JPS5935501Y2 - カウンタウエイトの転倒搭載装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来トラッククレーンにおいては、路上走行時における
軸重を自動車関係法規による制限（１軸１０トン）内に
収めるため、旋回台に着脱、自在に取付けたカウンタウ
ェイトを車体上に積換えることが行われているが、近時
カウンタウェイトの前後方向厚さを薄くして高さを大き
くする傾向があるため、車体上に直立固定したカウンタ
ウェイトの安定が悪くなったり、該カウンタウェイトが
ブームレスト上に休息した伸縮ブームの下側に吊下げ格
納されているジブと干渉したりすることになり、カウン
タウェイトを車体上に横転設置させる必要がある。

ところが横転したカウンタウェイトが、ブームレストを
車体前部に直立固定するブラケットと干渉するため、該
カウンタウェイトの前方転移によるトラッククレーン重
心の変位が不充分となる場合がある。

本考案はこの問題に対処するもので、旋回台にカウンタ
ウェイトを着脱自在に取付けたトラッククレーンにおい
て、車体前部にブームレストを直立固定する後部ブラケ
ット上に、カウンタウェイトを横転させて搭載する支台
を一体に固着したことを特徴とする。

以下本考案の一実施例を図について説明する。

１は自動車車体２上にターンテーブル３を介して旋回自
在に取付けられた旋回台、４は該旋回台１上に基端を枢
架５されてデリックシリンダ６により俯仰されるテレス
コープ状伸縮ブーム、７は該伸縮ブーム４の下側に着脱
自在に吊下げ格納された平面梯子状のジブ、８は頂部中
央に切欠９を凹設したカウンタウェイトを示し、該カウ
ンタウェイト８は、旋回台１の後端頂部より後方に突出
する両側の腕１０（第４図）に穿設したボルト孔１１に
ボルト （図示せず）を挿入して、該ボルトを切欠９の
底部両側に夫々穿設したねじ孔１２に螺合することによ
り、該腕１０に着脱自在に固着される。

旋回台１上にはカウンタウェイト８を該旋回台後端とそ
の旋回圏（旋回台の最大旋回軌跡）外の車体２上との間
で積降しし得る積降し装置を備えるが、これは従前知ら
れている種々の装置の何れでもよいため図示されておら
ず、単に該積降し装置にカウンタウェイト８を着脱自在
に連結する連結金具１３を切欠９内に設けた所が図示さ
れている。

１４は車体２の前部中央に直立固定されたブームレスト
で、該ブームレスト１４は第５図に示すように伸縮ブー
ム４及びこれに吊下げ格納されたジブ７が遊嵌する間隔
をおいて直立するブーム支持ボスＨ５，１５の下端を横
梁１６に固着し、該横梁１６の両端を固定支持する支柱
１７．１７の下部間を連結枠１８により一体に固着連結
してなり、各支柱１７の下部は前部斜柱１９と後部ブラ
ケット２０を介して車体２に保持されている。

２１は両側の後部ブラケツ） ２０．２０の上端間を一
体に固着連結する枠状の支台で、該支台２１は横転させ
たカウンタウェイト８を傾斜支持する前後方向長さを持
ち、その下端の後縁部分にはカウンタウェイト位置定め
用の小突起２２が固着されている。

各ブーム支持ボスト１５とこれに対応する支柱１７の間
には夫々ローラ或いは滑車状のワイヤ案内車２５が取付
けられるが、該ワイヤ案内車２３は後述の機能を遠戚す
る高さにある。

尚伸縮ブーム４の基端ブーム筒の両側には第１図に示す
ようにブーム支持ボスト１５の上端に係合する受金２４
を夫々突出固着することは勿論である。

図中２５は伸縮ブーム４の先端の滑車を経由するフック
索、２６は該フック索先端のフック２７とカウンタウェ
イト８の各連結金具１３の間に着脱自在に取付けられる
玉掛はワイヤ、２８は車体２の前端右側に取付けた自動
車運転室、２９は該自動車運転室２８の左側の車体２に
取付けたエンジンルーム、３０．３１は前後の車輪、３
２はターンテーブル３の前後において車体下面に取付け
たアウトリガを示す。

本考案は上記構成よりなり、路上走行のため第１図鎖線
示Ａのように旋回台１の後端に取付けたカウンタウェイ
ト８を車体２に積換えるに際しては、旋回台１を第２図
鎖線示のように１８０度旋回して、積降し装置によりカ
ウンタウェイト８を鎖線示Ｂのように旋回台の旋回圏外
の車体２上に吊降し、次で旋回台１を再び第２図実線示
のように１８０度旋回して、伸縮ブーム４の先端を経由
するフック索２５のフック２７とカウンタウェイト８の
両側連結金具１３の間を夫々玉掛はワイヤ２６で連結し
、該伸縮ブーム４と巻胴を制御してカウンタウェイト８
の底部前端が小突起２２上に乗る第２図実線示の位置に
該カウンタウェイトを運搬し、伸縮ブーム４を倒伏する
と共に巻胴を制御して両側の玉掛はワイヤ２６を夫々両
側の案内車２３にかける。

次で巻胴によりフック索２５を順次巻取れば、カウンタ
ウェイト８は該フック索の張力に上って小突起２２を支
点として転倒し始め、該カウンタウェイトの重心が小突
起２２を含む鉛直面上に位置する第３図実線示の姿勢を
通り過ぎると、該カウンタウェイトは自重により鎖線示
Ｃの位置に転倒するが、この自重転倒中はフック２７の
自重によるフック索２５やワイヤ２６の撓みの減少によ
って鉄索にか・る衝撃が緩衝されるし、カウンタウェイ
ト８が支台２１に衝突しないから何等問題はない。

このため案内車２３はカウンタウェイト８が自重転倒し
ても支台２１に衝突しない高さに位置させねばならない
。

こうしてカウンタウェイト８がＣ位置に達した後は巻胴
よりフック索２６を徐々に繰出すことにより、該カウン
タウェイトが小突起２２により位置定めされて支台２１
上に安置されるから、そこで゛カウンタウェイト８をボ
ルト３３（第１図）などにより支台２１に固定する。

支台２１上のカウンタウェイト８を再び゛旋回台１に取
付けるに際しては、自己のクレーンにより該カウンタウ
ェイトを第２図鎖線示のＢ位置に運搬した後、積降し装
置により旋回台１に取付ければよいことは、説明するま
で゛もなく明らかである。

本考愛によればブームレストの取付は強度を損する恐れ
なくして、カウンタウェイトを略該ブームレストに隣接
する位置に横転搭載することができ、カウンタウェイト
を可及的に車体前方に積んで前後車輪の軸重を均等化し
得るのみならず、ブームレスト上に休息した伸縮ブーム
に吊下げ格納されているジブが車体上のカウンタウェイ
トと干渉する恐れもない効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置を備えるトラッククレーンの側面図
、第２図及び第３図はカウンタウェイトの積換え経過を
示す側面図、第４図は旋回台後部とカウンタウェイトの
分解斜視図、第５図はブームレストの斜視図である。 １・・・・・・旋回台、２・・・・・巾動車車体、４・
・・・・・伸縮ブーム、７・・・・・・ジブ、８・・・
・・・カウンタウェイト、１３・・・・・・連結金具、
１４・・・・・・ブームレスト、１５・・・・・・ブー
ム支持ボスト、２０・・・・・・後部ブラケット、２１
・・・・・・支台、２２・・・・・・小突起、２３・・
・・・・ワイヤ案内車、２４・・・・・・受金、２５・
・・・・・フック索、２６・・・・・・玉掛はワイヤ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 旋回台にカウンタウェイトを着脱自在に取付けたトラッ
   ククレーンにおいて、車体前部にブームレストを直立固
   定する後部ブラケット上に、カウンタウェイトを横転さ
   せて搭載する支台を一体に固着したことを特徴とするカ
   ウンタウェイトの転倒搭載装置。