JPS5935810B2 - 解反装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本考案は、延反機などに組み込まれ使用される幕臣装置
の改良に関するものである。

ロール状に巻回された原反などの生地を伸展させ乍ら張
力を加えずいわゆるノーテンシヨンで幕反させるため反
物などのロール状に巻回された生地の巻芯部に貫挿固定
された駆動シャフトを強制駆動し乍ら、生地を繰り出し
ローラで繰り出して幕反出来るようにした幕臣装置は、
すでに公知であるが、このような装置に生地をセットす
るには、生地が取り換えられるたびに、生地の端部を伸
展させてから繰り出しローラに挾装させて行なう必要が
あつた。

このため、従来は、生地を折り重ねないように生地の端
部を２人でその両側から伸展状態に保持し、繰り出しロ
ーラまで搬送してから、生地をセットしているが、この
ような方法では、生地のセット時には必らず２人の作業
者が必要とされるため、操作性は悪く作業能率を低いも
のにしている。

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり
、生地のセットを一人の作業者で行なえるようにした幕
臣装置を提供するものであり、反物などのロール状に巻
回された生地の巻芯部に貫挿固定される駆動シャフトと
、生地を繰り出す繰り出しローラとの間に、生地の端部
を伸展状態に係止させる係止棹を設け、この係止棹を上
記駆動シャフトと繰り出しローラとの間に往復可動させ
て生地のセットをいわゆるワンマン操作で行なえるよう
にしたことを特徴とするものである。以下、本発明の一
実施例を図面と共に説明する。第１図は、本発明装置を
延反機に組み込んだ状態を示す図であり、１は、延反機
の作業台、２は、作業台１の両側に敷設されたレール１
ａ、Ｉａ上をその下方に設けられた車輪２ａ、２ａで挾
むような恰好で往復可動する車台、１４は、幕反された
生地を切断するため作業台１を横断する方向に往復可動
する回転ノコギリ１４ａを有したカッターユニットであ
る。原反などのロール状裔こ巻回された生地４の巻芯部
に貫挿固定される駆動シャフト５は、車台２の後端部に
設けられており、シャフト５の駆動モータ５ｂにより回
転駆動されるようになつており、さらに他端５ｃは、シ
ャフト受け３ａに離脱自在となつている。

このシャフト５は、ロール状の生地４を貫挿固定させる
前には、生地４の貫挿に便利なように第１図のように駆
動端５ａと反対側の端５ａを補助シャフト受け５ｄ上に
載架して待機位置に保持されるが、装置の作動時には、
その端５ｃをシヤフ卜受け３ａ上に載架固定して、この
シヤフト受け３ａと駆動端側のシヤフト受け５ｃとで軸
支され、駆動モータ５ｂの付勢により回転されて生地４
を強制的に解反させるものである。

係着棹６は、実施例では生地を挟持して係着することを
想定しており、挾んだ生地がスベリ落ちないように、そ
の外周面にはエンボス加工の施されたゴム膜６ｂが被着
されている。

この棹６は、生地４を挾装できるようにした一対の繰り
出しローラ１１，１１の上方から駆動シヤフト５の下方
手前に延びる左右一対の支持枠８，８の上端外周に、転
輪７ａ，７ａを転接してその動きをスムーズに出来るよ
うにした左右一対の係着棹搬送体１，７にそのシヤフト
６ｂを生地の送り出し方向向（矢印Ａで示す）にのみ回
転可能に枢着して、該支持枠８，８の上方に横設されて
おり、係着棹搬送体７，７を支持枠８，８の上端外周に
沿つて可動させることによつて該支持枠８，８上を往復
可動されるものであるが、係着棹６を支持する搬送体７
，７は支持枠８，８に沿つて設けられたタイミングプ一
り９に掛け渡されたタイミングベルト１０を回転させる
ことによつて互いに同期して回転するので、上記駆動シ
ヤフト５と繰り出しローラ１１，１１のいずれに対して
も平行状態を維持してその間を往復運動する。１２は、
この係着棹６を往復駆動するためにタイミングプ一１Ｊ
９を駆動させる正転逆可能なモータである。

係着棹搬送体Ｒ，ｒの各々の繰り出しローラ１１，１１
側には、係止棹６と平行に横設された挾持具１３が枢着
されており、生地の端部を挾持する場合には、ハンドル
１３ａを手で操作して係止棹６の上部にこの挾持具１３
を被せることによつて行なわれる。

この挟持具１３は、係着棹６が生地止め機構を設けてい
るような場合には必らずしも必要ではない。この実施例
の場合、係着棹には生地を挟持して係止するものを示し
ており、又この棹の搬送手段３は、駆動シヤフト５の手
前下方から繰り出しローラ１１，１１上方香こまで延び
た一対の左右支持枠８，８と、この支持枠８，８の上端
外周面を、互いに同期をとつて往復可動できるようにし
た、係着棹搬送体とを組み合わせて構成されているが、
このようなものに限られず、生地の端部を係着して繰り
出しローラまで生地を伸展状態に搬送出来るものであれ
ば、種々の変更手段を採択しうることはいうまでもない
。

一対の繰り出しローラ１１，１１は、生地を挾装して、
その繰り出しを行なうものであることは従来の場合と同
様である。

なお、１５は解反され繰り出されて行く生地のたるみの
度合を検出する光電スイツチであり、生地のたるみが規
定以上になつた場合に、駆動シヤフト５の回転１駆動を
停止して、常時生地４に張力を加えず解反させるよう装
置の運転を監視するものである。

実施例では、これ以外にも運転状態を監視するセンサー
を設けており、１６，１６は係着棹６に係着され搬送さ
れる生地が支持枠８，８側にズレた場合に作動し駆動シ
ヤフト５の駆動を停止するものである。このようなセン
サーを適宜数設けておけば、装置の運転の信頼性を向上
しうることはいうまでもない。本発明装置の構成とその
望ましい実施例は、以上の如くであるが、本発明装置の
理解をいつそう容易なものにするため、実施例に示され
た本発明装置について操作手順を説明する。

駆動シヤフト５に原反などのロール状生地４を貫挿し、
シヤフト５を受け板３ａに固定支持させる。

しかる後、解反した生地４の端部を第２図のように係着
棹６にのせ、さらに挾持具１３を生地４の上に被せて生
地４の端部を係着棹６と挟持具１３で挾持させる。この
操作の時には、係着棹６を支持枠８，８の後端、すなわ
ち駆動シヤフト５に近接した所まで移動させることはい
うまでもなく、実施例では制御盤１６の操作スイツチを
操作することによつて可能となる。次いで、タイミング
ベルト１０を回転させ、係着棹６を第３図に示すように
支持枠８の前端すなわち、繰り出しローラ１１，１１に
近接した所まで移動させると、生地４は繰り出しローラ
１１，１１の上方まで搬送されることになる。

かくして、係着棹６が繰り出しローラ１１，１１の上方
まで搬送されたら、挟持具１３を係着棹６から離して生
地４を取り出し、第４図に示すように一対の挟装ローラ
１１，１１の間に挿通させればよく、これによつて生地
４のセツトは完了する。

一対の挟装ローラ１１，１１は生地４が挿通された後は
、第４図Ｂで示すようｌこ反転して第５図のように生地
４を挟装させればよく、これによつて装置は運転開始可
能状態に入る。なお、これら一対の作業工程において生
地４は伸展状態でセツトされる必要があり、係着棹６で
生地４の端部を挾持させるときには生地４の端部を伸展
させておくことが望ましいことはいうまでもない。

本発明装置は、以上の説明によつて理解されるように係
着棹に生地の端部を係着させて、係着棹搬送手段を作動
させるだけで生地を伸展状態に解反させてセツトできる
ので、いわゆるワンマン操作による生地のセツトが可能
となる。

したがつて、この種の解反装置の操作性を著しく改善で
き、きわめて有益なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明装置の一実施例を示す図、第２図〜第
５図は、その操作要領を説明する図である。 （符号の説明）、３・・・・・・係着棹搬送手段、５・
・・・・・駆動シヤフト、６・・・・・・係着棹、４・
・・・・・生地、１１・・・・・・繰出しローラ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ロール状に巻回された反物などの生地の巻芯部に貫
   挿固定された駆動シャフトを強制駆動して生地を解反し
   ながら、繰り出しローラで繰り出し出来るようにした解
   反装置において、上記駆動シャフトと繰り出しローラと
   の間で、これら駆動シャフトと繰り出しローラのいずれ
   にも平行に横設され、上記駆動シャフトより解反された
   生地の端部を伸展状態に係着できるようにした係着棹と
   、この係着棹を、上記駆動シャフトと繰り出しローラと
   の間で、往復駆動させる係着棹搬送手段とを備えたこと
   を特徴とする解反装置。