JPS5939024Y2 - クリ−ンエア利用保管箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えばＩＣ製造過程におけるシリコンウェハ
ーや試薬ビン等、空気中の塵埃からの汚染を防止すべき
物品を保管する、いわゆるクリーンエア利用の保管箱に
関するものである。

従来、この種の保管箱としては実公昭５５−４９１８３
号公報に開示されているように、保管箱の後部にパンチ
ング板を介してファンとフィルターを配置し、該ファン
から保管箱内にクリーンエアーな送り込むと共に、該箱
の前部側から後方のファン側部に排気するものがあった
。

しかし、上記保管箱はファンが箱の裏面に配置されてお
り、また後方に排気する構造となっているため、保管箱
の裏面を部屋の壁面や隅部に密接して設置することが出
来なかったり、箱内を複数の室に区分して保管容量を大
きくしようとしても、各室に導入されるクリーンエアー
の風量が不均一となって高精度のクリーンエア保管を果
し得ない欠点があった。

本考案は上記従来の保管箱の欠点を解消するためになさ
れたもので、その目的とするところは、保管箱を複数の
保管室に区分して保管容量を大きくすると共に、これら
保管室に均質なりリーンエア環境を作り、しかも部屋の
壁面や隅等にぴったり密接させて整然と設置することが
出来るクリーンエアー利用の保管箱を提供するにある。

以下、本考案の一実施例について図面を参照しながら説
明する。

図において、１は保管箱本体であって、例えばアクリル
樹脂等の透明材料にて権威し、保管状態が外部から一見
して解るようになっている。

保管箱本体１内は隔壁２により４つの保管室３に区分さ
れ、例えばシリコンウェハーや試薬ビン等を入れた収納
ケース４が多段に、しかも引出し自在に収容されている
。

該収納ケース４は例えば保管室３の側壁に設けた溝やガ
イドレールにより摺動自在に保持され、引出しの際、こ
れら溝やレールの前端或いはケース４の後端に形成した
ストッパー（図示せず）等にて完全に抜は出せないよう
にしたり、或いは後述する扉１１を開いた際上記溝やレ
ールに連続する溝又はレールを該扉１１の内面に設けて
おき、ケース４が水平に保持されながら安全に引出せる
ように玉夫しても良い。

上記保管箱本体１、即ち各保管室３の背面にはパンチン
グ板５が取付けられていて、その裏側に送風ダクト６が
配設されている、該パンチング板５は網状又は柵状のも
のでも、要するに保管室３内の物が送風ダクト６内に落
ち込まないものであればいずれでも良い。

上記保管箱本体１の上側にはクリーンエアーボックス７
が設けられていて、その中にファン８及びフィルター９
ば設置されている。

ボックス７の前面にはフィルター板７ａが取付けられて
いて、ファン８に吸引される外部空気を予め清浄にする
ようにしである。

また、上記ボックス７の前面には電源スイツチ７ｂ１パ
イロツトランプ７ｃ、差圧計７ｄ等が設置されていて、
運搬及び保管状態を確認できるようになっている。

７ｅは取出口であって、ファン８及びフィルター９の交
換や保守点検ができるようになっている。

フィルター９後方のクリーンエアー送出ロアｆは前記送
風ダクト６に連通されている。

本実施例ではクリーンエアーボックス７は保管箱本体１
の上側に設けられているが、本考案はこれに限定するも
のではなく、本体１の下側又は側方に配置しても良く、
また分離させても良い。

上記送風ダクト６内には風量調整板１０．１０が配設さ
れていて、例えばこれを傾動させることにより上記クリ
ーンエアーボックス７から導入されるクリーンエアーの
風向きを変え、各保管室３内への風量を均等に配分する
ようになっている。

上記保管室３の前面には各々扉１１が蝶番１２等により
開閉自在に取付けられていて、各室３が独立的に使用出
来るようになっている。

この扉１１も上記本体１と同様透明にしておけば内部が
看視出来る。

また、扉１１は上記のように開き扉式でも或いはスライ
ド式でもいずれでも良い。

更に、扉１１には排気孔１１ａが穿設されていて、その
外側に摺動自在に付設されたスライドダンパー１３の排
気孔１３ａを調節しながら上記排気孔１１ａに部分的に
或いは全面的に重ね合わせ、エアー抜き量を調整し、前
記風量調整板１０と共に室３内へのクリーンエア量を調
節するようになっている。

尚、扉１１の表面にはカードケースを取付けるようにし
、保管内容物を表示するようにしても良い。

第２図において、１４は窒素ガス流入用のパイプ、１４
ａはそのコックである。

本考案は以上のように保管箱本体内を隔壁により複数の
保管室に区分し、これらの保管室の背面にはパンチング
板を介して送風ダクトを配設し、該送風ダクトにはフィ
ルターを介してファンから送風されるクリーンエアを導
入すると共に、該送風ダクト内に設けた風量調整板によ
り各保管室内に略均等に配分し、該保管室の前面に取付
けた扉に排気量調整手段を設けたので、保管箱本体の背
面が簡素に構成され、部屋の壁面や隅に密接させて整然
と設置することが出来、また複数の保管室に区分したの
で、保管箱を大きく構成して保管容量を増すことが出来
、更に各室に均等にクリーンエアーを配分し、しかも独
立的に使用し得るようにしたので、高精度に保管出来る
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のクリーンエアー利用保管箱の一実施例
を示す正面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線に沿った断面図
である。 １・・・・・・保管箱本体、２・・・・・・隔壁、３・
・・・・・保管室、４・・・・・・収納ケース、６・・
・・・・パンチング板、６・・・・・・送風ダクト、８
・・・・・・ファン、９・・・・・・フィルター、１０
・・・・・・風量調整板、１１・・・・・・扉、１１ａ
・・・・・・排気孔、１３・・・・・・スライドダンパ
ー、１３ａ・・・・・・排気孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 保管箱本体内を隔壁により複数の保管室に区分し、これ
   らの保管室の背面にはパンチング板を介して送風ダクト
   を配設し、該送風ダクトにはフィルターを介してファン
   から送風されるクリーンエアを導入すると共に、該送風
   ダクト内に設けた風量調整板により各保管室内に略均等
   に配分し、該保管室の前面に取付けた扉に排気量調整手
   段を設けたことを特徴とするクリーンエア利用保管箱。