JPS5939337B2 - 調節自在なワ−ク支持体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特定の構造体に対してワークピースを位置決
めし支持するための装置に関し、詳述すれば、そのよう
な構造体に間隙をもってワークピースを取付は支持する
に当たりその支持位置が調節できるようにした２部品式
のクサビ型スペーサーに関する。

多くの組立作業に於ては、ワークピースをある程度の正
確さで間隙をもって取付けたり、所定の許容範囲内の寸
法変化のある間隙内に一つの部品を他方の部品に対して
正しく確実に配置したりすることが強く要望されている
。

本発明が利用できる一般的な分野としてはガラスを窓枠
あるいは他の構造体に取付けるばあいがある。

本発明の特殊な実施例として風防ガラスを車輌に取付け
る場合を以下説明するが、これは単なる例示にすぎない
。

締付具として従来用いられてきたシムや摺動クサビ等の
周知の用具は、必ずしも、恒久的に優れた効果を生じる
とは限らない。

本発明は単にガラスの取付けにのみ限定されるのではな
く他の種々の分野で有効に利用できるものであるち 本発明の目的は寸法上の誤差を吸収でき且つそのワーク
支持位置を保持できる改良された経済的な調節自在のワ
ークピース支持装置を提供することにある。

詳述すれば、本発明の目的は、所定の最大及び最小間隙
充填位置の間で用いられ、且つワークピースを構造体に
対して所定の位置関係において永久的に支持できるよう
な調節容易なりサビ状スペーサーを提供することにある
。

これらの目的を達成するために本発明はテーパー付きベ
ースと、それき組合わされた摺動体とによって構成され
る２部品式のクサビ型スペーサー組立体を提案する。

これらベースと摺動体とにはインターロック用案内手段
が形成されている。

また、ベースと摺動体との係合面には、摺動体の露出面
がワークピース（ｌ！ｌ：轟接した時に、ワークピース
をベースの底面と係合した構造体から適当に離した位置
に固定して支持するための互に噛合う鋸歯が形成されて
いる。

以下に示すように、各部品はプラスチックで成形されて
いるのが好ましく、両者は先ず着脱自在に軽くはめ込ま
れていて、次に摺動体をワークピース支持位置へとベー
ス上を長手方向に相対移動させてインターロック位置へ
と変えるようになっている。

更に別の特色は、長手方向の舌部（案内部）と溝とによ
って構成される案内手段が設けられている点であり、溝
の両側の直立した弾性アームは互に離れて舌部を囲み且
つ舌部に平行に形成された通路（ス町ント）内に摺動可
能に収容された外向きのフランジ端部を備えている。

本発明の上記及び他の特色は、添付の図面を参照して以
下に説明する実施例によってより明瞭になるであろう。

本発明の新規な２部分式調節自在物品支持用スペーサー
は（第１〜４図で）全体を１０で示しである。

あらかじめ成形された車輌用フレーム１４として例示し
た構造体に、風防硝子１２（第１図）のような窓ガラス
の形状をしたワークピースを取付けるため装置としてこ
こに示した組立部材１０は、クサビ状をしており且つ好
ましくはプラスチックで成形されている。

この調節式支持スペーサー１０の片方の部品は、はぼ幅
が一定で長手方向に側面が先細状になったベース１６で
ある。

このベース１６の底面は平らで且つフレーム１４と係合
するようになっている。

ベース１６には約１０゜以下、場合によっては約５〜６
°以下の傾斜角度で前記底面の一端へ収束する平らな傾
斜面が成形されている。

このスペーサー１０のもう１方の部品は、長手方向に側
面が先細状になった摺動体１８であり、以下に説明する
ようにして２つの部品が組み合わされた時に、前記ベー
ス底面とほぼ平行になるワークピース支持面すなわちガ
ラスの端縁に尚接する面２０を有する（第２〜８図）。

ベース１６と摺動体１８との当接面には以下で述べる目
的のために横方向にのびる歯２２．２４によって形成さ
れる互に噛合う 歯が各々設けられている。

ベース１６には傾斜面の歯２２からほぼ一様に上方に突
出した長手方向にのびる舌部すなわち案内部２６がその
中心部に設けられている。

この案内部２６の両側に、ベース１６内を互いに平行に
延びているスロット（通路）が設けられている。

この２つのスロットは、２８．２８で示すように、べ′
−スの細くなっている方の端部の近くにおいて、幅広に
なって開口している。

この結果、摺動体のキ一部（隔置される一対のアーム３
０．３０を形状をなしている）が；その開口を介して挿
入されて、摺動体がベースの一端を覆うように着脱自在
に取付けられる。

このアーム３０は、摺動体の延長部を成しており、した
がって、該摺動体と同じ材料、すなわち、成形プラスチ
ック製であるが、図に示すように（特に、第２図および
第７図参照）、薄い小片状を成しているために弾性（可
性）を有することになる。

第２〜４図に示すように、ワークピース（窓ガラス）が
ベース１６に対して間隔をもって支持されることができ
るような範囲（「下方位置」と称する）においては、摺
動体１８の後端部は、ベースの細くなっている方の端部
を越えて突出している（第３図の実線で示す）。

キ一部を構成するアーム３０゜３０は、摺動体１８の先
端部の底面を越えて下方に突出しており、摺動体１８の
溝３２の両側において案内部２６と摺動自在に係合して
いる。

ベース１６に設けられたスロットの狭い部分（すなわち
、前述の幅広で開口していない部分）にはアンダカット
部３４．３４が設けられており、この結果、アーム３０
．３０の外向きのフランジ端部３６と上記アンダカット
部が互いに係合し合うことになる。

かくして、ワークピースを取付けようとするさきには、
第３図に示される「下方位置」から、鎖線で示す「上方
位置」すなわち前記表面２０が窓１２の縁部と係合し且
つフレーム１４から窓１２の縁部を適当に離すワークピ
ース支持位置へと摺動体をベースに対し長手方向に相対
移動させればよい。

摺動体１８はベース１６より短い方が好ましく、組立て
後両者はこのワークピース支持位置を永久に維持するこ
とになる。

ベース１６ど摺動体１８との接触面には互に係合し合う
横方向にのびる歯２２．２４が形成されており、これら
の歯はそれらがワークピース支持位置から後退運動しな
いように摺動体を噛合状態に維持するため傾斜した歯面
を有する。

図示した組立体１０は一例としてベースの全長が６．４
（ｍ（２，５インチ）を超えない範囲にあり、締め付
は変動中は約６．４ｍ（０，２５インチ）から約１１糖
（０，４５インチ）となる。

ここに示した特殊な実施例では摺動体１８の方をワーク
ピース１２の平面上で相対移動するようになっているが
、この取付運動を必要に応じてワークピースの平面に垂
直な方向で行うことも、あるいは場合によってはその中
間の角度で行うようにすることもできる。

風防ガラス１２を取付ける場合について、本発明の使用
方法を繰り返して説明する。

先ず、フレーム１４内の側面及び上部にスペーサ４０（
第１図）等によって正確に保持されたシール用縁部材を
取付ける。

次いで、取付けたガラスの底縁部と風防ガラス用フレー
ムの底部との間の製造時誤差を無くすために締付は調整
をする。

このため、１対（又はそれ以上）の本発明のスペーサー
１０を使用する。

すなわち、第３，４図に示すように、ベース１６と摺動
体１８が軽く結合した状態で、ベース１６が風防ガラス
の下端の下にそれと隔てて配置され、且つベースの底面
がフレーム１４と係合するように、スペーサ１８を配置
する。

次いで、各々の摺動体１８をベースの傾斜面上を上方へ
相対移動させることによって、摺動体はほぼワークピー
ス支持位置に到達して、摺動体１８とベース１６とがイ
ンターロック用案内手段２６゜３２及びキ一部３０．３
６によってインターロックされる。

すなわち、ベース１６の案内部２６と摺動体１８の溝３
２とが係合することよって、ベース１６および摺動体１
８が互いに横方向に移動することなく、且つ、アーム３
０のフランジ端部３６とアンダカット３４とが係合する
ことによって、ベース１６および摺動体１８が互いに上
下刃向に外れることもなくなる。

ここで、前述したように、アーム３０は薄い小片状を成
していることによりある程度の弾性（可撓性）を有して
おり、したがって、ベース１６と摺動体１８の相対位置
を更に微少変化させることができる。

すなわち、摺動体１８をベースの傾斜面上を更に上方に
押圧すると、アーム３０はそのフランジ端部３６を介し
てアンダカット３４と摩擦係合しながら僅かに変形し、
その結果、摺動体１８の歯２４がベース１６の歯２４の
上方に持ち上げられて離れ、更に上方の歯２４と噛合す
ることができる。

このように、本発明のスペーサを用いれば、ワークピー
スの支持位置の微妙な調整が可能となり、あるいは、ワ
ークピースを最も堅固な位置において構造体に対して支
持することができる。

かくして、手または特殊なワークピース用木槌で軽く叩
いて各摺動体１８を締付は位置すなわちワークピース支
持位置へ摺動させることによって、両方の歯２２゜２４
が完全に噛合い、それらの歯の傾斜形状により摺動体が
後退することはない。

以上の説明によってワークピース支持用フレーム１４と
風防ガラスの底縁部との間の種々の間隙を調節し、永久
固定状態に設定でき、次いで風防ガラスの縁部の囲りに
雨よけシール材やトリム材を取付けることができるよう
になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の調節自在なスペーサーを２つ用いて風
防ガラスを取付ける際の斜視図である。 第２図は第１図に示された２部品式スペーサーの分解斜
視図である。 第３図は第２図のスペーサーの一部を破断して示した側
面図で、摺動体のワークピース支持位置が点線で示しで
ある。 第４図は下方位置すなわち無負荷位置でのベースと摺動
体の平面図である。 第５図は第３図ｖ−ｖ線による断面図である。 第６図は第３図のＶＩ−ＶＩ線による断面図である。 第７図は第３図の■−■線による断面図である。 第８図は第４図の■−■線による断面図である。 参照符号、１０・・・・・・スペーサー、１６・・・・
・・ベース、１８・・・・・・摺動体、２０・・・・・
・平坦面、２２゜２４・・・・・・歯。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 窓ガラスのようなワークピースを特定の構造体に間
   隙をもって取付は支持するための成形プラスチック製の
   ２部品からなるスペーサーにおいて、くさび形のベース
   であって、取付けるべきワークピースの端部から離れた
   位置において前記構造体と係合する一つの平らな底面と
   、該ベース底面に対して１０°以下の角度で傾斜して横
   断面が先細状になるような傾斜面と、前記傾斜面からほ
   ぼ一様に該傾斜面よりも上方に突出して長手方向を中央
   に延びている案内部とを有するベース、および 長手方向に側面が先細状になった摺動体であって、前記
   ベースの案内部と係合し長手方向に存する溝と、前記ワ
   ークピースの端部に当接する面さ、該摺動体の底部から
   突出しているキ一部とを有する摺動体から成り、 前記案内部の両側に、互いに平行に延びているスロット
   が設けられ、該スロットは前記ベースの細くなっている
   方の端部近くにおいて幅広になって開口して前記摺動体
   のキ一部がベースの案内部上に係合するようになってお
   り、前記スロットの狭い部分が前記キ一部と摺動自在に
   係合するようになっており、更に、前記ベースと摺動体
   は、該摺動体がベースの細くなっている方の端部から遠
   ざかるように前記ベースの傾斜面を相対的に移動して前
   記ワークピースを支持し該ワークピースに当接して該ワ
   ークピースを前記構造体に対して固定するようになって
   おり、前記摺動体のキ一部は、隔置１対の弾性アームの
   形状を成し、これにフランジ端部が設けられて、前記ベ
   ースの平行なスロットに設けられたアンダカットと係合
   しながら前記案内部を囲むように摺動し得るようになっ
   ており、前記ベースど摺動体との接触面には互に係合し
   合う横方向にのびる歯が形成されており、これらの歯は
   それらがワークピース支持位置から後退移動しないよう
   に摺動体を噛合状態に維持するために傾斜した歯面を有
   していることを特徴とする前記スペーサー。