JPS593429Y2 - エンドレスカセツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えばＶＴＲやテープレコーダの如き記録再生
装置に使用されるエンドレスカセットでアラて、特にエ
ンドレステープの一部を巻取ローラの周面に設けた摩擦
部に圧接させ、この巻取ローラの回転によってエンドレ
ステープをカセット内に引き込ませる一方、分離板によ
って上記引き込まれるエンドレステープを巻取ローラの
摩擦部層面から分離してカセット内に蓄積させるように
構成したエンドレスカセットに関するものである。

先ず第１図によってこの種のＶＴＲ用のエンドレステー
プカセットを説明すると、合成樹脂にて成形されたカセ
ット筐体１の前面に開口２が設けられ、その開口２を開
閉する前蓋３が回動自在に取り付けられている。

そしてカセット筐体１内の一側に偏倚した位置に合成樹
脂にて成形された巻取ローラ４が回転自在に収納されて
いる。

またカセット筐体１内の他側に偏倚した位置には仕切壁
５が一体的に設けられていて、巻取ローラ４と仕切壁５
との間がテープ蓄積部６に構成されている。

一方エンドレステープ７はジグザグ状に折り畳まれるよ
うにしてテープ蓄積部６内に多量収納されている。

そしてこのエンドレステープ７の一部が仕切壁５に設け
られたスリット８からカセット筐体１の他側前端側に引
き出され、開口２の両端に設けられた一対のテープガイ
ド９ａ、９ｂ間をパスされてカセット筐体１の一側前端
側に迂回された後、巻取ローラ４の周面に巻きつけられ
るようにパスされている。

また巻取ローラ４の周面４ａにはゴム輪１０が巻きつけ
られている。

そしてエンドレステープ７の一部が圧着板１１によって
そのゴム輪１０の局面１０ ａに圧着されている。

またその圧着板１１に対する巻取ローラ４の回転方向（
矢印ａ方向）下手側の位置にはゴム輪１０の周面１０
ａに分離板１２が圧着されている。

またエンドレステープ７の他の一部が圧着板１３によっ
てテープガイド９ａの周面に圧着されている。

なお圧着板１１．１３及び分離板１２はマイラーフィル
ム等の如き合成樹脂フィルムにて構成され、それぞれ適
度な弾性を有している。

そしてこれら圧着板１１、１３及び分離板１２はこれら
の一端１１ａ、１３ａ及び１２ａ側においてカセット筐
体１に適宜機械的に固定或いは接着にて固定されている
。

そして巻取ローラ４の矢印ａ方向への回転により、ゴム
輪１０の摩擦駆動力によってエンドレステープ７が矢印
す方向からカセット筐体１内に引き込まれる一方、この
引き込まれたエンドレステープ７が分離板１２によって
巻取ローラ４のゴム輪１０の周面１０ ａから分離され
て矢印Ｃ方向に送り出され、テープ蓄積部６内に供給さ
れて蓄積されるように構成されている。

ところで従来のエンドレスカセットでは第２図に示され
るように、ゴム輪１ａの巾Ｗ１をエンドレステープ７の
巾Ｗ２とはパ同程度に設け、分離板１２の先端１２ ｂ
をその弾性に抗してゴム輪１０の周面１０ａに単に乗せ
ていただけであった。

従って分離板１２によるエンドレステープ７の分離方法
は、いわゆる掻き取り方法で′あり、分離板１２の先端
１２ ｂでゴム輪１０の周面１０ａをこすり、その先端
１２ ｂでエンドレステープ７を掻き取っていた。

従って従来はエンドレステープ７がゴム輪１０の周面１
０ ａに吸着し易わったり、或いはそのエンドレステー
プ７のステイフネスが小さい場合には、分離板１２によ
ってエンドレステープ７を充分に掻き取れなくなって、
第３図に示されるように、分離板１２の先端１２ ｂが
ゴム輪１０の周面１０ ａがら浮き、エンドレステープ
７が分離板１２の先端１２ ｂとゴム輪１０の周面１０
ａとの間から分離板１２の背面側（矢印ｄ方向）に不
測に引き込まれてしまう。

そして一度このような事態が発生すると、エンドレステ
ープ７は即巻取ローラ４の周面に巻きついてしまい、多
大なダメージが与えられてしまう。

本考案は上述の如き欠陥を是正すべく考案されたもので
あって、エンドレステープを巻取ローラの周面から分離
板によって常に確実に分離出来るようにしたものを提供
しようとするものである。

以下本考案をＶＴＲ用のエンドレスカセットに適用した
実施例を図面に基づき説明する。

なお第１図と同一の構造部分には同一の符号を付して説
明する。

先ず第４図〜第６図は第１実施例を示したものづあって
、ゴム輪１０の巾Ｗ３がエンドレステープ。

７の巾Ｗ２より充分に小さく構成されている。

一方分離板１２の先端１２ ｂ部分にはこの先端１２
ｂから巻取ローラ４の接線方向へ延びる上下一対の舌片
１６ ａ、 １６ ｂが設けられている。

そしてこの分離板１２の先端１２ ｂは、その中央部１
５でゴム輪１０を上下に跨ぎ、一対の舌片１６ａ、１＆
ｂの先端がゴム輪１０の上下両側で巻取ローラ４の周面
４ａに直接接触されている。

このように構成されたエンドレス力セッ）・ニヨれば、
第４図で巻取ローラ４が矢印ａ方向に回転してエンドレ
ステープ７を引き込む際、第６図に示されるように分離
板１２の一対の舌片１６ａ、１６ｂが必ずエンドレステ
ープ７の下（テープ背面側）に潜り込む。

そしてこれらの舌片１６ ａ、 １６ ｂによってエン
ドレステープ７が丁度下から掬い上げるようにして巻取
ローラ４のゴム輪１０の周面１０ ａから確実に分離さ
れる。

この結果エンドレステープ７がゴム輪１０の周面１０
ａに吸着し易くても、或いはエンドレステープ７のステ
イフネスが小さくても、エンドレステープ７は分離板１
２によってゴム輪１０の周面１０ ａから常に確実に分
離されて、第４図で矢印Ｃ方向に常に確実に送り出され
る。

次に第７図及び第８図は第２実施例を示したものであっ
て、この場合は小中Ｗ４し一対のゴム輪１０が間隔ｌを
隔て・巻取ローラ４の周面４ａに巻きつけられている。

一方分離板１２の先端１２ ｂ部分にはそのはパ中央部
に舌片１８が突設され、この舌片１Ｂの先端は１対のゴ
ム輪１０の間で巻取ローラ４の周面４ａに直接接触して
いる。

また上記先端１２ ｂの上下各側部１９ａ、１９ｂは、
１対のゴム輪１０のそれぞれを跨ぐように構成されてい
る。

従ってこの場合も第１実施例と同様に、分離板１２の舌
片１８によってエンドレステープ７を下から掬い上げる
ようにして巻取ローラ４のゴム輪１０の周面１０ ａか
ら確実に分離することが出来る。

なお第５図及び第７図に示されるように、分離板１２の
中間部１２ ｃにはその上下一対の切欠き２１ ａ、
２１ ｂが設けられていて、その中間部１２ Ｃの巾Ｗ
５を小さく構成している。

そしてこのように構成した場合には、カセット筐体１内
で巻取ローラ４が傾斜して、その巻取ローラ４の下フラ
ンジ２２で分離板１２の先端１２ ｂが押し上げられた
際に、分離板１２が中間部１２Ｃにおいて容易に捩れる
。

この結果カセット筐体１に接着されている分離板１２の
一端１２ ａの部分に無理が加わることを最小限に抑え
ることが出来て、その接着部が剥れ、分離板１２がカセ
ット筐体１内で脱落するような不都合を防止出来て好ま
しい。

なお本考案で言う巻取ローラ周面の摩擦部は、実施例で
示したゴム輪１０の他にも各種の摩擦部材によって構成
出来る。

また本考案で言う分離板は実施例で示したように必ずし
も弾性を有している必要はない。

以上実施例で述べた如く本考案によれば、分離板先端の
舌片によってエンドレステープをその下から掬い上げる
ようにして巻取ローラの摩擦部層面から確実に分離する
ことが出来る。

従って従来のようにエンドレステープが分離板の先端と
巻取ローラの周面との間から分離板の背面側に下側に引
き込まれて、巻取ローラの局面に巻きつき、著しいダメ
ージを受けてしまうような事故を確実に防止出来て、信
頼性が飛躍的に向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図はＶＴＲ用のエンドレスカセットを説明する一部
切欠き平面図、第２図は従来例を説明する要部の側面図
、第３図は従来の欠陥を説明する要部の平面図、第４図
は本考案をＶＴＲ用のエンドレスカセットに適用した第
１実施例を説明する要部の平面図、第５図は第４図の側
面図、第６図は第５図のＶＩ−ＶＩ線断面図、第７図は
本考案の第２実施例を説明する要部の側面図、第８図は
第７図のＶｌｌｌ−Ｖｌｌｌ線断面図である。 また図面に用いられた符号において、４・・・・・・巻
取ローラ、７・・・・・・エンドレステープ、１０・・
・・・・ゴム輪、１２・・・・・・分離板、１６ａ、１
６ｂ・・・舌片、１８・・・・・・舌片、１９ａ、１９
ｂ・・・・・・切欠きである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンドレステープを巻取ローラの周面に設けた摩擦部に
   圧接させ、この巻取ローラの回転によってエンドレステ
   ープをカセット内に引き込ませる一方、分離板によって
   上記引き込まれるエンドレステープを巻取ローラの摩擦
   部層面から分離してカセット内に蓄積させるように構成
   したエンドレスカセットにおいて、上記摩擦部を上部エ
   ンドレステープの幅かりも狭幅に構成すると共に上記分
   離板の端部から上記巻取ローラの接線方向へ延びる少な
   くとも１つの舌片をこの分離板に設けて、上記巻取ロー
   ラの周面のうち摩擦部を設けていない周面の部分と上記
   エンドレステープとの間にこの舌片を挿入しかつ舌片の
   先端部分を上記巻取ローラの周面に直接接触させたこと
   を特徴とするエンドレスカセット。