JPH0563372B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、円筒状の被包装物を被包し、該被包
装物の内周へ折込まれた紙、ナイロン、ビニー
ル、布あるいはこれらの複合材等シート状の包装
材をテーピングする装置に関するものである。

（従来の技術） 従来円筒状の被包装物を被包し、該被包装物の
内周へ折込まれた包装材の耳折り方法として、例
えば特開昭58−134825号公報に記載されるものが
知られており、この方法によつて耳折りされた包
装材は、被包装物内周へ折込まれテーピングされ
ると推定されるが、その具体的な手段について開
示はない。

本出願人はさきに特願昭63−63092（特開平１−
240418号公報）によつて、外周紙装着紙折り装置
を提起した。

この特願昭63−63092号（特開平１−240418号
公報）においては、内周包装紙を装着したコイル
をクレードルロールＲ上に搬入し、第５図に示す
ように、該コイルに外周包装紙Ｒを供給する過程
で、コイル外周形状に合致するように成形し、こ
れを紙送り装置で吸引しつつコイル上に送りコイ
ルＣ上に達した紙Ｐの先端をテーピング装置でコ
イルに接着し、クレードルロールＲでコイルＣを
回転させることによつて、逆Ｕ字形に成形された
外周包装紙Ｐをコイルに巻き付けて行く。

この際コイルＣの内周速と外周速の差から、コ
イルＣ側面部で紙ひだP₀が発生する。この状態
で、コイルＣの内周折込み装置に送り、コイル側
面部の中心側に形成された外周包装紙Ｐのひだ部
をこの内周折り込み装置において、螺旋状に配置
された回路ローラーで、徐々に内周に折込むよう
になつている。

（発明が解決しようとする課題） 本発明は、前記のようにして被包装物の側面部
で耳折りされ、さらに被包装物（コイル）内周へ
折込まれた包装材を、被包装物内周に確実に装着
するためのテーピング装置を提案するものであ
る。

（課題を解決するための手段） 本発明は回転装置に回転自在に載置された円筒
状被包装物の端面で内外周速度差によつて紙ひだ
部を形成し、螺旋状に配設された回転ローラーに
よつて内周に折り込んで包装材の耳折り部を形成
し、引続き耳折り部をテーピングする装置におい
て、前記被包装物に対して進退自在な支持体を設
け、この支持体にテープコイラーを配設し、該テ
ープコイラーの下方にピンチローラーと従動ロー
ラーとを設けてテープ送り機構を形成し、このテ
ープ送り機構の後にカツターを連設し、テープの
搬送経路に沿つて前記テープ送り機構から送り出
されたテープを吸着保持しつつ、これを前記被包
装物の内周に折込まれた包装材の耳折り部を内周
包装材に当接貼着する押さえローラーを昇降自在
に設けた包装材の内周テーピング装置である。

本発明の実施例を第１図〜第４図に基づいて説
明する。

第１図においてＲはクレードルロールで、この
クレドールロールＲ上には外周包装紙Ｐにより外
周包装されたコイルＣが搬入され載置されてい
る。このクレードルロールＲ両端部側には、夫々
外周包装紙Ｐの内周テーピング装置１，１₀が配
設されている。

このテーピング装置１，１₀にはクレードルロ
ールＲ上のコイルＣに対して、駆動装置M₀によ
り進退自在な支持体２が取付けられ、これにはテ
ープ供給貼着部が構成されている。即ち、この支
持体２には、テープコイラー３が設けられてお
り、ロール状のテープ４が装着されている。

又このテープコイラー３からのテープ４引き出
し位置の下方には、テープガイドローラー５が取
付けられ、その下部にテープ４を引き出すための
駆動モーターM₁付きのピンチローラー６と、こ
れに対設された従動ローラー７からなるテープの
送り機構が設けられている。

この従動ローラー７の表面には、例えば突起を
形成してテープ４ののり面が接着しないように配
慮している。

この送り機構の下方には、送り機構から送り出
されたテープ４を吸着、保持し、コイルＣの内周
に折込まれた外周包装紙の耳折り部P₀と、内周
包装紙P₁に当接、貼着する駆動モーターM₂付き
の押えロール８が配設されている。

この押えロール８は、その表面に吸引装置Ｖに
よつて吸引力が付与される多数の吸引口８₀を有
し、回転自在であり、昇降およびコイルＣの円周
方向に位置調整自在である。

即ち、この押えロール８は、前記支持体２に一
端がエアシリンダー９により作動するピストンロ
ツド１０と、ピン１１を介して支持され、かつ中
間部が同支持体に、第３図に示すようにエアシリ
ンダー１２により作動するピストンロツド１３を
介して支持された昇降自在でかつピン１１を中心
とした回動軌跡内で、位置調節自在な支持アーム
１４の他端側に取付けられている。

又、この支持アームには送り機構からのテープ
４を、押えロール８に案内するガイド１８が設け
られている。そして、前記送り機構と、押えロー
ル８を結ぶテープ４の搬送経路には、シリンダー
１５により作動するピストンロツド１６に取付け
られたテープカツター１７が配設されている。

つぎに本発明の包装紙の内周テーピング装置の
作動について説明する。

内周包装紙装着装置で内周包装紙P₁を装着後、
外周包装紙装着耳折り装置で、外周包装Ｐを被包
し、この外周紙耳折り部を、内周へ折込んだ状態
にしたコイルＣを、第１図に示すようにクレード
ルロールＲ上に搬入載置し、この状態で、駆動装
置M₀を作動して包装紙の内周テーピング装置１，
１₀（以下便宜的に１₀について説明する。）の支持
体２を、コイルＣ方向に移動し、第２図〜第３図
に示すようにテープ供給貼着装置部を、コイルＣ
の内周内の所定位置に停止させ、同時にクレード
ルロールを回転させ、コイルＣを回転させる。

テープコイラー３に装着されているロール状テ
ープ４の先端は、あらかじめガイドローラー５を
経てピンチローラー６に達しており、この状態か
ら駆動モーターM₁によつてピンチローラー６を
作動し、このピンチローラーと従動ローラー７と
の間に、このテープ先端を引き込み、ガイド１８
を経て押えロールまで送り込む。

この時、この押えロール８の吸引装置Ｖを作動
させ、押えロール８の吸引口８₀部でテープ４を
吸引、吸着させ、同時に駆動モーターM₂により、
押えロール８を回転させ、更にエアシリンダー９
を作動して、押えロール８を下げて行き、この押
えロール８を、第３図に仮想線（２点鎖線）で示
すように回転しているコイルＣの内周面に対して
当接状態とし、この状態をコイルが１〜２回転す
るまで保持する。

即ち、コイルＣ内周に折込まれた外周包装紙Ｐ
の耳折り部P₀は、コイルＣの回転によつて順次
押えロール８に送り込まれ、第３図に仮想線（２
点鎖線）で示すように、押えロールで押圧状態で
該押えロールの回転によつて引き出されたテープ
ののり面によつて、第４図に示すようにコイル内
周面に装着された内周包装紙Ｐに貼着・固定され
てゆく。

この間テープ４は、予め設定された長さに達し
たところで、シリンダー１５によつて作動するカ
ツター１７によつて切断されると共に、ピンチロ
ーラー６の作動を停止させる。

そしてコイルが１回転してテープによる耳折り
部の内周包装紙への貼着・固定が終了し、更に１
回転させて、仕上げしたところで、押えロールの
回転を停止させると同時にこれを引き上げたの
ち、支持体を後退させ、テーピングを終了したコ
イルを次工程へ送り出す。

このような操作を繰返して、所要数の内周包
装、外周包装後のコイルについて、内周に折込ま
れた外周包装紙を、内周包装紙に貼着・固定する
ものである。

なおテーピングは通常第４図にに示すように２
箇所で行なうため、テーピング装置は、第１図に
示されるようにクレードルロールＲ上に載置され
たコイルＣを挟んで対設され、通常同期して作動
させるものであるが、これらは殆んど同じ作動を
するので、ここでは便宜的に一方のテーピング装
置について説明し、他方のテーピング装置につい
ては説明を省略している。

このテーピング箇所は１箇所とすることもあ
り、その場合テーピング装置はいずれか一方を作
動させる場合もある。

又、このテーピング装置におけるコイルＣの回
転支持体２の移動、ピンチローラー６の回転、押
えロール８の回転、昇降、カツターの作動等は、
同期的に行なうのが好ましいが、必要に応じてボ
タン操作等の手動的要素を加えても良い。

さらにこれらの各機構および駆動機構等につい
ては、本実施例に限定されるものではなく、適宜
のものを選択するものである。

（発明の効果） 以上説明した様に、本発明装置は、ピンチロー
ラーと従動ローラー、押えロール、カツター、ガ
イドから構成されているため、次の様な効果が得
られる。

(1) コイルを回転させながら包装材の耳折りを行
う装置に用いることにより、耳折りと同時にテ
ーピングを行えるため、より一層コイル包装の
サイクルタイムが短縮できる。

(2) テープを引き出しながらテーピングするた
め、事前にテープ長さ等を計測する必要がな
い。又余分な機構制御が少なくなり、シンプル
な装置にできる。更に設備コスト低減ができ
る。

(3) コイルの全内周に亘つてテーピングするた
め、コイルを外気から確実に遮断することが容
易であり、コイルの酸化等品質劣化を抑制する
ことも容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の包装材の内周テーピング装置
の配置列とその構造例を示す一部断面側面説明
図、第２図は第１図における本発明の包装材の内
周テーピング装置のテープ供給、貼着装置部をコ
イル内周に挿入配置した状態を示す一部断面側面
説明図、第３図は第２図におけるＡ−A′矢視一
部断面正面説明図、第４図は本発明の包装材の内
周テーピング装置によるコイルの包装材（紙）内
周テーピング状況を示すコイル断面説明図、第５
図はコイルの外周包装材による包装例を示す立面
説明図である。 Ｃ：コイル、Ｒ：クレードルロール、Ｐ：包装
紙、１，１₀：テーピング装置、２：支持体、
３：テープコイラー、５：ガイドローラー、６：
ピンチローラー、７：従動ローラー、８：押えロ
ール、１５：シリンダー、１７：カツター。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 回転装置に回転自在に載置された円筒状被包
   装物の端面で内外周速度差によつて紙ひだ部を形
   成し、螺旋状に配設された回転ローラーによつて
   内周に折り込んで包装材の耳折り部を形成し、引
   続き耳折り部をテーピングする装置において、前
   記被包装物に対して進退自在な支持体を設け、こ
   の支持体にテープコイラーを配設し、該テープコ
   イラーの下方にピンチローラーと従動ローラーと
   を設けてテープ送り機構を形成し、このテープ送
   り機構の後にカツターを連設し、テープの搬送経
   路に沿つて前記テープ送り機構から送り出された
   テープを吸着保持しつつ、これを前記被包装物の
   内周に折込まれた包装材の耳折り部を内周包装材
   に当接貼着する押さえローラーを昇降自在に設け
   た包装材の内周テーピング装置。