〜5
℃に冷却し35′i!の10%水酸化ナトリウムを加え
、更に17のクロロアセチルクロライドを滴加した。そ
のまま2時間攪拌した後、水を加え塩化メチレン層を分
取し、水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、塩化メチレ
ンを減圧留去することにより3.1yの5−〔2−ヒド
ロキシ〜3−(N−クロロアセチル)ベンジルアミノ−
プロピル〕−10・11−ジヒトロー5H−ジベンゾ〔
b−f〕アゼピンを含む油状物質を得た。更にこの油状
物質を50m1のメタノールに溶解させ、金属ナトリウ
ム0.187とメタノール10m1で調製したナトリウ
ムメチラート溶液を滴加し20時間還流した。後メタノ
ールを減圧留去し、水を加えクロロホルムで抽出し、ク
ロロホルム層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後ク
ロロホルムを減圧留去し、3.67の5−(4−ベンジ
ル−5−オキソ一2モルホリニルメチル)−10・11
−ジヒドロ5H−ジベンゾ(b−f〕アゼピンを含む油
状物質を得た。次に実施例をあげて本発明の方法をさら
に詳しく説明するが何らこれのみにとられれるものでな
いことはいうまでもない。
実施例 1 (方法8による) 5−(4−ベンジル一5−オキソ一2−モルホリニルメ
チル)−10・11−ジヒトロー5Hジベンゾ〔b−f
]アゼピン0.57を乾燥テトラヒドロフラン5m1に
溶解させ、これをリチウムアルミニウムハイドライド3
01n9を乾燥テトラヒドロフラン5meに懸濁させた
溶液に加え、室温で1時間攪拌した後、更に10時間還
流した。
反応液を冷却し水を加え、ベンゼンを加え抽出した。ベ
ンゼン層を分離し、水洗し無水硫酸ナトリウムで乾燥し
、ベンゼンを留去したところ黄色油状物質が得られた。
これにイソプロピルアルコールを加え溶解させシユウ酸
を加えることにより、目的とする5−(4−ベンジル−
2−モルホリニルメチル)−10・11−ジヒトロー5
H−ジベンゾ〔b−f〕アゼピン・シユウ酸塩を白色結
晶として得た。融点139〜140℃実施例 2 (方法9による) 5−(4−イソプロピル−5−オキソ一2−モルホリニ
ルメチル)−10・11−ジヒドロ5H一尺ゾ〔b−f
]アゼピン0.5yを実施例1と同様にリチウムアルミ
ニウム・・イドライド30即を用いて乾燥テトラヒドロ
フラン中で還元し、同様の後処理を行ない目的とする5
−(4−イソプロピル−2−モルホリニルメチル)−1
0・11−ジヒトロー5H−ジベンゾ〔b−f〕アゼピ
ン・シユウ酸塩を白色結晶として得た。
融点203,5〜204.5℃実施例 3 (方法Oによる) 10・11−ジヒトロー5H−ジベンゾ〔b−f〕アゼ
ピン1.07を乾燥ベンゼン20m1に溶解させ、室温
でナトリウムアミド500ηを加え1時間還流する。
次に反応液を冷却し、室温で4−イソプロピル−2−ク
ロロメチルモルホリン1.07を乾燥ベンゼン5m1に
溶解した液を加える。室温で1時間攪拌し、更に20時
間還流撹拌した。後反応液に水を加え、ベンゼン層を分
離し、水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ベンゼ
ンを留去し、得られた残留物をイソプロピルアルコール
に溶解させ、シユウ酸を加えることにより目的とする5
(4−イソプロピル−2−モルホリノメチル)10・1
1−ジヒトロー5H−ジベンゾ〔b・f〕アゼピン・シ
ユウ酸塩を白色結晶として得た。融点203.5〜20
4.5℃実施例 4 (方法9による) 10・11−ジヒトロー5H−ジベンゾ〔b・f〕アゼ
ピン160yを実施例3と同様にナトリウムアミド50
0TI19を用い、4−ベンジル一2−クロロメチルモ
ルホリンと反応させ同様の後処理を行ない、目的とする
5−(4−ベンジル−2−モルホリニルメチル)−10
・11−ジヒドロ5H−ジゾ〔b−f〕アゼピン・シユ
ウ酸塩を白色結晶として得た。
融点139〜140℃実施例 5(方法4による) 5−(4−アセチル−2−モルホリニルメチル)10・
11−ジヒトロー5H−ジベンゾ〔b・f〕アゼピン0
.347を実施例5と同様にしてリチウムアルミニウム
ハイドライド807n9を用い、テトラヒドロフラン1
0m1中で還元した。
同様の後処理を行ない目的とする5−(4−エチル−2
一モルホリニルメチル)−10・11−ジヒドロ5H−
ジベンゾ〔b−f〕アゼピン・シユウ酸塩を白色結晶と
して得た。融点210〜211℃実施例 6(方法@に
よる) 5−(4−エトキシカルボニル−2−モルホリニルメチ
ル)−10・11−ジヒトロー5H−ジベンゾ〔b−f
〕アゼピン0.8yをテトラヒドロフラン5m1に溶解
させ、これをリチウムアルミニウムハイドライド100
▼をTHF5mlに懸濁させたものに加える。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔式中、Xは水素原子または低級アルキル基を、R_1
    およびR_2は水素原子を、R_3は低級アルキル基、
    低級シクロアルキルアルキル基またはアリールアルキル
    基を意味する。 〕で表わされる化合物のラクタム部分を還元し、かつ必
    要に応じて、その酸付加塩とすることを特徴とする一般
    式▲数式、化学式、表等があります▼ 〔式中、X、R_1、R_2、R_3は前記と同じ意味
    を有する。 〕で表わされる新規なるモルホリン誘導体及びその酸付
    加塩の製造法。 2 一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔式中、Xは特許請求の範囲第1項に記載した意味を有
    する。 〕で表わされる化合物と一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔式中、R_1、R_2およびR_3は特許請求の範囲
    第1項に記載した意味を有する。 〕で表わされるモルホリニルメタノール誘導体の活性エ
    ステル誘導体とを反応させ、かつ必要に応じてその酸付
    加塩とすることを特徴とする一般式〔式中、X、R_1
    、R_2およびR_3は前記と同じ意味を有する。 〕で表わされる新規なるモルホリン誘導体及びその酸付
    加塩の製造法。 3 一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔式中、X、R_1およびR_2は特許請求の範囲第1
    項に記載した意味を有し、R_5は水素原子、低級アル
    キル基、低級シクロアルキル基またはアリール基を意味
    する。 〕で表わされるアミド部分を還元し、かつ必要に応じて
    その酸付加塩とすることを特徴とする一般式▲数式、化
    学式、表等があります▼〔式中、X、R_1、R_2お
    よびR_5は前記と同じ意味を有する。 〕で表わされる新規なるモルホリン誘導体及びその酸付
    加塩の製造法。 4 一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔式中、X、R_1およびR_2は特許請求の範囲第1
    項に記載した意味を有し、R_6は低級アルキル基また
    はアリール基を意味する。 〕で表わされる化合物のウレタン部分を還元し、かつ必
    要に応じてその酸付加塩とすることを特徴とする一般式
    ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔式中、X、R_1およびR_2は前記と同じ意味を有
    する。 〕で表わされる新規なるモルホリン誘導体及びその酸付
    加塩の製造法。
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