JPS5934278Y2 - コンバインにおける結束藁放出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本考案はコンバインの脱穀装置から排出された排藁を結
束装置で結束し、該結束装置が放出した藁束を既刈地に
放出する装置に関する。

（Ｏ従来技術 従来前記結束装置から放出された藁束を既刈地に向けて
搬送して起立姿勢で放出する装置は実開昭５４−３９３
５２号公報により既に提案された。

（ハ）考案が解決しようとする問題点 一般にコンバインの後部に結束装置を装着し、その放出
側に藁束を既刈地に向けて搬出して起立姿勢で放出する
放出装置を付設すると、平担な圃場においては所期の目
的を達成することができ、藁束を圃場に起立させた状態
で乾燥させて収集することができる。

しかしながら、傾斜地においては結束藁を起立姿勢にな
るように放出しても倒伏して未刈殻稈を倒したり、次行
程でクローラ−が結束藁を踏み込む等の欠点があった。

に）問題点を解決するための手段 本考案はコンバインから排出された排藁を結束装置によ
り結束し、それを平担な圃場においては放出装置により
既刈地に搬出して起立させるように放出させることがで
きると共に傾斜地においては既刈地に搬出して横倒姿勢
で放出することができるコンバインにおける結束藁放出
装置を提共せんとするものであって、脱穀装置から排出
される排藁を結束する結束装置の後部に、結束藁を既刈
地に向けて移行する結束藁搬出通路を設け、該結束藁搬
出通路の送出側に、結束藁の株元側を下位にして搬出す
る放出装置を設け、該放出装置の上部に、近接した案内
姿勢と離間した非案内姿勢とに移動するガイド体を付設
して、既刈地に向けて搬出された藁束を横倒れ姿勢と株
元部が下位になる直立姿勢とに切換で放出するように構
成したことを特徴とするものである。

（羽 作用 コンバインの脱穀装置から排出された排藁は結束装置に
より結束され、結束藁は結束装置の放出アームにより後
方へ放出される。

そして、前記放出された結束藁は結束藁搬出通路を既刈
地に向けて移行し、平担な圃場にてガイド体を放出装置
が結束藁を挟持搬送するように切換ると、結束藁は放出
装置により略垂直状に放出されて圃場に株元部を下位に
した状態で落下して起立する。

また、傾斜地にお・いて、ガイド体を放出装置が結束藁
を挟持搬送しないように切換ると、結束藁は横倒姿勢の
まま既刈地に放出される。

（へ）実施例 以下図面に示す実施例について更に詳細に説明すると、
１は走行装置２を有する機台上に搭載した脱穀装置であ
って、その前方には刈取装置３及び刈取殻稈を脱穀装置
１に供給する搬送体４が設けてあり、側方には運転席５
と穀粒タンク６とが配設しである。

７は脱穀装置１から排出される排藁を結束する結束装置
であって、集稈部８の上部に結節部９と放出アーム１０
を設け、下方にはパッカー１１と二ドル１２が設けてあ
り、後方には感知ドア１３が設けである。

１４は底板が既刈地側に向けて下降傾斜した樋状のシュ
ートであって藁束搬出経路を横取しており後壁土には受
板１４ａが立設しであり、前記底板の下端部に設けた切
欠窓１４ｂには左右一対のロール１５、１５’ から
なる放出装置１５が設けである。

そして、前記放出装置１５の外側のロール１５は軸１６
により一定の位置に回動自在に軸架してあり、内側のロ
ール１５′ は基部が前記軸１６に回動可能に軸支さ
れているギヤケース１７に支架されていてロール１５と
逆回転するように軸１６により駆動され、前記軸１６は
結束装置７の出力軸１８によりチェノ１９を介して駆動
される。

また、前記ギヤケース１７はロッド２０．２０ａ及びリ
ンク２１を介して運転席５の近傍に設けた操作レバー２
２に連動連結されでおり、前記放出装置１５の上方に設
けた接離切換自在でかつスプリング２３により閉じるよ
うに付勢されたガイド板２４は平担な圃場において、ワ
イヤー２５により前記ギヤケース１７に連結されている
ので操作レバー２２を第６図において矢印ａ方向に傾倒
すると、内側のロール１５′はギヤケース１７と共に下
降して第４図及び第６図に示す如く外側のロール１５と
略同じ高さとなり、ガイド板２４はワイヤー２５に引張
られて上昇傾動し結束装置７から放出されてシュート１
４を滑落移行した結束藁は、株元部からロール１５と１
５′ との間に挾み込まれ、それらのロール１５．１
５’ の回転により急速にかつ株元側を下にした直立
姿勢で機体後方の平担な既刈地に送り出されて起立する
。

また、傾斜地において刈取脱穀を行なう場合、操作レバ
ー２２を第６図において矢印す方向に傾倒させると、内
側のロール１５′ はギヤケース１７と共に押し上げ
られ、同時にワイヤー２５が弛緩するので、ガイド板２
４はスプリング２３により引張られて下降し、ロール１
５′ は第２図に示す如くガイド板２４の切欠部２４ａ
から上方へ一部突出する。

更に、前記シュート１４の下端側部には、底面が前方へ
向けて下降傾斜し、かつ蝶番２６によって回動自在に枢
着されでいてスプリング２７により略水平な姿勢に吊り
下げられたパケット２８を設けであるので、前記のよう
に内側のロール１５′ を上昇させた場合、シュート
１４を滑り落ちた結束藁は前記上昇しでいるロール１５
′ により既刈地側へガイド板２４に案内されながら
パケット２８上に放出される。

この放出された結束藁はバケツＩ・２８の底板上を滑っ
たりころがったりして前方へ移動し、それが順次堆積し
て所定量に達すると、パケット２８はスプリング２７に
抗して下降回動し、まとめて低刈圃場に横倒し姿勢で放
出する。

２９はシュート１４の後壁に上端部を回動自在に枢支し
た規制アームであって、下端部に設けた孔２９ａをパケ
ット２８に突設したピン２８ａに嵌合し基部をナツト３
０によって第７図及び第８図にＣで示すように締着する
と、湿田等において藁が濡れる場合に放出せず堆積状態
を保つことができる。

また、Ｂに示す姿勢にロックしでおくと路上走行する場
合にバケツ）・２８が邪魔になったり損傷するのを防止
することができる。

更に、規制アーム２９からはずれてＡに示す姿勢にする
とパケット２８は放出される結束藁を所定量ずつ纏めて
間欠的に既刈地に放出することができる。

（ト）考案の効果 本考案は前述のように脱穀装置１から排出される排藁を
結束する結束装置７の後部に、結束藁を既刈地に向けて
移行する結束藁搬出通路を設け、該結束藁搬出通路の送
出側に、結束藁の株元側を下位にして搬出する放出装置
１５を設け、該放出装置１５の上部に、近接した案内姿
勢と離間した非案内姿勢とに移動するガイド体を付設し
て、既刈地に向けて搬出された藁束を横倒れ姿勢と株元
部が下位になる直立姿勢とに切換で放出するように構成
したので、平担な圃場において刈取脱穀を行なう場合、
ガイド板の切換操作により、排藁結束装置から排出され
た結束藁は結束藁排出通路を未刈地に向けて移行し、こ
れを放出装置が直立姿勢として低刈圃場に放出して起立
させることができ、傾斜地にお・いて刈取脱穀する場合
、ガイド板を放出装置が結束藁を起立放出しないように
切換ることにより結束装置から放出された結束藁を既刈
地側へ移行させた上で横倒姿勢のまま傾斜した圃場に放
出することができ、従来のもののように起立姿勢で放出
された結束藁が未刈地に向けて倒れて次行程でクローラ
に踏み込まれることがない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであって、第１図は
側面図、第２図は結束藁を側方へ排出する状態を示す断
面図、第３図は同上作業状態を示す平面図、第４図は下
方排出姿勢を示す断面図、第５図は同上作業状態を示す
断面図、第６図は要部の斜視図、第７図はバケットの姿
勢規制状態を示す斜視図、第８図は同上背面図である。 １・・・・・・脱穀装置、７・・・・・・結束装置、１
４・・・・・・シュート、１５． １５°°°°°・ロ
ール、２４・・・・・・ガイド板、２８０．。 °°ソ〈ケラト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 脱穀装置１から排出される排藁を結束する結束装置７の
   後部に、結束藁を既刈地に向けて移行する結束藁搬出通
   路を設け、該結束藁搬出通路の送出側に、結束藁の株元
   側を下位にして搬出する放出装置１５を設け、該放出装
   置１５の上部に、近接した案内姿勢と離間した非案内姿
   勢とに移動するガイド体を付設して、既刈地に向けて搬
   出された藁束を横倒れ姿勢と株元部が下位になる直立姿
   勢とに切換で放出するように構成したことを特徴とする
   コンバインにおける結束藁放出装置。