JPS6232045B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、内面旋削と内面削りの併用装置に係
り、特に撹拌槽のような円筒缶内において、内面
旋削と長手軸方向形削り加工を必要とする場合に
好適な１機種で２機種の併用機能を持つ内面旋削
と内面形削りの併用装置に関するものである。

従来、例えば、撹拌槽のように内面の少なくと
も一部に所定半径曲率面を有すると共に内面に長
手軸方向形削り加工（例えば、溝加工）が必要な
被加工物円筒缶内の内面旋削および長手軸方向形
削り加工を行なう場合は、内面旋削の機能を有す
る機種と、形削り機能を有する機種との２機種で
加工していた。そのため、それぞれの機種への段
取り替えや芯出しを必要とし、段取り替えによる
芯出し精度が完全に確保できず、加工精度にばら
つきが生じ、精度低下を来たしていた。また、効
率の面でも非能率的であつた。

この発明は、同一機械に内面旋削機能と長手軸
方向形削り機能とを併用させ、上記二つの要素加
工を段取り替えをすることなく同一段取りで、か
つ同一機械で可能にすることを目的としたもので
ある。

以下、この発明を図面にもとづいて説明する。
図において、１は内面旋削加工をするための例え
ば中繰り用減速機を使用した回転駆動装置、２は
回転駆動装置１に取付けられた角度割出し面盤
で、連結ピン３により送りねじ４を並設した中繰
り棒５の一端に連結されている。６は中繰り棒５
に摺動可能に取付けられ中繰り棒５と共に回転す
る刃具取付台で、旋削用バイト７を取付けるバイ
ト取付台８および形削り用カツター９を取付ける
フライス用電動減速機１０がそれぞれ取付可能と
され、送りねじ４により摺動せしめられる。１１
は中繰り棒５の他端を支持する中繰り棒受、１２
は刃具取付台６の送り装置で回転力付与により駆
動される歯車装置１４を有している。歯車装置１
４は、中繰り棒５の一端（第３図では右端）で中
繰り棒５の軸心を中心とし設けられた歯車と、該
歯車と噛合し送りネジ４の一端（第３図では右
端）で送りネジ４の軸心を中心として設けられた
歯車と、軸支され一端（第３図では右端）にプー
リが設けられた回転軸に該軸の軸心の中心とし、
かつ、中繰り棒５に対応して設けられた歯車と噛
合して設けられた歯車とを有している。送りモー
ター１３は、そのプーリを回転軸のプーリと対応
させて設けられ、送りモーター１３のプーリと回
転軸のプーリとには、ベルトが無端に巻掛けられ
ている。中繰り棒５が回転駆動装置１で回転駆動
されるときに、歯車装置１４の中繰り棒５と対応
する歯車及び送りネジ４に設けられた歯車には回
転力が付与され、また、回転軸が送りモーター１
３で回転駆動されるときに、歯車装置１４の回転
軸の歯車、中繰り棒５と対応する歯車及び送りネ
ジ４に設けられた歯車には回転力が付与されるよ
うになつており、これらにより送りネジ４は軸心
回りに回転される。

例えば、円筒状内面の旋削加工をする場合、被
加工物１５を図示鎖線の位置に固定し、回転駆動
装置１により中繰り棒５を回転させる。それによ
り刃具取付台６が回転し、刃具取付台６に取付け
られた旋削用バイト７が回転して被加工物１５の
所要面の旋削加工をする。

なお、この場合、回転駆動装置１で回転駆動さ
れる中繰り棒５により歯車装置１４の中繰り棒５
と対応した歯車及び送りネジ４に設けられた歯車
は回転させられ、送りネジ４は回転させられる。
このような送りネジ４の回転により刃物取付台
６、バイト取付台８を介して旋削用バイト７は、
中繰り棒５の軸方向に送り移動させられる。

被加工物１５の長手軸方向形削り加工をする場
合、第２図に示すように刃具取付台６に形削り用
カツター９を取付けたフライス用電動減速機１０
を取付け、形削り用カツター９をフライス用電動
減速機１０で回転させると共に所定の切込み量を
与えることで所要の加工（例えば梯形歯形加工）
を行なう。

この場合、中繰り棒５は回転せず、従つて、送
りモーター１３が作動させられる。送りモーター
１３による回転力は、送りモーター１３のプー
リ、ベルト、回転軸のプーリ、回転軸を介して歯
車装置１４の回転軸の歯車、中繰り棒５と対応す
る歯車及び送りネジ４に設けられた歯車に付与さ
れ、これにより送りネジ４は回転させられる。こ
のような送りネジ４の回転により刃物取付台６、
フライス用電動減速機１０を介して形削り用カツ
ター９は、中繰り棒５の軸方向に送り移動させら
れる。なお、形削り時に円筒ピツチ（角度）の割
出しを要する場合は、角度割出し面盤２を使用す
る。つまり、角度割出し面盤２で所要角度設定す
ることで、中繰り棒５は、所要角度回転させられ
る。これにより、刃物取付台６、フライス用電動
減速機１０を介して形削り用カツター９は、所要
角度回転させられ、形削り時における円周ピツチ
（角度）の割出しが行われる。

以上により、同一機械で段取り替えをすること
なく旋削と形削りの２要素加工をすることができ
る。

以上、本発明によれば、被加工物の内面旋削と
長手軸方向内面形削りとを段取り替えすることな
く同一段取りで、かつ同一機械で行うことができ
るので、被加工物の加工精度の低下を防止できる
と共に加工効率を向上できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の全体正面図、第２図は刃
具取付台の拡大側面図、第３図は送り装置の詳細
断面図である。 １……回転駆動装置、２……角度割出し面盤、
３……連結ピン、４……送りねじ、５……中繰り
棒、６……刃具取付台、７……旋削用バイド、８
……バイト取付台、９……形削り用カツター、１
０……フライス用電動減速機、１１……中繰り棒
受、１２……送り装置、１３……送り用モータ
ー、１４……歯車装置、１５……被加工物。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 回転駆動手段と、該回転駆動手段で支持され
   軸心回りに回転駆動される中繰り棒と、該中繰り
   棒と一体回転可能かつ該中繰り棒の軸方向に送り
   移動可能に該中繰り棒に設けられた刃具取付手段
   と、該刃具取付手段に取り付けられた被加工物内
   面旋削用刃具の取付手段と、前記被加工物内面形
   削り用刃具が取り付けられ該内面形削り用刃具を
   駆動し前記刃具取付手段に取り付けられた内面形
   削り用刃具取付駆動手段と、前記刃具取付手段を
   前記中繰り棒の軸方向に送り移動させる送り移動
   手段とを具備したことを特徴とする内面旋削と内
   面形削りの併用装置。