JPS5934301Y2 - 逆行防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、動物の通路を一方向にのみ通過させ、逆方向
の通過を防止する装置に関する。

たとえばねずみ取りは簡単な逆止板を備えている。

その逆止板は支軸により回動自在に支持され、ねずみの
進入時に回動するが、ねずみの退出方向に回動しないよ
うにしである。

これによってねずみはねずみ取りの内部に拘束できる。

しかし出願人の実験によると、ねずみ取り内部のねずみ
は閉じた状態の逆止板を引き寄せて、進入方向に回動さ
せ、逆止板を開放して逃げようとする。

この行動は、逃げ場を失ったねずみの試行錯誤によるも
のと考えられる。

いずれにしてもこの可能性は捕獲の目的を完全に遠戚で
きないから、解決されなければならない。

ここに本考案の目的は、単純な構造で逃げ止めに有効な
手段を提供する点にある。

上記目的のもとに本考案は２個の逆止板を並置し、それ
らの間で退出方向の回動を阻止するようにしている。

以下、本考案を図面にもとづいて具体的に説明する。

本考案は例えばねずみの捕獲装置１に用いられる。

そのねずみ捕獲装置１は、第１図および第２図に例示す
るように、捕獲容器２の誘導口３に誘導用の通路４を設
けるとともに、捕獲容器２の送風口５の外側に送風機６
を取り付けて構威しである。

通路４の開口端はねずみの通り道に臨み、また送風機６
は通路４に気流を発生させている。

そして本考案の逆行防止装置１０は通路４の内部に設け
られる。

ねずみは通路４からの気流を感知し、外部に通じる穴と
錯覚して進入し、逆行防止装置１０を通過して捕獲容器
２の内部にはいり、そこで拘束される。

さて、本考案の逆行防止装置１０は、第３図に示すよう
に、通路４に第１逆止板１１および第２逆止板１２を水
平方向で平行な軸１３．１４により一定の回転角αの範
囲内で回動自在に支持するとともに、上記第１逆止板１
１の上部に板状のストッパ１５を突設し、さらに上記第
２逆止板１２の上部に板状の回り止め片１６を設けて構
成しである。

そして回転角αは底面１９により規制されており、また
第１逆止板１１および第２逆止板１２は気流を通過させ
るためくし歯状のスリット１７． １８を形成している
。

さて、ねずみは矢印方向から進入し、第１逆止板１１を
時計方向に回動させてから、第２逆止板１２を同じ方向
に回動させてその部分を通り過ぎる。

第１逆止板１１が回動すると、そのストッパ１５が二点
鎖線の位置以上に変位するので、第２逆止板１２はスト
ッパ１５に当らず、時計方向に自由に回動できる状態に
ある。

ねずみの通過後、第１逆止板１１および第２逆止板１２
はそれぞれ重みで底面１９に接してその通路４を閉じる
。

一方、内部のねずみが逃げようとして第２逆止板１２を
押しても回らず、またそれを引き寄せようとすると、回
り止め片１６が復帰状態のストッパ１５の先端にあたる
。

このとき２つの軸１３．１４、回り止め片１６およびス
トッパ１５の作用点は三角形を形成している。

したがって、第２逆止板１２は単独ではいずれの方向に
も回動できず、その結果捕獲後のねずみは捕獲容器２の
内部に確実に拘束される。

つぎに第４図は本考案の他の実施例を示している。

この実施例において第１逆止板１１および第２逆止板１
２の回転角αはピン２１．２２によって規制されており
、またストッパ１５は第１逆止板１１の側端部において
ピン状のもので構成され、さらに回り止め片１６は軸１
４の近くから斜め下方に延びる板状のもので、その凹部
２２でストッパ１５に対応している。

前記実施例と同様に、第１逆止板１１が時計方向に回動
したとき、第２逆止板１２は時計方向に回動できるが、
第１逆止板１１のストッパ１５が回り止め片１６の凹部
２２に位置しているとき、第２逆止板１２は単独でいず
れの方向にも回動できない状態にある。

この実施例でも２つの軸１３．１４およびストッパ１５
は三角形の頂点位置にあるから、それらは係合時に不変
形の状態にある。

さらに第５図の実施例は第２逆止板１２の反時計方向へ
の回動を第１逆止板１１に対する当接によって得る場合
である。

ここで第１逆止板１１は第４図のものと同様にピン２０
によって反時計方向の回動を阻止されているが、この阻
止手段は第３図のように底面１９による当接によって行
なってもよい。

最後の第６図および第７図の実施例は、第１逆止板１１
および第２逆止板１２をともに線材で構成した場合で、
それらは棒状の軸１３．１４によりそれぞれ回転自在に
保持されている。

そして第１逆止板１１の一部はＬ字形に屈曲して第２逆
止板１２の背面に突出し、その先端部分でストッパ１５
を形成している。

また第２逆止板１２はその背面側に上記ストッパ１５に
対応する山形突起の回り止め片１６を有している。

第１逆止板１１が時計方向に回動したとき、ストッパ１
５が回り止め片１６を越えるため、両者はともに時計方
向に回動する。

しかし第２逆止板１２は単独では時計方向に回動できな
い。

その理由は、ストッパ１５が回り止め片１６に当ってそ
れを越えられない状態になるからである。

なお、ストッパ１５は凹部で構成することもできる。

なお、ストッパ１５および回り止め片１６はいずれも第
１逆止板１１および第２逆止板１２の一方の端部に存在
す−れば充分であるが、両端部に設けてあってもよい。

また捕獲対象はもちろんねずみに限定されない。

またこの逆行防止装置１０は実験用飼育箱にも応用でき
る。

本考案によれば、第１逆止板が回動したとき、第２逆止
板が開放し、また第１逆止板が閉塞状態にあるときには
第２逆止板が絶対に回動しないがら、動物の逆方向への
通行が確実に阻止でき、さらに第１逆止板および第２逆
止板がアンバランスによる自己復帰型であるから、特別
の駆動源が必要とされず、構造が簡単で、動作も確実で
あり、その装置が安価に提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はねずみ捕獲装置の平面図、第２図は第１図の■
−■線での断面図、第３図は事前、案の逆行防止装置の
垂直断面図、第４図および第５図は逆行防止装置の他の
実施例の垂直断面図、第６図はさらに他の実施例の背面
図、第７図は第６図のものの垂直断面図である。 １０・・・・・・逆行防止装置、１１・・・・・・第１
逆止板、１２・・・・・・第２逆止板、１３．１４・・
・・・・軸、１５・・・・・・ストッパ、１６・・・・
・・回り止め片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 通路に第１逆止板および第２逆止板をそれぞれの軸によ
   り一定の回転角内で回動自在に支持するとともに、上記
   第１逆止板にストッパを設け、さらに上記第２逆止板に
   上記第１逆止板の閉塞時に上記ストッパに当接して第２
   逆止板の回動を阻止する回り止め片を設けたことを特徴
   とする逆行防止装置。