JPS5936361Y2 - 鋳物内外面自動研磨装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、鋳鋼等のような鋳物の内外面を自動的に研
磨する装置に関するものである。

鋳鋼等の鋳物においては湯じわ、ばり、砂喰等の鋳肌処
理のための研磨、欠陥補修溶接後の研磨または原子力発
電用の弁等では非破壊検査のための内面総研磨等の面研
磨が行われている。

従来、以上のような研磨は、エアグラインダ等による手
作業によって行なっているが、振動障害を起し易い上に
単純肉体繰返し作業であるため、鋳鋼工場で最も疲労度
の高い苛酷な作業条件となっている。

したがって、手作業によらない機械による自動的の研磨
が強く要望され、この要望に答えるのがこの発明の目的
である。

すなわちこの考案の目的はテーパ及びゆるやかな段部を
含む円筒面を無理なく自動的に研磨しうるような鋳物内
外面自動研磨装置を提供することを目的とし、中心開口
を有する回転力伝達体を具える回転装置と、この回転装
置の前記中心開口に通されピンによって１平面内に回転
可能に前記回転力伝達体によって砥石軸が支持されてい
る砥石装置と、この砥石装置に前記１平面内の任意の強
さの回動力を作用している液圧装置と、前記回転装置を
前記砥石装置の砥石が研磨される被加工体の円筒面を研
磨するに適した位置に支持する台装置とを備える鋳物内
外面自動研磨装置を提供している。

以下に、図示する実施例に関してこの考案を説明する。

第１図に示すように、電動機１で回転駆動される砥石２
を有する電動砥石装置はその砥石軸３を回転装置４の外
周辺に歯車が形成された中空歯車状の回転力伝達体５の
中心開口６に通され、この開口内に固定されて位置する
ピン７によって、この図では紙面である１平面内で回動
できるように枢支されている。

この砥石装置はさらに、そのピン７による枢支点以外の
点８にピストン杆９が連結された油圧シリンダピストン
装置のような液圧装置１０に連結されている。

液圧装置１０は、以下に説明するように、回転力伝達体
５に円板１３を介して取付けられているので、この液圧
装置１０は電動砥石装置全体をある任意の液圧力の下で
ピン７に関して回動しうる。

回転装置４は例えば反復回転用油圧回転ラム１１が歯車
１２を介して回転力伝達体５を回転させるような装置で
、回転力伝達体５は円板１３をそれと一体に回転するよ
うに固着していて、軸受１４によって回転ラム１１を支
持するブラケット１５から回転自由に支持されている。

ブラケット１５は第２図に示すように、加工するべき鋳
物Ｗに対応した適宜な台装置１６上の横送り軸１７（第
１図）に支持案内されて水平に移動可能となっているの
が望ましい。

台装置はこの実施例の場合はピン７を鋳物Ｗの被加工面
Ｆの軸心Ａ附近に位置させるように、水平な横送り軸１
７を支持して上下方向に調整可能な移動台１８を有して
いる。

以上のように構成したこの考案の自動研磨装置は、台装
置１６の上下方向の調節によって中心すなわちピン７を
被加工鋳物Ｗの加工円周面Ｆの中心に合わせ、第２図に
示すようにピン７で支持した砥石軸３を液圧装置１０に
よって回動しかつ砥石２が所要の接触圧で加工面に接す
るようにする。

液圧装置のシリンダは一定寸法を保持するためでなく、
任意に調整された一定圧力で砥石を押しているので、テ
ーパ等で径が（被加工面の）変われば、砥石が表面に応
じて、砥石軸の傾斜角度が変化し、一定圧の研磨を行う
ことができる。

同様に、段差、中心のずれ、横内部分があっても、砥石
は常に同じ力で鋳物Ｗの被加工面Ｆに押付けられる。

砥石軸を傾斜させたまま、回転装置４によって回転力伝
達体５及び一体の円板１３を回転させると、砥石は鋳物
の被加工面Ｆに応じた円運動を行う。

リミットスイッチ１９と円板１３上のドッグ２０を用い
て反復回転をさせると、任意の円周角度θ（第３図）の
研磨作用わ行いうる。

またリミットスイッチ２１（第２図）によって、水平方
向の加工長さを設定することができる。

又砥石を鋳物の外周円筒面に当て、液圧装置１０のシリ
ンダに引く力を与えると、砥石軸が鋳物に当らない範囲
で外面研磨を行うことができ、これらの研磨作用はすべ
て自動的に行いうろことが容易に理解されるであろう。

この考案は（１）内外面の研磨が中心のずれ、テーパ、
段差、楕円面の存在にか・わりなく、自動的にできる。

（２） ３６０°全周でなく任意の角度θの研磨ができ
る。

（３）砥石軸の傾きを０°にすれば、鋳物と回転装置の
中心合せが容易であり、５０ｍｍ程度のずれがあっても
円滑に研磨ができる。

（４）傾斜機構を有するから鋳物径に比べて回転装置が
小さくなる。

（５）リミットスイッチの設定のみで自動運転ができ、
操作が簡単容易である。

（６）強力な電動モータを砥石軸後部に設置できるし、
代りに高速エアグラインダを前部に設置することもでき
る。

（７）任意に調整された一定の力で研磨を行うので、均
一研磨ができ、研磨面はきれいである等の効果を奏する
。

【図面の簡単な説明】

第１図は回転装置の一部を破断してこの考案の研磨装置
の１実施例の要部を示す側面図、第２図は縮少した尺度
で被加工物と共に装置の全体を示す側面図、第３図は加
工態様を説明する正面図である。 １・・・・・・電動機、２・・・・・・砥石、３・・・
・・・砥石軸、４・・・・・・回転装置、５・・・・・
・回転力伝達体、６・・・・・・中心開口、７・・・・
・・ピン、８・・・・・・点、９・・・・・・ピストン
杆、１０・・・・・・液圧装置、１１・・・・・・回転
ラム、１２・・・・・・歯車、１３・・・・・・円板、
１４・・・・・・軸受、１５・・・・・・ブラケット、
１６・・・・・・台装置、１７・・・・・・横送り軸、
１８・・・・・・移動台、１９・・・・・・リミットス
イッチ、２０・・・・・・ドッグ、２１・・・・・・リ
ミットスイッチ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 台装置１６にブラケット１５を垂直に支持し、ブラ
   ケット１５には反復回転用油圧回転ラム１１を取付ける
   と共に中心開口６を有する中空歯車状の回転力伝達体５
   を回転自在に取付け、油圧回転ラム１１に固着された歯
   車１２を回転力伝達体５の外周辺に形成された歯車にか
   み合うようにし、また、回転力伝達体５の中心開口６に
   は、それを貫通して延長するように、電動機１によって
   回転駆動されると共に先端部に回転砥石２を装着した砥
   石軸３を回転力伝達体５の回転面内に延長するピン７に
   よって枢着し、更に、回転力伝達体５に円板１２をそれ
   と一体に回転自在に固着し、この円板１３に液圧装置１
   ０を枢着し、そのピストン杆９を砥石軸３にピン７と離
   れた点８において枢着して戒る鋳物内外面自動研磨装置
   。 ２ ブラケット１５が、台装置１６の上に水平に取付け
   られた横送り軸１７によって水平に移動可能に支持され
   ている実用新案登録請求の範囲第１項記載の鋳物内外面
   自動研磨装置。