JPS5935628Y2 - シリンダゲ−トの休止台押出し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はシリンダゲートの休止台に関するものである
。

シリンダゲートはスクリーンを設けた取水塔内に設けた
もので、径の異なる複数の摺動管を摺動自在に嵌合させ
、この各摺動管の摺動により高さを調節し、上端の取水
口から水面近くの表層水を取水して下端に通じる下流管
路へ流すものであるこのようなシリンダゲートにおいて
、底部取水や再塗装その他の保守点検のさいは取水塔上
端の操作室内の巻上機の操作でシリンダゲートを全縮状
態として巻上げ、作業が終ると元に戻すものである。

上記の作業において、全縮状態のシリンダゲートを載せ
るための休止台が取水塔内に設けであるが、この休止台
は不用時にはシリンダゲートの操作の邪魔にならない位
置にしておく必要がある。

このため従来では休止台の後端を取水塔内の一部に回動
自在に取付け、休止台が不用なときは操作室内の巻上機
の操作によりワイヤロープで上方へ引上げ、必要なとき
はワイヤロープを弛めて休止台の自重で前方へ回動させ
て取水塔に固定した横梁で休止台の前部下側を支持する
構造となっている。

しかし、シリンダゲートが後方へ傾斜している形式の場
合は休止台を上方へ回動した不使用状態では休止台が取
水塔の後部にもたれているため、休止台の吊上げロープ
を弛めても休止台が前方へ回らない。

このため従来の傾斜式のシリンダゲートでは操作室と休
止台の間に回動自在の長い伝動軸を設け、操作室内の駆
動装置と伝動軸と、休止台とともに回動する軸とをギヤ
で連動させる機構が用いられている。

しかし、このような装置は休止台と操作室の距離が長い
場合、犬ががすな装置となる欠点がある。

この考案は上記の問題を解決するため、休止台を垂直の
取水塔の場合と同様にワイヤロープで吊上げて上方へ回
動する形式とし、休止台を下方に回すときは休止台の押
出しレバーを動がして休止台の重心を休止台の支点を通
る鉛直線より前方に出すようにする休止台押し出し装置
を提供するものである。

以下にこの考案の実施例を添付図面に基づいて詳細に説
明する。

図において、Ａは後方へ傾斜した取水塔であって、後側
はダム１の壁面となり、前側左右の支柱２とダム１間に
適当間隔で複数の横梁３を固定し、前側および両側には
多数のバーを縦に並列させたスクリーン４を設けである
。

５は休止台で、その後部を取水塔Ａ内の支持片６に支点
となる軸７によって回動自在に取付けたものである。

８は休止台５の操作用ワイヤロープで、この口−プ８は
取水塔上部の操作室（図示省略）内の巻上機から垂下し
たもので、取水塔Ａ内のガイドローラ９に導かれ、休止
台５上の突部１０に下端を固定したものである。

１１は軸７の取付部の前方の横梁３上に固定した受は台
で、休止台５を使用状態としたとき休止台５の前部がこ
の受は台１１上に載るのである。

１２は取水塔Ａ内の後部、図示例ではダム１の前面に固
定した軸受１３に回動自在に取付けた軸で、この軸１２
に回動体１４を固定し、この回動体１４の前上部の突部
に操作用のワイヤロープ１５の下端を連結し、このロー
プ１５を取水塔Ａ上の操作室内の駆動装置に連結する。

前記回動体１４には斜下向きの押出しレバー１６を一体
に設け、このレバー１６の前端を休止台５に接触させる
。

１７は上向きの不使用位置となった休止台５を止めるゴ
ムなどからなる止め台である。

その化第１図中のＢは複数の摺動管１８からなるシリン
ダゲートで、全縮状態を示している。

上記の実施例において、シリンダゲートＢを伸して取水
中は第１図の鎖線のようにワイヤロープ８にて休止台５
を吊上げである。

このとき休止台５の重心は、支点である軸７の中心を通
る鉛直線より後方となり、止め台１７にもたれているか
ら休止台５は安定している。

また、回動体１４は第３図の実線のように押出しレバー
１６を下向きにしている。

この状態ではロープ８を弛めても休止台５はそのままの
位置である。

いま、第１図のように全縮状態のシリンダゲートＢを吊
上げた状態で操作室内の巻上機によりワイヤロープ８を
弛めるとともにワイヤロープ１５を引上げると回動体１
４が回りその押出しレバー１６が第３図の鎖線のように
休止台５を前方へ押し出す。

このため休止台５は軸７を中心に前方へ回動し、休止台
５の重心が軸７の中心を通る鉛直線より前方へ出るので
休止台５には自重によって前下方への回動力が生じる。

従ってその後はロープ８を徐々に弛めると、休止台５も
徐々に下方に回り、最後に第１図のように受は台１１上
に載る。

この状態でロープ１５を弛め、押出しレバー１６を元の
斜下向きとしておく。

その後、休止台５が不用となったときはワイヤロープ８
を巻上げるだけで休止台５は上方の不使用位置に戻る。

この考案は、上記のように傾斜状のシリンダゲートにお
いて、上方へ回動させて不使用位置とした休止台５を押
出しレバー１６により前方へ押出して休止台５が使用位
置に回動し得るようにしたものであるから、傾斜シリン
ダゲートでも休止台５をワイヤロープ８により吊上げる
きわめて簡単な機構にできるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示す縦断側面図、第２図は
同上の横断平面図、第３図は要部の拡大縦断側面図であ
る。 Ａ・・・・・・取水塔、Ｂ・・・・・・シリンダゲート
、５・・・・・・休止台、１４・・・・・・回動体、１
６・・・・・・押出しレバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 後方へ傾斜した取水塔内後部に不使用時に支点を中心と
   して上方へ回動する休止台を取付けたシリンダゲートに
   おいて、取水塔内の後部に取水塔上部の操作室から駆動
   される回動体を設け、この回動体の一部には不使用位置
   の休止台の後側に接触して休止台の重心をその支点を通
   る鉛直線より前方に押出す押出しレバーを設けたシリン
   ダゲートの休止台押出し装置。