JPS5939148Y2 - エンジンの油圧ポンプ取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案Ｉハエンジンの油圧ポンプ取付構造に関し、エン
ジン側方側のデッドスペースを有効利用して該スペース
に従来のものとは別に油圧ポンプを取付けるようにして
従来より油圧ポンプの数を増加させることを目的とする
。

最近のトラクタで（ｄ１作業機昇降用油圧装置以外にパ
ワーステアリング装置やあるいは油圧クラッチ等の各種
の油圧装置を備えることが多いが、これら油圧装置に油
圧油を供給する油圧ポンプはエンジンに従来同様に１儒
又は２個程度しか備えられていない。

このため、上記の場合には、油圧ポンプが吐出した油圧
油を分配器により例えば作業機昇降用油圧装置用とパワ
ーステアリング装置用とに分けたりすることが多く行わ
れている。

ところで、この際には、運転時に常時作動させる必要が
あることから、分配器からパワーステアリング装置側に
油圧油が優先的に流れるようにしているが、このように
しているため、上記の場合には、エンジンの回転数が落
ちて、油圧ポンプの吐出量が減った際には、作業機昇降
用油圧装置の能力が低下する等の問題があった。

それ故、このような問題を解決するために、エンジンに
備える油圧ポンプの数の増加が最近で、は要望されてい
る。

本考案は上記実情を解決したものであって、その特徴と
する処は、エンジンにギヤーケースを外側方突出状に設
け、このギヤーケースの突出された部分の後面側に燃料
噴射ポンプを備えて、その燃料噴射ポンプ軸をギヤーケ
ース内に突出させ、該ポンプ軸に、同軸に伝動する燃料
噴射ポンプギヤーを相対回転不能に備えて、燃料噴射ポ
ンプ軸に螺結したナツトにより燃料噴射ポンプギヤーの
抜止めをしたものにおいて、上記ギヤーケースの前面側
に、燃料噴射ポンプの前方側に位置する油圧ポンプを備
えて、その油圧ポンプ軸をギヤーケース内に突出させ、
一方、燃料噴射ポンプギヤーの前面に、上記ナツトの抜
止め兼用とした伝動体を固設して、該伝動体と前記油圧
ポンプ軸を連動連結した点にある。

以下、本考案の一実施例を図面に基き説明すれば、第１
図乃至第３図に於いて、１は農用トラクタに搭載された
ディーゼルタイプのエンジンであり、このエンジン１１
４クランクケース２を母体として戊り、その下端部にｑ
オイルパン３を固設しである。

４は前後一対の分割体５，６から成るギヤーケースで、
横設部７とその右側に配置した立設部８とから成る正面
視り形状に構成してあり、クランクケース２前面側にボ
ルト９により脱着自在に敗付けて、立設部８をクランク
ケース４からその右外側方に突出させている。

１０は横設部７から前方に突出させたクランク軸で、該
軸１０にクランクブー１月１を固設しである。

１２は水ポンプ１３から前方に突出させたファン軸で、
同軸１２にファンプーリ１４及びラジェータ冷却ファン
１５を固設している。

１６！ｄオルタネータ１７用のダイナモブーりで、同プ
ーリ１６及びファンプーリ１４を連携ベルト１８を介し
てクランクプーリ１１に連動させている。

１９．２０はギヤーケース４の立設部８の下部前後面に
ボルト２１により脱着自在に取付けた前後一対の油圧ポ
ンプで、一方が作業機昇降用油圧装置に油圧油を供給す
るものであり、他方がパワーステアリング装置に油圧油
を供給するものである。

これらの油圧ポンプ１９．２００油圧ポンプ軸（ｄ立設
部８内に突出させて、これらポンプ軸に油圧ポンプギヤ
ー２２を連動連結しである。

この油圧ポンプギヤー２２は、２個のアイドルギヤー２
３．２４を介して、クランク軸１０に固設したクランク
ギヤー２５に連動させてあり、これにより両油圧ポンプ
１９，２０を駆動可能としている。

前記両アイドルキャー２３．２４及びクランクギヤー２
５はキャーケース４に内蔵されている。

また、ギヤーケース４の立設部８の上部後面側には燃料
噴射ポンプ２６を備えである。

ところで、上記のようにギヤーケース４の立設部８に両
油圧ポンプ１９．２０及び燃料噴射ポンプ２６を備えた
場合、ギヤーケース４の立設部８の上部前方側がデッド
スペースとして残される。

そこで、このデッドスペースを有効利用して、第３の油
圧ポンプ２７を次のようにして備えである。

即ち、第４図に示すように、ギヤケース４の立設部８の
上部前面側に円形間［１２８を形成し、この開口２８を
施蓋するように蓋体２９を立設部８にボルト３０により
脱着自在に取付けている。

そして、この蓋体２９に本体２７ａとカバー２７ｂとか
ら収る第３の油圧ポンプ２７をボルト３１により脱着自
在に取付けて、その断面長方形状の油圧ポンプ軸３２を
立設部、８内に突出させている。

一方、燃料噴射ポンプ２６の燃料噴射ポンプ３３は立設
部８内に突出させて、該ポンプ軸３３に燃料噴射ポンプ
キャー３４を半月キ３５により相対回転不能として脱着
自在に固定すると共に、前記ギヤー３４を両アイドルギ
ヤー２３．２４を介してクランクギヤー２５に連動させ
、これにより、燃料噴射ポンプ２６を駆動可能とし７て
いる。

なお、燃料噴射ポンプ軸３３先端部にはナツト３６を螺
結して、この脱着自在に備えたナツト３６及びワッシャ
３７により燃料噴射ポンプギヤー３４の抜止めをしてい
る。

３８は円盤状の伝動体で、その後面内周部から後方側に
突設したリング状部３９を燃料噴射ポンプギヤ−３４前
面側の凹設部４０内に密嵌すると共に、その後面外周部
をギヤー３４に接当させて、周方向に等配したボルト４
１により伝動体３８をギヤー３４に脱着自在に取付けで
ある。

前記ナツト３６は伝動体３８のリング状部３９により囲
繞状として、その前面を伝動体３８の後面中央部に対向
状として接近させてあり、例えナツト３６が緩んでも伝
動体３８によりナツト３６の抜けを防止できるようにし
て、ナツト３６の抜けによる燃料噴射ビンプギャ−３４
の抜けを防止できるようにしている。

また伝動体３８の前面中央部からは長方形断面を有する
連結部４２を前方に突出させている。

４３は継手部材で、第５図にも示すように、相互に直交
する前後一対の係合溝４４，４５を前後面に有しており
、これら係合溝４４，４５に油圧ポンプ軸３２及び連結
部４２を係合溝４４，４５の長手方向に移動自在で且つ
挿脱自在に係合してオールダム継手４６を構成し、これ
により、伝動体３８と油圧ポンプ軸３２を連動連結して
第３の油圧ポンプ２７をクランク軸１０からの伝動によ
り駆動可能とすると共に、伝動体３８側と油圧ポンプ軸
３２両者の回転軸心にズレがあってもそれを吸収可能と
している。

上記のように構成した実施例によれば、トラクタのＰＴ
Ｏや前輪１駆動関係あるいは、エンジン１に過負荷が作
用した際に車速を落とす切替装置関係のクラッチ装置を
油圧クラッチ装置とする等して、トラクタに、作業機昇
降用油圧装置及びパワーステアリング装置以外に更に油
圧装置を備えても、その油圧装置には第３の油圧ポンプ
から油圧油を供給するようにすれば、作業機昇降用油圧
装置やパワーステアリング装置の能力が低下したりする
惧れはない。

以上詳述したように、本考案は、ギヤケースのエンジン
から外側方に突出された部分の燃料噴射ポンプと対応す
る前方側のデッドスペースヲ有効利用して、従来のもの
とは別に油圧ポンプを備えるようにしたものであるから
、従来より油圧ポンプの数を増加できて、これにより、
従来からある油圧装置の能力を低下させたりする惧れな
く、更に別の油圧装置を備えることができる。

また、油圧ポンプを駆動すべく燃料噴射ポンプギヤーの
前面に取付けた伝動体により、燃料噴射ポンプギヤーの
抜止めとなるナツトの抜止めをするようにして、燃料噴
射ポンプギヤの抜けを招く慣れのあるナツトの抜けを、
その防止のために部品点数を増加したりすることなく防
止している等の利点も有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図はエンジンの正
面図、第２図は同一部側面図、第３図は同一部平面図、
第４図は要部の一部展開断面図、第５図は第４図のＶ矢
視図である。 １・・・エンジン、２・・・クランクケース、４・・・
ギヤケース、１・・・横設部、８・・・立設部、２６・
・・燃料噴射ポンプ、２７・・・油圧ポ／プ、３２・・
・油圧ポンプ軸、３３・・・燃料噴射ポンプ軸、３４・
・・燃料噴射ポンプギヤー、３６・・・ナツト、３８・
・・伝動体、４３・・・継手部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンにギヤーケースを外側方突出状に設け、このギ
   ヤーケースの突出された部分の後面側に燃料噴射ポンプ
   を備えて、その燃料噴射ポンプ軸をギヤーケース内に突
   出させ、該ポンプ軸に、同軸に伝動する燃料噴射ポンプ
   ギヤーを相対回転不能に備えて、燃料噴射ポンプ軸に螺
   結したナツトにより燃料噴射ポンプギヤーの抜止めをし
   たものにおいて、上記ギヤーケースの前面側に、燃料噴
   射ポンプの前方側に位置する油圧ポンプを備えて、その
   油圧ポンプ軸をギヤーケース内に突出させ、一方、燃料
   噴射ポンプギヤーの前面に、上記ナンドの抜止め兼用と
   した伝動体を固設して、該伝動体と前記油圧ポンプ軸を
   連動連結したことを特徴とするエンジンの油圧ポンプ取
   付構迄