JPS5937706Y2 - 平均温度を得るための装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は平均温度を得るための回路に関し、特に画像を
得るための掃引期間中に掃引速度を変化せしめるような
掃引を行う熱放射体映像装置等において、得られた検出
信号から被写体の所望部分の平均温度を得るための装置
に関する。

最近白ろう病等の手の末梢循環障害が注目されており、
その診断法の一つとして手を熱放射体映像装置で撮像し
、手の各部の温度の平均値を求めることか行なわれてい
る。

このような平均温度Ｔａは、平均を求めようとする領域
の面積をＳ。

各点に於ける温度をＴとすると で与えられる。

ところで熱放射体映像装置は被写体上において、赤外線
検出器像を二次元的に走査し、赤外線検出器より得られ
る温度信号を上記走査と同期走査される陰極線管に輝度
信号として供給し、陰影酸るいはカラー画像として表示
するものである。

いま、例えば第１図に示すような被写体Ａを撮像し、該
被写体Ａの領域Ｂの平均温度を求めようとする場合に、
もし走査速度が一定であるなら上記（１）式で与えられ
る平均温度Ｔａは、該熱放射体映像装置においては、以
下のように与えられる。

こ〜でＴ８は赤外線検出器よりの温度信号を表わし、又
ｔ１１．ｔ２１は各々領域Ｂをｉ番目に横切る走査線が
、該領域を走査開始した時刻及び走査終了した時刻であ
り、ｎは領域Ｂを横切る走査線の本数であり、ｔは時間
を表わしている。

従来においては、このような方法に基づキ被写体の平均
温度を求めるようにしていた。

しかしながら、上記走査速度は時間に関して一定でなく
、時間と又もにわずかに速度を変える場合や、成るいは
全く別の要請から時間的に速度が変わる走査を行う場合
もあり、このような場合にも正確に被写体の平均温度を
求め得る装置の出現が要請されていた。

本考案はこのような要請に鑑みなされたもので、走査速
度が変化する如き掃引を行う熱放射体映像装置において
も、正確に被写体の所望部分の平均温度を求め得る熱放
射体映像装置の平均温度を得るための装置を提供するも
のであり、以下図面に基づき本考案の一実施例を詳述す
る。

第２図において、１は平均温度を求めようとする被写体
であり、該被写体は走査ミラー等を構成要素とする光学
的走査機構２によって走査される。

該光学的走査機構は水平走査駆動部３によってその赤外
線検出器像の被写体上に於ける水平走査位置Ｘが第３図
ａに示すように時間ｔに関して正弦関数的に即ちｘ （
ｔ）＝ ｓｉｎ ｔなる関数に従って変位するように水
平走査される。

４は該水平走査駆動部３よりの出力信号に基づいて第４
図ａに示す如き水平走査信号を作成する水平走査回路で
ある。

又前記光学的走査機構２は垂直走査駆動部５によってそ
の赤外線検出器像が被写体上を時間の経過と又もに第３
図すのように変位するよう垂直走査される。

該垂直走査駆動部５による垂直走査に同期した第４図す
に示す如き垂直走査信号は垂直走査回路６において作成
される。

該垂直走査信号は陰極線管７の垂直偏向コイル８に供給
されているとＳもに積分領域信号発生回路９に供給され
ている。

該積分領域信号発生回路９には、水平走査回路４よりの
水平走査信号も供給されヤいる。

該積分領域信号発生回路９は該回路９に付属する図示外
の設定手段によって設定された画面の特定区画（特定の
２本の水平走査線と２本の垂直方向線によって囲まれた
）特定区画内を走査している期間のみハイレベルパルス
を出力する。

光学的走査機構２によって導かれた被写体１よりの赤外
線は赤外線検出器１０に投射されて電気信号に変換され
る。

該赤外線検出器よりの出力信号は増幅器１１に供給され
ており、該増幅器１１の出力信号は前記陰極線管７０制
御グリツド１２に供給されているとＳもに掛算回路１３
に供給される。

前記水平走査回路４の出力信号は陰極線管７の水平偏向
コイル１４及び積分領域信号発生回路９に供給されてい
ると又もに微分回路１５を介して前記掛算回路１３の他
方の入力端に供給されている。

該掛算回路１３の出力信号はゲート回路１６を介して第
１の積分回路１７に供給される。

又前記水平走査回路４の出力信号は前記微分回路１５に
おいて微分された後、ゲート回路１８を介して第２の積
分回路１９に供給されている。

該第１．第２の積分回路の出力端は割算回路２０に接続
されており、該割算回路の出力信号はプリンター２１に
供給される。

更に前記増幅器１１の出力信号は弁別回路２２に供給さ
れている。

該弁別回路２２は増幅器より供給される信号が予じめ設
定された特定レベル以上の期間のみハイレベルの信号を
出力するもので該弁別回路２２の出力信号は積分領域信
号発生回路９の出力信号ともどもアンド回路２３に供給
される。

該アンド回路２３の出力信号はゲート回路１６，１８に
供給されている。

上述した如き構成において、被写体１として人体の手の
部分を冷温板を背景として撮像する場合を例示する。

光学的走査機構２による走査によって、被写体１が順次
走査され該被写体よりの赤外線は赤外線検出器１０によ
って検出され、第３図Ｃに示す如き信号５（ｔ）が出力
される。

該信号は増幅器１１に於いて増幅されてＢＳ（ｔ）（但
しＢは比例定数）となった後、陰極線管７０匍脚グリッ
ド１２に供給されていると又もに掛算回路１３に供給さ
れる。

前記水平走査回路４よりの水平走査信号は微分回路１５
に供給され、該回路において微ｘ 分されてＡ−（但しＡも比例定数）なる信号をｔ 出力する。

熱放射体映像装置による掃引が画面の特定の２本の水平
走査線及び垂直方向線で囲まれた領域（積分領域信号発
生回路９より・・イレベルパルスが出力されるような掃
引領域）において行なわれ、且つ増幅器１１よりの出力
信号が弁別回路２２において設定された一定レベルを越
えるような場合にはゲート回路１６，１８にアンド回路
２３よりハイレベルパルスが供給され、該ゲート回路１
６．１８は開かれる。

このような走査領域は、陰極線管像を示す第５図におい
て例えば斜線で示された領域Ｃであり、このような領域
を走査している期間においては微分回路１５の出力信号
は第２の積分回路１９に供給されて積分され、なる領域
Ｃの面積に対応した信号が該第２の積分回路より出力さ
れる。

又掛算回路１３の出力信号ｘ はＡ−・ＢＳ（ｔ）なる信号となる。

ｔ 従ってゲート回路１６が開状態にある領域Ｃの掃引期間
中は該掛算回路１３の出力信号はゲート回路１６を介し
て第１の積分回路１７に供給される。

従って、該第１の積分回路においてｘ Ａ−Ｂ ｆ ５（ｔ）・−ｄ ｔ＝Ａ−Ｂ Ｊ’ Ｆ（
ｘ）ｄｘｔ なる積分値に対応した信号が得られる。

但しＦ（ｘ）はＸをｔについて解き、このに代入して得
られる関数である。

従って割算回路２０の出力信号は ｔを５（ｔ） に対応した信号値となる。

この式から解かるように、分母は平均温度を求めようと
する領域の面積に対応しており、分子は平均温度を求め
ようとする領域Ｃの温度を積分したものである。

従って（２）式で与えられる割算回路２０の出力信号は
被写体の所望領域の平均温度に対応したものとなる。

該出力信号はＡ−Ｄ変換を受けた後プリンター２１に供
給されて、該プリンター２１上に平均温度値が表示され
る。

上述したように、本考案に基づく平均温度を得るための
装置により、掃引速度を変化せしめるような熱放射体映
像装置において、被写体の所望部の平均温度を正確に求
めることのできる装置が提供される。

【図面の簡単な説明】

第１図は被写体の所望部の平均温度を求めるため従来行
なわれていた方法を説明するための図であり、第２図は
本考案の一実施例を、第３図は水平及び垂直走査位置を
時間の関数として表示した図、第４図は水平及び垂直走
査信号を例示するための図、第５図は陰極線管像中にお
いて平均温度を求めようとする領域を例示している。 １・・・・・・被写体、２・・・・・・光学的走査機構
、３・・・・・・水平走査駆動部、４・・・・・・水平
走査回路、５・・・・・・垂直走査駆動部、６・・・・
・・垂直走査回路、７・・・・・・陰極線管、８・・・
・・・垂直偏向コイル、９・・・・・・積分領域信号発
生回路、１０・・・・・・赤外線検出器、１１・・・・
・・増幅器、１２・・・・・・制御グリッド、１３・・
・・・・掛算回路、１４・・・・・・水平偏向コイル、
・１５・・・・・・微分回路、１６．１Ｂ・・・・・・
ゲート回路、１７・・・・・・第１の積分回路、１９・
・・・・・第２の積分回路、２０・・・・・・割算回路
、２１・・・・・・プリンター ２２・・・・・・弁別
回路、２３・・・・・・アンド回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 光学的走査機構と、該光学的走査機構を水平及び垂直に
   走査するための水平及び垂直走査駆動部と、該水平垂直
   走査駆動部による駆動に同期して水平及び垂直走査信号
   を作成する回路と、前記水平走査信号が供給され該信号
   を微分するための回路と、前記光学的走査機構によって
   導かれた赤外線を検出するための赤外線検出器と、該赤
   外線検出器と前述した微分回路よりの出力信号が供給さ
   れる掛算回路と、該掛算回路の出力信号を積分するため
   の第１の積分回路と、前記微分回路の出力信号を積分す
   るための第２の積分回路と、前記第１の積分回路の出力
   信号と第２の積分回路の出力信号との除算を行うための
   割算回路と、該割算回路の出力信号を記録又は表示する
   ための手段とよりなる平均温度を得るための装置。