JPS5934531Y2 - ダンプ車用煽戸締結装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はダンプ車の荷台の傾斜上昇・下降に対応して煽
戸の締結・解除を行なうダンプ車用煽戸締結装置に関す
るものである。

ダンプ車に於ては、積載物の不時の脱落を防止し、安全
性を確保するために、煽戸の締結・解除が確実に行なわ
れることが重要である。

本考案はこのような趣旨から、煽戸の止金を係止締結す
る掛金に二系統の作動機構を併設し、自動的に行われる
確実な締結・解除作動を確保するとともに、荷台傾斜時
にも手動により煽戸締結状態を維持できるようにしたも
のである。

しかして本考案の構成の要旨は、荷台後部床下に、煽戸
の下部に固設した止金を締結・解除する掛金を枢着し、
その掛金にふたつの腕杆を設け、他方荷台の前方に、車
枠に固設したカムによって駆動する駆動杆を枢着し、そ
の駆動杆に連接棒を介して前記一方の腕杆を接続し、更
に前記他方の腕杆を、自動及び手動により作動する掛金
駆動空気圧機構に接続したダンプ車用煽戸締結装置であ
る。

以下図面に基いて本考案の一実施例を説明する。

第１図〜第３図に示したように、荷台１は車枠２にダン
プヒンジ３により後方傾斜可能に設置され、荷台１の後
部には、下部に止金４を固設した煽戸５がヒンジ６によ
り開閉自在に設けである。

前記荷台１の後部床下に前記煽戸５の止金４を締結・解
除する掛金７を回動自在に枢着する。

この用金７は、枢着部からふたつの腕杆８，９を伸ばし
たものとし、下方の腕杆８を連接棒１０を介して荷台１
の前方に枢着した駆動杆１１の上端に接続する。

駆動杆１１ば、上記のように荷台１の前方下部に中央部
で回動自在に枢着したもので、その下端には、車枠２に
固設したカム１２上を転勤可能とした回転子１３を回動
自在に枢着する。

前記連接棒１０は、荷台１が下降した状態に於て、駆動
杆１１を反時計方向□回動させるべく回転子１３がカム
１２上を後方に転動するように、その長さを調整する。

他方前記掛金１の上方の腕杆９には荷台１の後方下部に
固設したエヤーチャンバ１４の押棒１５ヲヒン結合する
。

このエヤーチャンバ１４は、前記押棒１５、この押棒１
５をエヤー圧により進出させる隔膜１６、及び隔膜１６
側にエヤー圧が供給されていないときに押棒１５を後退
させる復帰バネ１７を内装したもので、第４図に示した
ように、チェック弁１８及び常時開型の電磁切換弁１９
を介して加圧空気タンク２０に連通させである。

また前記電磁切換弁１９の電源回路には、第５図に示し
たように、手動の操作スイッチ２１及び常時閉のリミッ
トスイッチ２２を直列に接続し、第１図〜第３図に示し
たように、リミットスイッチ２２は荷台１が下降したと
きに開となるべく車枠２上に配置させである。

第５図中２３は電磁切換弁１９の駆動コイルである。

この実施例は以上のように構成したから、操作スイッチ
２１をオンとして図示していないダンプアップ機構によ
り荷台１を後方傾斜させると、第２図に示したように、
駆動杆１１はカム１２の拘束を離れ、掛金γは解除回動
可能な状態となる。

他方このときリミットスイッチ２２は荷台１の下面によ
る押下げから解放されてオンとなり、駆動コイル２３に
電源が投入され、電磁切換弁１９が切換えられてエヤー
チャンバ１４のエヤー回路図される。

かくして押棒１５ば、エヤー圧による隔膜１６の進出押
圧力が失われるため、復帰バネ１７の作用によりエヤー
チャンバ１４内に後退させられ、掛金７を反時討何動、
すなわち止金４の拘束を解除する方向へ回動させられ、
煽戸５は荷台１の傾斜上昇にともない開状態となり、積
載物を降すことができるものである。

またつづいて第１図に示したように荷台１を下降させる
と、駆動杆１１の下端の回転子１３がカム１２上を後方
に転動し、駆動杆１１を反時計回り方向に回動させるこ
とになるため、連接棒１０を介して接続した掛金７は時
計回り方向、すなわち止金４を拘束する方向に回動し、
閉状態に戻った煽戸５の止金４を拘束し、煽戸５を閉状
態に締結する。

他方リミットスイッチ２２は荷台１の下面により押し下
げられてオフとなり、駆動コイル２３への電源の接続が
切れるため、電磁切換弁１９は開状態に復帰し、加圧空
気タンク２０のエヤーがエヤーチャンバ１４に供給され
ることになる。

しかして隔膜１６はエヤー圧により押棒１５Ｖｃ進出押
圧力を加え、前述した駆動杆１１及びカム１２による掛
金１の締結方向への回動状態を一層強固確実なものとす
る。

次に−Ｍスイッチ２１をオフとした場合について略述す
ると、この場合は荷台１の傾斜上昇状態あるいは下降伏
態にかかわらず駆動コイル２３に電源が投入されないか
ら、前述したところから容易に理解されるように、電磁
切換弁１９は開状態を維持し、第３図に示したように荷
台１を傾斜させてもエヤー圧による隔膜１６の進出押出
力は保持され、押棒１５は進出状態を保持するため、掛
金７によって止金４が締結され、煽戸５は閉状態に締結
されている。

また第３図の状態で操作スイッチ２１をオンにすれば、
既に駆動杆１１１Ｉｉ、カム１２の拘束を解かれている
ため、電磁切換弁１９が切換えられ、エヤーチャンバ１
４のエヤーが大気中に放出されるとともに復帰バネ１７
の作用力により押棒１５が後退作動しただちに掛金７を
解除回動させる。

すなわちただちに第２図の状態となる。

以上の実症例の説明から理解されるように、本考案によ
れば、煽戸の締結・解除を二系統の機構で行なうもので
あるため、たとえば荷台の下降伏態に於ては、一方の締
結作動が不充分でも他方の作動で補完することができ、
相互補完性を有し、煽戸の不時の開放による積載物の脱
落等の機会を減少させることができるものであって安全
性を向上させることができる。

しかも荷台の傾斜上昇時の煽戸締結も可能であり、また
手動操作ができる、という利点を有し、充分所期の目的
を遠戚できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は荷台の
下降伏態に於ける側面説明図、第２図は荷台の傾斜上昇
状態に於ける側面説明図、第３図は煽戸を締結させた１
１で荷台を傾斜上昇させた状態に於ける側面説明図、第
４図はエヤーチャンバと加圧空気タンクとを結ぶエヤー
回路図、第５図は電磁切換弁の電源回路図である。 １は荷台、２は車枠、４は止金、５は煽戸、Ｉは掛金、
８，９は腕杆、１０は連接棒、１１は駆動杆、１２はカ
ム、１３は回転子、１４はエヤーチャンバ、１５は押棒
、１６は隔膜、１７は復帰バネ、１８はチェック弁、１
９は電磁切換弁、２０は加圧空気タンク、２１は操作ス
イッチ、２２はリミットスイッチ、２３は駆動コイル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 荷台後部に、煽戸の下部に固設した止金を締結解除する
   掛金を枢着し、その掛金にふたつの腕杆を設け、他方荷
   台の前方に、車枠に固設したカムによって駆動する駆動
   杆を枢着し、その駆動杆に連接棒を介して前記一方の腕
   杆を接続し、更に前記他方の腕杆に押棒を接続し、その
   押棒をエヤー圧により進出させる隔膜及び押棒を後退さ
   せる復帰ハネヲ内装したエヤーチャンバト、コのエヤー
   チャンバと加圧空気タンクとの間に配した常時開の電磁
   切換弁と、その電磁切換弁の電源回路に配した手動の操
   作スイッチと、その手動の操作スイッチと直列に接続し
   かつ荷台の下降により開となるべく車枠に配置した常時
   閉のリミットスイッチを設けたことを特徴とするダンプ
   車用煽戸締結装置。