JPS5934233Y2 - スピ−カ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスピーカ、特に、ディフューザ付スピーカの改
良に関する。

第１図、第２図はそれぞれ従来のものを示し、１はポー
ルピース、２はマグネット、３はプレート、４はフレー
ム、５は振動板、６は振動板５を環状（第１図）または
円状（第２図）に覆うようにフレーム４に固定されたデ
ィフューザ、７はエツジである。

この種のスピーカの高域再生において、音波は振動板５
からだけでなく、エツジ７からもかなり放射され、エツ
ジ７の材料および振動板５との接着剤が損失の小さいも
のであるほど著ルシくなる。

このため、スピーカの周波数特性は、ディフューザのな
い場合、第３図にＡとして示すように、高音限界付近に
鋭い山があり、それより少し低し周波数に谷があるもの
となる。

ディフューザ６は、第３図にＢとして示すように、これ
らの山、谷を平坦化するが、Ｂのとおり、再生帯域を狭
くしてしまう。

ディフューザ６は、また、振動板５との間に共振を起こ
したり、空気流による固有音を発したり、さらには、エ
ツジ７からの放射音を制動しないためにエツザ音が直接
聞こえるようにしてしまうなど、スピーカ本来の音質を
著るしく劣化させる欠点がある。

本考案は従来のものの上記のような欠点を除去しようと
するものである。

本考案は、このため、断面を■形またはＵ形とした環状
のディフューザによってエツジを僅かな間隔を保って覆
うものである。

第４図は本考案の一実施例を示し、１〜５，７はそれぞ
れ第１図、第２図におけると同じもの、８は断面がＶ形
でエツジ７のほぼ中央に位置した環状のディフューザで
ある。

ディフューザ８は従来のもののように振動板５を覆わず
にエツジ７を僅かな間隔を保って分割するように覆って
いるので、従来のものと異なり、エツジ７からの放射音
を制動し、スピーカの周波数特性を、第３図にＣとして
示すように、再生帯域がそのままで高域補正され、山、
谷が平坦化されたものとし、また、音質を劣化すること
もない。

なお、上記実施例は、ディフューザの断面がＶ形であり
、スピーカがドーム形スピーカであるが、ディフューザ
の断面がＵ形であっても、また、スピーカがエツジ幅の
広いセミドーム形や平板形のものであっても、上記実施
例と同様の作用が得られる。

以上のように、本考案によれば、ディフューザ付スピー
カを、従来のものと異なり、再生帯域を狭めることなく
、また、音質を劣化させることもなく、自然な再生音が
得られるものとすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図はそれぞれ従来のスピーカを示す断面図
、第３図はスピーカの周波数特性を示す図、第４図は本
考案の一実施例を示す断面図である。 １・・・ポールピース、２・・・マグネット、３・・・
プレート、４・・・フレーム、５・・・振動板、６，８
−・・ディフューザ、７・・・エツジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドーム型もしくは平板型の振動板と、この振動板の外周
   に接合されたエツジを有するスピーカにおいて、上記エ
   ツジの前面中央部分に対向して断面形状がＶ状もしくは
   Ｕ状をなす環状ディフューザを配設し、この環状ディフ
   ューザにより上記エツジから僅かな間隔を保ってエツジ
   を径方向に分割するよう覆ったことを特徴とするスピー
   カ。