JPS5937095B2 - すばやく絵画などを交換しうる額縁 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規な額縁に関する。

さらに詳しくは、斜め切りされた端部を有する枠体と、
絵画などを保持する着脱自在の背板とからなるすばやく
絵画などを交換しうる額縁に関する。

たとえば、西ドイツ実用新案登録第７４３８２２３号明
細書にも開示されているごとく、分離された枠体を用い
てなるすばやく絵画などを交換しうる額縁は種々提案さ
れている。

かかる構成を有する額縁にあっては、異なる寸度の額縁
をうるには異なった長さを有する一対の枠体の組合せを
用いていなければならない。

しかも４つの枠体は順番につぎつぎと連結してゆく必要
があるため絵画の交換には依然かなりの時間を必要とし
、しかも枠体を再度組立てるまえに枠体を損傷したり紛
失したりする可能性があった。

また、あらかじめ２つの枠体と背板とからなる部材を形
成しておき、同様な構成を有する他の部材の上部から背
板を滑らせ、挿入することにより組立てうる額縁が提案
されている。

なおかかる構成を有する額縁においては剛性を考慮して
各部材に背板を設ける必要があり、したがって２枚の背
板を用いることになるのであるが、このことは多量の素
材を必要とし、かつその重量も大きくする。

しかも頻繁に絵画などを交換したのちも額縁のコーナ部
での正確さをうるためには、２つの部材の案内手段は強
い安定した素材を用いて注意深くかつ正確に製作されな
ければならない。

さらに２つの部材を掛止する適切な拘束手段も必要とな
る。

本発明の目的は、分離された枠体を用いることなく、額
縁内の絵画を簡単に迅速に交換しうる、すばやく絵画な
どを交換しうる額縁を提供するにある。

さらに本発明は頻繁な使用ののちにもコーナ部に凹凸が
生じることなく適切な保合を保持しうる、すばやく絵画
などを交換しうる額縁を提供することを目的とする。

本発明のかかる目的は枠体が弾力性を有する素材を用い
て形成されるとともに、該枠体は１つのコーナでは係止
および留止されうる掛けはずし用のコーナ結合部材を用
いて互いに結合され、他のすべてのコーナでは固着用の
コーナ結合部材を用いて結合されてなり、しかも前記掛
けはずし用のコーナ結合部材は１つの枠体の端部近傍に
枢支された板と、該板に設けられたガイド溝とを有する
とともに、額縁を組上げる際、該ガイド溝と他の枠体１
ｂの端部近傍に形成されたガイドとを協働せしめてコー
ナを形成するごとくし、さらにそれぞれの枠体の少なく
とも両端近傍には、装着された絵画面に平行でかつ絵画
の内部方向に向って開口し、しかも上の側壁、下の側壁
および底部からなる少なくとも１つの溝を設けることに
より前記コーナ結合部材の板の近部が該溝１０に比較的
狭い間隙を有して挿入されうるように構成された、すば
やく絵画などを交換しうる額縁によって達成されうる。

このように、本発明は分離されない枠体を用いてなる、
すばやく絵画などを交換しうる額縁を提供しえ、したが
って額縁をはずした際にも枠体を紛失することなく簡単
にしかも迅速に幾度も絵画を交換しうるのである。

本発明の額縁を用いる際には、１つの掛けはすし用（回
動させうる）のコーナ結合部材（該コーナ結合部材によ
って、つねに凹凸のない角部を有する好ましいコーナを
形成しうる）を用いて１つのコーナを分離するだけでよ
く、このように１つのコーナを分離することのみによっ
て、該コーナを形成する枠体を弾性的に分離せしめえ、
ガラス板により保護された絵画と背板との周囲と、枠体
とのはめ合いをゆるくすることにより、ガラス板、絵画
、背板を取りはずしうるのである。

額縁を組上げるばあいにも前記と逆の順序で簡単に行な
いうる。

なお前記掛けはずし用のコーナ結合部材が所定位置に係
止させられる以前には、分離されたコーナの枠体は手に
よって幾分押し広げることができる。

なお好ましくは、掛けはずし用のコーナ結合部材の板の
辺部が前記溝に挿入せしめられた際、溝によって押圧さ
れつつ辺部が保持されるように構成するのがよい。

また少なくとも前記掛けはずし用のコーナ結合部材には
、額縁を組上げた際、コーナを形成する枠体に設けられ
た前記溝の底部に位置しうる端面および（または）該溝
を構成する側壁の少なくとも１つの自由端上に位置しう
る端面を形成しておくのがよい。

さらに掛けはずし用のコーナ結合部材には、容易に速く
額縁を形成しかつ分離しうるように、把持リングを設け
ておくのがよい。

とりわけ掛けはずし用のコーナ結合部材を所定位置に容
易に確実に挿入しうるように、前記溝を形成しかつ絵画
に隣りあう上の側壁をさらに絵画の内方へ向けて延長せ
しめ、かつその端部が絵画面に向けて折り曲げられてな
るバネ片と合体するごとく構成するのがよい。

本発明のさらに好ましい実施例においては、前記上の側
壁の溝に面する側面に、外壁と平行にかつ外壁から離れ
た位置に形成された適当な形状を有する小溝を設けると
ともに、固着用のコーナ結合部材が所定位置に取付けら
れたとき、該コーナ結合部材に直角に植設された適当な
形状の突起を前記小溝に係合せしめるごとく構成してお
く。

かかる構成は、単に固着用のコーナ結合部材を枠体の溝
に挿入することによりコーナ結合部材の突起とコーナを
形成する枠体の上の側壁に設けられた前記小溝とを係合
せしめ、′その結果凹凸のない好ましい角部を有ししか
も望ましい角度のコーナ（掛けはずし用のコーナ結合部
材が設けられていない固着されるコーナ）を形成するこ
とができ、したがって額縁の生産を簡略化しうるととも
により迅速な製作を可能とする。

以下本発明のすばやく絵画などを交換しうる額縁の実施
例を図面により説明する。

第１図は本発明の額縁の固着されるコーナを示す部分図
、第２図は本発明の額縁の、分離されるコーナを示す部
分図（掛けはずし用のコーナ結合部材１２′は解重され
ている）、第３図は第２図の■−■線部分断面拡大図（
ただし掛けはずし用のコーナ結合部材が溝１０に取付け
られているばあいを示す）、第４図は第１図のＩＶ−Ｉ
Ｖ線部分断面拡大図（ただし固着用のコーナ結合部材が
溝１０に取付けられているばあいを示す）である。

本発明の額縁は、端部がそれぞれ４５°の角度で斜め切
りされ、かつプラスチックなどの弾力性を有する素材を
用いてなる４個の枠体１を有する。

各枠体１には、その全長にわたって、装着される絵画の
中心方向に突出する小リブ３を有する外壁２を備える。

該小リブ３は、パネルとして機能する丈夫な背板５上に
置かれる絵画４を保護し、好ましくは端部が丸く面取り
されたガラス板６を係止するストッパの役目を果たす。

なお背板５はバネ板８の自由端で保持されている。

バネ板８は、前記外壁２に対し直角となるように装着さ
れた絵画の方向に向かいしかも絵画と平行に形成された
上の側壁７の自由端から延長して形成されている（別個
に形成されたバネ片を該自由端に固着するごとくしても
よい）。

なおバネ板８は絵画面に向って折り曲げられている。

外壁２はさらに下の側壁９を有し、該下の側壁９は上の
側壁７に平行にしかも上の側壁７との間で間隙を形成し
うるように絵画からさらに隔てて設けられている。

なお上の側壁７と下の側壁９とは絵画の内部方向に向っ
て開口しかつ外壁２によって底部１１が形成されてなる
溝１０の側壁をなす。

２つの枠体１の平担な斜め切りされた２つの端部を結合
するには、２等辺直角三角形状をなす板１３からなるコ
ーナ結合部材１２．１２’を用いる。

板１３の厚さは前記溝１０の溝巾寸度にほぼ一致させる
。

したがって枠体を板１３の辺部１４ 、１４’に挿入さ
せたときには、枠体１の溝１０内には何らの遊びも生じ
ないので隣り合う枠体にズレなどが生じない。

各板１３には、その絵画に向かう面と反対の面に、前記
溝１０をなす下の側壁９の厚さとほぼ等しい厚さ、すな
わち高さを有する小さな当て板を設けてもよい。

当て板１５は板１３に、該板１３の辺部１４，１４’の
端面１６ 、１６’から前記下の側壁９の巾に相当する
距離を隔てて取付けられている。

したがってコーナ結合部材１２．１２’によって枠体が
組立てられたとき、前記板１３のすべての端面１６，１
６’が溝１０の底部１１上に位置し、一方前記下の側壁
９の自由端１７が当て板１５の端面１８上に位置するこ
とによって、枠体１は各コーナにおいて直角を保持しつ
つ組立てられうるのである。

コーナ結合部材１２．１２’は、ニカワなどの接着剤、
溶着または他の適当な結合方法によって、額縁の３つの
コーナにおいて枠体１に固着される。

枠体ｌａ、１ｂの端部がなす第４のコーナ１９は、枠体
１ａの端部近傍で枢支された掛けはずし用のコーナ結合
部材１２′により結合される。

該コーナ結合部材１２′はピン２０で軸支され、前記溝
１０内を他の枠体１ｂ方向に回動しうる。

枠体１ｂはその溝１０内にガイド２１を備える、該ガイ
ド２１は額縁を組上げる際にコーナ結合部材１２′を回
動させると、該コーナ結合部材１２′に形成されたガイ
ド溝２２と協働して該コーナ結合部材１２′をその位置
でロックせしめる。

なおコーナ結合部材１２′を第２図の破線で示す矢印の
方向に回動せしめると、該コーナ結合部材１２′の辺部
１４，１４’は枠体１ａ、１ｂの谷溝１０に狭い間隙を
有しつつ係合する。

なおコーナ結合部材１２′を溝内に保持しうるように、
溝（すなわち側壁）とコーナ結合部材との間で制動力を
作用せしめるごとく構成しておくこともできる。

コーナ結合部材１２′を用いてコーナ１９を容易に組上
げまたは分離しうるように掛けはずし用のコーナ結合部
材１２′には把持リング２３を設けるのがよい。

溝１０の上の側壁７に形成されたバネ片８は３つの異な
る機能を有する。

すなわち第１に、コーナ結合部材１２ 、１２’の辺部
１４ 、１４’を案内し。

結合されるべき枠体の溝１０に挿入しやすくする。

第２に、異なる厚さを有する種々の絵画４、背板５およ
びガラス板６にも用いうるように、厚さ寸度の変化を吸
収しそれらを前記小リブ３上に保持せしめうる。

第３に、第２の機能に関連して、バネ片８と上の側壁７
の接合部が板１３を下の側壁９に押圧する結果、該板１
３はその位置で把持、拘束されるのである。

額縁を吊り下げるために、当て板１５には、絵画の中央
部に向かってそれぞれ歯付辺２５．２５’が形成されて
いる。

なお２つの歯付辺は互いに約１１０°〜１８０°の角度
をなすごとく形成しておくのがよい。

額縁は２つのフックまたは釘などを用いて吊り下げるの
であるが、この構成は非常に大きな、したがってきわめ
て重いもの、さらには重量が対称的でないものをも吊り
下げうることとなる。

釘またはフックは、はぼ同じ高さ、しかも額縁の上部枠
体の端部に位置する前記２つの歯付辺２５．２５’の中
央部がなす距離に相当する間隔を隔てて壁などに取付け
られる。

釘頭またはフックの端部は当て板１５から突出し、した
がって額縁が前方へ移動するのを防止する。

一方針、フックの胴部は２つの歯部間で係合し、額縁の
横方向への移動をも防止する。

かかる取付方法は、通常きわめて困難な、釘を正確に同
じ高さの２つの位置に取付けるという必要をなくしうる
のである。

けだし歯付辺２５，２５’は斜め方向に形成され種々な
高さを有するので、額縁を少し左右させることにより、
つぎのわずかに低いまたは高い位置に移動させうるから
である。

分離されないコーナを形成するために、第４図に示すご
とく上の側壁７にはさらに外壁２に平行にかつ外壁２か
ら距離を隔てて適当な形状を有する小溝２６を設けるこ
ともできる。

該小溝２６は上の側壁７の前記溝１０に向かう面に形成
され、また該小溝２６は固着用のコーナ結合部材１２に
直角に形成された適当な形状を有する突起２７を保持す
るのに用いられる。

固着用のコーナ結合部材１２を枠体の溝１０に挿入させ
ると、該コーナ結合部材１２に設けられた前記突起２７
がコーナ（分離されないコーナ）を形成する枠体１の上
の側壁７に設けられた前記小溝２６に嵌入することによ
って、容易にかつ迅速に凹凸のない角部を有し、正しい
角度で交わるコーナを形成しうることとなり、その結果
かかる構成を有しない額縁の製作に際して凹凸のない角
度を形成するために必要であった心出し作業を省略しう
るなと、額縁の生産をきわめて容易になしうるのである
（第４図参照）。

すでに示した本発明の実施例においては、額縁は単にコ
ーナ結合部材を溝に挿入するという速い、簡単な作業に
よって、心だしのための余分な時間を必要とすることな
く、凹凸のない角部を有ししかも直角に交わるコーナを
備えた額縁を組立てうるのである。

４つの枠体は額縁が組上げられたのちは、枠体は結合さ
れたままで用いられる。

また単に掛けはずし用のコーナ結合部材を回動させるだ
けで、額縁のコーナを開きうるとともに、絵画を容易に
しかも特に時間を要することなく交換したのち再び組上
げうる。

掛けはずし用のコーナ結合部材１２′を所定位置から回
動させると、コーナ１９をなす枠体１ａ 、ｉｂは分離
され（必要に応じてすべての部分がルーズになるように
少し押し広げてもよい）、いわばリングの一部分が切り
離されたような状態となって、枠体はガラス板、絵画お
よび背板を単に緩くささえているのみとなる。

したがって背板を絵画とともにさらにガラス板をも、軽
く押圧することにより上方へ容易に取出しうる。

額縁の再組立は順序を逆にすることにより行ないうる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の額縁の固着されるコーナを示す部分図
、第２図は本発明の額縁の、分離されるコーナを示す部
分図（掛けはずし用のコーナ結合部材１２′は郷土され
ている）、第３図は第２図のｌｌｌ−１線部分断面拡大
図（ただし掛けはずし用のコーナ結合部材が溝１０に取
付けられているばあいを示す）、第４図は第１図のＩＶ
−ＩＶ線部分断面拡大図（ただし固着用のコーナ結合部
材が溝１０に取付けられているばあいを示す）である。 図面の主要符号、１，１ａ、１ｂ：枠体、２：外壁、４
：絵画、５：背板、６：ガラス板、７゜９：側壁、８：
バネ片、１０：溝、１１：底部、１２．１２仕コ一ナ結
合部材、１３：板、１４゜１４仕辺部、１６，１６’、
１８：端面、１９：コーナ、２１ニガイド溝、２２ニガ
イド、２３：把持リング、２６：小溝、２７：突起。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 斜め切りされた端部を有する枠体１と、絵画などを
   保持する着脱自在の背板とからなるすばやく絵画などを
   交換しうる額縁において、 前記枠体１が弾力性を有する素材を用いて形成されると
   ともに、該枠体は１つのコーナ１９では係止および留止
   されうる掛けはずし用のコーナ結合部材１２′を用いて
   互いに結合され、他のすべてのコーナでは固着用のコー
   ナ結合部材１２を用いて結合されてなり、 しかも前記掛けはずし用のコーナ結合部材１２′は１つ
   の枠体１ａの端部近傍に枢支された板１３と、該板１３
   に設けられたガイド溝２２とを有するとともに、額縁を
   組上げる際、該ガイド溝２２と他の枠体１ｂの端部近傍
   に形成されたガイド２１とを協働せしめてコーナ１９を
   形成するごとくし、 さらにそれぞれの枠体１の少なくとも両端近傍には、装
   着された絵画面に平行でかつ絵画の内部方向に向って開
   口し、しかも上の側壁７、下の側壁９および底部１１か
   らなる少なくとも１つの溝１０を設けることにより、前
   記コーナ結合部材１２ 、１２’の板１３の辺部１４
   、１４’が該溝１０に比較的狭い間隙を有して挿入され
   うるように構成されたことを特徴とする、すばやく絵画
   などを交換しうる額縁。 ２ 前記溝１０が、該溝１０に挿入された前記板１３の
   辺部１４，１４’を押圧しつつ保持しうるように構成さ
   れてなることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   額縁。 ３ 前記コーナ結合部材のうち少なくとも掛けはずし用
   のコーナ結合部材１２′が、額縁が組上げられた際、コ
   ーナを形成する枠体１の前記溝１０の底部１１上に位置
   しうる端面１６，１６’および（または）該溝１０の前
   記側壁７，９の自由端１７上に位置しうる他の端面１８
   を有することを特徴とする特許請求の範囲第１項または
   第２項記載の額縁。 ４ 前記掛けはずし用のコーナ結合部材１２′が把持リ
   ング２３を有することを特徴とする特許請求の範囲第１
   項、第２項または第３項記載の額縁。 ５ 絵画に対向しかつ溝１０をなす前記上の側壁７が、
   絵画の内部方向に向って延長して形成せしめられ、しか
   もその端部で、絵画面に向って折り曲げられてなるバネ
   片８と合体するごとく構成されたことを特徴とする特許
   請求の範囲第１項、第２項、第３項または第４項記載の
   額縁。 ６ 前記上の側壁７が、前記溝１０に面するその側面に
   、額縁の周壁をなす外壁２と平行でかつ該外壁２から離
   れた位置に形成された適当な形状を有する小溝２６を備
   え、固着用のコーナ結合部材１２が所定位置に取付けら
   れた際、該コーナ結合部材１２に直角に植設された適当
   な形状を有する突起２７を、前記小溝２６に挿入せしめ
   るごとく構成されたことを特徴とする特許請求の範囲第
   １項、第２項、第３項、第４項または第５項記載の額縁
   。