JPS5938961A - 回転ヘツドアセンブリ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ビデオテープレコーダ（以下、ＶＴＲと呼ぶ
）の回転ヘッドアセンブリに関するものでＶＴＲの回転
ヘッドアセンブリは第１図の例に示すごとく、上部回転
シリンダ２及び下部固定シリンダ３よりなり、磁気テー
プ１は約１８００回転ヘッドアセンブリにヘリカルに巻
きつけられ一定速度で走行する。４はテープの巾方向の
走行位置をガイドする段差部（以下リードと呼ぶ。）で
ある。ビデオヘッド５は、上部回転シリンダ２に固定さ
れており、高速（ＶＨ３方式ＶＴＲでは１８００ｒｐｍ
で回転し、磁気テープに対し、画像信号の記録、再生を
行なう。６，７，８．９はテ−プガイトポストである。

このような構成の回転ヘッドアセンブリ上での磁気テー
プの挙動は、−見単純にみえるが実は極めて複雑である
。第２図は、従来の回転ヘッドアセンブリの断面図と、
そこでの磁気テープ１の挙動を模式的に示したものであ
る。上部回転シリンダ２が高速で回転する際に、上部回
転シリンダ壁の移動に伴なう空気まきこみ作用により磁
気テープ１と、上部回転シリンダ２の外周面の間にエア
ーフィルムが形成され、上部回転シリンダ部では、磁気
テープ１は浮上刃を受ける。この浮上刃は、磁気テープ
１と上部回転シリンダ２との接触開始部位で最も大きく
、接触終端部位に近づくにつれて小さくなる。一方、下
部固定シリンダ部における磁気テープ１と下部固定シリ
ンダ３の外周面の相対速度は極めて小さい（ＶＩ（Ｓ方
式ＶＴＲｅ時モードで１１　、１　ｍｍ／５ｅＣ）だめ
、上述の様なエアーフィルムは形成されず、磁気テープ
１は、下部固定シリンダ外周面に接触して摺動すること
が実験的に確認されている。又、磁気ヘッド６は、磁気
テープ１と信号の授受を行なうため、適当な接触圧力の
もとに、磁気テープ上を高速で摺動する。従って、回転
ヘッドアセンブリ上で、磁気テープは、上部回転シリン
ダ部では、浮上刃を受け、はぼ非接触で走行する。一方
、下部固定／リンダ部では摺動摩擦抵抗を受けつつ走行
し、磁気テープ１のｒｊＪ方向の位置によって磁気テー
プの傾きや張力分布、摩擦抵抗力分布等その力学的状態
は大きく異なる。更に、磁気テープは回転ヘッドアセン
ブリに対してヘリカルに巻きつけられているため、磁気
テープの長手方向に関しても、その力学的状況は変化す
る。特に磁気テープと回転ヘッドアセンブリの接触終端
部では、下部固定シリンダとの接触面積自身が犬となり
テープ浮上性は悪い。又、上部回転シリンダと、下部固
定シリンダはほぼ同軸に組立てられているが、その同軸
度、更に両者の直径差によっても、当然テープの力学的
状態は大きく左右される。なお第２図において、１１は
シャフトであり、ディスク１０を介して上部回転シリン
ダ２が固定されている。又１２，１３は上記／ヤフトを
回転支持する玉軸受、１６はスベーザ、１４は玉軸受に
予圧を与えて固定するカラーである。

さて、上述の如く磁気テープは複雑な力学状態のもとに
回転ヘッドアセンブリ上を走行するが、次の様な問題点
がある。つまり、 （１）下部固定シリンダでの摺動に伴なうテープ鳴き現
象の発生、；テープとシリンダの摺動に伴なう一種の摩
擦振動であり、走行するテープに数百〜数ＫＨｚの振動
が発生する。テープ走行速度が小さく、かつ、高湿の雰
囲気で発生し易く、画像の色ムラ、ジッタを招く。又、
極端な場合には鋭い音を発する。

（２）　　上下のシリンダへのテープの付着現象の発生
、；一般に、テープ表面の面粗さは数１００人のオーダ
ーで極めて平滑であり、又、シリンダ表面もテープダメ
ージの発生を回避するため、平滑な而（面粗さ０．１〜
１Ｓ）が構成される０この様に極めて平滑な２面を接触
させると一般に両者は吸いつきを起こす。ＶＴＲのテー
プ走行系においてはテープが回転ヘッドアセンブリに付
着する現象となって現われ、テープが走行不能の状態に
陥いる。多湿の雰囲気中で発生し易い。

（３）回転ヘッドアセンブリの各部と磁気テープの間の
接触によるテープダメージ、及び摩耗の発生、；テープ
ダメージは磁気記録信号の欠落となるばかりでなく、脱
落しだ磁性粉が、摺動各部での摩耗を加速したり或は、
ビデオヘッドのへラドギャップ部に堆積し、目づまりを
起こせば記録再生が不可能になる、 等である。

これ等の問題は、いずれも磁気テープが回転へッドアセ
ンブに対して接触摺動することが原因である。つまり、
１テープ鳴き現象は、相対摺動速度が小さく、しだがっ
て、磁気テープが浮上刃を得られず、まさに摺動接触す
る下部固定シリンダ部で発生しやすい。特に、接触面圧
が太きなる下部固定シリンダのテープ出側部、あるいは
、テープエツジが摺動接触するリード部での摺動状態も
、テープ鳴き発生条件を大きく左右する。

又、２テ一プ伺着現象についても、磁気テープがほぼ接
触状態で走行する下部固定シリンダで発生しやすいが、
上部回転シリンダ部においても、ＶＴＲのテープ走行の
起動、停止時等、テープテン／カンが、瞬時的にせよ増
大する場合には、上部回転シリンダの回転により、磁気
テープと上部回転シリンダの間に形成されるエアーフィ
ルムは破断し、テープが付着現象を起こす場合がある。

次に３テープダメージ、シリンダ摩耗は、特に接触面圧
が局部的に高まる部分が問題となる。つまり、」二部回
転シリンダの下端部のエツジ、及び下部固定シリンダ上
端部のエツジでは、接触面圧は局部的に高くなり、過酷
な摺動条件にさらされる。

特に、相対摺動速度の高い上部回転シリンダ下端部のエ
ツジは、シリンダ摩耗が大きく、又テープに与えるダメ
ージも太きい。

一方、ＶＴＲの小形軽量化の動向の中にあって磁気テー
プへの信号記録密度の向上のため従来の酸化鉄或は２酸
化クロムの磁性粉を樹脂のバインダと共に塗布したテー
プから、いわゆる合金テープ、或いは蒸着テープを磁気
テープとして採用してゆく方向にある。従来のテープ磁
性面が樹脂と磁性粉とで形成されているのに対し、これ
等の新しいテープにおいては、テープ磁性面は、まさに
金属面となるため、例えば、ステンレス鋼とノ摺動にお
ける摩擦係数は従来の０．２程度から０．５程度に上昇
する。したがって、磁性面が摺動接触する回転ヘッドア
センブリでの摺動に伴なう上記の問題点は、従来のテー
プに増して大きくクローズアップされる。

発明の目的 本発明は、上記従来の回転ヘッドアセンブリの持つ問題
点を解決するとともに、高い信頼性のも発明の構成 本発明の回転ヘッドアセンブリは、円筒部を有する固定
シリンダと、この固定シリンダの円筒部と略同−直径の
円筒部を有し、上記固定シリンダに近接して、設けられ
た対向面が回転中心軸を中ノしとして円錐状となし、固
定シリンダに対し相対的に回転するとともに、前記固定
シリンダとで、′テープを支持する回転シリンダと、上
記回転シリンダと固定／リンダの対向する端面のいずれ
か一方の面に、ポンプアウト型のスパイラルグループを
設けてあり、走行するテープと回転ヘッドアセンブリ間
の摺動摩擦を軽減し、磁気テープ、及び回転ヘッドアセ
ンブリ自体の摩耗、ダメージを犬［ＩＪに低減し、更に
画像の記録、再生の品質を向上することができる。

実施例Ｏ説明 第３図は、本発明の一実施例を示すもので、上部回転シ
リンダ２の下端面に、ポンプアウト形式ノスパイラルグ
ループ１８が設けられている。

第４図は上記実施例における、上部回転シリンダの下端
面を示すもので、スパイラルグループ１８のパターンを
表わしている。半径Ｔ１．　ｒ２　の２つの同心円で囲
まれたリング状の面に、スノくイラルグループを設ける
もので、図中黒く塗りつぶした部分１６が溝、１７がラ
ンドである。

特に、上記のスパイラルグループ１８を設ける、上部回
転シリンダ面は、第３図に示す通り上部回転シリンダ２
の上端面に対して傾斜角ψを設ける。

まだ、この面と対向する下部固定シリンダ而は、上部回
転シリンダ２上でスパイラルグループを設けた面に対し
て、ギャップδ１　が一定値となる様に、同一傾斜角を
もって設定する。

矢印ａで示した方向に、上部回転シリンダ２が回転する
ことにより、シリンダ内部の空気は、ギャップδ１　を
通って外部へ吹き出される。第４図中１９はへラドベー
スである。又、第３図の２０は、回転ヘッドアセンブリ
内部の空間と外部を連通ずる孔である。これは、上記の
スパイラルグループによって、回転ヘッドアセンブリ内
部の空気を外部へ吐出するに際し、回転ヘッドアセンブ
リの内部が気密構造であれば、内部気圧が低下し、所定
の流量の空気流が得られなくなるのを防ぐもので、可能
な限り大きな開口断面をもつ様に設定しなければならな
い。

本実施例の回転ヘッドアセンブリの構成において、スパ
イラルグループ１８によって外部に吐出され／ζ空気は
磁気テープに対し浮上刃を与え、上部回転／リンダ２、
及び下部固定シリンダ３の外周面で、磁気テープが摺動
する部分全体にわたって均一ナエアフィルムを形成する
事により磁気テープと回転ヘッドアセンブリの間の摺動
接触を回避し、安定で、かつスムーズなテープ走行を実
現するものである。

ここで、スパイラルグループの設定面を上部回転７リン
ダ−Ｌ端面に対し、角度ψだけ傾けることにより、スパ
イラルグループの溝及びランドの半径方向幅を（１／ｃ
ｏｓψ）倍に増加させることが出来る。

相手面に対し、相対的に運動するスパイラルグループ１
８によって生じる空気圧は、そのスパイラルグループの
半径方向の幅を長く取るほど大きく設定出来る。その意
味において、例えば第４図の（ｒ　２　　ｒ　１）値を
可能な限り大きくする事が望ましい。しかし、一般にＶ
ＴＲのシリンダにおいて、上部回転シリンダ２と下部固
定シリンダ３によって囲まれる内部空間内には、ビデオ
信号の入出力を行なうヘッド、及びそのマウント部や、
上部回転シリンダに回転駆動力を伝える主軸、あるいは
ベアリング、ロータリートランス等、コンパクト設計思
想のもとに種々の構成部品が内臓されており、実際問題
として、ｒｌ　　の下限値はおのずから限定されてしま
う。具体的な例を示すと、小型８咽ビデオのシリンダで
は、下部固定シリンダ内にロータリートランスが内臓さ
れるだめｒ２＝　２０　ｍｍに対し、ｒ１＝１８咽に設
定され、（ｒ　２　　ｒ　１）値はわずか２咽しか取れ
ない。

第５図Ａに、スパイラルグループの溝幅比γ、及び溝深
さ比Ｈｑ　あるいは、上下シリンダ間でのスパイラルグ
ループ対向面面距離δ１．スパイラルグループ設定角度
β等を最適化設計した場合に生じる空気圧力の最大値を
１００としだ時（但し、この時ｒ１／ｒ２＝Ｏ）（ｒ１
／ｒ２）値に対して生じる、空気圧力を解析的に求め、
これを百分率Ｅ　（％）で表示した計算結果を示す。但
し、第６図（へ〇結果は、第６図（Ｂ）に示す、スパイ
ラルグループの溝δ１＝　Ｑ１＝　１７１１ｍ、β＝１
５°　と設定した場合のものである。

第６図（Ｂ）で１８′は、スパイラルグループ面１８の
対向面を表わしている。

これによれば、上記のシリンダ形状について考えるとｒ
　１／　ｒ　２　値は０．９となり、この時Ｅは概ね１
９係である。次にスパイラルグループ面の傾斜角ψを例
えば６ｏ０とした場合には、実質上のｒｌは１６順とな
りｒ　１／ｒ　２値は０．８になる。この時Ｅは概ね３
７チとなり、効率的に見で２倍に改善されることがわか
る。

従って、この様な条件下で実質的な（ｒ２’１）値の増
大化を図る場合、傾斜角ψを設けるメリットは非常に太
きいものがある。また逆に、一定量の吐出空気圧をスパ
イラルグループによって生じさせる場合、上記の傾斜角
ψを設けた場合には、ψ−０とした場合よりｒｌ　　値
を大きく取ることが出来る為、上下シリンダに囲まれた
内部空間の体積を大きく取ることが可能となり、更に、
別のシリンダ構成部品を組み込める空間的余裕を提供す
ることが出来るメリットも有している。

次に、上記本発明の実施例におけるテープ走行性改善の
原理をより詳細に説明する。第６図、第７図は、それぞ
れ従来の構成、及び本発明の実施例における回転ヘッド
アセンブリの部分断面を示すものである。従来の回転ヘ
ッドアセンブリにおいては、第６図に示すごとく、上部
回転シリンダ部では、最大１０μ程度テープが浮上して
いるが、下部固定シリンダ部ではテープは、全く浮上せ
ず接触して走行している。これは上部回転シリンダの高
速回転によるエアベアリング効果による空気圧力が図中
矢印で示す如く、一部は磁気テープ１の上端部より、残
りが上下のシリンダの間のギャップδ（通常Ｏ６１〜１
咽）を通じて流出してしまい、下部固定シリンダ部へ、
上部空気圧力が到達しないためである。本発明の回転ヘ
ッドアセンブリにおいては（第７図参照）、上部回転シ
リンダ２と、下部固定シリンダ３の間にスパイラルグル
ープ１８を設け、外部へ空気を吐出する構成としたため
、上部回転シリンダの回転による空気圧力が上下シリン
ダ間のギャップ（δ１）、を通じて流出することがなく
、むしろスパイラルグループによって吐出される空気流
により、磁気テープを浮上させる空気圧力が高められ、
かつ、下部固定シリンダ部１で、」二記空気圧力が到達
し、下部固定シリンダ部でのテープの浮上走行を実現す
るものである。ちなみに、通常のＶＴＲにおいて、テー
プの浮上に必要な空気圧力は、平均的には０．００５〜
０，０５ａｔｇである。尚、この効果を得る為には、ギ
ャップδ１　は、少くとも５ｏμｍ以下でなければなら
ない。

又、スパイラルグループの半径方向幅（ｒ２−ｒｌ）も
可能な限り大きく取るのが良く、スパイラルグループ面
の傾斜角ψも、同様に大きく取るのが望ましい。

スパイラルグループの深さは、ギャップδ１、あるいは
スパイラルグループの半径方向の長さくｒ２−ｒｌ）及
びスパイラルグループ面の傾斜角によってその最適値が
左右されるが、通常のＶＴＲの回転ヘッドアセンブリの
寸法諸元、上部回転ンリンダの回転速度等の条件より、
概略１００μ以下でないと所定の効果は得られない。こ
れ等のスパイラルグループの形状諸元の設定は、公知の
資料（例えばＤｅｓｉｇｎ　ｏｆ　Ｇａｓ　Ｂｅａｒｉ
ｎｇｓ　：Ｄ、Ｆ。

Ｗｉｌｃｏｃｋ、　ＭＴＩ　　１９７２　）を参照適用
すれば良い。

なお第７図の実施例では、スパイラルグループを上部回
転シリンダ側に設けているが、下部固定シリンダ側に設
けても良いことは明らかである。

また、以上の説明においては、上回転、下固定型の回転
ヘッドアセンブリを対象として行なったが、上下固定型
の回転へｙドアセンブリについても適用できることは明
らかである。

本発明による、スパイラルグループ面の作成方法として
は、第８図に示すコイニングが適用可能である。２１は
、加工すべきスパイラルグループの梼及びランド部の凸
凹形状を全く逆にした金型で、２２は、例えば完全密閉
型を想定した場合のダイ外壁である。コイニング加工の
後、加工部に生ずるパリや局部的な肉の盛り上りについ
ては、旋盤又は、グラインダ等により若干の修正加工を
行うだけで良い。

この様に、加工面においても、きわめて、簡単・じん速
かつ安価にスパイラルグループを構成出来る強みを持っ
ており、大量生産性における要求を十分に満足出来る・ 発明の詳細 な説明した如く、本発明の回転ヘッドアセンブリは、走
行する磁気テープに、空気圧力による浮」二カを、上回
転シリンダのみならず、下部固定シリンダ部においても
発生させ、安定かつスムースなテープ走行を実現し、テ
ープ鳴き現象あるいはテープ付着現象、更に摺動に伴な
うテープダメージ、摩耗を根本的に解消するものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の回転ヘッドアセンブリの斜視図、第２図
は同断面図、第３図は本発明の一実施例における、回転
ヘッドアセンブリの断面図、第４図は同回転ヘッドアセ
ンブリの上部回転シリンダの底面図ミ第５図（５）は　
有効スパイラルグループ幅に対する吐出圧力効率変化を
示す解析結果の図、第５図（Ｂ）は　スパイラルグルー
プ寸法説明を示す断面図、第６図は従来の回転ヘッドア
センブリ上でのテープ挙動の説明を示す断面図、第７図
は本発明の回転ヘッドアセンブリ上でのテープ挙動の説
１・・・・・・磁気テープ、２・・・・・・上部回転シ
リンダ、３・・・・・・下部固定シリンダ、１８・・・
・・・スパイラルグループ。 代理人の氏名　弁理士　中　尾　敏　男　ほか１名第２
図 第　３　図 第４図 第５図 （凸） ｒイ／ｒｙ ／Ｒ’ 第６図 第７図　　　２

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）円筒部を有する固定シリンダと、この固定シリン
   ダの円筒部と略同−直径の円筒部を有し、上記固定シリ
   ンダに近接して設けられた対向面が回転中心軸を中心と
   して円錐状となし、前記固定シリンダに対し相対的に回
   転するとともに前記固定シリンダとでテープを支持する
   回転シリンダと、前記回転シリンダと固定シリンダの対
   向する面のいずれか一方の面にポンプアウト型のスパイ
   ラルグループを設けた回転ヘッドアセンブリ。　・（２
   ）回転シリンダと固定シリンダの相対する面の間隔を５
   ０μｍ以下とした特許請求の範囲第１項記載の回転ヘッ
   ドアセンブリ。 （３）上記スパイラルグループをコイニングにより加工
   した特許請求の範囲第１項記載の回転ヘッドアセンブリ
   。 （４）前記固定シリンダ及び回転シリンダによって形成
   される内部の空間と外部の気量とを連通ずる孔を、１ヶ
   以上、上記固定シリンダ及び回転シリンダ部に設けた特
   許請求の範囲第１項記載の回転ヘッドアセンブリ゛。