JPS5935448Y2 - 塵芥車の投入箱固縛装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は塵芥を大量に収容する塵芥収容箱と、塵芥の
投入口や、積込装置を装設した投入箱とを有する塵芥車
に於いて、投入箱をフレームに対して確実に固縛するよ
うにした塵芥車の投入箱固縛装置に関するものである。

一般に、塵芥車はダンプ構造のものが多い。

つまり、塵芥収容箱に積込んだ塵芥を排出する際、或は
他の塵芥車等に積み換える際には、塵芥収容箱をダンプ
させて一度に行うことが、より迅速な作業を可能とする
ためである。

第１図及び第２図は一般的なダンプ式塵芥車の説明図で
あって、１は塵芥収容箱、２は投入箱、３はフレーム部
である。

そして投入箱２は、塵芥収容箱１の後端部上端にヒンジ
ピン１ａによって回動できる様に連結されており、塵芥
の排出作業時は第２図に示すように塵芥収容箱１がフレ
ーム部３に対して塵芥収容箱１の後方下端を支点（図示
していない）としたダンプすると共に投入箱２は塵芥収
容箱１に対して回動する。

また塵芥４の積込みは第１図の状態で行われ、例えば、
まず投入箱２に塵芥４を投入すると、その塵芥４は投入
箱２に設けた積込装置の押し込み翼５で塵芥収容箱１へ
と押し上げられる。

そして、押し上げられた塵芥４は更に押し込み板６で塵
芥収容箱１の内部へと押し込まれ充満していく。

このようにして、投入箱２内に投入された塵芥４は該投
入箱２に装設された塵芥積込装置によって塵芥収容箱１
内に順次収容される。

ところで塵芥収容箱１と投入箱２間にはそれらを一体的
に固縛する固縛装置が設けられる。

このような固縛装置の従来例としては塵芥収容箱１と投
入箱２とを手動により単にピンを挿入し係止するピン止
め機構とか、ネジで締付けるラッチ機構などがあったが
、単に塵芥収容箱１と投入箱２とを一体的に固縛するだ
けで、不整地や悪路を走行した場合、フレーム部３に積
載されただけの両箱１，２に安定性がなく、その上作業
時に固縛装置が外れるといったトラブルが多発していた
。

また、単なるピン止めでは摩耗によるガタが発生して、
寿命を損うばかりでなく、両箱１，２間のバッキングか
ら汚水が洩れ出るといった欠点もあった。

この考案は上記従来の欠点に鑑み、これを改良・除去し
たもので、自動で且つ投入箱２をフレーム部３側に確実
に強く固縛し得る装置を提供する。

以下、本考案の構成を図面を参照して説明する。

第３図乃至第５図に於て、７は投入箱２の下部前側両端
に取付けたＵボルト、８はフレーム部３に横架された桁
枠（図示していない）の略中夫に一端を枢着したシリン
ダー、９はフレーム部３に枢着した連結管１３に固着さ
れる一対のフックである。

各フック９はシリンダー８にて自動回転され、回転する
ことによって介Ｕボルト７を夫々に適宜固縛する。

尚、１０は投入箱２の前側面に設けたバッキングで、塵
芥収容箱１に弾圧されることにより、塵芥からの汚水の
外部への洩れを防止する。

上記Ｕボルト７は投入箱２に固定したブラケット１１に
ネジ１２を介して取付けられ、そして、このネジ１２に
よって長さが自在に調節される。

また各フック９は連結杆１３の両端に固着され、そして
、この連結杆１３の略中夫にはアーム１４が固着されて
、そのアーム１４の端にシリンダー８のロッド端１５が
枢着される。

つまり、フック９はシリンダー８の作動にて、連結杆１
３を中心に定角度回転する構成である。

このフック９の形状はＵボルト７を締め付けるための固
縛面９ａと、Ｕボルト７が当るテーパー面９ｂ、Ｕボル
ト７が滑る滑降面９Ｃなどを有するもので、その各面で
の作用での作用は後述する。

次に上記構成による各寸法関係、及び動作要領を順次に
説明する。

いま、第４図実線に示すようにフック９が右方に回転し
停止している場合、塵芥収容箱１の後方開口部（図示し
ていない）を閉塞する位置に投入箱２が降下すると、シ
リンダー８の作動によりフック９は左方へ回転し、第７
図に示すようにＵボルト７をテーパー面９ｂから締め代
ｍだけ進んだ固縛面９ａで締め付け、投入箱２をフレー
ム部３に対して固縛する。

この投入箱２の固縛力は、Ｕボルト７のネジ１２を調整
することによって任意に選べ、その大きさはバッキング
１０などの関連によって決定される。

また固縛時のＵボルト７と、フック９の固縛面９ａ底部
との間には隙間ｌ （第７図参照）を持たせるような固
縛面９ａが形成され、締付力の弾性化を図るようにする
。

以上が固縛の基本動作であり、固縛の解除は上記と逆の
動作で可能である。

ところで、フック９は上記のように常に正常に動くとは
限らず、回転途中で停止することがある。

例えば、固縛解除の際に、フック９が第４図鎖線位置で
止まり、それ以上右方に回転しない場合がある。

このような場合、次の固縛動作は第８図に示すようにな
る。

つまり、途中で止まったフック９に於ては、塵芥収容箱
１内の塵芥４を排出し塵芥収容箱１に続き投入箱２が降
下すると投入箱２のＵボルト７がフック９の滑降面９Ｃ
に押し当るので、その結果、フック９は投入箱２の自重
で押し下げられ、右方に回転する。

投入箱２が所定位置に停止するとフック９とＵボルト７
との衝合は第６図実線に示したようになるので、シリン
ダー８を作動させればフック９はＵボルト７を固縛する
。

以上説明したように、この考案によれば、投入箱の固縛
はフレーム部に設けたシリンダー及びフックによって投
入箱を車両のフレーム部に対し行なうので、塵芥収容箱
と投入箱との固縛及び投入箱を介しての塵芥収容箱のフ
レームに対する固縛が兼用でき、埋立不整地や悪路走行
時の車体フレームの上下、左右の揺動に対し、塵芥収容
箱及び投入箱が一体となって追随し、フレームの損傷を
防止し、かつ、固縛に安定性があり、又フックが所定位
置に回転し停止していない場合でも降下する投入箱の自
重を利用してフックを回転させるので、完全自動的な固
縛が可能となり、作業性の同上が容易に図れる。

またネジ調整自在のＵボルトをフックで締め付ける構成
のため、固縛の確実性が増し、また固縛力の調整も可能
で、汚水洩れ防止用バッキング等を損傷することがなく
なり、信頼性が著しく向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は一般的な塵芥車の概略図、第３図は
本考案に係る固縛装置の実施例を示す固縛時での要部側
面図、第４図は第３図の固縛解除時での要部側面図、第
５図は第３図Ａ−Ａ線の要部平面図、第６図乃至第８図
はＵボルトとフックの相互動作説明図である。 １・・・・・・塵芥収容箱、２・・・・・・投入箱、７
・・・・・・Ｕボルト、８・・・・・・シリンダー ９
・・・・・・フック。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 塵芥収容箱とその塵芥収容箱の後方開口部上辺を支点と
   して、適宜回動する如く設けた投入箱とを有する塵芥車
   において、前記塵芥収容箱を積載するフレームに枢着し
   たシリンダと、同じく前記フレームに枢着される連結杆
   と、一端を前記シリンダに他端を前記連結杆に各固着し
   たアームと、投入箱に取付けたＵボルトと、前記連結杆
   に固着され前記Ｕボルトを係脱する固縛面と滑降面とか
   らなるフックとを具備し、このフックにて投入箱をフレ
   ーム側に固縛するようにしたことを特徴とする塵芥車の
   投入箱固縛装置。