JPS5933494B2 - 歯車加工方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は歯車加工方法に関するもので、歯車の加工能率
を向上し得る加工方法の提供を目的とする。

以下、本発明に係わる歯車加工方法により歯車加工する
ための加工装置の実施例を示す第１図に基いて説明する
と、この歯車加工装置は、加工主軸頭本体１と、溝加工
用工具２の一例の回転工具とが設けられ、その溝加工用
工具２は、主軸頭本体１に軸受３により回転自在に支持
された工具主軸４と、その工具主軸に必用し栓５を介し
て同心に固定された工具本体６と、その工具本体の外周
部に取付けられた複数の切刃Ｔまたは研削砥石とを設け
て成る。

そして前記必用し栓５は、前記工具主軸４の必用し用テ
ーパ孔８に係合するテーパ部９と、前記工具本体６の必
用し用円孔１０に係合する円柱部１１とが設けられ、テ
ーパ部９をテーパ孔８にまた円柱部１１を円孔１０に係
合させることにより、前記両者４、６は同心状態にされ
る。また工具主軸４は、主軸駆動モータ及び伝動機構（
図示せず）によつて駆動される。工具本体６は切削又は
研削による振動に耐えるように複数の取付ボルト１２に
よつて工具主軸４に固定され、また工具主軸４にキー１
３が固定され、このキーに係合するキー孔１４が工具本
体６に設けられ、こ明←１３により切刃Ｔの切削加工ま
たは砥石の研削加工に要する動力が工具主軸４から工具
本体６に伝達される。そしてさらに工具本体６にその回
転中心線上でめねじ１５が刻設され、それに噛合つて、
必用し栓５を軸方向に加圧し、工具主軸のテーパ孔８に
確実に当接させるための押ボルト１６が設けられている
。また工具本体６を交換する場合には、取付ボルト１２
をゆるめ、次に押ボルト１６を回転して必用し栓５を軸
方向に加圧し、その反力で工具本体６を工具主軸４およ
び必用し栓５から取外し可能とされ、工具本体６の交換
時間を短縮し得るように構成されている。次に上記歯車
加工装置による歯の荒加工方法を説明する。

第１図に展開図示された円板状歯車素材１？に対し、第
２、３図の如く、左右二組の主軸頭本体１を配置し、左
右二組の溝加工用工具２の一例の回転工具により、何枚
かの歯１８をまたいで、歯車素材ＩＴの歯加工面１９に
対して、相互にり字形をなす二本の深溝２０を切込み、
これら深溝を含む歯の谷部２１を除去する。すなわち、
各工具本体６に所定の切込みを与え、工具本体を回転し
ながら主軸頭本体１をＡ矢方向の送り運動を行なわせ、
左工具本体６で上記二本の深溝２０のうち一方の深溝を
また右工具本体６で上記二本の深溝２０のうち他方の深
溝を切込み、所定の切込みに達すると、左右の主軸頭本
体１を歯車素材ＩＴより後退させ、最初の加工開始点に
早戻りさせる。この間に歯車素材１７を歯の一ピツチ分
だけ割出し回転を行ない、順次以上の加工を繰返す。こ
のようにして、この加工サイクルを歯数分だけ繰返すこ
とにより、第４図の如く、断面Ｖ字形の谷部除去片２２
を切取り歯の荒加工を行なう。なお谷部突起Ｂは別工程
の切削工具で削除する。以上の説明から明らかな通り、
本発明に係わる歯車加工方法は、溝加工用工具により、
歯車素材の歯加工面に対して、相互にＶ字形をなす二本
の深溝を切込み、これら深溝を含む歯の谷部を除去する
ものであり、従つて、本発明の歯車加工方法は、従来歯
の谷部の全部をホブ、ラツクカツタ等で切削して除去し
ていたもの比して、切削量は二本の深溝分であるから歯
の加工能率を著しく向上し得ると伝つた優れた効果があ
る。なお、上記において溝加工用工具の他の例としての
直線運動工具により加工を行なつても同様の効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の切断側面図、第２図は同作動
状態斜視図、第３図は同作動状態平面図、第４図は同歯
車素材の谷部除去片の斜視図である。 １：主軸頭本体、２：溝加工用工具、４：工具主軸、５
：心出し栓、６：工具本体、７：切刃、１７：歯車素材
、１９．歯加面、２０；深溝、２１：谷部、２２：谷部
除去片。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 溝加工用工具２により、歯車素材１７の歯加工面１
   ９に対して、相互にＶ字形をなす二本の深溝２０を切込
   み、これら深溝を含む歯の谷部２１を除去することを特
   徴とする歯車加工方法。